
昨日会議と会議の合間に組合の会議室で読み終わったのが、「増補 絵画資料で歴史を読む」(黒田日出男、ちくま学芸文庫)。いつものとおり覚書として。
「歴史とはイメージ豊かな世界であるはずです。私は、日本史をイメージ豊かな世界として読み解き、そして描き出そうと考えたのです。‥1970年代には、日本の歴史学は「資料学の時代」に突入していきました。文献資料だけが「資料」であるような時代は終わり、従来の歴史学が少しも関心を払わなかったさまざまな「資料」によって、多彩な歴史連休が行われるようになってきたのです。私の試みも、そうした「資料学の時代」にふさわしい歴史研究ということになったのでした。‥本書の絵画の読み方は、あくまで歴史家のものであり、もっと限定すると日本史家のものです。‥また、絵画に対して、美術的に鑑賞・批評したり、「資料」として読んだりと、重層的ないし多重的に向き合って楽しんでいます。」
初めて黒田日出男の著作を読んだ。情けない話ではある。大変刺激的な著書である。
ただし文庫本の制約があり、絵画資料が豊富に印刷され出いるのだが、小さすぎで、読み込めない。拡大鏡を使って難しい。そこのところが極めて残念であった。
