食養生365日 食材の栄養や漢方・薬膳的な効能のお話

あなたのバランスをサポートするサロンConcordia~コンコルディアのsoraがお届けする薬膳・食養生のことなど

バナナは便秘に効くというけれど

2013-08-31 | 体の熱を冷ます
今日のテーマは「バナナ」です。


食べてすぐエネルギーになり長く持続するので、アスリートの栄養補給にぴったり。
東京マラソンの道中でランナーのみなさんに提供されていましたね。

豊富なオリゴ糖が大腸の善玉菌の栄養になるので、腸内環境の改善に効果があります。
カリウム、マグネシウムなどのミネラル類、ビタミンB群も多く、食物繊維もたっぷり。
また、抗酸化力は果物・野菜の中でトップで、免疫力を高める効果も確認されています。

漢方では、熱を取り除き腸を潤す、体内の毒素を排出する働きがあるといわれています。
便秘に効くとはいわれていますが、体をとても冷やす性質なので、冷え症で便秘の人にはあまりおすすめできません。

冷え症で便秘の人は、体を温める食材や、気力・体力をアップする食べ物を摂った方が、便秘解消につながります。
バナナを毎日食べているのにお通じがよくない…という冷えを抱えた方は、この方法を試してみてください。
便秘についてはまた別の機会に取り上げますね。

朝食でバナナを食べている方は多いと思います。
暑い夏や暑がりの人は大丈夫ですが、朝起きて毎日最初に摂るのが体を冷やすバナナだと、知らないうちに冷えがたまっていきます。
1週間のうち3日だけ食べる、温かい紅茶と一緒に摂るなどの工夫をしてみてください。

とはいえ安いからつい買ってしまうんですよね(^ ^;)
そんな時、うちでは皮をむいて適当な大きさにちぎり、体を温める黒砂糖とシナモンをふって電子レンジ(500w・ラップなしでOK)で50秒ほど加熱し、温バナナで食べています。
1分ちょっとでできて意外と美味しいですよ☆

いま『はじめての薬膳』のテキストをバージョンアップ中です。
先日開催した『はじめての薬膳』のワークショップで、参加者の方から
「食材の味・色と体の関係性がもっとつながるといいな」
という感想をいただいたのがきっかけ。
9月の会では新たなテキストをお披露目します☆

9/3(火)の『薬膳に親しむお茶会』は本日、9/8(日)の『作って食べて潤う秋の薬膳』は明日、申込み〆切です。
上記以外の日程も受付中。
食べ物のパワーに触れて健康気分を満喫してください(^_-)

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【漢方的分析】
性味/帰経
寒、甘/胃・大腸

効能
熱を取り除き腸を潤す
体内の毒素を排出する

免疫力を高めるしいたけ

2013-08-30 | 気力・体力アップ
朝晩は気温も湿度も少し落ち着いて過ごしやすくなってきました(^ ^)
ホッとする今の時期、夏の疲れがドーンと出てきます。

何となく疲れているなと感じるのは、体が「いたわって」というサインを出しているから。休めるチャンスです。
食べ物から気を分けてもらい、いつもより少し多く眠って充電してください。

臓腑の機能を整えて、気力・体力アップにつなげることを、漢方では「補気」といいます。
ふだん使う言葉で表現するなら「元気にする」こと。

補気の働きがある食べ物はたくさんあります。(「体力・気力アップ」で紹介していきます)
元気にしてくれる食べ物は、季節を問わず一年中、疲れている時は特に意識して食べてみてください。
今日はその中で「しいたけ」をテーマにしたいと思います。

漢方では、胃の働きをよくしたり、出血を抑える働きがあると考えられています。
胃が弱って食欲がない時、胃痛、げっぷに、不正出血や血便にも効果があります。
血管を強くする、血圧を下げる、動脈硬化の予防にも応用されます。

