ちょっと気になるいい事、言葉、最新技術

書籍、映画、旅、最新技術から選んだ心に残るもの。速読者向けは、青文字表示。内容は小学生でも理解できる表現使用

小石川・傳通院「徳川家菩提寺」、柴田錬三郎・堺屋太一も眠る

2019-11-13 14:43:30 | 旅行

@東京小石川にある傳通院、徳川将軍家の菩提寺であり徳川家康の生母の墓がある。於大の方始め多くの徳川親族の墓がある寺である。その中に幕末勤皇の志士清川八郎、現代人では作家の柴田錬三郎氏、堺屋太一氏もここに眠っています。

 


家族は恐ろしいほど似ていく『共食い』

2019-11-13 08:16:36 | 人生を「生かす」には

@家族は似るのか。「父の背中を見て育つ」と言うが、この小説はその父に似ることを嫌がって似ている自分を反省する。文中の「地方なまり」言葉は少々難儀であるが何となく理解しながら読み解く必要がある。やはり「家族」、血を引く本人はそうは思わなくてもどこかが似てくる、それを「吉」とする人はあまりいないだろうが、特に言い方、振る舞い方など癖は親を見ているから自然と身についているのだろう。 自分では気がつかない家族「癖」は知っておいた方が、何かにつけていいかも知れない。自覚していない思わぬ「癖」に驚かされることも。

『共食い』田中慎也

  • 一つ年上の幼馴染、千種と付き合う十七歳の遠馬は、父と父の女の琴子と暮らしていた。セックスのときに琴子を殴る父と自分は違うと自らに言い聞かせる遠馬だったが、やがて内から沸きあがる衝動に戸惑いつつも、次第にそれを抑えきれなくなって―。川辺の田舎町を舞台に起こる、逃げ場のない血と性の物語。大きな話題を呼んだ第146回芥川賞受賞作。
  • 男の浮気心と女の心境を物語る小説だが、地方弁が理解できないと少々理解するのに難がある小説だ。 男(父)のわがままからその時の好みで結婚、妊娠・出産、他に女ができ離婚、その女と息子、3人で暮らし始める。 息子は父側に寄り添い父を見て暮らし始めると、息子はその父の人生に似ていく。 激しい性格の父は暴力を振るうのは当たり前で女を物扱いにする。 息子も幼なじみの女性に対して、父のような行動を起こすようになる。
  • 離婚された元妻は、夫のわがままを許せないく夫を殺害してしまう。 それは息子への同情だったのか、夫のあまりにも目に余る暴力行動に終止符を打ちたかったのか。

昔懐かしいおもちゃ・駄菓子・真空管ラジオ『上野・下町風俗資料館』

2019-11-12 07:54:50 | 旅行

@上野・下町風俗資料館で見つけた昔懐かしい駄菓子屋・おもちゃ・絵本・ゲーム・真空管ラジオ・白粉・一家に必ずやあった牛乳箱など時期は大正から昭和の始め。 どれも懐かしいものばかりだが今では想像出来なほど変わったものは町の風景・建物だろう、代表が凌雲閣。

 

 


真の友情は裏切られることは無い『10 Minutes Gone』⭐️4.5

2019-11-11 08:02:25 | 映画から見える世の中の動き

「裏切り」、この映画は強盗での裏切り者を探すが、さらに別の仲間の裏切りがいたと言うどんでん返しの映画だ。人は一度人に裏切られると他の裏切りを怪しんで用心深くなり信用できなくなる。だが、その裏をさらに仲間が裏切るストーリー立ては視聴者に混乱を招くがなかなか面白い。信用・信頼は今日明日で獲れるモノではないが、破壊・破綻は一瞬にして起こる。人間関係で一番辛い思いをするのもはこれではないだろうか。よほど第三者が立ち入り仲介でもしない限り修復はし難い。 裏切る心は決して最初からあるとは思わないが、その原因をじっくり考えて行動しなければ、最後まで取り返しがつかないばかりか、自分に跳ね返ってくる事を自覚しておきたい

『10 minutes gone』

ブルースウィリスとマイケルチクリスが登場するアクション映画。犯罪ボスのレックス(ウィリス)は、フランク(チクリス)と彼の仲間を雇って、貴重な宝石を盗みだす計画を練る。しかし、仲間の誰かが警官から賄賂をもらい裏切り、警官との銃撃戦を余儀無くさせた。宝石強盗はうまくいった、だが、逃走中に誰かに殴られ、宝石を横取りされた。フランクはレックスが仲間を殺害して横取りする前に一人づつ捜査、だが、裏切り者は見つからない。ところが仲間の一人が宝石を持ち出した事を知り、追跡、問い詰めるが、その仲間も裏切り者は仲間にいたのだと信じる。 仲間が仲間を裏切り、別の仲間が横取りする。

 


