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日本をはじめアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドそしてシンガポールからヨーロッパのポルトガルまで歩いた旅行記です。
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ワラの屋根。今日はこのワラを取りに山の中に入る。
12、シンガポールからヨーロッパまで歩く(タイ)-99
3)タイ編
日記から-63
1月20日 (金曜日) 快晴
昨夜、この小さな市場で焚き火を囲んで、しばらく住民の人と話をしていた。
その時、その焚き火の中に竹筒に米を詰めたやつを入れて、話をしていた。
炊き上がった竹のご飯は竹の内側の薄い皮が剥がれ、それと一緒に食べると美味しいのであった。
そうやって住民と話をし、食べていたら、今日もう一日泊まって山の中での仕事を彼らとすることになった。
昨夜の話しで今日は働くことになったのだが、午前中は山に家々の屋根を葺いているワラを取りに行くというのである。
そう言えば、タイの南の方ではワラではなくパームオイルの葉か、ヤシの葉で屋根を葺いていた。
この辺ではその様な木があることはあるが少ないことからワラで屋根を葺くのであろう。
ワラは山の奥まで入って行き、取るのである。その場所まで行く途中、小さな小川を水に浸かりながら行くのである。
現地ではワラを取り同じ長さに揃え、束ねるのが仕事である。
こうやって、道路から離れて完全なる自然の中での一日は静寂があり最高である。
帰りは集めたワラの束と4人働いた人と一緒に牛車に揺られ市場まで帰る。
その牛車は2頭の大きなコブのある牛に引かれた荷台があるもので、その荷台に多くのワラと4人が乗っているのである。
下り坂では道が悪いので荷台は大変揺れるし、荷台の速度が速くなると逆に引っ張られた牛がかわいそうなぐらい大変である。
少し上る様な時は速度が遅くなり、下りになればその速度にあわせて牛が走らなければならないからである。
この2頭の牛たちにはご苦労さんと言いたい。
夕方、この市場では酒がないので、苦労してクアントン(ウイスキーの名で、メコンの方がランクは上のウイスキーである。)を買ってきた。
それを昼一緒に働いた4人で飲もうと思っていたからである。
もっとも仕事を俺が手伝ってあげたので、彼らがお金を出すか、食べ物でも出してくれるのが普通であるのだが。
しかし、今日はいい環境の所に連れて行ってくれ、いい経験をさせてもらったと言うことで酒でも俺がおごるのである。
そして、さて飲もうとした時、知らない人達がやって来た。彼らは村長たちである。
酒1本を4人で飲んでも少ないのに、他に4~5人来てしまい、酒はすぐになくなってしまう。
その時に村長は自分がその酒を買ったように皆に酒を勧めるのである。それを見てあきれてしまった。
ところで、この村で酒を売らないのは皆が貧しいからではないかと思う。皆は飲みたいが我慢をしているように思える。
村の人は金がないから、売れないので酒を店では置かないのではなかろうか。
また、この国では「ここにある物は皆の物」という考えがあり、個人で独り占めしない主義があるようで良い。
結局、俺が買った酒はすぐになくなってしまった。しかし、悪い気分ではない。
出費55.50B
日本をはじめアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドそしてシンガポールからヨーロッパのポルトガルまで歩いた旅行記です。
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ワラの屋根。今日はこのワラを取りに山の中に入る。
12、シンガポールからヨーロッパまで歩く(タイ)-99
3)タイ編
日記から-63
1月20日 (金曜日) 快晴
昨夜、この小さな市場で焚き火を囲んで、しばらく住民の人と話をしていた。
その時、その焚き火の中に竹筒に米を詰めたやつを入れて、話をしていた。
炊き上がった竹のご飯は竹の内側の薄い皮が剥がれ、それと一緒に食べると美味しいのであった。
そうやって住民と話をし、食べていたら、今日もう一日泊まって山の中での仕事を彼らとすることになった。
昨夜の話しで今日は働くことになったのだが、午前中は山に家々の屋根を葺いているワラを取りに行くというのである。
そう言えば、タイの南の方ではワラではなくパームオイルの葉か、ヤシの葉で屋根を葺いていた。
この辺ではその様な木があることはあるが少ないことからワラで屋根を葺くのであろう。
ワラは山の奥まで入って行き、取るのである。その場所まで行く途中、小さな小川を水に浸かりながら行くのである。
現地ではワラを取り同じ長さに揃え、束ねるのが仕事である。
こうやって、道路から離れて完全なる自然の中での一日は静寂があり最高である。
帰りは集めたワラの束と4人働いた人と一緒に牛車に揺られ市場まで帰る。
その牛車は2頭の大きなコブのある牛に引かれた荷台があるもので、その荷台に多くのワラと4人が乗っているのである。
下り坂では道が悪いので荷台は大変揺れるし、荷台の速度が速くなると逆に引っ張られた牛がかわいそうなぐらい大変である。
少し上る様な時は速度が遅くなり、下りになればその速度にあわせて牛が走らなければならないからである。
この2頭の牛たちにはご苦労さんと言いたい。
夕方、この市場では酒がないので、苦労してクアントン(ウイスキーの名で、メコンの方がランクは上のウイスキーである。)を買ってきた。
それを昼一緒に働いた4人で飲もうと思っていたからである。
もっとも仕事を俺が手伝ってあげたので、彼らがお金を出すか、食べ物でも出してくれるのが普通であるのだが。
しかし、今日はいい環境の所に連れて行ってくれ、いい経験をさせてもらったと言うことで酒でも俺がおごるのである。
そして、さて飲もうとした時、知らない人達がやって来た。彼らは村長たちである。
酒1本を4人で飲んでも少ないのに、他に4~5人来てしまい、酒はすぐになくなってしまう。
その時に村長は自分がその酒を買ったように皆に酒を勧めるのである。それを見てあきれてしまった。
ところで、この村で酒を売らないのは皆が貧しいからではないかと思う。皆は飲みたいが我慢をしているように思える。
村の人は金がないから、売れないので酒を店では置かないのではなかろうか。
また、この国では「ここにある物は皆の物」という考えがあり、個人で独り占めしない主義があるようで良い。
結局、俺が買った酒はすぐになくなってしまった。しかし、悪い気分ではない。
出費55.50B