しなこじダイアリー

日常生活のあれこれ

江戸東京たてもの園  その2

2013-03-31 07:50:23 | Weblog

            

                      高橋是清邸

                明治から昭和のはじめにかけて日本の政治を担った高橋是清の
                住まいの主要部分です。

 

                       

                         邸内に資料が展示されていました
                                  (写真不可でした)

 

                 

                   二・二六事件 皇道派と呼ばれる青年・将校による
                   クーデター事件。

                 

                 1936年(昭和11)2月26日早暁1500人の在京部隊が
                 首相・蔵相官邸、警視庁をはじめ、政府首脳や重臣の
                 官・私邸、朝日新聞社などを襲撃した。

                 

                 港区赤坂にあった庭園の一部を復元した庭がひろがります

                 

                 

                      2階は是清の書斎や寝室として使われ、
                      事件の現場になりました。

 

 

                 

                     伊達家の門

                 宇和島藩伊達家が大正時代に東京に建てた屋敷の表門

                 

                   片番所を付けるなど大名屋敷の門を再現したような
                   形をしています。

        

       総欅作りで、門柱の上に架けられた冠木には、宇和島藩伊達家の木彫りの家紋が
       施されています。      (港区白金二丁目/大正期頃)

 

 

                 

                        武蔵野のハケ

                 

                         馬酔木の花

 

          

                   天明家 (農家)

               江戸時代、鵜ノ木村(現在の大田区内)で名主役を務めた旧家
               

          

          正面に千鳥破風を持つ母屋・長屋門・枯山水庭園などに高い格式がうかがえる

 

        

                   長屋門の横の桜も満開でした

 

          

                    鍵屋   (居酒屋)

                 台東区下谷の言問通りにあった居酒屋

 

                子宝湯         東京の銭湯を代表する建物です

 

 

        神社仏閣を思わせる唐破風や、玄関上には七福神の彫刻など贅をつくした造りです

 

                 

                        

               脱衣所の高い格天井

 

                

 

          

 

          

 

          

 

  

 

         

            足立区千住本町/1929年(昭和4)  昭和の香りのする銭湯でした。

           

            子宝の湯の正面道路に並ぶ建物です。

 

       大正期から現在の港区白金で営業していた小寺醤油店

             庇の下の腕木とその上の桁が特徴の(出桁造り)の建物

 

 

                     青梅の街道沿いにあった万徳旅館

 

                    

                           三名堂は文具店

                

                    乾物屋さんの店先に並ぶ乾物は作り物ですが
                    本物そっくり! でした。

 

                

                 台東区池之端の不忍通りに面して建っていた小間物屋

 

 

            

 

                   

                        新橋から渋谷行きの都電です

 

                  

                        上野広小路行きのボンネットバス

 

                     

                      日曜日で広場にはB級グルメの出店が並び
                      賑わっていました。

                      子宝の湯前で、江戸博友の会の見学会は解散、
                      一緒に見学した文京区から1人で参加の女性と
                      出店に立ち寄りひと休み、軽食を楽しみました。

 

       

          たてもの園の前に広がる桜、このイベントに申し込んだ時はこんな景色が
          見られるとは想像もしていませんでした。

         

             次の日曜日、友の会では広重の「名所江戸百景」
             赤坂、霞ヶ関周辺を探訪します。

 

                  


江戸東京たてもの園   その1

2013-03-31 07:38:51 | Weblog

                 3月24日、江戸東京博物館友の会で出かけたのは、
                 都立小金井公園内の江戸博分館「江戸東京たてもの園」
                 思いがけず桜が満開の季節と重なり、華やかな園内でした。

 

            

               「江戸東京たてもの園」前の広場のソメイヨシノが満開のようでした

 

                  

                        集合はこちら「たてもの園」の入り口、
                        8人ぐらいのグループで順次出発です。

 

              

                      西ゾーンの三井八郎衛門邸から見学です

 

                  

                      港区西麻布に1952年に建てられた邸宅

 

                  

            

                 客間と食堂部分は1897年(明治30)頃京都に建てられ、
                 戦後港区に移築されたもの。

 

                       

                                          何箇所かに見られた板戸が素敵でした

 

                  

                   建物内を見学したあとは石のアーチを通り庭に出ます

 

          

