アメリカ横断日記-99

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日本をはじめアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドそしてシンガポールからヨーロッパのポルトガルまで歩いた旅行記です。
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アメリカ横断日記-99

4月7日　晴れ　（火曜日）　112日目

　昨日はモーテルに泊まったので夜遅くまで起きていて、今朝は遅くなり9時過ぎに出る。

　今日からVirginia 州を歩く。
人々がTennessee 州の人とは違うような気がする。
俺に興味がある人は笑って挨拶してくれたり、またある人はコーラを歩いている俺のところまで持ってきてくれたりする。
しかし、興味のない人は笑いもしないし、苦虫を潰したような顔のまま顔色も変えない。

　2時ぐらいに若い男が俺に興味があるらしく、ソーダを持ってきて話しかけてきた。
30分間ほど話しただろうか、彼はVirginia のことをいろいろ話してくれた。

　今日歩いていて、右手にはアパラチア山脈が見える。その山脈が段々近づいて来る。
この道ハイウェー11号はもっと山道かと思っていたら、高原を歩いているようなもので、周りは牧場ばかりだから寝る所を探すのに大変苦労をする。

Cedarville という村と McMullin という村の間でテントを張る。
出費　8.60ドル

アメリカ横断日記-98

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日本をはじめアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドそしてシンガポールからヨーロッパのポルトガルまで歩いた旅行記です。
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アメリカ横断日記-98

4月6日　晴れ（月曜日）　111日目

　朝は良い天気であるが、 Cool である。
ラジオでは昨日の夜、雨はないということだったので、テントを外に張った。
そういえば昨夜は空が大変綺麗だったな。

　今日、歩いている時は最高に良い天気である。
　2時ぐらいに Bristol に着く。20マイル（32km）をこの時間に着いてしまったので、後の時間がどうしようもない。
24～25マイル（38.4～40km）もまじめに歩くと日が暮れる2時間前ぐらいについてしまう。
今日は仕方がないので Bristol を少し越えた所にあるモーテルに泊まる。
久しぶりのモーテルである。
髪を自分で切る。短くなったので、顔が少しおかしいような気がする。

　今までお世話になった人々の住所を整理する。その中で住所を失った人がいた。
大変悪いことをしたと思い心が痛い。

　この間、山中さんの所に電話をしたらHarold が電話をしてほしいということだ。
今日その彼に電話をする。今まで多くの人が親切にしてくれたが、その中でも彼Harldは一番気が合うのではないかと思う。
彼の三番目の娘Brenda が家を去るときにくれたカードを今も忘れられない。
俺が彼女に日本語の単語だけを教えたせいで、順序が違うのだ。
「から　Brenda　へ　Shozo」となっているのである。それを見るといつも彼女を思い出す。

今日、テネシー州からバージニア州に入る。この町 Bristol からがバージニア州である。

　今日はモーテルに泊まるからワインでも飲もうと思って買いに行ったら、店でID を見せろと言う。
この州は21歳から飲めるのである。先ほど頭の髪を切ったので若く見えるのかもしれない。

Bristol のモーテルで泊まる。
出費　40.00ドル

アメリカ横断日記-97

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アメリカ横断日記-97

4月5日　曇りのち晴れ　（日曜日）　110日目

　Mark は夜中の仕事なので、朝彼が来るのを待って出発。
朝食、その他仕度をしてからなので9時である。

　今日の歩きを予想していたKingsport を越えていないので少しあせる。

　天気は夜中に雨が降ったが、朝からはその雨が止みダンダン良い天気になり、良い方向になっている。
今日はタンクトップで歩く。今まででは始めてである。それだけ暖かくなって来ているのである。

　このところモーテルには泊まっていない。明日は Bristal に着き、モーテルに泊まりたい。
この間からモーテルに泊まろうと思っていると親切な人に会い、そこで泊めてもらうことが多かった。
人の家も良いが気を使って、疲れは取れない。だから、一人でゆっくりしたい。
また、手紙を書きたいのだが、人の家ではそれも出来ない。明日はモーテルに泊まるぞ！

