蛇口が取れた

4年半の杭州生活を終え、ついに帰国。現在、中国人化後遺症に悩まされ、好評リハビリ中。

今までとはひと味違う。

2009-05-01 01:23:58 | テレビ・映画
さて、先月から大々的に中国国内で公開されている映画。
それは、『南京!南京!』。
題名からして想像つくように、南京大虐殺をテーマにした物語。

結構お客さんが入っていて、
評判もなかなかいい。

ストーリーは言わずもがな。
こういった映画はストーリーよりも描き方が重要。

オープニングですでにほぼ南京陥落状態。
そのため残存兵と日本兵との戦闘が描かれる。
これがなかなかしっかりとしている。
戦争映画としても出来はいいと思う。

もちろん、映画の大半は南京陥落後。
もうそれはそれは凄惨な殺戮シーンが登場する。
初めのうちはいつものようにざわついていた観客も、
映画が進むにつれて静かになっていった。

ここまでだったらいつもと同じ様な南京大虐殺の描き方。
しかし、この映画は違っている。
日本人の目線を通しての南京大虐殺をしっかりと描いているのだ。

中国的には主演は劉(リュウ・イエ)となっているが、
彼はかなり早い段階で死んでしまうため、
むしろ本当の主役は日本兵だったりする。

そしてこの日本兵役がいい。
中泉英雄という役者さん。(写真の彼)
恥ずかしながら知らなかった。

中国国内のネット等でも彼の演技の評判は上々。
http://comment4.news.sina.com.cn/comment/skin/simple.html?channel=yl&newsid=28-3-2430462
を見れば、なんとなくわかると思う。

ところでこのサイト、中国語だけど見てみることをオススメする。
彼の演技に対してだけではなく、
中国人の南京大虐殺等に対する感覚等が感じ取れるから。
日本人が思っているよりもずっとずっと冷静で理知的なことがわかるから。

果たしてこれは日本で上映されるのだろうか?
よく知らないので教えて欲しいのだが、
是非とも日本でも上映すべきだと思う。
意見は賛否両論あるだろうけど、
賛否両論あるからこそ上映すべきだと思う。

なお、予告編等は
http://ent.sina.com.cn/f/m/nanjing/
ここで見られます。