   庭から眺めるとこんな佇まいです、隣りの蔵は1874年建築当初の土蔵に復元されました

 

              

                   綱島家  玉川を望む地にあった茅葺民家

 

                   

                          囲炉裏で火が焚かれていました

 

                   

                        茅葺屋根の虫除けのためでしょうか

 

            

                 大黒柱や押し板に、歴史が感じられる建物です

 

            

             吉野家  江戸時代後期に立てられた民家、名主役を務めた家といわれ
                    式台つきの玄関があります

 

                  

                    付け書院のある奥座敷に格式を見ることが出来ます

 

                  

                    こちらでも囲炉裏が焚かれていました、手前は竈

 

              

                      八王子千人同心組頭の家

                   千人同心は八王子に配備された徳川家の家臣団です。

 

                 

                   拝領屋敷の組頭の家は、そう広くはありませんが、
                   式台つき玄関などは、格式の高さを示しています。

 

                 

                   日本近代建築の発展に貢献した建築家前田國男邸

                  自邸として品川区大崎に1942年に建てられた住宅です。

 

            

                戦時体制下、建築資材の入手が困難な時期に竣工しています
                

 

            

              吹き抜けの居間を中心に、書斎・寝室を配したシンプルな間取りです

 

 

                 

                      旧自証院霊屋

                  

                 

                       東京文化財指定

 

                 

                  尾張藩主徳川光友の正室千代姫が、その母お振りの方
                  (三代将軍家光の側室)を供養するために建立した霊屋。

 

 

            武蔵野の道

 

        

 

                

                       可憐なムラサキハナナ (大根花)

                    

                   ~たてもの園続きます~

  


目黒不動尊

2013-03-29 08:10:56 | Weblog

                   大学の同期会幹事のお手伝いで目黒の不動前駅で
                   darukyoさんとtakasiさん、と待ち合わせ、二人とも
                   住まいは近くだそうですが、私は始めて行くところ、
                   有名な目黒不動尊の最寄り駅と聞き、立ち寄る事に
                   しました。

        

                    泰叡山 龍泉寺 仁王門  

      

                

                     仁王門を入ると境内は桜が満開でした

 

                

                         正面に独鈷の滝

                  開山以来千百有余年枯れることのない滝と不動尊

 

        

           枝垂桜の先に見える参道を行くと本堂に向かう階段、右手の松は鷹居の松

 

               

                   こちらは男坂、右手に緩やかな女坂もあります

 

               

                    目黒のお不動さんで親しまれています

   

          

                     

 

          大本堂    ご本尊の不動明王は、12年に一度、酉年のご開帳だそうです

 

       

               鐘楼堂は桜の花の中でした

 

 

                 桜の木下には延命地蔵尊

 

               

                 本坊  阿弥陀堂  阿弥陀三尊像が祀られています

 

               

               

                    観音堂は江戸三十三観音霊場の結願札所

 

          

 

             江戸といいますと、好きな池波正太郎氏の時代小説にもよく登場する
             ”目黒のお不動さん” は庶民にお馴染みの不動尊でした。

                
              
              お参りをした後、darukyoさんに教えてもらった五百羅漢さんの
              ところにも立ち寄ってみることにしました。

 

               

                      天恩山 五百羅漢寺

                   お不動さまから徒歩5分ほどのところでした。


                  
               

                     本堂にお参りしてから

 

               

                      羅漢堂にお参り

 

           

                    お堂はコの字型      (堂内撮影禁止)

 

                

                  江戸時時代建立は本所(江東区)だったそうです

                    羅漢さんは300体、(当時は536体)

                  ひとりひとりに大切な教えが記されていました。
                  羅漢さんのお顔を見ていると、身近な知り合いに
                  似た人が見つかるとよく言われますね。

                  誰もいないお堂内で静かに対面していると、声が
                  聞こえてくるような、不思議な感覚で、それが
                  ザワザワという大勢の声のような感じだったのです。

 

                     お不動さん、羅漢さんにお参りしてから
                     約束の不動前駅に向いました。

 

                

                    途中で通ったかむろ坂の桜並木がきれいでした

 