生のものは足が早いので、食べやすい大きさに切って冷凍保存すれば、そのまま汁物や炒め物に使えて便利です。
また、日光にあてるとビタミンDが増加します。カルシウムの吸収をアップし、骨粗しょう症を予防してくれます。
ということで干ししいたけを自作してみました。


ビタミンDは30分ほど干せば生成されますが、せっかくなので2週間干してみました。

干せば干すほど小さくなります。市販の干ししいたけは相当大きなしいたけを使っているんでしょうね…
フリーザーバッグに入れて冷蔵庫で保存しています。

ビタミンB群が多く、エリタニンという血中コレステロールを低下させる成分、レンチナンという抗ウイルス・免疫力を高める物質も含まれているそうです。
いろいろなパワーをもらえる食材☆ありがたくいただきます(=人=)

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
干ししいたけ
性味/帰経
平、甘/胃

効能
胃の働きをよくする、気力をアップする
出血を抑える


声が枯れたら卵を食べて

2013-08-29 | 体を潤す
朝晩の風が爽やかになってきました。秋の気配がします。
そろそろ乾燥に備えたい今日のテーマは「」(鶏卵)です。

秋のはじめに空咳が出て「カゼかな?」と思うことはありませんか?
それは、夏の名残で体が熱くなっているところに、秋の乾燥の気が鼻から入ってきて、デリケートな肺に影響するからなんです。

今の時期は、体の熱を取る食べ物(夏野菜やうり系の食べもの、こちらでも紹介しています)と同時に、体、特に肺を潤す働きのあるものを意識して食べてみてください。
身近な食材では、牛乳、チーズ、ごま、豚肉、蜂蜜などです。
卵も体を潤す食べ物の一つです。

漢方では、卵は体を潤して乾燥を予防する、喉の熱を取り除き声が出るようにする、血を養い精神を安定させる、などの働きがあるといわれています。
空咳や口の渇き、声枯れや喉の痛み、不眠やめまいにも用いられます。
古い医書『傷寒雑病論』には、喉の痛みや精神不安に薬用していたという記載があります。

冷やす・温めるのどちらでもない穏やかな平の性質で、五臓(肝・心・脾・肺・腎)すべてが帰経になっていて、からだ全体に効果が届きます。

栄養学的に見ても、ビタミンCと食物繊維を除く、ほぼすべての栄養成分を持ちバランスのとれた食べ物です。
コレステロールが多いと心配されることもありますが、卵自体に含まれるレシチンにその上昇を抑える作用があります。
他のいろいろな食材と一緒に、ほどほどに食べていれば大丈夫です。

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
平、甘/肺・心・脾・肝・腎

効能
体を潤して乾燥を予防する
喉の熱を取り除き声が出るようにする
血を養い精神を安定させる

れんこんで熱を取りお肌をきれいに

2013-08-28 | 体の熱を冷ます
今日のテーマは

穴が見えてないから分かりにくいかも…

れんこん」です。
11月~3月が一番美味しい季節(冬れんこん)ですが、新れんこんが手に入ったので取り上げてみました。

見かけによらずいろいろな栄養素が豊富!
ビタミンCが多くB1・B2も含まれているので、疲労回復、口内炎、目の充血、肌荒れの予防にも効果が期待できます。
ほかにもカリウム、カルシウム、鉄、銅などのミネラル類がたっぷりです。
タンニンが含まれていて、抗酸化作用・消炎・収れん作用があります。胃腸のトラブルや咳止めに効果があります。

薬膳では火の通し方によって働きが少し変わります。

まずはきんぴらや酢蓮など、サクサクの食感を残すように軽く火を通した場合。
血にたまった熱を取り除き血の固まりを散らす、体の熱を取り必要な水分を生じさせる働きがあります。
目の充血、熱が出て喉が渇く、鼻血・皮下出血・血尿などの各種出血症状に用いられます。

もうひとつは煮物やお粥でホクホクになるまでじっくり煮込んだ場合。
胃の働きをよくして消化機能を高める、血を補い傷を癒合する働きがあります。
胃腸の働きが弱くて疲れやすい、食欲不振、貧血、肌荒れなどに用いられます。

