城と歴史歩きを楽しむ

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豊後・日出城 学校の敷地となって遺構の残存状態が良好な近世城郭

2018-10-19 | 歴史

日出城は大分県速見郡日出町にある近世城郭です。別府湾を挟んで対岸には府内城があります。城の下の海では美味しいカレイが獲れ「城下かれい」として有名だそうですが、近年では漁獲量が少なくなったそうで、東海古城研究会の見学会で日出城の近くに宿泊しましたが、残念ながら賞味することは出来ませんでした。

日出城は明治になっての廃城で、殆どの建物はご多分にもれず廃城時に競売にかけられ失われました。後に学校用地となりましたが城郭遺構の石垣や堀、天守台などがよく残されていました。


堀の遺構が地図でもハッキリ読み取れるように残っている


天守台石垣 南東下から見上げる
城は海岸の崖の台地上に立っていて、その先端部に三層三重の天守が築かれていました。往時の別府湾を行き交う船からは、さぞかし立派なお城が見えたことでしょう。


海岸線の石垣は現代の護岸工事によるもの
古い絵図を見ると、海岸まで石垣が築かれていたようですが、今は護岸工事の石垣になっていました。コンクリートの擁壁で、遺構の雰囲気が壊されていなくてよかった!


裏門櫓には時の鐘がありました。鐘は今も現役
今は学校への出入りに使われている門の一つになりましたがこの角度からの眺めはGoodです。左手奥に天守台も見えています。


北側の堀 見事に残されている。左手に小学校
学校建設の際に、遺構を最大限に残す配慮がされてと思われます。その後の維持管理もしっかり行われているのがよくわかりました。


学校建設で移築されていたが、激しく傷んでいたものを再建した鬼門櫓
鬼門除で石垣の角を切り欠いたのはよく見かけますが、建物を鬼門除けで切り欠いたのは始めてみました。隅櫓の位置に立っていたものを移築、再建したピカピカの櫓でした。
 もともとここに建っていたように違和感がありませんでした。

※日出はヒジと読むそうです。地名、人名の読みは難しいですね。
時の鐘は、毎朝児童が撞いているそうです。これからもズーッと続けていってほしいですね。



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