                   この日darukyoさんとtakasiさんの3人で同期会の
                   案内状発送まで済ませました。

                   同期会は5月25日、なんと前回に続き小学校の
                   同窓会もまったく同じ日に開催と案内が来ました。

                   小学校の方には前回出席してませんから、今回は
                   昼と夜、同窓会の掛け持ちになってしまいそうです。

 

 


特別展 飛騨の「円空」

2013-03-27 07:27:54 | 美術館 博物館

                   癒しの円空仏100体に会いに行きました。

 

        

            東京国立博物館前の広場は工事も終了してきれいになっていました

 

                

                       「円空展」は本館で開催です

 

                

                    

                         

                       江戸時代に、近畿から、北海道まで諸国を
                       行脚し、行く先々でその土地の民のために
                       仏像を彫り続けた僧、円空。

                    円空仏の魅力はその素朴で愛らしい作りにあります。
                

                  

                           円空   (1632~1695)

                  美濃の国(岐阜県)に生まれ、法隆寺、園城寺、輪王寺などで
                  受法し、修験者として霊山に登り、そのとき立ち寄った集落で
                  膨大な木造仏を造りました。

 

             

                      両面宿難座像 (りょうめんすくなざぞう) 部分

                 「日本書紀」に登場する異形の飛騨の怪物、ひとつの胴体の
                 前後に二つの顔、4本の手足を持つといわれる。
                 この像は正面に顔を二つ並べ、手を4つ表し、刀を佩き、斧を持って
                 岩の上に座す姿。

                 光背を備え、正面に二つの顔を並べるのは、礼拝の対象として
                 造られたからでしょう。     円空入魂の傑作です。
                 
              * 本当は剣と弓矢を持つはずなのに、円空は斧を持たせた、斧は
                 山に生きた飛騨の人々の必需品だからと思われるそうです。

 

            

                    不動明王および2童子立像

              不動明王の両手は握った中心に穴を空けてあるので別製の剣と索を
              持っていたと思われる。
              二童子は小悪と小心という性格が表情によく表れています。

           * この3体は下から見ると年輪がつながるので、1本の木から造られたと
              分かる。

 

           

                 千手観音菩薩立像

               脇手を別の木材で作って貼り付けてあり、丸削りが多い円空には
               珍しい像、頭上に8面、脇手は左右20本(左は6本なくなっている)
               体の前面に僧形像を伴う。

 

                   

                          宇賀神像

                    古事記にも登場する日本古来の雨乞い、招福を祈る神
                    蛇のからだに老人の頭をつけている。
                    上から下にとぐろを巻き頭を持ち上げる姿です。

                    雨を待つ村人の切実な願いに応じて作られたのでしょう。

 

 

                           

                        龍頭観音菩薩立像と聖観音菩薩立像

                     この2体は、体の木の半分をさらに縦に2つに割って
                     作られたもの。

                     龍頭観音は大きな龍の頭部を頭上に表している。

                     聖観音の目の周りに刻みをいれる円空独特の怒りの
                     表情を作っている。

 

                           

                              如意輪観音菩薩坐像

                          この像のからだは、のみ跡を残さず
                          滑らかに仕上げられている。

 

                         

                           金剛力士(仁王)立像吽形

                       地面に生えたままの立ち木を彫刻した像、
                       現在の高さは2mを越えます。

                         

                       円空伝の一節に「袈裟山にも立ちながらの
                       枯れ木をもて作れる二王あり」で描いた挿図。
                         
                       今から150年ほど前に、根元が腐朽したので
                       切り取られ、仁王門に置かれました。
                       「阿吽」一対揃っていますが、保存の良い吽形が
                       展示されました。

 

                            

                                不動明王立像

                       右手に持つ剣を含めて丸彫りで表されています
                       両脇下、剣と体の間を彫り透かしています。
                          (剣の先は顔に付いています)

 

                    

                        三十三観音立像

                   木を断ち割った切断面を生かして眉目を線で表し、鼻口を
                   簡潔に彫っている、両手を胸の前で組み合わせるこの型は
                   多くの像を作るための工夫だと考えられる。

                   33体あったはずですが、31体しか残されていないのは
                   近隣の人々に貸し出して戻ってこなかったからだといわれます。

                   見よい写真ではありませんでしたが、とても愛らしく、ほっとする
                   観音さまたちは印象に残りました。
                   病人が出た時など借受け枕元に置いたと言われるように
                   身近な観音さまたちだったのです。
                   

