伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年に続き2023年も目標達成!

14歳

2007-05-16 22:27:54 | ノンフィクション
 人と同じはいやで正直なだけという14歳の引きこもり少年だった著者の少年時代・お笑いを目指すまでの手記。
 「僕が今しなければならないこと。それは本当に僕が出るべきレース場を探すこと。」(28頁)「学校に通ってたんじゃ時間がたりない。学校に通ってたらスピードが落ちる。」(52頁)なんて言いながら、やっていることは学校に行かず、家族とも接触せず部屋でたばこを吸ってテレビを見続けるだけ。それでただ苛立ち、時々キレて暴れて壁に穴を開けるだけ。結果として高校中退で吉本からデビューしたから学校に通ってたらスピードが落ちるなんて後付で言ってるだけで、当時からそう思ってたとは感じにくい。自分のやりたいことはこの学校(進学校)に行くことじゃないと言い続けるだけで、じゃあ何をしたいのか、何が自分のレースなのか、自分のリングなのか、見つけようとする行動は全然取っていません。お笑いの世界を目指したのだって、結局は兄からそう決められて付いていっただけだし。親や先生から提示された道は、全てそれだけで否定しているのに。その全否定していた進学校にだって、より厳しい全寮制の高校を見に行くや、突然自由を感じたりするし(122頁)。まあ、そのあたりが14歳なんでしょうけど。
 初出は月刊誌への1998年から1999年の連載だそうです。どうして今頃になって単行本化したんでしょうね。


千原ジュニア 講談社 2007年1月15日発行
コメント
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