ちなみに酢水につけたれんこんは、煮込んでもホクホクにならないそうです。
色をきれいに見せるためと思っていつも酢水につけてました(~ ~;)が、ホクホクにしたいなら酢は不要!と覚えておきます。

甘みと粘りの増す冬のれんこんはとても美味しいのですが、体を冷やす性質なので、冷えやすい方はほどほどに食べてください。
きんぴらにする時に唐辛子を入れるのは、少しでも陰陽のバランスが取れるように、理にかなっているんですね。

やわらかくて水分が多い新れんこんは、お粥に入れて食べるのがおススメです。
洗って(皮がきれいなら皮ごと)さいの目に切り、炊飯器のお粥モードで一緒に炊くだけ。
お疲れの胃をやさしくいたわる、お肌にもいい感じ☆のお粥になります。

ところで、節の部分(写真中央)は漢方では「藕節(ぐうせつ)」と呼ばれ、慢性出血を改善するのに使われます。


固いし見た目もあまり美しくないので捨ててしまうことが多いですが、すりおろしてハンバーグのつなぎに使ってもいいですね。

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
寒、甘/脾・心・胃

効能
軽く火を通した場合:血にある熱を取り除き固まりを散らす、体の熱を排出しながら必要な水分を生じさせる
じっくり煮込んだ場合:胃の働きをよくして消化機能を高める、血を補い傷を癒合する

9月のスケジュール

2013-08-27 | 薬膳・食養生講座
ワークショップについてお問合せいただきありがとうございます(^-^)
改めまして9月のスケジュールをお知らせいたします。
10月の企画はただいま準備中です。決まり次第お知らせしますのでしばらくお待ちください。

9月のスケジュール

9月キャンペーン実施中お友達と一緒のお申込みで、ご本人もお友達も10%off
いずれも定員は4名、最少催行人数2名、女性限定とさせていただきます。

『はじめての薬膳&気功体験』
簡単にできる気功体験も。体も心も解放する時間をお過ごしください☆
日時 :【1】9/11(水)または 【2】9/28(土)14:00~17:00
参加費:3,000円(テキスト代込み、お茶・お菓子付き)
〆切 :【1】9/5(木) 【2】9/23(祝)までに、「メッセージを送る」からお申し込みください。
内容 :知っておくと楽しくなる食材の性質・味とはたらき・色と体の関係、気功体験

『作って食べて潤う秋の薬膳』
実際に4~5品のお料理をしながら、食べ物のパワーを感じるひとときを☆
日時 :【1】9/8(日)または 【2】9/23(祝) 11:00~15:00
参加費:4,000円(テキスト代・材料費込み)
〆切 :【1】9/1(日) 【2】9/16(月)までに、「メッセージを送る」からお申し込みください。
内容 :食材の性質と味について、秋に起こる体と心の変化、出やすい症状、おススメ食材と料理、お食事会

『薬膳に親しむお茶会』
ゆったりお茶を飲みながら薬膳の世界をのぞいてみませんか☆
日時 :9/3(火) 14:00~16:30
参加費:2,500円(テキスト代込み、お茶・お菓子付き)
〆切 :8/31(土)
内容 :知れば食べるのがもっと楽しくなる、食材の性質・味とはたらき・色と体の関係

参加を希望される方は、以下を「メッセージを送る」にコピー&ペーストしてご記入いただき、お申し込みください。
折り返しメールにてご連絡いたします。

件名:『参加を希望されるテーマ』
本文:
1.お名前(フルネーム、ふりがな)
2.ご住所
3.お電話番号(当日連絡が取れる携帯番号)
4.メールアドレス
5.希望日

