那須岳(三本槍岳、朝日岳、茶臼岳)ハイキング - その② からの続きです。

三本槍岳からは来た道を引き返す。
同じ道を歩いていても向きが違えば景色が変わるのが常だが、ガスの中では景色が望めない。
せいぜい道ばたの花を探すのが関の山だった。ところが樹木の花となると、名前を知らないものが多い。
教えてgooで尋ねたところ、この花はミヤマハンノキの雄花だと分かった。

これは葉の形状(裂片の先がとがっている)からすると、ナンゴクミネカエデのようだ。写真を拡大してみると花らしいものも見えた。
この樹は西日本にしか分布していないと思っていたが、東北南部まで分布しているらしい。名前を変えた方がよいと思う。
しかし、今頃赤く色づいているのはなぜだろう?

こちらは、コメツツジのつぼみのようだ。つぼみが米粒のようなので、この名がついたとのことである。

ムラサキヤシオは分かる。

25分ほどで北温泉分岐に到着した。風が少し収まってきたので、中に着ていたシャツを脱いだ。

途中、アズマシャクナゲ、イワカガミの仲間を見たが、その①、②で触れたので割愛したい。
まだ、つぼみを多数付けているムラサキヤシオがあった。

1900mピークに着いたのは、8時41分だった。ガスが幾分薄くなり、時折景色が見えそうになるが、朝日岳が姿を見せることはなかった。

さらに先の小ピークで5分ほど待って、ようやく朝日岳を一瞬捉えることができた。

朝日の肩から朝日岳へ向かう。背中から風に押してもらい、浮力を得てすいすい登れた。朝日岳には9時7分に到着した。

山頂はガスがかかり、展望は期待できなかった。東側に那須高原がうっすらと見えた。西には登ってきた道を、新たな登山者が上がってきていた。

朝日岳から下山し、狭いトラバース道を進む(写真は再掲)。

トラバース道の先で、この日初めて茶臼岳をはっきり観ることができた。

振り返ると朝日岳にはまだガスがかかっていた。先へ進むと、恵比寿大黒と呼ばれる大岩が現れる。どちらが恵比寿天で、どちらが大黒天か。

峰の茶屋避難小屋には、9時40分に帰着した。直前に観た朝日岳に、ガスはかかっていなかった。

峰の茶屋避難小屋で軽食を食べ、茶臼岳へ向かう。すでにガスは抜けていて、風も弱まっていた。
硫黄鉱山跡あたりで、振り返って朝日岳と避難小屋を観た。岩ゴロゴロの単調な道が続き、30分弱でお釜口に着いた。噴火口の周りをを時計回りに進み、山頂を目指す。

那須岳の三角点は、山頂から少し離れている。そして、いよいよ山頂だ。

先ずは鳥居をくぐり、那須岳神社に参拝。

続いて周りの山を眺める。こちらは北方のやや東側。朝日岳が見える。

こちらは北方正面。中央に三本槍岳が見える、三本槍岳には、まだガスがかかっていた。

こちらは北方のやや西側。大倉山(標高1831m)流石山(ながれいしやま、同1812m)の稜線のようだ。

こちらは南方。茶臼岳から連なる南月山(みなみがっさん、標高1776m)と、その先に黒尾谷岳(くろおやだけ、同1589m)が見える。遠くに見えるのは高原山(同1795m)のようだ。
ちなみに、茶臼岳、朝日岳、三本槍岳、南月山、黒尾谷岳をして、那須五山と言う。

下山はお釜(噴火口)を時計回りに歩き、お釜口に向かった。こちらが噴火口。5年前は噴火口の外で噴煙が見られたが、今回は分からなかった。

お釜の縁から観た三本槍岳と朝日岳。

硫黄鉱山跡から観た三本槍岳と朝日岳。これが見納め。写真の中央付近に、避難小屋の赤い屋根が見える。

峰の茶屋避難小屋の周辺には、多くの登山者が集まっていた。避難小屋には立ち寄らず、下山した。11時29分、無事に峠の茶屋登山口に着いた。

おまけの写真は、登山口付近に咲いていたベニサラサドウダン。こんな所で観られるとは思わなかった。できたら山中で観たかったものである。

那須岳(三本槍岳、朝日岳、茶臼岳)ハイキング (完)

三本槍岳からは来た道を引き返す。
同じ道を歩いていても向きが違えば景色が変わるのが常だが、ガスの中では景色が望めない。
せいぜい道ばたの花を探すのが関の山だった。ところが樹木の花となると、名前を知らないものが多い。
教えてgooで尋ねたところ、この花はミヤマハンノキの雄花だと分かった。

これは葉の形状(裂片の先がとがっている)からすると、ナンゴクミネカエデのようだ。写真を拡大してみると花らしいものも見えた。
この樹は西日本にしか分布していないと思っていたが、東北南部まで分布しているらしい。名前を変えた方がよいと思う。
しかし、今頃赤く色づいているのはなぜだろう?

