食養生365日 食材の栄養や漢方・薬膳的な効能のお話

あなたのバランスをサポートするサロンConcordia~コンコルディアのsoraがお届けする薬膳・食養生のことなど

夏のお出かけ前に

2015-07-13 | 体の熱を冷ます
急に厳しい暑さがやってきました
こんな急に真夏日だ猛暑日だとか言われたら体が追いつかない!と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
体は急激な変化がちょっと苦手ですからね。

汗をかくと体からは一緒に気も出て行くので、いわゆる「気が抜けた」状態になります。
長時間お風呂に入ったりサウナで大量に汗をかいたりすると、一瞬スッキリしたように感じても、その後力が抜けてだるくなるのも同じです。

夏、外に長く出かける場合は、体の熱を冷ますトマトやきゅうりに塩をふってまるかじりしてから、出かけてください。
まるかじりなら料理の必要もなく楽チンです(^_-)

塩をふるのもポイントです。汗と一緒に体に必要なミネラル分が出て行ってしまうので、それを補います。
(そういう意味では昆布茶もおススメですよ~☆)

途中の水分&塩分補給はもちろんのこと、体の熱を冷ます食べ物は他にもいろいろありますので、外出中の食事の参考になさってください。

汗をかいた後は、体力・気力をアップする食材体を潤す食材を摂り入れて、出てしまったもの補ってください。
そしていつもよりたくさん寝てください。

昨日は日中の炎天下で庭木の剪定をお手伝い。
しっかり対策して臨みました。

2時間ほど外にいただけでしたが、予想以上に汗をかいてぐったり(@ @;)
夜はごまだれの豚しゃぶで潤いチャージ、なすの浅漬けで溜まった熱を出し、冷奴でクールダウン、きのこたっぷりの味噌汁とご飯で気を補いました。

今年の夏も、体の声を聞きながらうまいこと乗り切っていきたいですね

それではみなさんまたお会いしましょう(^-^)ノシ



今申し込める8月~9月のワークショップ&コース
『夏の冷えをいたわる薬膳・食養生』ワークショップ
 8/23(日) or 27(木) 10:30~14:30

『東洋医学と薬膳の基本が身につくコース』(全4回)
 日曜コース9/6、13、20、27 木曜コース9/3、10、17、24 いずれも10:30~15:30

詳しくはこちらをご覧ください。



Concordia~コンコルディア Webサイト公開記念
Webサイトの公開を記念して、コース、ワークショップにご参加いただいた方に、個人セッションが1,000yenオフになるチケットをプレゼントします☆
(9月末までにお申込みいただいたコースとワークショップが対象です。)



サロンオープン記念も実施中
オーラソーマコンサルテーションをお申し込みくださった先着30名の方に、新メニューを通常料金の20%オフで提供させていただきます。
詳しくはConcordia~コンコルディアのWebサイトをご覧ください。



おうち薬膳ワークショップsoraのごあいさつ
漢方・薬膳との出逢い
新しいサロン Concordia~コンコルディア

水菜、育ててます

2015-05-28 | 体の熱を冷ます
最近、ベランダでミニ菜園をはじめました☆
取材のお仕事でいただいた種を、せっかくあるのだから蒔いてみよう!と思い立ち

こちらは水菜です。


茎の部分が赤紫色になる品種で、アントシアニンが豊富に含まれている機能性の水菜だそうです。

プランターで育てているのであまり大きくはならないですが、ベビーリーフとして収穫します。

芽が出て、少しずつ大きくなって、水と肥料をあげて日に当てるとぐんぐん伸びて―
楽しいです♪

朝と夕方で大きさが全然違うんですよ!成長するエネルギーがすごくて!
私も家族も毎日元気をもらっています。

最後はこのパワーをまるごといただくわけですからね~ありがたいことです。

水菜はカロテンとビタミンCが豊富で、ミネラル類(カルシウムや鉄、カリウムなど)や食物繊維も多く、バランスの取れた緑黄色野菜です。

肉や魚の臭みを消してくれる効果もあるそうですよ。

薬膳的には、余分な熱を排出し解毒する・便通を良くする働きがある、体の熱を冷ます食材と考えられています。

体が熱っぽく感じる時や、熱性便秘の時に食べてみてください。
※熱性便秘について詳しくは、「便秘の傾向と対策」の記事を参考になさってくださいね(^_-)

また、体を潤して乾燥を予防する働きもあるとされています。
口の渇きを感じる時、皮膚の乾燥にもおススメです。

もともとは11~2月ぐらいの寒い時期が旬だったそうです。
今は年中手に入るようになったのでうれしいですね。
暑い時期に食べる方が、水菜の体の熱を冷ます働きを効果的に摂り入れられそう。