※時間は調整できますのでお問い合せください。
※開催テーマは入れ替え可能な場合もあります。ご相談ください。

ワークショップのコンセプトはこちらをご覧ください。

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ

ご飯で毎日充電を

2013-08-26 | 気力・体力アップ
今日は日本人のソウルフード「お米」がテーマです。

漢方では、胃の調子や消化機能を整え、イライラを取り除く、口の渇きを抑える作用があるといわれています。
脾(消化や水分の運搬、血の循環にかかわっています)の働きをよくしてくれるので、疲れやすい、食欲がない、お腹が張りやすい、むくみ、下痢などの不調を改善してくれます。
体の中の気(生命エネルギー)を補ってくれる食材です。

最近はダイエットでお米を食べないという方もいらっしゃいますが、お茶碗1杯でいいのでお米は毎日食べることをおススメしたいです。

そういう私も、以前は肉や野菜は食べてもお米は全く食べないという日が結構ありました。手軽なパンや麺類を多く摂っていたように思います。
当時は朝起きがけに毎日胃が痛い、食事をするとすぐに眠くなる、疲れが取れない、足がむくみやすいなど、何となく調子のよくない状態が続いていました。

ご飯を食べることを意識して、それまで半々だったご飯:パン・麺類の割合を7:3、8:2と変えていくにつれ、徐々に脾の働きがよくなり、不調を感じることが減ってきました。

もちろん生活習慣やご飯以外の食べ物の効果もあったのしょうけれども、やっぱり日本人にはお米ね!と実感しています。
ご飯が美味しいと幸せな気持ちになり、心も癒され笑顔になります(^ ^)

お米から炭水化物を摂取する食べ方は、お米を主食としてきた私たちの遺伝子に刻み込まれていると思います。
先祖代々食べられてきたものが私たちの体には合っていて、だからこそより多くの気を分けてもらい、充電して自分の中にエネルギーをためることができるのではないでしょうか。

お米は炊き込みご飯にすると、いろんな食材を一度に摂ることができて便利です。
材料を切って炊飯器にお米と一緒に入れて炊くだけなので、簡単にできてしまうのもいいところ☆
今日は夏の余熱が残るところに秋の乾燥の気候が入ってくる、今の季節におススメの「黒ごまと百合のごはん」です。


乾燥百合を水で戻し、磨いだお米と一緒に炊飯器で炊いて、黒ごまを混ぜました。
百合は体を冷やす食材で、肺を潤して咳を止め、暑さで昂ぶった神経を落ち着かせる働きがあります。
黒ごまの働きについてはこちらをご覧ください。

秋の食材を使った簡単炊き込みご飯もこれからご紹介していきますね(^_-)
それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
米(うるち米)
性味/帰経
平、甘/脾・胃

効能
胃の調子・消化機能を整える
イライラを取り除く、口の渇きを抑える

ごあいさつ

2013-08-25 | ごあいさつ
おうち薬膳ワークショップsoraへようこそ

このワークショップは、漢方(中医学)のエッセンスを取り入れながら、おうちで手軽にできる薬膳をお伝えして、みなさんの健康に少しでもお役に立つことができれば、という思いでスタートしました。

参加される方全員が体験しながらワイワイ学び合う姿をイメージして、ワークショップという言葉を選びました。

屋号&活動名であるsoraは、漢方の考え方のもとになっている自然哲学
「宇宙全体は大きなひとつの統一体で、人の体の中で起きる現象も宇宙と分かちがたい出来事である」
「人間は自然界の中で季節と気候の変化に応じて生きていく」
からインスピレーションを受けて思いついた名前です。宇宙の宙と自然の空をかけ合せています。

自然からいろんな恵みやパワーを受け取って元気に穏やかに毎日を過ごす
という願いを込めました。

みなさんに食材の働きや、体との関係をできるだけ分かりやすくお伝えしていきますので、どうぞ楽しんで行ってください。
そして薬膳や漢方って面白いと思っていただけたら、ゆるーい感じで続けてみてください。
食材の効能を意識して食べるだけでもいいんです。
体が内側から健やかになるイメージを持てるようになり、現実も変化していきます。
慣れてくると、自分の体の声を聞いて食べる物や量をコントロールできるようになります。

3ヵ月続けて何となく効いてるという感覚になり、半年で少しずつ効果を実感し始め、1年経つと症状が気にならなくなってきて、3年後に体質の変化をはっきり自覚する…
それぐらい時間の流れはゆっくりですが、続けていくうちに確実にいい状態になります!