こちらは、コメツツジのつぼみのようだ。つぼみが米粒のようなので、この名がついたとのことである。

ムラサキヤシオは分かる。

25分ほどで北温泉分岐に到着した。風が少し収まってきたので、中に着ていたシャツを脱いだ。

途中、アズマシャクナゲ、イワカガミの仲間を見たが、その①、②で触れたので割愛したい。
まだ、つぼみを多数付けているムラサキヤシオがあった。

1900mピークに着いたのは、8時41分だった。ガスが幾分薄くなり、時折景色が見えそうになるが、朝日岳が姿を見せることはなかった。

さらに先の小ピークで5分ほど待って、ようやく朝日岳を一瞬捉えることができた。

朝日の肩から朝日岳へ向かう。背中から風に押してもらい、浮力を得てすいすい登れた。朝日岳には9時7分に到着した。


山頂はガスがかかり、展望は期待できなかった。東側に那須高原がうっすらと見えた。西には登ってきた道を、新たな登山者が上がってきていた。


朝日岳から下山し、狭いトラバース道を進む(写真は再掲)。


トラバース道の先で、この日初めて茶臼岳をはっきり観ることができた。

振り返ると朝日岳にはまだガスがかかっていた。先へ進むと、恵比寿大黒と呼ばれる大岩が現れる。どちらが恵比寿天で、どちらが大黒天か。


峰の茶屋避難小屋には、9時40分に帰着した。直前に観た朝日岳に、ガスはかかっていなかった。

峰の茶屋避難小屋で軽食を食べ、茶臼岳へ向かう。すでにガスは抜けていて、風も弱まっていた。
硫黄鉱山跡あたりで、振り返って朝日岳と避難小屋を観た。岩ゴロゴロの単調な道が続き、30分弱でお釜口に着いた。噴火口の周りをを時計回りに進み、山頂を目指す。


那須岳の三角点は、山頂から少し離れている。そして、いよいよ山頂だ。


先ずは鳥居をくぐり、那須岳神社に参拝。

続いて周りの山を眺める。こちらは北方のやや東側。朝日岳が見える。

こちらは北方正面。中央に三本槍岳が見える、三本槍岳には、まだガスがかかっていた。

こちらは北方のやや西側。大倉山(標高1831m)流石山(ながれいしやま、同1812m)の稜線のようだ。

こちらは南方。茶臼岳から連なる南月山(みなみがっさん、標高1776m)と、その先に黒尾谷岳(くろおやだけ、同1589m)が見える。遠くに見えるのは高原山(同1795m)のようだ。
ちなみに、茶臼岳、朝日岳、三本槍岳、南月山、黒尾谷岳をして、那須五山と言う。

