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・ ハリウッドの古典をB・クーパー&L・ガガでリメイクしたラブストーリー。
名声ある男性スターが若くて才能ある無名の女性を見いだし、スターへの階段を上っていく<スター誕生物語>の映画化。ふたりは結婚して幸せを掴むまもなく、男性は落ちぶれて行くというハリウッド定番のラブストーリー。オスカー作品賞など8部門にノミネート、主題歌賞を受賞している。
昼はウェイトレス、夜はバーで歌いながら過ごしているアリーがロックスターのジャクソンに見出されショービジネスに飛び込んでいく。
C・イーストウッド監督ビヨンセ主演で企画されていた本作をバトン・タッチされ、ブラッドリー・クーパーが初監督レディー・ガガが初主演という新鮮な組み合わせで4度目のリメイクだが、76年版バーブラ・ストライサンドのストーリーをほぼ踏襲している。
最大の成功要因はレディー・ガガの起用だろう。筆者にとってガガは奇抜な衣装で素顔を隠したキワモノ的存在だが、東北大震災時にいち早くチャリティを買って出てくれたスターという好印象のあるミュージシャン。
オリジナル曲の「SHALLOW」を始め、改めて歌唱力があることを認識。
周囲の反対を押し切って起床したプロデューサーでもあるクーパー監督との出逢いがチャリティでの「ラ・ビ・アン・ローズ」だったのは映画でもそのまま活かされている。
同時にアリーがガガ自身のキャリアと重なっているのもリアリティを感じさせ、新人時代鼻が大きいのでスターになれないといわれたとか。
B・クーパーは、初監督として獅子奮迅の活躍。ドラッグ&酒で転落するロック・ミュージシャンのジャクソン役ではライブ会場で歌やギターを披露し、曲まで作っている。人物像も単にアリーへの嫉妬羨望というよりアリーの成功を喜ぶ反面、自己嫌悪に苛まされる元スターをリアルに表現していた。
アップを多用した二人の人間ドラマに焦点を当てた演出には身内のドラマを回収しきれないところもあったが、イーストウッドを継いで欲しい期待の監督でもある。