みなさんの体と心が食の力で元気になりますように。

漢方・薬膳との出逢い


青とうがらしで食欲増進

2013-08-24 | 体を中から温める
以前から気になっていた「福耳とうがらし」を、とうとう買ってしまいました(^ ^)
今日のテーマは「青とうがらし」です。


青とうがらし 福耳

肉厚で大きくて長さ15cmぐらい。わたと種の部分の辛味が特に強いそうで、しっかり取ってから料理します。

青とうがらしは7月~9月が旬。
辛味のもとのカプサイシンには、胃液の分泌を促して消化吸収を助け食欲を増進させる効果や、血行をよくして体を温める効果があります。
エネルギー代謝を促進するので、体脂肪が分解されダイエット効果も期待できます。

油と一緒に調理すると、豊富なカロテンの吸収率がアップします。
また、青とうがらしのような生のものにはビタミンCがたっぷりなので日焼け対策も☆
ビタミンCが損失しないように油でサッと炒めて食べたいですね!

漢方では、胃腸の冷えを改善して寒気を散らす、胃の働きをよくして食欲を促進する作用があるといわれています。
先日取り上げたししとう同様、夏でも体が冷えていると感じる時に摂るといい食材です。
食欲が落ちてきたなと感じる時にもおすすすめです。

体の中を熱くする性質ですので、暑くてのぼせている場合は食べ過ぎないように、食べる時は一緒にたくさん水を飲むようにしてください。

材料があったのでちりめんじゃこ炒めにしていただきました。
万願寺とうがらしのようなほとんど辛さのない味を想像していましたが、福耳は結構辛かったです。
唇がピリピリ…でもご飯は進みました。美味しかった!胃が温かくなりました。

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
熱、辛/心・脾

効能
胃腸の冷えを改善する
胃の働きをよくして食欲促進

生理前の1週間から

2013-08-23 | 気の巡りをよくする
生理前や生理中に不調を感じる方。
原因はいろいろありますが、どの方にも「生理前は体を温める」というのをまずおススメします。

生理の始まるまでに体が温まっていれば、新陳代謝が活発なのでスムーズに終わるし、生理痛はほとんどありません。
でも体が冷えていると、だらだらと続いたり生理痛がひどくなるなどの辛い症状が起こりがちです。

そんな生理前と生理中におススメなのはマイカイ紅茶。
マイカイカ(マイ瑰花※)は、バラ科のハマナスの花で、美肌に欠かせないビタミンCが豊富に含まれています。
※マイは「王」へんに「攵」


マイカイカ


漢方では体を温める性質を持ち、気と血の流れをよくして血の固まりを取り除き、生理痛を緩和します。
自律神経にやさしく働きかけ、不快な症状をやわらげリラックスさせてくれます。

ストレスが溜まってお腹が張る・食欲がない・胃が痛い・げっぷが出るなどの症状にも応用できます。
また、肌のくすみやくまを消す効果も期待できます。

このマイカイカに、同じく体を温める紅茶をブレンドしたのがマイカイ紅茶です。
生理の1週間前ぐらいから終わるまで毎日飲むと、生理前のイライラや始まってからの不調を軽くしてくれます。
マイカイカと紅茶がブレンドされたティーバッグも売られていますので、気軽に摂り入れていただけますよ☆

さらに効果アップを狙うなら、黒砂糖を少し入れてください。
黒砂糖には、体を温めて血流をよくし、子宮の中をきれいにする働きがあります。
(でも効果があるからといって入れ過ぎはNGです。甘いものを摂り過ぎると胃の調子が悪くなり悪影響です。)