保存する場合は、葉先が乾燥しないようにぬらした新聞紙に包んでから、ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室に。

サラダ、おひたし、鍋物、サッと塩もみして漬け物に、味噌汁やお吸い物にも。
パスタにも合いますよ~

それではみなさんまたお会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
効能
体の熱を排出し解毒する・便通を良くする
体を潤して乾燥を予防する



おうち薬膳ワークショップsoraからごあいさつ
漢方・薬膳との出逢い

ワークショップのご相談・ご依頼はこちらから
フォームメーラーの、スマホ、携帯からも送信できる、SSL対応のメールフォームを使用しています。
SSL標準装備の無料メールフォーム作成・管理ツール | フォームメーラー

カリウム3倍!?

2014-08-05 | 体の熱を冷ます
今回のテーマは「メロン」☆
スイカと並んで夏に食べたくなるものです!


アンデスメロン。名前は「安心です」が由来なんですって(・∀・)

カリウムが豊富で、なんとスイカの約3倍含まれているそうです。

カリウムは余分な塩分を排出してくれるので、高血圧や糖尿病予防に効果が期待できます。
細胞内の水分量を適切に維持する働きがあるので、むくんだ時にも。

赤肉の(果肉がオレンジ色のもの)クインシーメロンなどには、粘膜を保護して皮膚を守るカロテンが多く含まれています。
夏カゼの予防にもなりそうですね。

また、ワタの部分に含まれるアデノシンという成分には、血液サラサラ効果と育毛効果もあるんだとか。
メロンで髪フサフサ!?ちょっとイメージ湧かないですが…

漢方では、熱を取り除き口の渇きを癒す、水分代謝を調節しむくみを解消する、体内の熱を取り膿(うみ)や赤みを抑える、などの働きがあるとされています。
とにかく熱を取るぞ~という感じですね。

暑くてイライラする時、暑さで水を飲み過ぎてむくんでしまった時に食べてみてください。

下の【薬膳的分析】にあるように、帰経が「心・脾・胃・肺・大腸」と5つも入っています。
いろんなところに働きかけてくれる食べ物です。
大腸が入っているので、熱性便秘の人にもおススメしたい食材です。

ただし、性質はよりさらに体を冷やしますから、冷え症の人、慢性下痢の人はたくさん食べないようにしてください。

メロンは冷やし過ぎると香りと甘みを感じにくくなります。
2時間前に冷やすとバッチリだそうですが…なかなかそうはいかないですよね(´・ω・`)

残ってしまったらカットして冷凍、牛乳や蜂蜜とミキサーにかけてスムージーでどうぞ!
結構イケますよ~☆

ちょうど1年前にスイカのことも書いてました。
こちらも合わせてご覧ください(^_-)

取り過ぎた水分も出してくれるスイカ
一時より落ち着きましたが、まだまだ暑い今日この頃。喉は乾くのに水分の取り過ぎでむくんでる気がする。そんな時に食べたくなる「スイカ(西瓜)」が今日のテーマです。漢方では、体内の...


それではみなさんまたお会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
寒、甘/心・脾・胃・肺・大腸

効能
熱を取り除き口の渇きを癒す
水分代謝を調節しむくみを解消する
体内の熱を取り膿(うみ)や赤みを抑える



まだ間に合う!!夏の自分ケア・8月のワークショップ
8/21(木)『腎とエイジングの食養生&薬膳』
8/30(土)『腎と冷え症の食養生&薬膳』
詳しくはこちらをご覧ください

おうち薬膳ワークショップsoraからごあいさつ
漢方・薬膳との出逢い

見ただけで唾が出ます

2014-08-02 | 体の熱を冷ます
今日も暑いですね…
今回はこんな日に食べたい果物「キウイフルーツ」について。

実はキウイってマタタビ科なんです!
そう。あの「猫にマタタビ」の「マタタビ」

だからなのか、猫はキウイの木の下でゴロニャ~~ンとなることがあるそうです
私も一度だけ見かけたことがあります。

それはさておき本題に

漢方では、体内の余分な熱を取り、喉の渇きを抑える働きがあるとされています。
まさに夏向き!
糖尿病で喉が渇く時に用いられます。
見ただけで唾が出ませんか?食べた時のあの酸味を想像して…


手前のカットしてあるのがゴールドキウイ、奥の毛が生えているのはグリーンキウイ

また、胃の調子を整える働きがあるので、消化不良や食欲がない時にも摂り入れてみてください。
熱性便秘の解消にもおススメです。
(熱性便秘については「便秘の傾向と対策」の記事もご覧ください☆)