下山はお釜(噴火口)を時計回りに歩き、お釜口に向かった。こちらが噴火口。5年前は噴火口の外で噴煙が見られたが、今回は分からなかった。

お釜の縁から観た三本槍岳と朝日岳。

硫黄鉱山跡から観た三本槍岳と朝日岳。これが見納め。写真の中央付近に、避難小屋の赤い屋根が見える。

峰の茶屋避難小屋の周辺には、多くの登山者が集まっていた。避難小屋には立ち寄らず、下山した。11時29分、無事に峠の茶屋登山口に着いた。


おまけの写真は、登山口付近に咲いていたベニサラサドウダン。こんな所で観られるとは思わなかった。できたら山中で観たかったものである。

那須岳(三本槍岳、朝日岳、茶臼岳)ハイキング (完)
昨年那須岳に登られたのですね。その時のブログを拝見しました。
熊見曽根から三斗小屋温泉への行程や、三斗小屋温泉からロープウエイの駐車場までどのように戻られたのか興味があったのですが、書いてなかったようです。
いずれにしても梅雨明け直後の快晴に恵まれ、素晴らしい山行になったようですね。
ヒメイワカガミは、関東地方、中部地方、紀伊半島のおもに太平洋側に分布するようです。
しかし、北アルプスでは見かけない花で、私もブログで取り上げたのは初めてでした。
今週歩いた谷川岳では、山頂付近にイワカガミと混じってたくさん咲いていました。
一方、那須岳や谷川岳では、コイワカガミは無いようです。
梅雨に入って、山行計画を立てるのも難しくなってきました。
普段のトレーニングで、体力維持に努めたいと思います。
那須岳を歩いてこられたのですね。
私も去年の7月18日~19日に登ったので、懐かしく拝見しました。
一か月違うと、咲いている花も全然違いますね。
ヒメイワカガミというのは初めて見せていただきました。自分のブログ内を検索すると出てこないので、今まで見たことがないか、その存在を知らなかったので、すべてイワカガミとしているのかもしれません。
ムラサキヤシオは北アルプスに7月半ばに行くと咲き残りの花を見たことがあります。
私も去年は三本槍には登っておらず、朝日岳と茶臼岳の2座に登っただけでした。朝日岳から先は北上して熊見曽根を下り三斗小屋温泉で一泊でした。
いろいろなランの花が咲いていて、静かな良いルートだと思いました。
展望があまりなかったのが残念でしたね。
去年の茶臼岳からは飯豊や日光白根なども見えて大展望でしたが、こればかりはその時の運次第でしょうか。
降水確率はゼロパーセントでした。確かに雨は降らなかったです。
風が強く、ずっとウインドブレーカー代わりにレインウエアを着ていました。
脱いだのは最後の下山の時です。
尾瀬の歩荷さんの写真、ありがとうございました。
大阪出身の方のようですね。
尾瀬では荷物を背負って歩くのは下り道なので、他の山より楽だと思います。
その分、背負う荷物の量は多いようです。
今週の朝日新聞に尾瀬の歩荷さんの記事が出ていました。
↓
https://www.asahi.com/articles/ASQ617JY0Q61ULFA02H.html
最終回もお付き合いいただき、無事にブログも下山できました。
私など、植物の名前はまだまだ知らないものばかりです。
特に樹木は苦手です。ミヤマハンノキは、今回覚えたので忘れないようにしたいです。
今回は、写真はすべてコンデジで撮りました。
目的が三本槍岳への登頂だったので、重いカメラは持たずに行ったのです。
この日は、いずれにせよ山頂から遠くは見えなかったので、コンデジで十分だったようです。
登山とハイキングの違いですが、一般道を足で歩くのはハイキング。
一般道を使わなかったり、手も使って登るのは登山だと思いますが、たいした違いでは無いと思いますよ。
英語でのクライミングは、日本語では登攀と訳すことが多いようです。
いろいろ迷った末、ナンゴクミネカエデという結論になりました。
でも、赤く色づいた理由は分からないままです。
何かの病気なのでしょうか?
5年前に登ったのも同じ季節でした。その時の投稿がFacebookの過去のこの日で上がってきました。
見ると完全に雲一つ無い快晴で、遠くの山まで見えていました。
あの頃は日本百名山の山をただ登るだけで、花を観る余裕もあまり無かったようです。
宮城県にお住まいでしたね。
私は県南の名取市に4年あまり住みました。東北自動車道は、吹雪でワイパーも動かなくなった怖い思い出があります。
当時は、まだ東北新幹線が開業する前で、電車というと特急ひばりでした。
最終回もスタートからガスで景色が望めない状態でした。
読み進んでも一向にガスが晴れたとの記述がありません。
今回は、ガスに邪魔されて山頂からの360度パノラマは
無理だったのかと思いました。
でも、最後の那須岳山頂からは三本槍岳、朝日岳、大倉山、
流石山、南月山、黒尾谷岳、高原山などの説明と写真があり、