逆に生理の前に食べない方がいいのは、きゅうり、にがうり、すいか、緑茶、緑豆などの体を冷やす食べもの。
夏に摂りたい食材ばかりですが、生理前や生理中は夏の暑い時期でも控えめにしてください。

気と血の流れをスムーズにするためには、とにかくリラックスすることが一番です。
緊張の1日の中でも、ほんの3分でいいので深呼吸してみてください。
息を口からゆっくりフーッと吐いて、鼻からスーッと吸います。ポイントは先に息を吐くこと。
だんだん吐く時間も吸う時間も長くなり、呼吸が深くなってきたなと感じたらとてもいい状態です。

最後に、右手を上げて左側に体を倒して右のわき腹をストレッチ。左手を上げて右側に体を倒して、左側のわき腹もストレッチ。
わきはストレスと関係の深い経絡(けいらく・気の通り道)が通っているので、わき腹を伸ばすと気の巡りがよくなります。
気の巡りがよくなると、血流もよくなります。

いま、どんな気分ですか?体に感じる感覚は変わりましたか?
少しでも楽になっていたら大成功です(^_-)

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
マイ瑰花(マイは「王」へんに「攵」)
性味/帰経
温、甘・微苦/肝・脾

効能
気の巡りをよくしてうつを解消する
血の流れをよくして固まりを取り除く

ワークショップ報告

2013-08-22 | 薬膳・食養生講座
先日開催したおうち薬膳ワークショップの模様です♪

今回のテーマ
はじめての薬膳
夏の終わりから秋のはじめの薬膳

参加者はお2人。以前から薬膳に興味はあったけど、こういった会で勉強するのは初めてとのこと。
知っておくと楽しくなる、はじめの一歩的なことからお話しさせていただきました。
好んで食べているものが意外と体を冷やしている、苦いものを摂ると喉が渇くのが腑に落ちたなどなど、新たな発見をされたよう。

すんなりと漢方・薬膳の世界に入っていただくために、今回は深入りして難しいことを説明するのは避けました。
今はここまで知っておけばOKですよ~、という感じ。
最初は何となくのイメージで捉えてくだされば十分です。続けるうちに少しずついろんな繋がりが見えて、理解が深まります。
このゆったりした感じが漢方・薬膳のとってもいいところ☆
もちろん、疑問に思われたことは解決しながら進めていきます。

そして、夏と秋に出やすい体の症状、おすすめ食材の話の後、いよいよお料理の時間。
主菜・主食・副菜・スープを作っていただきました。


お料理中

お腹がすいたので作りながらお食事スタート!


ボリューム満点の主菜

最後に梨シロップとジャムをデザートに変身させました。


シュワシュワ~

全5品、たくさん作ってお腹いっぱい食べました。
とても楽しめたとご感想をいただき、ありがとうございました☆励みになります(^-^)私もすごく楽しかったです!
お話しするうちに体質や症状の悩みも伺えて、今後のテーマのヒントをいただきました。アイデアがどんどん浮かんできます。

自宅でも手軽に作れそうなレシピで喜んでいただけました。おうちでもぜひ試してくださいね。
食材の働きを意識して食べるだけでも違いますよ~(^_-)

9月上旬まで、同じテーマ「はじめての薬膳」「夏の終わりから秋のはじめの薬膳」を開催しています。
ブログを読んで興味を持ってくださった方、ご一緒に健康気分を味わってみませんか?

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ

汗で出たミネラルを補う昆布

2013-08-21 | 老廃物を出す
今日は「昆布」についてです。

ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、リンなどミネラルの宝庫です。
ぬめり成分は、水溶性食物繊維の一種、アルギン酸やフコイダン。高血圧、糖尿病の予防、コレステロール低下、便秘の解消に効果があります。
フコダインには殺菌作用もあるそうです。

漢方では、痰(体に溜まった余分な水分や老廃物)をやわらかくして取り除く、気の巡りをよくしてむくみを取る、などの働きがあると考えられています。
高血圧、心臓病、血便などにも用いられます。
体をとても冷やす寒の性質ですので、胃腸が弱く冷えて下痢を起こしている時は控えてください。

そんな昆布の効能を活かした、夏にピッタリの超お手軽おうち薬膳メニューは「昆布茶ととろろ昆布のお吸い物」。
汗と一緒に出てしまったミネラルを補い、むくみも取ってくれます。
昆布茶ととろろ昆布にお湯注ぐだけ!

