目黒重夫昨日・今日・明日

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映画「校庭に東風吹いて」

2017-11-22 16:34:51 | 芝居・映画
真直ぐな映画に思わず…
グリーンプラザで福祉作業所主催の映画「校庭に東風吹いて」を観る。3~4年前、赤旗に連載された柴垣文子が原作。この小説で初めて「場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)」を知った。解説ではある特定の場面や状況で話すことができなくなってしまう精神疾患となっている。

小説では小学生の女の子が学校でその症状が顕著になる。その子を中心にクラスの子どもたちや、懸命に寄り添う女性教師が描かれていた。さて映画だが、今時珍しい〝真直ぐ〟そのもの。出演者の子どもたちも生き生きとした演技で、心洗われる思いだった。内容も事なかれ主義の教育現場、子どもの貧困など現代的な課題も盛り込まれていた。

印象に残ったのが、貧しさゆえに転校をする少年の言葉。「普通に笑い、普通に喧嘩し…」と続く、ごく普通の日常こそが子どもにとってしあわせなのだ、と思わせる場面。もちろん子どもだけではないのだが。

私の好きな(デビュー作品のゴジラ以来)沢口靖子の、それこそ真直ぐな演技に思わず…もしばしばだった。
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