9月8日朝9時50分、福井駅発永平寺行きバスに乗車。
永平寺行き1番バス乗り場には列が出来て、補助椅子も
使うほど満席でした。
30分ほどで門前に到着します
曹洞宗大本山 永平寺
永平寺は寛元2年(1244)道元禅寺によって開かれた
座禅修行の道場です。
緑が美しい参道でした
境内は三方を山に囲まれた深山幽谷の地に大小70あまりの建物が並んでいます
参拝者入場門から靴を脱いで入ります
天井画が美しい「傘松閣」 別名「天井絵の大広間」
著名な画家144名による230枚の花や鳥を中心に描かれた
美しい色彩画を1930年建築当時のままを修復しました。
鐘楼堂
除夜の鐘でおなじみの大梵鐘 朝・昼・夕方・夜の4回
修行僧が撞きます。
聞く人すべてに清らかな心の安らぎを与えてくれます。
山門
永平寺最古の建物で三解脱門といわれます、仏の世界に入る関門
(福井県の文化財)
寛延2年(1749)再建された中国唐時代様式の楼閣門です。
見上げると吉山永平寺の命名の由来である「吉の額」
両柱に掲げられている聯に書かれている意味は、ここは出家の道場で
あり、家風はすこぶる厳格である。
求道心の在る者のみ、この門をくぐるがよい、と入門の第一関門を
提起しています。
山門の四天王 (2008年修復)
山門は7つのお堂 七堂伽藍のひとつ
「伽藍」寺院の建物のことですが、僧侶が修行をする清浄な場所という意味があります
この中でも特に7つのお堂は「七堂伽藍」と呼ばれ、日常生活に欠かすことのできない
重要な建物です。
七伽藍の中心に位置する「仏殿」
1902年の改築、中国宗時代様式の二重屋根と床は石畳の美しい伽藍です
中央須弥壇の上にはご本尊釈迦牟尼仏が祀られ、
三体の仏像は、過去・現在・未来の三世を表しています。
欄間の彫刻は禅宗の逸話が図案化されたもの12枚が
はめられています。
七堂伽藍の一番奥に位置する「法堂」 (はっとう)
1843年に改築された、禅師説法の道場
朝のお勤めなどの各種法要もここで行われます。
中央にはご本尊「聖観世音菩薩」をお祀りし、戒壇の
左右には阿吽の白獅子がおかれています。
「承陽殿」 1881年の改築
永平寺を開かれた道元禅寺は、正治2年(1200)京都に生まれ、14歳の時
比叡山で出家し、24歳の春、中国に渡り厳しい修行をされて、お釈迦様から
伝わった「座禅」という正しい仏の教えを受け継がれ帰国。
「承陽殿」は道元禅寺の後真廟(お墓)です曹洞宗発祥の根源として
曹洞宗の聖地とでもいうべき場所になっています。
曹洞宗発祥の根源として曹洞宗の聖地といわれます
お堂がある段毎に回廊があり、階段があります
階段も回廊も吹き抜け、山深いこの地は冬の寒さはひとしおと聞きます
秋が始まっている感じでした
この先は一般人の進入禁止です
仏殿から中雀門を望んだ景色
左手には七堂伽藍のひとつ庫院(くいん)
大庫院、食事を司る、台所を始め、貴賓の接待の間などがあります
足の速いことで有名な「韋駄尊天」が祀られています
それは、作られた食事を暖かいうちに早く運ぶことや火を使うことの多い
場所、もしもの時に速く逃げ出すというような意味で「韋駄尊天」が
祀られているというお話しでした。
永平寺の名物「大すりこぎ」
「瑞雲閣」 大庫院の一部分貴賓の接待所
七堂伽藍のひとつ「僧堂」 1902年改築
「雲堂」「座禅堂」とも呼ばれるこの建物は座禅・食事。就寝に至るまでの
修行の根本道場であり、堂内中央に知恵の象徴である文殊菩薩を安置して
その周りに約90名が座禅のできる「単」と呼ばれる席が設けられている。
七堂伽藍の残りは、東司(とうず)といわれるお手洗いと、浴室です。
建物の中からのみの拝観ですがこんな美しい景色も見られます
これは仏殿の裏側、かなり広くて自分のいる位置がわかりにくくなりました
簾の向こうに人影が・・・簾を巻き上げている若いお坊さんでした。
何処を撮影しても自由といわれていましたが、お坊さんにだけは
カメラを向けてはいけませんということでしたから、慌ててやめて
立ち去られるまで待ちました。
拝観順路に従って廻っていたのですが、回廊と階段で
巡っているうちに位置がわからなくなりました。
緑が美しい境内
一番下の段、山門の回廊からの美しく見飽きることのない眺めです
吉祥閣
外に出て伽藍の方に少しだけ戻れます
階段を上がることはできません
祠堂殿
瑠璃聖宝閣
永平寺参道近くにある両建物は比較的新しいようです
大広間で雲水の生活の様子をビデオ参観できましたが、厳しいものでした。
座禅 修行の根本です。
朝課 朝の座禅が終わると、法堂で朝課(朝の読経)が始まります。
東の空がほんのりと白みかかったころ、修行僧の一糸乱れぬ読経の声が
1時間あまり永平寺の山内に響き渡ります。
行鉢 行鉢(ぎょうはつ)とは正式な作法に則り食事を頂くこと。
永平寺の食事はいわゆる精進料理といわれる菜食で、食事も大切な
修行となっています。
作務 (掃除などの労働や作業) 修行の中心は座禅ですが、座禅だけが
修行のすべてではありません。
毎日行われる回廊掃除などの作務はいわば「動の座禅」といえる
ものです。
まだあどけなさの残るような若い修行僧に話を聞きました。
辛かったことは?と聞きくと、やはり慣れるまでの食事だったようです。
気さくにいろいろ話してもらえました。
七堂伽藍の僧堂・東司・浴室は、三黙道場といって一切の私語は
禁止されているそうです。
「永平寺」でゆっくり拝観できて心落ち着くひとときを過ごしました。