さらに梅干しを入れると、酸っぱい味の収れん効果で汗を落ち着かせる効果も期待できますよ☆
(詳しくはお酢の回をご覧ください)
うちでは汁物は欲しいけど作るのがおっくう(~ ~;)な夏の夜にお世話になってます。
昆布茶は塩昆布に代えても美味しいです。お茶より塩分が濃くなりますので、量はお好みで調整してください。


あとはお湯を注ぐだけ


それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
寒、鹹/肝・胃・腎

効能
痰(体に溜まった余分な水分や老廃物)をやわらかくして取り除く
気の巡りをよくしてむくみを取る
血圧を下げ、高脂血症を予防する

夏バテ防止につるむらさき

2013-08-20 | 体の熱を冷ます
今日のテーマはちょっと珍しい「つるむらさき」です。
夏の暑さで心なしか元気がない葉物たちの中で、肉厚でツヤのある葉が印象的な野菜です。
古くから染料に使われていて、野菜として作られるようになったのは1970年代からだそうです。


青菜が少ない真夏が旬で、カロテン、ビタミンC・B2、カリウム、カルシウム、鉄などが豊富に含まれています。
ほうれん草と比較してカルシウムはなんと約4倍、カロテンとビタミンCは約1.2倍あるとか。

漢方では熱を下げ炎症を抑える、疲労を回復する、便秘を改善するなどの働きがあるとされています。
夏バテに効きそうですね。
体をとても冷やす性質なので、すでに冷えを感じている方は食べ過ぎないようにしてください。お腹を壊している方は控えてください。

茹でておひたしにするのもアリですが、ちょっと土臭いので炒めて食べる方がおススメです。
にんにく少々と一緒に炒めてしょうゆやオイスターソースで味付けすると美味しいですよ☆

それにしても旬の食べ物のパワーって本当にすごい!
その季節に体に必要な働きを、食べるだけで摂り入れられちゃうんですから。

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
寒、酸/大腸

効能
熱を下げ炎症を抑える、滋養、便秘を改善する

不眠とむくみにも効くセロリ

2013-08-19 | 体の熱を冷ます
今日のテーマは「セロリ」です。

セロリといえばあの独特の香りですが、アピインという精油成分で、精神を安定させ不眠やイライラに効果があるといわれています。
ほかには血圧降下作用のあるカリウム、ストレス解消効果のあるカルシウム、ビタミンC・B群、食物繊維などが含まれています。


特に葉の部分にはカロテンがたっぷりで、血液をサラサラにするピラジンという物質も含まれるので、葉も捨てずに食べた方がいいのだそうです。

漢方では、体にこもった熱を取り除く、余分な熱と水分を尿から排出する、出血を止めるなどの働きがあるとされています。
体が熱くなることによって起こる、様々な症状を改善します。
夏、暑くて眠れない時や皮膚に赤味・かゆみがある時、春、目が充血したり怒りっぽくなった時、などに摂りたい食材です。

年中手に入る野菜ですが、体を冷やす涼の性質です。
冷えが強い人は、冬は食べても少しだけにする、海老などの体を温める食材と一緒に食べるようにするといった工夫をしてください。

今日は箸休めにぴったりの超簡単な一品です。暑いからできるだけ火を使わずに調理したいということで(~ ~;)

