ソマリア沖の海賊に対応するため、自衛隊の派遣を可能にする新法案の議論が盛り上がっています。
自国の船舶や乗組員を守るために、法律改正を行うこと自体は大切なことではあるのですが......。
皆さん、もう少し大きな視野で物事を見てみませんか?
ソマリア沖の海賊を取り締まる。それはいつ終わるのでしょうか?
海賊がいなくならない限り、私達は、延々と軍艦を送り続けなくてはなりません。各国が自国の船員と物資を守るという正義感だけで、海賊を撃ち殺し続けることで、本当にソマリア沖が平和になるのでしょうか?
話では、海賊になりたい人は山ほどいるようです。もぐら叩きのようなものです。ひとつ叩いても、また別のところでいくらでも、出てきます。
つまりこのままの話だと、たえず軍艦を送る莫大な税金を私たちは払い続けなくてはならなくなるでしょう。
単純に考えてみましょう。なぜソマリアで海賊が生まれるのでしょうか?
色々説があります。ソマリアでは91年から続く内戦と、機能しない暫定政府のせいで魚の輸出が困難となり、漁民の生活が困窮しました。
その上に軍部と欧米の企業が結んだ「沿岸に産業廃棄物の投棄を認める」という内容の取り決めに基づき、ゴミが投棄されるようになったのです。
実はその中には、放射性物質が多量に含まれていたため、住民数万人が発病しています。もちろん魚もとれなくなりましたから、地域住民の生活を支えていた漁業もできなくなりました。
その中の漁民が海賊になったというのも一説ですし、最初から武装集団が海賊を始めたという意見もあります。
どちらにしても、五十歩百歩です。
言えることは、一つ。
ソマリアは、私たちが想像が出来ないほど貧しいのです。世界最貧国の1位、2位を争っています。
想像してみてください。親が死ぬ、兄弟が餓える、子供たちが死んでいく。それを眼のあたりにした男たちが、生きる手段として海賊になっていく。それは自然な流れかもしれない。もちろん、海賊は悪です。それを認めるわけにはいきません。
しかし、あなたがもしも偶然ソマリアに生まれたとしたら?
食べ物がなく病気で、国は荒れ果てている。教育もない。自分の身内は貧困により死んでいく。
あなたは絶対に、海賊にならない、と果たして言い切ることができるでしょうか?
実は、ソマリアの海賊行為、船舶の被害は保険でカバーされることもあって、最近まで人質はご飯も与えられ、暴力も殺人もなかったのです。ところが、フランス政府が攻撃を開始してから、殺人や、暴力、報復の渦が広がっていきました。
私は信念としてこう思います。
『暴力は暴力を重ねることでは決して解決しない』と。
ソマリアの貧困を解決すること。
こういう時こそ、日本の首相が率先して、ソマリアの貧困を救うための提案を欧米諸国、中国、ロシアに向かってすべきなのです。
根本的に、そして徹底的にソマリアの貧困を撲滅するには?
援助が最初に考えられると思います。ただし、援助だけでは足りません。最初は援助でスタートするとしても、教育を復活し、産業を興し、技術をサポートし、国づくりを応援するための国際的な協力関係を築かなくてはなりません。
腐りきった国を立て直す。大変なことです。
国という状態が成り立っていないところに援助物資を流しても、最初は本当に貧しいところに届かないかもしれません。
それをどうしていくか?日本なら、できます。リーダーシップをとり、各国の首脳とこの問題を話し合わないといけないのです。
私達は、ソマリアを『叩く』のではなく、『立て直す』努力をしなくてはならないのです。
どんなに難しくても、各国が軍艦を延々と派遣するお金を使えば、何かができるはずなのです。
今のように自衛隊を送ることだけを議論する、それでは考えが小さすぎる。
エコの問題も同じです。一つの国だけでは対応できないように、今、世の中は依存しあって繋がっています。貧困に対しては、先進国には責任があるのです。
今の議論を聞いていると、私は、まるで、食事が足りなくて、病気になって不良になってしまった少年を大人達が、頭から叩いている。そして脅して、「私のそばに来るな。」と言っているだけのように聞こえます。
自分、自国だけ豊かな生活をすれば、それで良いのでしょうか?
私は人間として、餓えている人々を子供たちを決して無視してはならない、と思っています。
不良の子供が自分で食べることができるようになれば、更生します。
つまり海賊の問題はやがて収まっていくのです。
そのような根本的な解決策を、リーダーシップを持って提案をできる国に私はしたいのです。そういう提案を書けるソマリア地域の専門家は日本に沢山います。その人達を活用していかなくてはいけない。
どうして私達は欧米諸国の提案に、いつも、ハイハイ、とお金だけ出している国にならなくてはならないのでしょう?
世界中から聡明な国だと尊敬される日本に。
首相に真の国際的なリーダーシップがあれば、各国の首相は必ず賛同します。そして、ついてきます。
実は今回の問題、宗教、テロ、歴史的背景(植民地)などのバックグランドがあるので、欧米諸国は口出しがしにくいのです。でも、皆どこも軍艦を延々と送り続けるわけにはいかないのですから、解決策を模索しているはずです。
各国には、宗教問題があります。軍事産業があります。そう思っていてもできない時があるのです。
日本がやれば良い、いや、日本にしかできない提案が沢山あるのです。そういうことが堂々とできていければ、多くの日本人は、日本人に生まれたことを心から誇りに思えるようになると思うのです。
海賊が出た、武器を持てるようにして戦おう。そういう単純な思考からは、何も問題は解決しません。問題は広がっていくだけです。
想像力を鍛えましょう。
私たちのために。
私たちの子供たちのために。
私たちの大切な人のために・・・。
信じられない政治に終止符を打つ。
そして、信じられる政治を創るために。
自国の船舶や乗組員を守るために、法律改正を行うこと自体は大切なことではあるのですが......。
皆さん、もう少し大きな視野で物事を見てみませんか?