尿の出を正常な状態に戻す働きもあるので、頻尿や尿路結石に用いることも。

体を冷やす寒の性質ですから、冷え症の人や寒い時は食べ過ぎないようにしてください。
お腹が冷えて痛い時や下痢の時は、あえて食べない方がいいでしょう。

栄養面では、抗酸化成分のビタミンC・Eが豊富、食物繊維やカリウムも多く含まれていて、美肌、風邪予防、便秘の解消などの効果が期待できます。

タンパク質分解酵素のアクチニジンを含んでいるので、肉や魚料理と一緒に食べると消化が助けられます。
…ということは硬い肉を軟らかくしてくれるということで!!
アクチニジンは皮の近くにたくさん含まれるので、むいた皮を焼く前の肉に乗せて有効活用できます(^_-)

薄切り肉なら、すりおろした果肉をもみ込んでおくのも手です。
ただし、酵素は加熱すると壊れてしまうので、消化を助けるソースとして使う場合は、生のまますりおろして使うほうがいいです。

また、整腸作用を狙ってヨーグルトに混ぜて食べるのもいいですが、時間を置くとこのアクチニジンの働きで苦味が出てしまうので、食べる直前に混ぜるようにしてください。

すりおろしキウイを入れたキウイサワー、美味しいですよ♪
焼肉のお供にいかがですか?(*´艸`)

それではみなさんまたお会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
寒、甘・酸/腎・胃

効能
熱を下げ口の渇きを癒す
胃の働きを整える



まだ間に合う!!夏の自分ケア・8月のワークショップ
8/30(土)『腎と冷え症の食養生&薬膳』
8/21(木)『腎とエイジングの食養生&薬膳』
8/9(土)『0ゼロからはじめる食養生~体と食べ物の陰陽~』

詳しくはこちらをご覧ください

おうち薬膳ワークショップsoraからごあいさつ
漢方・薬膳との出逢い

便秘にも下痢にも♪夏向きの大麦

2014-06-12 | 体の熱を冷ます
押麦(大麦)が密かなブームだそうですね。
先日NHKのあさイチでも特集されてました。

数日後スーパーに行ってみたら麦の棚が空っぽ!店員さんがせっせと品出しされてました。
TVの効果は健在なんですね~(ノ゜ο゜)ノ

これからの季節にピッタリなので、ここでも取り上げてみようと思います。
ということで今回のテーマは「大麦」です。


番組では、大麦に含まれる水溶性の食物繊維「βグルカン」の働きで、血糖値を上がりにくくしたり、コレステロールや脂肪の吸収をおさえたり、便秘を改善するなどの効果が期待できると紹介されていました。

ちなみに麦茶も原料は大麦ですが、煮出されたものには食物繊維は含まれないそうです。
また、ビールは作る過程でβグルカンを取り除いてしまうそうです(´・ω・`)
残念!

ほかにはビタミンB1やカルシウムが多く含まれています。

ビタミンB1不足で起こる病気といえば、脚気(かっけ)。
全身の倦怠感、食欲不振、足のむくみやしびれなどの症状があらわれ、進行すると心不全を起こすこともあります。
現代ではよほど偏った食生活をしない限りかかることはないですが、昔は多くの人にとって身近な病気でした。

まだ発病のメカニズムも解明されていなかった日露戦争の頃。
海軍の食事を、軍医の提案で白米に大麦を混ぜた麦ごはんに変えたところ、脚気にかかる人が激減したんだとか。

なんか大麦、スゴイですね(^-^)

漢方では、体の余分な熱を取り脾(ざっくり胃腸とイメージしてください)の調子を整える、水分を尿で排泄して下痢を止める働きがあるとされています。

あれ…便秘を改善するものが下痢を止めるって逆じゃない?と思われますよね?
この「水分を尿として排出させることで、腸内に溜まった水分を減らして下痢を止める」という方法は、漢方ではしばしば登場します。

は消化吸収にかかわる臓器です。
胃とともに食べ物を消化し、栄養物質に変化させたり、水分を吸収したり、必要なところに運搬したりします。
これを「運化(うんか)」といい、脾の運化を正常にして水分が正しく代謝されるようになれば、下痢は改善される、ということなんですね。

大麦は便秘にも、下痢にも、消化促進にも、尿が出にくい時にも有効というわけです。
糖尿病の薬膳にも応用されます。喉の渇きを抑える働きがあります。

体を冷やす涼の性質なので、暑い夏にピッタリです。
夏は麦ごはんに変えてみてはいかがでしょう?