[超]簡単おうち薬膳
セロリと塩昆布のあえもの
こもった熱を取り除き、余分な水分を出してむくみを取ります


高血圧の予防にも

作り方
(1)セロリの茎は筋を取って3~5ミリ幅にスライスする。葉も適当に細かく刻む。
(2)塩昆布(お好みで加減してください)、ごま油少々を加えてあえる。

葉も使っているのでかなり香りが強いです。ストレス発散しまくりですね!
昆布には、むくみを取る、血圧を下げるなどの働きがあります。詳しくはまた改めて。

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
涼、甘・辛/肺・胃
(苦味/肝経も入るとする説アリ)

効能
熱を取り除き、余分な水分を尿で出す
血熱を取り除き止血する

いちじくでお腹スッキリお肌も潤う

2013-08-18 | 便秘を改善する
美味しそうなのが手に入りました!今日のテーマは「いちじく」です。
漢字で「無花果」と書くのは、外からは花が見えないのに実が生るからだそうです。当て字ですね。


食物繊維のペクチンが豊富で、整腸作用や美肌効果があります。
赤い果実の色は抗酸化物質のアントシアニンで、がん抑制効果も期待できます。
フィシンというタンパク質分解酵素を含むので、食後のデザートに最適です。

漢方では、胃腸の働きをよくする、便秘を改善する、肺を潤して口の渇きを抑える、喉や痔の腫れ・痛みを落ち着かせるなどの効果があるとされています。
生のものは8月~11月が美味しい季節、秋の乾燥を防ぎたい時期に重なります。ふだんあまり食べないという方もぜひ摂り入れてみてください。
ただし下痢の方は、症状を悪化させる可能性があるので控えてください。

干しいちじくは年中手に入ります。
意外と思われるかもしれませんが、干しいちじくと豚肉を一緒に煮ると結構美味しいんです!
味付けはシンプルに酒・しょうゆ・塩と、豚肉の臭み消しに生姜とねぎをプラス。
いちじくの甘みが出るので、お砂糖は必要ありません。
同じく体を潤す働きのある豚肉と、いちじくとの相乗効果でうるうるお肌に☆

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
平、甘/小腸・膀胱・大腸

効能
胃腸の働きをよくする・便秘を改善する
肺を潤して口の渇きを抑える
喉や痔の腫れ・痛みを改善する

梨で熱を下げ喉を潤す

2013-08-17 | 咳を止める
幸水梨をよく見かけるようになりました。みずみずしくて甘みが強くシャリシャリした食感がたまらない、梨の中で一番好きな品種です(^-^)
ということで今日のテーマは「」です。

果肉の大半は水分ですが、たっぷりと含まれる果糖やリンゴ酸、クエン酸には疲労回復効果が、ソルビトールには便通を整える効果があります。
カリウムを比較的多く含み、体内の塩分を排出するので高血圧の予防になります。
ほかにも、タンパク質分解酵素プロテアーゼを含んでいて、すりおろして肉にまぶすと肉をやわらかくすることができます。

漢方では余分な熱を取りながら、乾燥で不足している唾液を作り、潤してくれる働きがあるとされています。
残暑を乗り越え、秋に向けて体を準備したい今の時期にぴったり。
咳止め、痰切り、のどや口の渇き、のどの痛みに効果を発揮する食材です。

体を冷やす涼の食べ物なので、胃腸が弱く冷えて下痢をしやすい人、寒さで咳が出る人は控えめにしてください。

作ってみました
梨シロップと梨ジャム
肺を潤し空咳を防ぎます

最近本で読んだ「秋梨膏」もどきを作ってみました。
「秋梨膏」は、梨をすりつぶして菊花の煎じ汁、氷砂糖と一緒に煮詰めた喉のシロップだそうです。
菊花を切らしていたので、梨と氷砂糖、蜂蜜が材料です。


左が秋梨膏もどき、右が梨ジャム

梨をスライスして弱火でコトコト煮ること2時間。
身を取り出してさらに煮詰めて、蜂蜜を混ぜて出来上がり。
取り出した身は梨ジャムとして食べられそう。シロップもジャムもかなり甘いです!
シロップはソーダ割りにしてみようかな。

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
涼、甘/肺・胃

効能
熱を下げて痰を切る、唾液をつくり体を潤す