Kingsport テントを張る。
出費　8.50ドル

アメリカ横断日記-96

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アメリカ横断日記-96

4月4日　晴れ　（土曜日）　109日目

　今日、もう一泊Mark の家で泊まることにする。
それで、彼と黒人の友達と釣りに行くことになった。
この黒人は朝のうち自分の畑で仕事をしてからということで少し待つ。
その黒人の彼はタバコ栽培をしている。これは小さな畑で2～3000ドルの収入があるらしい。

　釣りは小さな川でマスを釣るのである。Mark は釣ったが　ローイ（黒人）は大きな魚は釣らず小さいのだけである。
俺は一匹も釣れない。
しかし、歩きを始めた頃の砂漠からは、また、余りにも寒かった冬からは考えられない光景である。
本当に暖かい春になったのだと実感する。

　今日も Mark と話しをした。
俺がテネシーに日本企業が多く進出して、彼はあまり好ましく思っていないのではないかと聞いてみた。
彼は「今はアメリカの技術が遅れている。日本から学ばなければならない。」と謙遜して応えてくれた。
また、ローイも同じことを言っている。
「何しろ、日本、ドイツは戦後自分の産業を発展させようと技術を進歩させてきた。
しかし、アメリカは違う。努力が少なかった。結局、このアメリカが悪いのだ。」
とこのようなことを話している。
たぶん彼らの方が客観的に物事を見れて、人間が出来ているのではないだろうか。
すばらしい人々だ。

　Mark の家庭では夫婦が共稼ぎで、同じ仕事をして、収入もあまり変わらないようだ。
だからか？　人権を重視するからか？　家庭内での仕事が分業になっている。　
Mark は料理を作ることと後片付け（皿洗い）である。
夫人の Shirley は洗濯と掃除である。こんなことがあった。
Mark が仕事でいない昼の時間、昼食を取ろうと Shirley が言うのであるが、彼女は料理を作ろうともしなく、マクドナルドの何を食べるかを聞くだけであった。
その時、彼女はキッチンに山のように溜まっている食器を洗おうとは考えもしていないようだった。
もし、俺にワイフがいたらこのようにはさせないだろう。
俺がMarkの夫人なら、他人の家であれば食器を触らないかもしれないが、自分の家であるから放って置けないのだが。。。
俺は他人の家でもお世話になったら、何かしてあげたいので食器洗いもしたいのだが、、、。
とにかく、このMarkの家庭の様子を見て夫婦のあり方を改めて考えさせられた。

Rogersville の　Mark の家で泊まる。
出費　0.24ドル

アメリカ横断日記-95

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アメリカ横断日記-95

4月3日　曇り　（金曜日）　108日目

　朝、テントをたたむが、今日は非常に多くの水滴がついている。それを拭き取るのに時間がかかる。
それでも充分に拭き取れなかったので、今日はバックパックが重く感じる。
もっと、テントを張るところを考えなくては毎日、朝テントをしまうのに時間がかかってしまう。

　2時過ぎに今日の目的地、Rogersville に着く。ここへの距離が地図上では多く示されているが、実際は16マイル。「25.6km」（Bean Station から）
だから、予想より早く着く。
ここの町で一休みをして次の町まで行こうと思って、道路の端で休んでいた。
そこに一人の白人の男がやって来て、一日休んで行かないかと言う。
昨日会った男は酔っ払って泊まって行けと言うので、断わったが、今日はまともな人のようなのでOKした。

　風呂に入り、外で洗濯をして帰ってくると彼の奥さんが帰ってきていた。
その奥さんが黒人であり、その夜に会った人々が皆黒人である。
彼らはみんな良い人たちで気持ちが良かった。前にバーの黒人の女がお金をだまし取った時とはぜんぜん違う。
今回で俺の黒人のイメージが変わったことは大変良いことである。

Rogersville の Mark の家で泊まる。
出費　8.00ドル