ホッとしました。やはり登山の一番の醍醐味は山頂から見渡
す、360度のパノラマではないかと、勝手に思っています。
途中で見つけたミヤマハンノキのようにshuさんでも、まだ
知らない高山植物があるのですね。高山植物のような希少な
植物は、”教えてgoo”で尋ねる方が早くて確実なのですね。
那須岳ハイキング3回のレポート、楽しませて頂きました。
私から見るとハイキングでなく登山にしか見えません。(笑)
お疲れさまでした。
これは、見たこと無いカエデ、この色付き、
秋の紅葉ではなく、この時期特有なものでしょうか
不思議な色合いですねぇ
険しい山を写真からも感じます。
そんな道を登る時に、風で背中を押してもらえるんですね。
でも、逆の場合は、辛い登りになると言う事ですよね(@_@)
那須連山、荒々しさと綺麗な頂上からの景色、
やはり登った人だけがもらえる満足度があるんでしょうね
大昔ですが、宮城に住んでいる時、
正月休みを終え、神奈川から宮城に帰る時、
ちょうど那須付近で、東北自動車道が大雪になり、
通行止めにならないまでも、相当な低速で、
朝出たのに、着いたのは、真夜中になったのを
思い出しました。
今回も「鳥瞰図で楽しむ日本百名山」をご覧になりながら、見てくださったのですね。
私が歩いたルートは、夏場なら迷うことはほぼ無いと思います。
但し、よくあることですが、道標には最終目的地を書いてあるのでなく、次のポイントを書いてあるので、それを知らないと戸惑うと思います。
やはり紙の地図は必要です。私も紙の地図と方位磁石をちゃんと持って行きました。
それと、積雪期は清水平で迷うかもしれません。
清水平は目印となるものがなく、夏道が雪で覆われて、ガスがかかっていたら、方向を見失いそうです。
いずれにしても歩き始めてから三本槍岳まで、避難小屋での退避時間を含めて2時間半でしたので、楽に登れる山でした。
ロープウエイを使ってもよいし、使わなくても午前中に下山できる山です。機会があれば是非行かれたらよいと思います。
後半にガスが切れてよかったですが、山の天気は難しいですね。道標がしっかり整備されていることは有難いですが、ガスなどで視界不良となれば不安になりますね。
ヤマップのアプリを使ったことがありますが、スマホの性能の問題なのか現在地を示してくれるまで時間がかかったり、途切れたりするので今は使っていません。
慣れている山でも勘違いして、山頂から別の登山口に向かいそうになって慌てたことがありますので、特に初めての山には紙の地図と方位磁石が必携だなと思いました。
今回紹介いただいた那須岳は、例の鳥観図によりますとロープウエイ山頂駅から茶臼岳まで40分、そこから朝日岳まで60分、さらに三本槍岳まで65分とありましたので、行けるところまで行って戻るつもりであれば、十分歩けそうですので機会を見つけて登りたいと思います。
皇室の御用邸があるくらいですから、ある意味軽井沢より格式が上かもしれません。
軽井沢の浅間山に当たるのが、那須の那須岳です。
ロープウエイでも登れますし、気軽に散策する人も多いです。
実際、私が登った日は犬を連れて散歩に来た人が、3人(3組)もありました。
登山道もよく整備されていて、天候がよければ家族連れでも楽しめる山だと思います。
おはようございます。
関西人にとって栃木県北部の那須岳はまず登ることのない山です。
私も山登りしていましたが、せいぜい信州どまりでした。
山容のようすを写真で拝見すると、とても山深くまた魅力が一杯の山のようですね。
若ければ行ってみたくなる山でした。
植物の紹介も堪能しました。
ありがとうございました。
この時間ということは、今日はリモート出勤でしょうか?
さて、一般的に那須岳というと茶臼岳を指す場合が多いです。
赤城山というと黒檜山を指したり、白山というと御前峰を指すのと同じです。
タイトルを那須連山ハイキングにすればよかったですね。
山で見る花の名前ですが、いわゆる高山植物(高山に咲く多年草)はかなり覚えました。
しかし、樹木の花はまだまだです。種類からしたら樹木の方が多いかもしれませんね。
できれば、樹木はハイマツだけで、あとは岩肌が出ている山に行きたいものです(笑)
今回、ミヤマハンノキを覚えましたのが、大収穫でした。
朝日岳もまだガスがかかっていたのですね。
それでも山頂に登ると達成感があるでしょうね〜
那須岳神社からは多少ガスはあるものの綺麗な景色ですね。
こういう光景は山でないと見られないし、気持ちがいいでしょうね。
那須岳という山があるのではないのですね。
最初それがわからず混乱してしまいました(^^;;
植物の名前、調べるのが大変でしたね。
植物園は樹名板があるのでいいですが、見たことのある木でも、自然の中で見ると分からないことが多々あります。
まして、花がなかったらお手上げです(笑)