なんてことでしょう。
パリのノートルダム寺院。
悲しすぎる。
辛すぎる。
まさかこんなことが起きようとは。
信じられないし、信じたくない。
パリの街の至る所に点在する数多くの素晴らしい
建造物の中でもとりわけ大きな存在感を示し、パ
リの象徴である大聖堂。
6年半の駐在中に何度足を運んだことか。
セーヌを挟んだ対岸から、あるいは少し離れた場
所から、いったいどれだけの回数その姿を見たこ
とか。
夏の晴れ渡った青空に、冬の厚い雲に覆われた灰
色の空に、どの季節にもよく映えて、絶対に揺ら
ぐことのない絶対的シンボルと信じていた完全無
欠な美しい姿。
パリの市民はどんな思いで、炎に包まれた大聖堂
を、崩れ落ちる尖塔を見つめ続けていたのでしょ
う。
あの場所から今は遠く離れてしまったけれど、あ
の頃のかけがえのない日々を久しぶりに思い返
し、
アルバムを開きました。
きっと何枚もあるであろうと思っていたノートル
ダム寺院の写真が、意外にも見つからない。
CDには落としてあると思うけど、パリの風景は
日常過ぎて、アルバムの中はフランス国内旅行や
ヨーロッパ各国旅行の写真ばかり。
ようやく見つけた写真がこれ。
下の娘の頭の上に見えます。
おそらく、左上に見える細い塔が燃え尽きて崩れ
落ちた尖塔かと思います。