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篆刻(てんこく)6月の月例競刻の講評が届く

2019年07月04日 | 篆刻
篆刻サークル「石門印会」の先生から
6月の月例競刻の講評が届きました。
6月の課題は
「和気致祥」(わきしょうをいたす
 気持ちが和らぐと幸がもたらされる)
印の大きさ八分印(約2、5cm)
以下先生の講評です。


秦漢印の風趣を取り入れて、特に辺縁の太さに
存在感が大きい。欠けを入れて古さを演出しても
よかった。文字は「気」が右下がりで気になる。
金文の造形性をいかして。


十字界線の太さにより重厚さが出てよい。
辺縁も安定せり。「気」の右縦線が苦しい。
回文でない方がよいと思う。又「米」が
大きかった。毎回研究の様子が見られてうれしい。


わずかに左右対称の乱れがある。各文字にある
太めの刀線の処理が必要。補刀によりスッキリと
するはずである「気」と「致」など。辺縁は
変化もあり、これで可。右肩カットも可。


丁寧に刻す姿勢が身についてきた。
文字の大きさも十分である。「気」「致」には
留意されたし。辺縁はいつも二分されている。
平板にならぬよう先人の例を見るべし。


接縁いっぱいに文字を配し力感あふれる
力作たり。左上角の欠損は仕方ない、
かえって古趣が出た。十字回線の使用を
どう評価するか。この場合必要ないだろう
この場合もっと強く変化を。


小篆の正確な字形が心地よい。それを
可能にする技の高さも感服する。対角に
大きさの差をつけ、互いに伸展し合う
工夫が見事。上品で格の高さある逸品なり。


四等分に印篆を配し漢印の趣を出した秀作。
丁寧な刻にはいつも関心する。やや固い感じ
あるは仕方ないか。この古典的風趣に
現代の彫り味を加えてみたいと思う。


印面を全て使いこなし、朱の配分も
すばらしい。刀線の雅味に氏ならではの
味がある。一気の運刀ぶりが目に見える
ようである。微妙な刀線の位置に十分な
気配りがみえる。


点画の多い字の使用により重厚さが出た。
回文により、上部に重みをもってきたのも
成功している。借辺をうまく利用して、
さすがである「気」の頭の辺縁の処理
一考の余地あるか。削ってもよいだろう。


「和」字が繁字のため苦労したと思う。
細線をもう少し太くすれば調和したと
思う。文字の位置バランスはよく
とれておりさすがである。印に丸みは
あるが今少し撃辺を加えてもよろしいと思う。


一見して斜めに伸びる二本の刀線が心に残る。
各字の微妙なバランスに課題があること
留意されたい。違和感を感じとるのも大事で
ある。辺縁は安定しこれでよい。


今月も氏の自由な発想の印には驚かされる。
歌でいえば山頭火の風味を思い起こす。
旅に出て自己を見つめるのも似ているか。
印の変形も大らかで他山の石とすべきか。

以上
「力石さ〜ん、手のケガ、その後いかがですか〜
 早く良くなることを祈ってますよ」

先生からの声かけです。手を怪我して作品が
出品できない力石さんを心配している先生です。

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