                           

                               秘仏「歓喜天立像」

                       雌雄象が抱き合う姿のインドの神。密教と共に
                       日本に伝えられた。 この像を本尊とする祈祷は
                       ひそかに行わなければ効果がなくなるため秘仏で
                       あることが多い。
                       
                       円空は小さな木片に簡略な彫りで頭部、牙、腕を
                       表している。   

                       7年に一度しか公開されない秘仏「歓喜天立像」
                       始めて厨子からだして展示されました。

                        

                      幾世代にも渡って子供の遊び相手も務めているうちに
                      傷ついた円空仏は人々の暮らしに溶け込み親しまれて
                      いたからこそ、ぼろぼろになったりしました。

                      現在は5000体を越える作品が知られ、出生の地
                      岐阜県と隣りの愛知県に集中します。

 

                     各地の霊山を巡り、生涯で12万体の仏像を彫ったという円空、
                     素朴で優しい円空の仏は江戸時代以来村人に親しまれ、今も
                     多くの人の心を惹きつけます。

   

       


東京国立博物館 庭園散策

2013-03-25 06:59:36 | Weblog

                  東博の庭園は春と秋の2回だけ開放されます。

 

 

                本館北側に広がる庭園を入ると

 

             ミカドヨシノがほぼ満開のようでした

        

                   立ち止まり見上げてしまいました

        

                少し色の濃い花はエドヒガンシダレ

 

        

        

        

        

                 いっぱいに広げた枝で青空を覆うようです

 

        

           「九条館」の脇の桜はひときわ大きく誇らしげに枝を広げているようでした

 

                

                    同じ木の根元近くにもこんな可愛く咲いています

 

        

             

        

         中には入れませんが、江戸時代前期狩野派の手になる楼閣山水図が見えました

 

        

        

        

        

        

 

            ムラサキハナナ   桜と同じ季節に咲きます

 

                  

                         春の芽吹きです

 

        

                   こちらは冬の名残でしょうか

 

        

                

 

 

              園内には五棟の茶室があります

 

        

                  エドヒガンシダレです

 

        

              池越しに見えたエドヒガンシダレです

        

        

               桜色、この花に比べるとソメイヨシノは白く見えます

 

        

        

             もう少し色の濃い花がこのショウフクジザクラです

        

              手を差し伸べたように見える枝は、花が間近で観賞できます

              
           この庭園では何種類もの桜が見られます、まだ開花前の木もありました。
           もうしばらく桜が楽しめそうです。
            

              

                    

    

                     こちらの庭園で宴会は出来ませんが、
                     芝生の縁台がカフェになります。

                    

                      サクラソフトクリームで
                            春の味も楽しみました

 

 

 

         博物館を出ると数日前とは違った光景になっていました。    (3月22日)


                 

 


スカイツリーと桜

2013-03-23 07:33:39 | Weblog

                 

        

                    牛嶋神社辺りの桜は見ごろを迎えていました

 

        

                    言問橋近くの墨田公園です

        

                  桜の間から見えました

        

               青空にくっきり見えるスカイツリー、初めて桜とのコラボです

        

             今年は桜の開花が記録的速さ、予定がずれて少し慌てました

 

        

              池の近くにはカモメ?  餌を撒く人がいたのです

 

        

                  八重紅枝垂桜とのコラボ

 

        

              ソメイヨシノとはまた趣が違います

 

        

                この辺りはどこからでも見られます

 

          

                  ・ ・ ・ ・ ・

        

 

        

 

           スカイツリーと桜のコラボを楽しんでいたら、ライトアップも気になりました。

           夕食の仕度を済ませてからもう一度出かけました、自宅からバスで
           15分ほどでスカイツリー駅、そこから墨田公園は徒歩で5,6分です。

 

        

                  真下から見たらスカイツリーは大迫力です!