ご飯以外にも意外といろいろ使えるんですよ(^ー^)
カロリーが抑えられるからダイエットメニューにも!

来月のワークショップ、夏の薬膳では大麦を使ったレシピご紹介します☆
スケジュールは近日お知らせします。

魅力いっぱいの大麦ですが、冷え症の方と、脱水症状がある時は食べ過ぎないようにしてくださいね。

それではみなさんまたお会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
涼、甘・鹹/脾・胃

効能
体の余分な熱を取り、脾の調子を整える
腸内に溜まった水分を尿で排泄し、痢を止める



まだ間に合う!6月のワークショップ
6/29(日)『生理痛の養生と薬膳』
詳しくはこちらをご覧ください

おうち薬膳ワークショップsoraからごあいさつ
漢方・薬膳との出逢い

「あさイチ」大麦特集

りんご再び

2014-01-09 | 体の熱を冷ます
りんごについては前にも書いたのですが、素敵なりんごをいただいたので再び登場です(^ ^)

前回の記事

唾液を増やして乾燥を潤し、粘膜を強くします。かぜの予防にもピッタリの食べ物です。
食欲がなく弱っている胃にも優しいので、病気の回復期にも。

体を冷やす涼の性質なので、冷えやすい方は体を温める黒砂糖やシナモンと一緒に料理して食べてください。

ビタミンやミネラルが豊富なりんごには、食物繊維ペクチンも含まれています。
血液中のコレステロールの上昇を抑える働きがあり、また胃に負担をかけずに整腸作用を持つといわれています。

ペクチンは皮に多く含まれていますので、皮ごと食べましょう☆

みなさんにご覧いただきたいりんごは、こちらです。



ファイト!!



1月のワークショップ受付中
今日からできる花粉症の養生講座
老化にかかわる腎の話
カゼに克つ!春のはじめの食養生
詳しくはこちらをご覧ください

出張ワークショップも承ります

これは何でしょう?

2013-10-11 | 体の熱を冷ます
よく行くスーパーで、珍しい野菜を発見しました!
これ、何だと思いますか?


私は端午の節句の花菖蒲を思い出しました…

まわりの緑の皮をむいて上下をカットするとこんな感じ


本当はもう少し白い部分が多いのですが…ちょっと育ちすぎかもしれません

これはマコモタケというイネ科植物の野菜。
中華料理店の炒め物メニューでたまに見かけます。

サクサクとした触感がたまらないです(^o^)
そしてまったくといっていいほどクセがないです。
なので意外にも生でも食べられて、サラダや浅漬けにしても美味しくいただけるそうですよ。

油との相性がいいので炒め物にぴったりですが、煮込み、スープ、てんぷらでもいけます☆
すぐに火が通るので調理時間は短めに。
サッとゆでてマヨネーズをつけて食べても美味しいです。

食物繊維が豊富で、タンパク質、カルシウム、鉄、ビタミンA・Cなどが含まれています。

漢方では、体に溜まった余分な熱を取る、イライラを抑え口の渇きを止める、利尿、便秘を改善するなどの働きがあるとされています。
高血圧や便秘、排尿困難、イライラなどに用いられます。
まだ夏の暑さが残る秋口に食べるといい食材です。

ただし、体をとても冷やす寒の性質なので、冷え症の方は食べても少なめにしてください。
また、寒い季節に食べると下痢を起こしやすいともいわれています。

今日は日中暑かったから食べてもいいかな(~ ~)
きくらげと豚肉と炒め物にします。

昨日のおうちを飛び出して開催した「はじめての薬膳」教室、無事に終えることができました!
ご参加くださったみなさん、ありがとうございました☆

休憩時間には美味しいスイーツをいただきました(´艸`)
勉強で疲れた頭が甘味でほぐれます。
体にいいことを学んでボリューミーなデザートも付いてくるなんて♪とっても贅沢な時間です(^-^)


ワークショップの様子

来月は11/14(木)を予定しています。
場所は同じく世田谷区八幡山のcafe CAPRICEさんです。
時間、タイトル、詳細な内容は決まり次第またブログで告知させていただきます。

それではみなさんまたお会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
寒、甘/肝・脾

効能
体に溜まった余分な熱を取る
イライラを抑え口の渇きを止める
利尿作用、便秘を改善する



10月のワークショップ受付中
秋のスープ薬膳
あなたが捨てるもの・補うもの
ストレスと上手につきあう食養生
詳しくはこちらをご覧ください

おうち薬膳ワークショップsoraからごあいさつ

飲み過ぎたらりんごを食べる

2013-09-15 | 体の熱を冷ます
今日は「りんご」についてのお話を。


つがる。テカテカは、完熟した時に表面を保護するために分泌されるろう物質だそう。ワックスではないんです!

