篆刻サークル「石門印会」月例競刻の講評が
届きました。
7月の課題「安詳」(あんしょう)
心が静かで落ち着いた状態
印の大きさ八分印(約2、5cm)
以下先生からの講評です。
印篆を上下に伸展させて伸びやかで、厳しさもある
作である。「女」「言」の下部を引きのばしたことで
バランスがくずれた。朱の空間を考えることも
一興かと思うがいかが。
分間布白が適切でスッキリと印面に収まっている。
細太、変化があれば更に良い出来になったと思われる。
明快の作と言っていい。辺縁の太さ、変化、丁寧な
作りである。
刀線がよく伸展し余白が広々として好印である。
線が細身のためやや弱さを感じるのが残念である。
「安」字の縦線が右に流れているのが気になるが、
ウカンムリ(宀)との関係で今一度一考を。
周縁の界線であるが左右の縦は無理がある。
上下の界線のみでよかった。「安」の「女」の
上部を少し大きくしバランスをとりたかった。
今作の場合、界線は入れずに朱を大胆に
とりこんだ形が良い。
朱白同印の作である。挑戦の心意気に感心。
「安」のウカンムリ(宀)が成立していないが
いかがなるや。又ゴンベン(言)が誤字である。
今一度字典にて確認されたい。辺縁の変化も欲しい。
柔和な刀線で暖かみのある印である。
「安」の「女」字形がやや丸みが強く出たか。
字形に不安あり。今一度確認したい。
周縁の界線と縦の一字界線を入れて表情豊か。
縦線はなくてもよい。
漢印の辺縁の太さが堂々として好印たり。
「女」「言」の字形は不安がある。
またウカンムリ(宀)で右縦画カットの字例が
あるのか、今一つ不安なり。字書で確認されたい。
上記印同様で「言」の上部が口になっている。
また「安」の「女」の形はあるのか、今一度確認の程。
彫り味はいつも通りのさえが出ている。辺縁の変化が
少ないので研究を。
「安」の動きが「詳」にないため調和に欠く
きらいがある。「安」の下線を横にするのも
一手かと思う。辺縁下線は刻みすぎたか。
この一辺はしっかりと欠けは少なくしたかった。
現代感覚あふれる構成には感心至極である。
何より余白と印を引きしめる辺縁のすばらしさがある。
この感性に脱帽である。刀線に微妙な変化が
効果的。格上の作たり。
丁寧で安定した刻である。「女」「言」で
上部がやや狭い感じがするがいかがか。
点画線と近接する左右縁は大胆にカットしてもよい。
太さも倍くらいの重厚さを欲したい。
漢印の重厚さをよく表現した好印である。
辺縁の太くメリハリのきいた欠けが印趣を高めている。
印篆を長く伸展させているが「詳」字の上が
伸び過ぎたようだ。バランスを。
先生の作品「初心忘るべからず」 龍門誌の課題
届きました。
7月の課題「安詳」(あんしょう)
心が静かで落ち着いた状態
印の大きさ八分印(約2、5cm)
以下先生からの講評です。
印篆を上下に伸展させて伸びやかで、厳しさもある
作である。「女」「言」の下部を引きのばしたことで
バランスがくずれた。朱の空間を考えることも
一興かと思うがいかが。
分間布白が適切でスッキリと印面に収まっている。
細太、変化があれば更に良い出来になったと思われる。
明快の作と言っていい。辺縁の太さ、変化、丁寧な
作りである。
刀線がよく伸展し余白が広々として好印である。
線が細身のためやや弱さを感じるのが残念である。
「安」字の縦線が右に流れているのが気になるが、
ウカンムリ(宀)との関係で今一度一考を。
周縁の界線であるが左右の縦は無理がある。
上下の界線のみでよかった。「安」の「女」の
上部を少し大きくしバランスをとりたかった。
今作の場合、界線は入れずに朱を大胆に
とりこんだ形が良い。
朱白同印の作である。挑戦の心意気に感心。
「安」のウカンムリ(宀)が成立していないが
いかがなるや。又ゴンベン(言)が誤字である。
今一度字典にて確認されたい。辺縁の変化も欲しい。
柔和な刀線で暖かみのある印である。
「安」の「女」字形がやや丸みが強く出たか。
字形に不安あり。今一度確認したい。
周縁の界線と縦の一字界線を入れて表情豊か。
縦線はなくてもよい。
漢印の辺縁の太さが堂々として好印たり。
「女」「言」の字形は不安がある。
またウカンムリ(宀)で右縦画カットの字例が
あるのか、今一つ不安なり。字書で確認されたい。
上記印同様で「言」の上部が口になっている。
また「安」の「女」の形はあるのか、今一度確認の程。
彫り味はいつも通りのさえが出ている。辺縁の変化が
少ないので研究を。
「安」の動きが「詳」にないため調和に欠く
きらいがある。「安」の下線を横にするのも
一手かと思う。辺縁下線は刻みすぎたか。
この一辺はしっかりと欠けは少なくしたかった。
現代感覚あふれる構成には感心至極である。
何より余白と印を引きしめる辺縁のすばらしさがある。
この感性に脱帽である。刀線に微妙な変化が
効果的。格上の作たり。
丁寧で安定した刻である。「女」「言」で
上部がやや狭い感じがするがいかがか。
点画線と近接する左右縁は大胆にカットしてもよい。
太さも倍くらいの重厚さを欲したい。
漢印の重厚さをよく表現した好印である。
辺縁の太くメリハリのきいた欠けが印趣を高めている。
印篆を長く伸展させているが「詳」字の上が
伸び過ぎたようだ。バランスを。
先生の作品「初心忘るべからず」 龍門誌の課題