 

        

                公園はライトアップしてませんでした

                   

         

                   昼間のスカイツリーは

 

        

                    こんな桜色にライトアップされ

 

        

                ライトアップは2色、ツリーの途中にも光の桜が咲きます

 

        

              昼間は賑わっていた公園も、夜になると人気も少なく静かでした

               隅田川沿いは桜まつりで賑わっています。

 

               

                      墨絵のような景色もいいものです

 

                          

 

                    牛嶋神社前向かいの、スカイツリーが正面に
                    見えるこの小道は、民家が両側にあります。
                    玄関を出るとこんな景色が見えるのです。
                        
                                      (3月21日)

                    

                  今朝木場公園のソメイヨシノもほぼ満開のようでした。
                  朝の散歩の時にもう少し桜が楽しめます。

 

 


エル・グレコ展

2013-03-20 20:47:57 | 美術館 博物館

       

        3月19日の気温は25度にもなり、上野の桜はもう3分咲きほどになっていました

 

        

                 間もなくこの桜の木の下は賑やかななることでしょう

 

                

                    かわいい散歩の列も見かけました

 

                  

                  2月に国立西洋美術館研究員の方の、エル・グレコ展を
                ”より楽しく見るために”という講演会に参加していたのです。

 

            

                    上野の「東京都美術館」 

 

                 

                      この日の目的地はこちらでした

                  

                  

                   日本では25年ぶりとなるエル・グレコ大回顧展
                   没後400年を迎えるスペイン絵画の巨匠の回顧展です。

                   プラド美術館、ボストン美術館、トレドの美術館など
                   世界から集まった油絵とテンペラ画51点を展示。

                

                 第Ⅰ章 スペイン・トレドで人気画家として活躍していたころ

                   

                   白テンの毛皮をまとう貴婦人 (1577-90年頃)

                     内縁の妻を描いたという説もある作品

                    一流の知識人に支えられて肖像画家としてかなり
                    成功していた。

 

                    エル・グレコはスペイン・トレドで半生を送ったが、
                    1541年ギリシャのクレタ島生まれ、1560年代には
                    独立したイコン画家として活躍していた。

                      (エル・グレコとはギリシャの人という意味)

                

                    Ⅰー3   見えるものと見えないもの

                           宗教画にあらわれる天使やキリストなど
                           「目に見えない世界」に属するものを
                           視覚芸術としていかに表現するか。

       

                聖アンナのいる聖家族   (1590-95年頃)

         エル・グレコは幼子イエス、聖母マリア、養父ヨセフの3人に聖アンナ(マリアの母)
         洗礼者ヨハネ、マグダラのマリアを添えた「聖家族図」を数多く残した。

         それらの画面は常に家族の愛情に表れ、この作品でも、マリアはイエスの顔を
         優しくなで、ヨセフは幼子を保護するかのように左手を差し出している。

         一方マリアによる授乳の場面が描かれ、背景には女性が自ら子供を育てるよう
         促す人文主義的、養育論的な意図もあったといえよう。  (絵の解説より)

 

                  

                      悔悛するマグダラのマリア  (1576年頃)
                         
                   キリストと出会いそれまでの放蕩な生活を悔い改めた
                   マグダラのマリアを表した一枚、スペインに渡る前後の
                   作品だそうです。
                   

 

                  

                     フェリペ2世の栄光    (1579-82年頃)

                    エル・グレコの作品の中でも最も珍しい宗教寓意。

                  最前景に黒衣のスペイン国王、フェリペ2世を中心として、
                  人々が跪き神の裁きを受けるべく天上に浮かぶIHS
                  ~キリストの御名を表す~に祈りを捧げている。

 

                   第Ⅱ章   クレタからイタリア、そしてトレドへ

               イコン画家(聖画像)として活躍していたギリシャ・クレタ島を離れ
               ヴェネチィアへ渡ったのは1567年

 

                  

                       受胎告知      (1576年頃)

               ヴェネチィアからローマへ、ローマ時代の最後に描かれた作品。
               グレコの作品の中でも構図や色彩、人体表現において際立った
               古典的調和を見せる作品で、イタリア時代の画業の総決算とも
               いえる主要作品である。

               1576年スペインに渡り、翌年トレドに移住する。
               トレドはスペインの古都で、カトリック教会の中心地です。

               
               

                      第Ⅲ章   トレドで宗教画:説話と祈り

 

                    