その栄養価の高さから「医者いらず」といわれているりんご。
カリウム、カルシウム、鉄、食物繊維、ビタミンC、りんご酸、クエン酸などを含んでいます。
ポリフェノールの効果で抗酸化作用や老化防止が期待できます。

漢方では体の余分な熱を取り唾液を出して肺を潤す、下痢を止める、便通を良くする、消化不良を改善するなどの働きがあるとされています。
子供の頃かぜを引いて弱ってくると、母がすりおろしたりんごを出してくれたのを思い出します。
自分で料理するようになって分かる、すりおろすのって意外と面倒。
お母さん、あの時はありがとう。

そしてもうひとつ、おすすめしたいのが二日酔いの時
昨日はちょっと飲み過ぎて気持ち悪いなという時は、りんごを食べてください。ジュースでもOKです。
(ただし、糖分を加えてあるジュースは甘さが強すぎてかえって胃腸を弱らせます。100%果汁だけのものを)
予防にもなりますから、お酒を飲んだ後に飲むのもいいです。

りんごは低温で湿度が高い状態を保つと長持ちします。
ひと手間かけて一つずつラップに包んで冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
体を冷やし過ぎないように、食べる時は常温に戻してから。

年中手に入りますが、やっぱり美味しいのは秋から冬にかけてです。
冬になると出て来る蜜入りりんごも楽しみ☆

それではみなさんまたお会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
涼、甘、微酸/脾・肺・肝・腎

効能
体の余分な熱を取り唾液を出して肺を潤す
下痢を止める、便通を良くする、消化不良を改善する


バナナは便秘に効くというけれど

2013-08-31 | 体の熱を冷ます
今日のテーマは「バナナ」です。


食べてすぐエネルギーになり長く持続するので、アスリートの栄養補給にぴったり。
東京マラソンの道中でランナーのみなさんに提供されていましたね。

豊富なオリゴ糖が大腸の善玉菌の栄養になるので、腸内環境の改善に効果があります。
カリウム、マグネシウムなどのミネラル類、ビタミンB群も多く、食物繊維もたっぷり。
また、抗酸化力は果物・野菜の中でトップで、免疫力を高める効果も確認されています。

漢方では、熱を取り除き腸を潤す、体内の毒素を排出する働きがあるといわれています。
便秘に効くとはいわれていますが、体をとても冷やす性質なので、冷え症で便秘の人にはあまりおすすめできません。

冷え症で便秘の人は、体を温める食材や、気力・体力をアップする食べ物を摂った方が、便秘解消につながります。
バナナを毎日食べているのにお通じがよくない…という冷えを抱えた方は、この方法を試してみてください。
便秘についてはまた別の機会に取り上げますね。

朝食でバナナを食べている方は多いと思います。
暑い夏や暑がりの人は大丈夫ですが、朝起きて毎日最初に摂るのが体を冷やすバナナだと、知らないうちに冷えがたまっていきます。
1週間のうち3日だけ食べる、温かい紅茶と一緒に摂るなどの工夫をしてみてください。

とはいえ安いからつい買ってしまうんですよね(^ ^;)
そんな時、うちでは皮をむいて適当な大きさにちぎり、体を温める黒砂糖とシナモンをふって電子レンジ(500w・ラップなしでOK)で50秒ほど加熱し、温バナナで食べています。
1分ちょっとでできて意外と美味しいですよ☆

いま『はじめての薬膳』のテキストをバージョンアップ中です。
先日開催した『はじめての薬膳』のワークショップで、参加者の方から
「食材の味・色と体の関係性がもっとつながるといいな」
という感想をいただいたのがきっかけ。
9月の会では新たなテキストをお披露目します☆

9/3(火)の『薬膳に親しむお茶会』は本日、9/8(日)の『作って食べて潤う秋の薬膳』は明日、申込み〆切です。
上記以外の日程も受付中。
食べ物のパワーに触れて健康気分を満喫してください(^_-)

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【漢方的分析】
性味/帰経
寒、甘/胃・大腸

効能
熱を取り除き腸を潤す
体内の毒素を排出する

れんこんで熱を取りお肌をきれいに

2013-08-28 | 体の熱を冷ます
今日のテーマは

穴が見えてないから分かりにくいかも…

れんこん」です。
11月~3月が一番美味しい季節(冬れんこん)ですが、新れんこんが手に入ったので取り上げてみました。

見かけによらずいろいろな栄養素が豊富!
ビタミンCが多くB1・B2も含まれているので、疲労回復、口内炎、目の充血、肌荒れの予防にも効果が期待できます。
ほかにもカリウム、カルシウム、鉄、銅などのミネラル類がたっぷりです。
タンニンが含まれていて、抗酸化作用・消炎・収れん作用があります。胃腸のトラブルや咳止めに効果があります。

