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伊東良徳の超乱読読書日記

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あたまの地図帳 地図上の発想トレーニング19題

2021-06-23 20:14:47 | エッセイ
 地図・地理と向きあうというコンセプトから思いついた発想・頭の整理法に関して語ったエッセイ。
 自分の頭の中にある「使い物にならなさそうな考え」を年末大掃除のように取り出し眺めていると最初は今考えないといけないアイディアや発想とは何の関係もなくガラクタばかりに見えるが「そんな中から少なからず『これは使えるかもしれない』と感じるものが見つかったりします。」(98ページ)。セレンディピティは単なる「偶然による発見」ではなくて、意識して感受性や理解のしかたにおいてふだんと違う立場に立つようにすることでどこかで従来の自分の予感とぶつかるときが来る、そういうことでいいアイディアが浮かんでくる(194~195ページ)というあたりは、なるほどねと思います。あくまでもそれがうまくいくこともある、そう務めることでよりよいアイディアに至る機会が増えるだろうというレベルの心がけ、ではありますが。
 インドネシアとアメリカ(アラスカを除く)の東西方向の距離はインドネシアの方が大きい(146ページ:メルカトル図法の地図で見てもそうなんですね)という指摘は、地図レベルで、確かに意外でした。
 著者が訪れたことがある都道府県を塗りつぶした地図が245ページに掲載されているのですが、22都道府県止まりって…30代の博報堂のコピーライターって意外に出不精?私は、30代前半までには47都道府県ひととおり行っていたはずですけど。先日見た映画「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」で、ジャッカル富岡は、栃木県出身の女性を口説くのにあなたと交際できれば47都道府県出身の女性との交際を達成できると言い、OKをもらって、「コンプリート!」って言ってましたけど。


下東史明 朝日出版社 2012年7月25日発行
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