                           聖衣剥奪  

                 トレド大聖堂からの注文作、「聖衣剥奪」が完成した(1579)。

                 キリストが十字架にかけられる直前に衣服を剥がされる姿が
                 描かれたものですが、大聖堂側は気に入らなかった。

                 前列にマリアが3人登場したり、キリストの顔より群衆の位置が
                 高く描かれていることなどの理由から大聖堂と支払いの額を
                 めぐって紛糾、訴訟に発展、最後にはグレコが提示した額の
                 約3分の1で受け入れた。
                      (実際の絵より小型の作品を出展)

                 1582年にスペイン国王フェリペ2世からの{聖マウリティウスの
                 殉教}完成するも国王はこれを気に入らず、翌年撤去などの
                 エピソードもあったそうです。

 

                 第Ⅳ章    近代芸術家エル・グレコの祭壇画、建築家として

 

                    

                      福音書記者聖ヨハネのいる無原罪のお宿り
                                  (1595年頃)

 

              

                   無原罪のお宿り  (1607-13年)  347x174

              大胆な縦長の構図、聖母マリアの曲がりくねった長い体、極端な角度で
              描かれた天使の翼。  見上げる人に絵全体が動いているかのような
              ダイナミックな印象を与える。

              聖母マリアの頭上の鳩と光は、聖霊と神の恵みとしての光を示している。
              エル・グレコはこの絵を礼拝堂の高い窓の下に配し、窓から自然の光が
              絵の中の神聖な光と一致するように工夫したという。

              「無原のお宿り」とは、聖母マリアが母アンナの胎内に原罪を免れて宿った
              とするカトリック特有の教義。
              とりわけスペインでは今でも篤い信仰を集める。 ユリやバラはマリアの
              純潔の象徴。

              聖母マリアの足元に描かれている風景は、エル・グレコが30台半ばから
              死ぬまで居を構えたトレドの町並み。
              発注主のトレドの教会の意向を受けて、描きこんだ可能性もある。

              エル・グレコ展を楽しく見るための講座でも、この大きな絵の解説は
              ひときわ熱がこもっているようでしたから見るのが楽しみでした。

 

                エル・グレコは教会や修道院の祭壇画を手がける際には、
                祭壇を取り付ける祭壇衝立の設計も行った。

 

                死後、一度は忘れられたエル・グレコが欧州で再評価されて
                約1世紀。
                ギリシャのクレタ島で生まれ、ヴェネチィアからローマ、そして
                スペインのトレドに定住。
                1613年 「無原罪のお宿り」完成。
                1614年 トレドで死去 (73歳)
              
       
                 

                            


銀座ランチ 「ル・ボーズ」 

2013-03-19 07:06:46 | Weblog

                 こちらのお店を紹介するのは2回目ですが季節が変わると
                 メニューも変わります、前回とまったく違うメニューでした。
                 今回は妹と出かけました。

 

                  

                       ブラッスリー ル・ボーズ

                    銀座松屋の横の通りを行き、昭和通に出る少し手前
                    右側のビルの3階です。

 

                  

                        坊主頭のオーナーシェフ青木氏は銀座の
                        老舗レストランの出身だそうです。

 

                       ランチの、前菜が付いたコースを2種類注文。

 

                  

                     スモーク鯖とジャガイモのサラダ、鯖独特の臭みも
                     まったく気にならず、あまり魚料理を選ばない私も
                     気に入りました。

 

                  

                     こちらは妹に選んだ前菜、フロマージュ・ド・テットと

 

                  

                    メイン料理の子羊のハンバーグ、ラタトゥイユソース

 

                  

                     私は牛ハラミのステーキ、柔らかくて味わいある
                     ソースで美味しかった。
                     

 

                  

                         デザートは盛り合わせとコーヒー

 

                     妹の休日に合わせて銀座で会うのは久しぶりで、
                     楽しいひと時を過ごしました。

                   お互いに家族が待つ身、帰りにデパ地下に立ち寄るのも
                   いつものコース、献立の情報交換となります。
  
                   困るのはお腹が空いてない時、なかなか決まりません。

                   反対にお腹が空いてのデパ地下は要注意、買い占めちゃう
                   勢いで、重い荷物の持ち帰りとなってしまいます。

                   このとき私はお刺身用鰯を三枚に下ろしてもらい、帰宅後
                   新玉葱の薄切りたっぷりとマリネにしました。
                   ドイツで食べた青魚のマリネが美味しかったので、時々
                   作るひと品です。

                        銀座ランチの余談でした。

 