薬膳では火の通し方によって働きが少し変わります。

まずはきんぴらや酢蓮など、サクサクの食感を残すように軽く火を通した場合。
血にたまった熱を取り除き血の固まりを散らす、体の熱を取り必要な水分を生じさせる働きがあります。
目の充血、熱が出て喉が渇く、鼻血・皮下出血・血尿などの各種出血症状に用いられます。

もうひとつは煮物やお粥でホクホクになるまでじっくり煮込んだ場合。
胃の働きをよくして消化機能を高める、血を補い傷を癒合する働きがあります。
胃腸の働きが弱くて疲れやすい、食欲不振、貧血、肌荒れなどに用いられます。

ちなみに酢水につけたれんこんは、煮込んでもホクホクにならないそうです。
色をきれいに見せるためと思っていつも酢水につけてました(~ ~;)が、ホクホクにしたいなら酢は不要!と覚えておきます。

甘みと粘りの増す冬のれんこんはとても美味しいのですが、体を冷やす性質なので、冷えやすい方はほどほどに食べてください。
きんぴらにする時に唐辛子を入れるのは、少しでも陰陽のバランスが取れるように、理にかなっているんですね。

やわらかくて水分が多い新れんこんは、お粥に入れて食べるのがおススメです。
洗って(皮がきれいなら皮ごと)さいの目に切り、炊飯器のお粥モードで一緒に炊くだけ。
お疲れの胃をやさしくいたわる、お肌にもいい感じ☆のお粥になります。

ところで、節の部分(写真中央)は漢方では「藕節(ぐうせつ)」と呼ばれ、慢性出血を改善するのに使われます。


固いし見た目もあまり美しくないので捨ててしまうことが多いですが、すりおろしてハンバーグのつなぎに使ってもいいですね。

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
寒、甘/脾・心・胃

効能
軽く火を通した場合:血にある熱を取り除き固まりを散らす、体の熱を排出しながら必要な水分を生じさせる
じっくり煮込んだ場合:胃の働きをよくして消化機能を高める、血を補い傷を癒合する

夏バテ防止につるむらさき

2013-08-20 | 体の熱を冷ます
今日のテーマはちょっと珍しい「つるむらさき」です。
夏の暑さで心なしか元気がない葉物たちの中で、肉厚でツヤのある葉が印象的な野菜です。
古くから染料に使われていて、野菜として作られるようになったのは1970年代からだそうです。


青菜が少ない真夏が旬で、カロテン、ビタミンC・B2、カリウム、カルシウム、鉄などが豊富に含まれています。
ほうれん草と比較してカルシウムはなんと約4倍、カロテンとビタミンCは約1.2倍あるとか。

漢方では熱を下げ炎症を抑える、疲労を回復する、便秘を改善するなどの働きがあるとされています。
夏バテに効きそうですね。
体をとても冷やす性質なので、すでに冷えを感じている方は食べ過ぎないようにしてください。お腹を壊している方は控えてください。

茹でておひたしにするのもアリですが、ちょっと土臭いので炒めて食べる方がおススメです。
にんにく少々と一緒に炒めてしょうゆやオイスターソースで味付けすると美味しいですよ☆

それにしても旬の食べ物のパワーって本当にすごい!
その季節に体に必要な働きを、食べるだけで摂り入れられちゃうんですから。

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
寒、酸/大腸

効能
熱を下げ炎症を抑える、滋養、便秘を改善する

不眠とむくみにも効くセロリ

2013-08-19 | 体の熱を冷ます
今日のテーマは「セロリ」です。

セロリといえばあの独特の香りですが、アピインという精油成分で、精神を安定させ不眠やイライラに効果があるといわれています。
ほかには血圧降下作用のあるカリウム、ストレス解消効果のあるカルシウム、ビタミンC・B群、食物繊維などが含まれています。


特に葉の部分にはカロテンがたっぷりで、血液をサラサラにするピラジンという物質も含まれるので、葉も捨てずに食べた方がいいのだそうです。

漢方では、体にこもった熱を取り除く、余分な熱と水分を尿から排出する、出血を止めるなどの働きがあるとされています。
体が熱くなることによって起こる、様々な症状を改善します。
夏、暑くて眠れない時や皮膚に赤味・かゆみがある時、春、目が充血したり怒りっぽくなった時、などに摂りたい食材です。

