徒歩旅行、世界一周、3万4千キロ

過去の世界徒歩旅行の記録を紹介

12、シンガポールからヨーロッパまで歩く(タイ)-76

2010-11-02 05:58:48 | 世界徒歩旅行記
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日本をはじめアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドそしてシンガポールからヨーロッパのポルトガルまで歩いた旅行記です。
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12、シンガポールからヨーロッパまで歩く(タイ)-76

3)タイ編

日記から-40

12月27日 (火曜日) 快晴

 朝、ラジオを聴いていたら、われらの天皇が亡くなられたのではないかということを言っていた。(後で聞き間違いが分かった。)
俺には今までに経験したことがないので考えられない。日本は今どのようになっているだろうか?
年号も昭和から何かへ変わっただろうか?
世紀が変わることも俺にとっては興味があるが、この様に天皇が変わるのも特別な感覚であろう。
とにかく、日本は今どうなっているのか興味がある。一度日本に帰っても面白いのではないか。

 今日、午前中に 小学校4年生の英語の授業があり、俺がその教壇に立つ。今までの俺では考えられないことである。
それは日本のことについて英語で俺に質問する授業である。学生はあらかじめ家の宿題で英語の質問を考えて来ていた。
学生達はまだ純粋なので、質問が純粋である。その純粋な質問がかえって俺を混乱させる。
それは例えば、こんな質問からである。「日本の国花は何ですか?」はまだいいのだが、「日本の国の動物は何ですか?」のような質問である。
この様な時、俺は日本について知らないことが多いのを実感するのである。
この場は「あなたの質問はいい質問だ。」だと言いながら、内心は(何だったけな)と焦って、時間を延ばしているのである。
この時は「ニホンザルだ。」と適当に答えた。答えが合ってのだろうか?

また、授業の最後には日本語で日本の歌を聞きたいというのである。その曲は日本でも流行った「スバル」という歌で、それを歌うことになる。
彼らはタイ語の「スバル」は知っているが、日本語のオリジナルを聞いたことがないと言う。
そう言われても、俺も歌詞を全部知らないのである。
ところが、成り行きで歌わざるをえなくなりおもむろに歌い出す。この生徒の中に歌詞を知っている人がいないことを祈る。
歌い終わって、以外に、皆が感動しているのに驚いてしまう。俺が考えても歌詞が違っていたのであるが彼らには関係がなかった。
彼らは日本語のオリジナルを聞いたということで満足しているようだ。
こんな変な授業をもう一度、午後、小学校5年生にもする。

この学校200人位の生徒とこの村の人達殆どが今俺を知っている。何だかこの村に一緒に住んでいるかのような錯覚を覚える。
しかし、今は俺を特別に見てくれているだけであろう。
これが長期になるとまた違うであろう。3~4日だと新鮮なまま、珍しいままで終わり良いのかもしれない。

 夜は25日に亡くなった老人の葬式に行く。葬式というかお通夜である。
前にも聴いたタイの音楽をこのお通夜でも生の演奏を継続していて、十分に聴くことが出来た。
タイでは人が亡くなったら、大変盛大に、しかも集まった人は楽しく送り出すのがシキタリの様だ。
この生演奏では俺も太鼓とかシンバルを叩いてみた。その俺の演奏がなかなか周りの人から好評であった。
酒を飲み、音楽を演奏し、昼は学校の仕事をした最高の一日である。

 出費40B