全て写真撮影が許可される『川越歴史博物館』

2019-11-10 11:24:16 | 旅行

撮影が完全に許された歴史博物館「川越歴史博物館」は、安土・桃山・江戸初期に使われた遺品・道具など素晴らしい武家コレクションの博物館だ。川越城主(鎧・刀)・奥方(かんざし・香炉など)の品々始め全国からのコレクションもあり観る者を圧倒させる。織田信長の鎧、伊達政宗の鎧、奥方の鎧、忍者の様々な道具、武器、奉行所の時代別十手、手・足枷鎖など今まで見たことのない品々が陳列されている。他の博物館で戦国時代の武器、鎧、刀を観るよりここの品々はほぼ完璧な状態で保存展示されていることに驚く。今回館長のご好意で本物の武士の刀、江戸初期の火縄銃を実際持たせてもらった。館内にはその他「韋駄天」僧(NHKのドラマにある「いだてん」の元祖)、その他川越城の炎上絵・名宝小物など数百点もあるがここでは数点の写真をのせた。 日本ももっと広く「撮影許可」をするべき時代と感じて欲しい。


川越・五百羅漢で見つけた『いいポーズ』僧

2019-11-10 11:22:05 | 旅行

@川越・喜多院内にある五百羅漢1782年〜1825年、50年間に渡り建立されたと言う533尊者が鎮座している。その中でも何となく現代でもありそうなおだやかで、なんとなくうなずけそうな面白いポーズ像を撮ってみた。昔も今も人の仕草は変わらない。(東京目黒にある五百羅漢寺は屋内で撮影が不可となっている)

 


「義」から人の「縁」を繋ぐもの『無双の花』

2019-11-10 07:54:18 | 歴史から学ぶ

人の「縁」とは不思議な世界をもたらす。この江戸時代初期、関ヶ原の戦いで敗戦した武将筑後柳川の立花宗茂もその不思議な「縁」と「立花の義」から生き延びた武将である。敗者で故郷を追われた身でありながら、「義」を貫き徳川3代将軍に仕えた最強の守りの武将となった。それは「人を裏切らない忠義」であり、亡き妻との約束を果たすべく苦労した結果、遠縁ではあったが妻の救った姫と最後に夫婦になる事であった。 人の出会い、様々な機会をどのように大切にし、生かしていくかはこの小説を読むとどこかに「縁」(繋がり)があることを悟らせるのは不思議だ。 平和・泰平の世が続くとどうしても権力者が貪欲になり国民を蔑ろにするようになる。人は時間が経つと満足の度合いを忘れてしまう

『無双の花』葉室麟

  • 筑後柳川の立花宗茂は、秀吉の九州攻めで勇名を馳せ、関ヶ原で西軍に属して改易となり、のち旧領に戻れた唯1人の武将である
  • この小説は「西国無双」と言われた立花宗茂の波乱万丈の人生を生き抜いた戦国時代の物語である。朝鮮派兵、九州での戦乱から関ヶ原、大坂夏の陣をへて徳川家光(3代将軍)の側役として、武士の律儀と義を貫き、妻、誾千代との心ずくしが語られている。
  • 立花の義とは」決して裏ぎらない忠心を守ること。 そのことで関ヶ原の戦いの後徳川家康から時間がかかったが重用され、徳川の安泰を守る主と信頼された。
  • 真田の義とは」生き抜く事 義を貫き最後まで戦い続ける事(真田信繁)、「ただ生きているだけでは生きている心地がせぬ。生きた証として武名を遺したい」
  • 宗茂の家臣、雪下は「生きて戻れるとわかっている戦いがあるのなら教えていただきたいものじゃ」(生きて戻れると思って戦いに赴いたことはない)
  • 妻、誾千代の勝負の思い「武門に勝負はつきもの。負けた時にどう生きるかが何より大事じゃ」「必ずや返り咲いて、誰にも負けぬ無双の花を咲かせてくだりませ」
  • 真田信繁と立花宗茂は双方とも戦いで何もかも失う身となる似通った武将であったが、真田は武門の勝負をとことん追求、最後まで戦い続け、宗茂は徳川家康・秀忠・家光への信頼を強固に戦いのない平和を貫く努力をした。 大坂夏の陣後、信繁の子を伊達政宗に口添えした宗茂であった。
  • 妻、誾千代は宗茂を想う気持ちは最後まで添っていたが虚しく一人病死、その時に京都から一人の公家の姫を盗賊から救った。その姫が立花が旧領土柳川への領主として凱旋、後世にはその姫を妻にすることになる。(家康の死から4年後) 妻、誾千代との約束は「大名に返り咲き、凱旋する」は守れたが妻は既に亡く、代わりに助けた姫がその意志を持って嫁いで来た。「女子は大切に思う方が戻ってきてくださるのが何よりも嬉しいのでございます」
  • 徳川家康が秀忠を跡継ぎにした理由は「秀忠が無用の戦いをせぬ男」(戦いが下手だから)だった。また、家康は立花の義を重んじ立花宗茂に秀忠の傍を離れるなと厳命した。
  • 凱旋後、島原の乱が勃発してさいの宗茂の「戦国の世なれば、領民に背かれては大名は立ち行きできませぬ。それゆえ領民に心配りをいたしました。 されど泰平の世となり、油断が生じて気が緩みますれば、己の力を誇りて民を慈しむことを忘れまする