年中手に入る野菜ですが、体を冷やす涼の性質です。
冷えが強い人は、冬は食べても少しだけにする、海老などの体を温める食材と一緒に食べるようにするといった工夫をしてください。

今日は箸休めにぴったりの超簡単な一品です。暑いからできるだけ火を使わずに調理したいということで(~ ~;)

[超]簡単おうち薬膳
セロリと塩昆布のあえもの
こもった熱を取り除き、余分な水分を出してむくみを取ります


高血圧の予防にも

作り方
(1)セロリの茎は筋を取って3~5ミリ幅にスライスする。葉も適当に細かく刻む。
(2)塩昆布(お好みで加減してください)、ごま油少々を加えてあえる。

葉も使っているのでかなり香りが強いです。ストレス発散しまくりですね!
昆布には、むくみを取る、血圧を下げるなどの働きがあります。詳しくはまた改めて。

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
涼、甘・辛/肺・胃
(苦味/肝経も入るとする説アリ)

効能
熱を取り除き、余分な水分を尿で出す
血熱を取り除き止血する

解熱・解毒・利尿に緑豆(もやし)

2013-08-15 | 体の熱を冷ます
今日のテーマは「緑豆」です。

身近なところでは、「緑豆もやし」と「緑豆春雨」は緑豆が原料です。
(春雨はじゃがいもやさつまいものでんぷんを原料にしているものもありますので、表示を確認してください。)
緑豆そのものはスーパーでは見かけません。私も必要な時は中華街や通販で買っています。


小豆より小さな緑色の豆で、数時間水に浸せばいいので、黒豆のように一晩水に浸す手間がなく楽に使える食材です。
うっかり温かい所で半日近くふやかしていると、芽が出はじめてしまうことも(^ ^;)

漢方では、解熱・解毒・利尿の働きに優れた食材として知られています。
体の熱やほてりを取ってくれるので、煎じ汁を飲むと熱中症の予防ができます。
また、豆類の利尿作用で摂り過ぎた水分を上手に出してくれます。

緑豆は余分な熱を取ってくれる、体を冷やす食べものです。
お仲間の緑豆もやしや緑豆春雨も体を冷やしますので、寒い冬の季節には、体を温める食材や薬味をいつもより多めに一緒に食べるなどの工夫をしてください。
胃腸が冷えて下痢しやすい人は夏でも控えめにしてください。

緑豆もやしには、豆にはないビタミンCをはじめ、ビタミンB群、疲労回復に効果のあるアスパラギン酸、血圧を下げるカリウムや、カルシウム、鉄、食物繊維などが含まれています。
豆なのでもちろんタンパク質も含まれています。
見た目のか弱さと値段の安さからは、全く想像できない栄養価の高い野菜なんです!

もやしのビタミンCは加熱で損失しやすいので、手早く調理しましょう。
今日の簡単レシピは緑豆もやしを使った一品です。

簡単おうち薬膳レシピ
緑豆もやしと豚肉の黒胡麻炒め
体の熱を取りつつ潤し、余分な水分は排出します


作り方(2人分)
(1)フライパンに油を引き、しょうがのせん切り少々と刻んだ豚肉150gを炒め、肉の色が変わったらもやし1袋を加えてサッと炒める。
(2)紹興酒大さじ1、黒砂糖小さじ2、しょうゆ小さじ1、黒酢小さじ2、スープの素小さじ1、塩少々を加えて全体に調味料が絡んだら、最後に黒胡麻大さじ1を混ぜてできあがり。

黒胡麻を使うことで潤い効果がよりアップします。
黒酢の量や塩加減はお好みで調節してください。黒酢の働きについてはこちらもあわせてご覧ください。

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
涼、甘/心・胃

効能
余分な熱や毒素を取り除く
利尿作用によりむくみを改善する


一年中食べたい豆腐

2013-08-14 | 体の熱を冷ます
まだまだ暑いし冷奴が美味しいですね☆今日は「豆腐」がテーマです。

漢方では、消化機能を整え、乾燥を潤し、余分な熱や毒素を取り除く働きがあり、肺に熱がこもった感じがする時の咳、喘息、喉の渇き、便秘、むくみ、皮膚の腫れや赤みに効果があるとされています。

体をしっかり冷やす寒の性質を持つ食べものです。
夏、クールダウンのために冷奴を食べるのはもちろんありですが、冷えやすい方はしょうが、ねぎ、シソ、みょうがなどの体を温める薬味を一緒に摂るようにしてください。

