発展した時代、昭和に生きた若者の徒歩旅日記
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世界徒歩大旅行記3万4千キロ
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日本、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドの約15,000kmを歩き終わり、1983年10月10日から1985年9月27日まで約2年間シンガポールからポルトガルのヨーロッパ大陸最西端であるリスボン近くのロコ岬まで約19,000km徒歩で横断。
12、シンガポールからヨーロッパまで歩く(トルコ)-443
14)トルコを歩く
日記から-19
2月26日(火曜日) 晴れ
今朝は晴れたので非常に寒かった。
それでも顔に水が付いても氷ることなく歩けて良かった。昼ぐらいからは風がない時には少し暖かさを感じることもあった。
嬉しい一日であったのだが、、、、、、
今日も一つの事件があった。それは我々では考えられないような冗談のようなことであった。
早い話が犬が僕を噛んだのである。それは小さな村を過ぎる時に起こった。
犬はそこに行く前から吠えてはいた。今までも犬が吠えてもその犬に対処する方法があったので、気にしてはいなかった。
今日は2匹が一緒にやって来てそのまま僕に噛みついて来るのである。右足の太ももの付け根の外側を噛まれた。
普通、犬は人に噛み付く前、吠えて、威嚇しながら様子を見るのである。
そう思っていたので、僕はこの時も噛まれるとは思っていなかった。吠えてきた時に対処できるからである。
しかし、今日はその様子が違って、犬が見えた後、そのまま走って来て噛むのである。
それでも今日は一回噛まれただけですんだのはまだ良い。
僕の推測では多分、犬の主人が「噛めと!」命令したから、犬はその様に行動したのではないかと思うのである。
この後は村の人が出て来てチャーイを出して飲もうとか言うのであるが、自分の村の犬が噛んだことに対して何も話がない。
とにかく、家に連れて行かれズボンを脱ぎ、噛まれた部分を見たら犬の歯型が残っている。
消毒をすること破れたズボンを縫ってほしいことを伝えたが、消毒は簡単にしてくれただけである。
服が破けていると言っても何とも気にしていないようだ。僕のジャケットも犬の爪で破れたのであるが誰も縫おうという奴はいない。
結局、糸と針を渡されて自分で縫う羽目になる。これはあのトラックとの交通事故と同じである。
被害者が何の保護も加害者からの謝罪もないのである。何故、僕が服を縫わなければならないのだ。
本来は犬の主人が服を縫わなくてはいけないことだ。この様なところがトルコの嫌いなところである。
この様なことがあり、今日も歩く気がなくなっているのであるが、その後7km歩きレストランに着く。
そこでは今日、泊まって行けと言うのである。何ともいろいろな人がいるものである。
今日は32km歩いただけである。しかも、まだ3時でゆっくり出来る。
Kizilagiという所で泊まる。
本当はEruzincan からSivasまでを6日間で歩こうと思っていたのだが、これでは7日間かかりそうだ。
非常に寒いしまたいろいろな事件が昼にあるので仕方がないかもしれない。
その様に昼に事件があってもそれを取り返してくれるような親切な人が夜、泊まるレストランで起こるのも不思議である。
出費 500リラ
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筆者は現在、韓国に在住して、以下の様な韓国ビジネスサポートをしています。韓国に関して聞きたいことがあれば、そのホームページをご覧になり、お聞きください。
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