銀座ランチ 「キャンドル」とチョコレートショップ&カフェ

2013-03-19 06:59:19 | Weblog

                  久しぶりに横手から戻られた友人と銀座で待ち合わせ、
                  フレンチレストランに案内の予定でしたが、月曜日が休日、
                  「キャンドル」にしました。

 

                  

                     開店時間だったので席は取れました

 

            

                      店内には有名人の色紙が飾られています

 

                  

                  別のメニューにしようと迷っても結局このチキンバスケットを
                  注文しちゃいます、この日はサラダも注文。

                    以前にも紹介していますが、熱々をほおばると
                    美味しいくて、ほっとする味なのです!
                    チキン数種類の部位のフライとコロッケがひとつ
                    ポテトフライと薄いトーストが盛られたバスケットです。
                    レモンだけで頂きます。

            

 

            

               話の続きは「銀座みゆき館」で。 (銀座中央通、三越と松屋の間、
                                                  ビルの2階です)

 

                 

                       和栗のモンブラン
   
                     このお店はこれがお目当てです。

 

                  この日より2週間ほど前、別の友人とも「キャンドル」に
                  出かけて、そのときのデザートは
                               チョコレートショップのカフェでした。

 

                 

                       ピエール マルコリーニ

 

            

                       西5番街のチョコレートショップとカフェ

 

                    

                       この日、エクレアは諦めて・・・

 

                 

                  チョコレート(ホワイト)パフェにしました
                      思ったより濃厚な味で食後にはすこし重かったけど
                  大好きなチョコレートに満足。

 

 

                 

                  2軒隣りには、ジョエル デュランのチョコレートショップ

                 (2軒の間のショップもチョコレートショップだったかもしれません)

              

            

              こちらも魅力的なチョコレートショップです、お味見に何個か買いました

               

               ここ西五番街はチョコレートストリートと呼ばれているとか・・・
               バレンタインディ 2日前で店内は女性でいっぱいでした。
               プレゼントではないので私たちは数個袋に入れてもらいました。
                  

               

 
                 


世田谷 本覚山「妙壽寺」

2013-03-17 15:33:56 | Weblog

                  2日前に実家の両親の墓参に行き、お彼岸入りの
                  今日は世田谷北烏山の菩提寺「妙壽寺」さんに
                  お墓参りに出かけました。

 

                

                     本覚山 妙壽時 山門

               こちらの歴史は古く、1631年江戸谷中に妙感寺として開山、
               寛文年間(1661~73)以前に本所猿江(現江東区)に移り、
               「妙壽寺」と改め、関東大震災後この地に移転しました。

                 烏山寺院通りの26寺院の内のひとつです。
           

 

        

              お彼岸にはいつも見られる庫裏前の紅梅、大きな木になりました

 

          

                 書院の入り口

 

 

      世田谷有形文化財指定の書院   明治38年ごろ造られた麻布飯倉狸穴の鍋島邸の
                             一部を昭和2年ごろ移築したもの。

          書院造の内部は一般公開はしていませんが、今でも使用されています。
          法事の時、待合室として何回も部屋に入ったことがあります。

 

        

                     本堂   

 

                

                  本堂には書院から続く廊下より入りますが、墓参の時、
                  こちらからもお参りできます。

 

        

        

                 本堂の脇には大輪の椿が咲いていました

 

                

                       梵鐘

               江戸時代中期(1719)に鋳造されたもの、関東大震災の折、
               猛火につつまれ破損している部分が見えます(右上)

 

                

                  こちらは2年前の東北大震災の時に破損した石灯籠

 

                

                     山門を入るとすぐの東屋と井戸

 

 

             こちらは最近立てられた石碑

 

      烏山の「妙壽寺」は京王線の千歳烏山駅よりバス(徒歩でも10数分)でゆきますが、
      バス停、寺院通り4番で下りるとすぐ前です。

      

        

           

           寺院通りは一方通行の細い道、帰りは駅まで歩くことにしました。

           途中で見かけたお寺さんの入り口の白木蓮が青空に映えて美しかったので
           撮らせてもらいました。

           
            昨日東京でも桜の開花宣言が出されました (記録的早さとか)
            お彼岸中にこの辺りでも桜が見られるかもしれません。

            お彼岸が過ぎると春も本番でしょうか。