また、冷奴と一緒にお刺身、たたききゅうり、冷やしトマト、冷たくした焼きなすを食べるのは冷やし過ぎです。
でもこれ、居酒屋さんで普通に頼んでしまいそうなラインナップですよね(^ ^;)さらに冷たいビールも!
知らず知らずのうちに体の中を冷やしていて、外気とのギャップで体がまいってしまいます。ほどほどに食べながら暑さを乗り切っていきましょう。

豆腐には良質な植物性タンパク質が豊富。ほかに注目の栄養素がたくさん含まれています。
コレステロール値を下げるレシチン、脂肪酸の酸化を防ぎ活性酸素を抑え老化防止に効果的な大豆サポニン、女性ホルモンに似た働きをするイソフラボン。

寒い季節や冷え体質でも、体を温める薬味と一緒に食べたり、煮物や鍋物のような温かい料理で一年中摂りたい食材ですね(^_-)

[超]簡単おうち薬膳レシピ
豆乳スープ奴
体を潤し咳を鎮めます。便秘やむくみの改善にも


少し時間が経つと豆乳スープの表面に膜ができます。湯葉みたい。

作り方(2人分)
(1)絹ごし豆腐1丁は2等分して深めの器に入れる。
(2)豆乳200ccにめんつゆ小さじ2、しょうゆ小さじ1を混ぜ、それぞれの豆腐に半分ずつかける。
(3)豆腐にくっつかないようにふわりとラップをし、電子レンジ500wで2分30秒ほど加熱。豆乳が沸騰したらできあがり。


器がとても熱くなっているので、取り出す時やラップを外す時のやけどにご注意ください。
火も使わないし薬味も刻まなくていい、超お手軽メニューです。
豆乳は漢方では、肺を潤して咳を鎮め、便秘やむくみを改善し、血を補い疲労を回復する働きがあるといわれています。

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
寒、甘/脾・胃・大腸

効能
消化機能を整える
体に必要な水分を生み乾燥を潤す
余分な熱や毒素を取り除く


熱を取り渇きを潤すズッキーニ

2013-08-09 | 体の熱を冷ます
今日のテーマは「ズッキーニ」についてです。

きゅうりのようにも見えますが、かぼちゃの仲間です。
ヘタの切り口がみずみずしいものが新鮮だそうです。
これは買ってからラップに包んで野菜室で保存して、2日たったもの。


ヘタの切り口は少し茶色くなっていましたが、中はみずみずしかったです。

ほのかな甘みがあって淡白な味です。
イタリアやフランスなどヨーロッパで人気があり、フライや煮込み料理などに使われます。ラタトゥイユ(トマトやなすと一緒に煮込んだ料理)には欠かせません。
黄色い実がなる種類もあります。

カロテンやビタミンCが豊富で、かぜの予防や美肌に効果があり、炭水化物が少なく低カロリー。
オリーブオイルとの相性がよく、一度炒めてから煮込むとカロテンの吸収がよくなり、粘膜や皮膚の保護効果や抗酸化作用が高まります。

漢方では、余分な熱を取り体に必要な水分を生む、口内の渇きを改善する、むくみを取るなどの効果があると考えられています。
秋に向けて溜まった熱を冷ましながら体を潤したい今の時期に(もちろん蒸し暑い6、7月にも!)食べたい食材です。

簡単おうち薬膳レシピ
ズッキーニと豚肉のカレー風味トマト炒め
体を潤して渇きを癒し、食欲を増進します。むくみの解消も助けます。


カフェご飯を意識してみました(^ ^)サッとできちゃう一品です。

作り方
(1)オリーブオイルとにんにくをフライパンで熱し、香りが出たらみじん切りの玉ねぎと豚ひき肉を炒める。
(2)5ミリぐらいの厚さに切ったズッキーニ、カレー粉(2人分でだいたい小さじ2)を炒める。
(3)ざく切りのトマトと砕いたコンソメ、隠し味にケチャップを少し加えて、数分炒め煮にする。
(4)トマトから水分が出て形が崩れて来たら、味見して塩で調整する。ご飯にかけていただく。


ズッキーニもトマトも体を冷やす陰の食材なので、にんにく、玉ねぎ、カレー粉を使って冷え過ぎを防いでいます。
豚肉は体に潤いを与える効果があります。

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
寒、甘/肺・胃・腎

効能
余分な熱を取り体に必要な水分を生む
肺を潤し口内の渇きを改善する、空咳を止める
むくみを取る、お腹の張り・尿が濃い・排尿痛などを改善する