岸本周平 Blog

和歌山 民主党 衆議院議員
岸本周平 汗と涙の日々!

電子政府分野の刷新に向けた提案

2010年01月21日 23時55分32秒 | Weblog
 私は、2000年に通産省に出向して、情報処理システム開発課長になりました。大蔵省で財政や国際金融の専門家だった私にとっては、その後のメディアコンテンツ課長と合わせて、視野や人脈が大きく広がるきっかけでした。

 ICカードの開発にかかわったのもその頃でした。いろいろと勉強していると、各省庁の情報処理システムの調達がおかしいことに気がつきました。

 数社の大手ベンダーが霞ヶ関の発注の6割も7割も占めている。しかも、1円入札の後は、保守費用などで膨大な利益を上げていました。発注する役所の側にプロがいませんから、業者の言いなりで、100円のものを1万円で買わされても分からない。

 そして、たとえば、社会保険庁では、契約書もないまま何十年もNTTデータが独占して、逆に厚生労働省の天下りを何十人も受け入れていました。

 私は「ITゼネコン」と名付けて、これらの不可解な商慣行をなくす為に、各省庁横断で心ある官僚のネットワークを作りました。相手が強大なので、一人では何もできません。

 そして、各省庁CIO(チーフ・インフォメーション・オフィサー)と専門家であるCIO補佐官を設置、レガシーシステムと言う古いシステムの排除などを進めました。

 昨年、当選して霞ヶ関に戻って、聞いてみると、各省庁の縄張り争いや、不要な委員会や組織が乱立し、電子政府が泣いています。大手のITゼネコンは元の木阿弥、独占状態に変わりはありません。

 内閣IT室に権限を集中し、政府に専門家であるCIOを置き、補佐官も各省庁で採用せずに、内閣からの派遣にするなどの改革が急がれます。この問題も私的な勉強会を立ち上げました。問題は山積みです。

 電子政府のみならず、政府調達全体を「事業仕分け」すべきです。

             私たちのために。
             私たちの子どもたちのために。  
             私たちの大切な人のために・・・。
             信じられない政治に終止符を打つ。
             そして、信じられる政治を創るために。

-->


最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
大賛成! (こんど)
2010-01-23 17:37:27
このブログの記事を、5月19日のシンポジウム関係者に ご紹介させてください。

パネリストに企業側から元NTTデータの方が出演される可能性もゼロではありません。

企業には企業の立場があるだろうと思いますが。

2月2日に内閣府IT戦略室の電子行政ガイドライン検討会があります。

少しでも前に進みたいものです
返信する
ITもですか? (番丁楽屋敷)
2010-01-23 20:20:15
IT関連でも、各省庁で大きな損失があるとは、驚きました。大手術のように感じますが、頑張って下さい。
返信する
ICカードについて (岸本ファン)
2010-01-23 22:54:27
こんにちは。現在は通常国会に大忙しのことと存じますが。いつも応援しています。
さて、岸本さんが、かつて財務官僚であったことは、存じていましたが。IT分野までなさっていたとは存じませんでした。
 そこで、一国民として要望です。現在は、巷にICカードがあふれていて、どれがどこに行ったやら、大変です。キャシュカード、保険証、資格免許証なぞ、なにかひとつの物のなりませんか?しかしカードではなくした時が大変なので、その辺は少し考えるとして。こんなコメントだめですか?
返信する
なぜ電子政府が進まない (くろふね21)
2010-01-27 14:28:23
民間企業の場合、IT化をする際に必ず投資の費用対効果を考え、投資によってどの程度人件費が削減されるか、そして実施後その効果があったかどうかを検証します。そして、投資が失敗であった場合、責任者はそれなりの責任を取らなければなりません。一方国、自治体の場合、人件費を削減するという発想が弱く、その為制度そのものもIT化を進め易い、制度設計になっていない。IT だけのとどまりませんが、専門技術に対する理解が必要とされる行政部門(ごみの焼却炉など)の効率的な投資は非常に大きな問題です。
返信する
効果の対象は何か (庶民)
2010-01-28 03:11:41
費用対効果における効果は、
住民へのサービス向上ではなく、
公務員の人件費削減とすべきである。

返信する