今月は歌舞伎座のそばの演舞場でも見逃せない演目の歌舞伎があり、時間の捻出に難儀いたします。
GW最終日、まずは昼の部~ケンケン(←注:拍子木の音)
一幕目 ひと夜
田口義道:歌昇
おとよ:芝雀
松太郎:信二郎
舞台は大正時代、東京下町の片隅的な装置がリアルです。
酔っ払い歌昇さんとそのお友達吉之助さんとの会話は新劇のようです。
二人とも芸達者で、あほくさ~なやりとりがすんなりと耳に入ってきます。
そこへなよっちぃキャラの信二郎さん登場。オネエ言葉だー
女房に逃げられ、追っかけ、自殺しようとしたり、どぶ板にはまってすっころんだり、ダメ男ちゃーん。
おとよの芝雀さんに縁側から突き飛ばされゴロゴロ・・・あれ、時蔵さんも歌舞伎座で菊パパに縁側から突き飛ばされゴロゴロ・・・
今月は兄弟して転がってるのん
トドメに信二郎さん「まっちゃん、もうびっくりして腰ぬかしちゃったわ」カマカマカマカマカメレーオン
幕間は二階の食堂で天ぷらそば。
演舞場のおそばは美味しいです
ニ幕目 寿式三番叟
三番叟:染五郎
三番叟:亀治郎
千歳:種太郎
翁 歌六
千歳の種太郎くん、いつのまにかとっても大きくなりました。特に足が・・・
姿がとてもきれいで、お父さんの歌昇さんのDNAを受け継いでるのかきびきびした踊り
二人三番叟ということで踊り巧者の染五郎亀治郎の競り合いが狙いのようですが、細部に至るまで息があってないといけないチームワークが肝心な舞踊です。
二人とも力入りすぎ、観客に心して観れよといってるような迫力でした。
ま、ふたりとも甲乙付けがたい踊りっぷりで二人でレベルをあげてるんですね。
竹本連中の唄がすごいの叫んでるようでした。
亀ちゃん、キメに「どうだ」的表情をするから「ハイ、ハイ、」と思ってしまった。
三幕目 夏祭浪花鑑
団七九郎兵衛:吉右衛門
お梶:芝雀
お辰:福助
一寸徳兵衛:信二郎
琴浦:宗之助
磯之丞:吉之助
おつぎ:吉之丞
義平次:歌六
釣舟三婦:段四郎
愛嬌と男気のある団七に吉右衛門さんはピッタリ
そして義平次の歌六さんのイヤミじじぃぶりに「早く殺しちまえ~」って気にさせるくらいネチっこかった。
牢から出された団七、ヒゲも月代もぼうぼうだけど、眉毛もぼうぼう。
それが床屋へ行って出てきたらすっきり細眉に
江戸時代って眉も整えてたのん?
さっきなよなよカマカマしい信二郎さんも一寸徳兵衛はチョイワルっぽくてカッコえぇわぁ。
吉右衛門さんってでっかいねー。役者ぶりもガタイも・・・
五月大歌舞伎
平成18年5月1日(月)~25日(木)
新橋演舞場