『アウトサイダー・アート入門 (幻冬舎新書)(Kindle版)』

椹木野衣、2015、『アウトサイダー・アート入門 (幻冬舎新書(Kindle版))』、幻冬舎
私は日本におけるアウトサイダー・アートが障害者アートみなされがちであることについて、また、福祉政策との関わりで触れられることについて違和感があり、その意味では本書のいう、もっと意味を拡大すべきであるという主張を支持するものではあるが、かといって、著者のいうように、あるいは、コリン・ウィルソンにそう形でアウトサイダー・アートを位置づけるというのはかえって焦点をぼかしてしまうように思う。むしろ、アール・ブリュットの原点に立ち返り、美術教育を受けていないもののアートをとどめてもらう方が好ましい。それは、わたしが、いわゆる、民族芸術がいかに主流の美術マーケット(オークションや美術館での展示)に巻き込まれていくかについて関心を持っていて、その意味で、アウトサイダー・アートとの接点を必要としているからではある。
私は日本におけるアウトサイダー・アートが障害者アートみなされがちであることについて、また、福祉政策との関わりで触れられることについて違和感があり、その意味では本書のいう、もっと意味を拡大すべきであるという主張を支持するものではあるが、かといって、著者のいうように、あるいは、コリン・ウィルソンにそう形でアウトサイダー・アートを位置づけるというのはかえって焦点をぼかしてしまうように思う。むしろ、アール・ブリュットの原点に立ち返り、美術教育を受けていないもののアートをとどめてもらう方が好ましい。それは、わたしが、いわゆる、民族芸術がいかに主流の美術マーケット(オークションや美術館での展示)に巻き込まれていくかについて関心を持っていて、その意味で、アウトサイダー・アートとの接点を必要としているからではある。
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