ソマリア沖の海賊を取り締まる。それはいつ終わるのでしょうか?
海賊がいなくならない限り、私達は、延々と軍艦を送り続けなくてはなりません。各国が自国の船員と物資を守るという正義感だけで、海賊を撃ち殺し続けることで、本当にソマリア沖が平和になるのでしょうか?
話では、海賊になりたい人は山ほどいるようです。もぐら叩きのようなものです。ひとつ叩いても、また別のところでいくらでも、出てきます。
つまりこのままの話だと、たえず軍艦を送る莫大な税金を私たちは払い続けなくてはならなくなるでしょう。
単純に考えてみましょう。なぜソマリアで海賊が生まれるのでしょうか?
色々説があります。ソマリアでは91年から続く内戦と、機能しない暫定政府のせいで魚の輸出が困難となり、漁民の生活が困窮しました。
その上に軍部と欧米の企業が結んだ「沿岸に産業廃棄物の投棄を認める」という内容の取り決めに基づき、ゴミが投棄されるようになったのです。
実はその中には、放射性物質が多量に含まれていたため、住民数万人が発病しています。もちろん魚もとれなくなりましたから、地域住民の生活を支えていた漁業もできなくなりました。
その中の漁民が海賊になったというのも一説ですし、最初から武装集団が海賊を始めたという意見もあります。
どちらにしても、五十歩百歩です。
言えることは、一つ。
ソマリアは、私たちが想像が出来ないほど貧しいのです。世界最貧国の1位、2位を争っています。
想像してみてください。親が死ぬ、兄弟が餓える、子供たちが死んでいく。それを眼のあたりにした男たちが、生きる手段として海賊になっていく。それは自然な流れかもしれない。もちろん、海賊は悪です。それを認めるわけにはいきません。
しかし、あなたがもしも偶然ソマリアに生まれたとしたら?
食べ物がなく病気で、国は荒れ果てている。教育もない。自分の身内は貧困により死んでいく。
あなたは絶対に、海賊にならない、と果たして言い切ることができるでしょうか?
実は、ソマリアの海賊行為、船舶の被害は保険でカバーされることもあって、最近まで人質はご飯も与えられ、暴力も殺人もなかったのです。ところが、フランス政府が攻撃を開始してから、殺人や、暴力、報復の渦が広がっていきました。
私は信念としてこう思います。
『暴力は暴力を重ねることでは決して解決しない』と。
ソマリアの貧困を解決すること。
こういう時こそ、日本の首相が率先して、ソマリアの貧困を救うための提案を欧米諸国、中国、ロシアに向かってすべきなのです。
根本的に、そして徹底的にソマリアの貧困を撲滅するには?
援助が最初に考えられると思います。ただし、援助だけでは足りません。最初は援助でスタートするとしても、教育を復活し、産業を興し、技術をサポートし、国づくりを応援するための国際的な協力関係を築かなくてはなりません。
腐りきった国を立て直す。大変なことです。
国という状態が成り立っていないところに援助物資を流しても、最初は本当に貧しいところに届かないかもしれません。
それをどうしていくか?日本なら、できます。リーダーシップをとり、各国の首脳とこの問題を話し合わないといけないのです。
私達は、ソマリアを『叩く』のではなく、『立て直す』努力をしなくてはならないのです。
どんなに難しくても、各国が軍艦を延々と派遣するお金を使えば、何かができるはずなのです。
今のように自衛隊を送ることだけを議論する、それでは考えが小さすぎる。
エコの問題も同じです。一つの国だけでは対応できないように、今、世の中は依存しあって繋がっています。貧困に対しては、先進国には責任があるのです。
今の議論を聞いていると、私は、まるで、食事が足りなくて、病気になって不良になってしまった少年を大人達が、頭から叩いている。そして脅して、「私のそばに来るな。」と言っているだけのように聞こえます。
自分、自国だけ豊かな生活をすれば、それで良いのでしょうか?
私は人間として、餓えている人々を子供たちを決して無視してはならない、と思っています。
不良の子供が自分で食べることができるようになれば、更生します。
つまり海賊の問題はやがて収まっていくのです。
そのような根本的な解決策を、リーダーシップを持って提案をできる国に私はしたいのです。そういう提案を書けるソマリア地域の専門家は日本に沢山います。その人達を活用していかなくてはいけない。
どうして私達は欧米諸国の提案に、いつも、ハイハイ、とお金だけ出している国にならなくてはならないのでしょう?
世界中から聡明な国だと尊敬される日本に。
首相に真の国際的なリーダーシップがあれば、各国の首相は必ず賛同します。そして、ついてきます。
実は今回の問題、宗教、テロ、歴史的背景(植民地)などのバックグランドがあるので、欧米諸国は口出しがしにくいのです。でも、皆どこも軍艦を延々と送り続けるわけにはいかないのですから、解決策を模索しているはずです。
各国には、宗教問題があります。軍事産業があります。そう思っていてもできない時があるのです。
日本がやれば良い、いや、日本にしかできない提案が沢山あるのです。そういうことが堂々とできていければ、多くの日本人は、日本人に生まれたことを心から誇りに思えるようになると思うのです。
海賊が出た、武器を持てるようにして戦おう。そういう単純な思考からは、何も問題は解決しません。問題は広がっていくだけです。
想像力を鍛えましょう。
私たちのために。
私たちの子供たちのために。
私たちの大切な人のために・・・。
信じられない政治に終止符を打つ。
そして、信じられる政治を創るために。