政治とメディアが一体化するとどうなる『驕る権力、煽るメディア』

2019-11-09 08:05:55 | 経営・リーダーシップに必要な事

政治とメディアが一体化するとどうなるのか。政治家の政策情報だけがPR的存在(一方通行)となり発信される、重要なことは政治家・政策の背景にある目論見が読めなくなること。この書にもある例として「5輪建設予算」、「増税・消費税」など様々な疑惑が背景にあっても国民は税金を納めるだけとなり「闇」を隠した政治家の意図、権力でどうにでも操作できることだ。実際、政治とメディアの関係は国民にとって最悪の状態になりつつある、「メディアの凋落」から「国民の個人情報流用」など「権力と金でメディア操作」は国自体が非常事態になる可能性だ。トランプ大統領の「フェイク記事」などの発言は、日本では逆行しつつある。 自由主義から社会主義的な統制が入り込んでいることに要注意が必要だ。 一つ5輪の予算(結局当初の予算から3倍位)で一言。東京都民は都税を多く納めすぎではないだろうか、都税で贅沢できるから諸問題も起こるのではないか? スマートな税の負担と利用を考えたい。

『驕る権力、煽るメディア』斎藤貴男

  • 政府・与党の宣伝機関のような「報道」、一方で、命や人権にかかわる大問題は無視し、ヘイトを煽る……。安倍政権下でひどく歪んだメディアのありようを点検したこの4年間の論考を収録。新聞報道からドラマ、バラエティ番組に至るまで、私たちの意識に深く関わるその問題点を丹念に指摘。良識ある報道へのエールも送る。
  • 「マスメディアの凋落」
    • 新聞・TVなどSNSなどのネット情報の普及とジャーナリストへの不信だ
    • ジャーナリストの奢りによる新聞・雑誌等の部数低下、廃刊
      • 校閲を外部を利用しすることで無責任メディア化となる
      • 「私」など記者名を入れない記事無責任
    • マスメディアの政治・政治家との一体化による公平化減
      • 記者の活動制限を設け、政府に反発する記者は出入り不可
    • キヨスク・コンビニ雑誌消滅
  • 「個人情報をめぐる世代間ギャップ」
    • 年齢が上がるにつれて個人情報提供が強い
    • デジタル貧困層5.4億人・人の価値、AIがはじく
    • AIによる個人情報を分析、その人の信用や将来性をも測る技術が開発
  • 「新聞が5輪がらみの事件を追求しない訳」
    • 5輪のメディアスポンサー(朝日・読売・毎日・日経)となっている
    • 5輪のスポンサー費
      • ゴールドパートナー 100億円以上
      • オフィシャルパートナー 60億円以上 (メディアはここ)
      • オフィシャルサポーター 10億~30億円
    • JOC竹田会長の賄賂容疑は、その後どこも取材記事となっていない
    • 5輪中の首都圏鉄道利用者調査(1日役8百万人利用)とすると午前中の電車の乗車率は200%となり山手線などは停留客が2倍となると予測しているなど報道されない事実
    • 建設予算の変化では当初競技場の予算は500億円が2520億円になり、当初の誘致時点での全体の予算も8299億円が2兆円を超えているが、報道がない
  • 「増税問題に絡む情報が正しく報道されていない」
    • MMTステファニー・ケルトン大学教授の「独自の通貨を持つ国の政府は、通貨を限度なく発行できるため、財政赤字が大きくなっても問題はない」と言う
    • 「人生100年時代」は政府やメディア・企業の宣伝=元気な高齢者報道
    • 米武器追加要求4兆4600億円を約束、増税分額は一気に消える
    • 軽減税率で食品の他「新聞」があるのは新聞社との一体化を目論んでいる
    • 生活維持対象の水道料金・NHK受信料はなぜ軽減税率に入らないのか、それは権力と融合で、公明党の力量で新聞が決定したと言う
    • 政治家・安倍がよく使う言葉「粛々と進めている」など曖昧な言葉が連発

「内観」で自己回想できる『気づきの力』

2019-11-08 07:59:47 | 人生を「生かす」には

「内観」とは内から観る事である。両親・兄弟から「〜してもらった事」「〜してあげた事」「〜に迷惑をかけた事」を回想して自己反省・懺悔する方法だと認識した。これをすることで、人を思い、自分がどれだけ自己満足、自分勝手に人生を過ごしてきたか、そこに周りへの感謝があったのかを知る道標になる。自分に「気づく力」を与えてくれ、周りからの温かい思いを知り、自分の思いを改め見直してくれることだ。

『気づきの力』柳田邦男

  • 「最近の若者は□□だ」(2極論の存在)
    • 自己中心的・世間知らず・礼儀知らず
    • 真剣に自己を見つめようと努力している・新たな挑戦・ポジティブな行動
  • 感性=「手に触れてみる」感触を表現できること
    • 「見る眼」「気づき」が必要
    • 具体的なディーテール(大小感覚・色彩感覚・感触)を記述する
    • 「2.5人称の視点」<>3人称・1人称の立場を考える
  • 「孤独」から生まれる考え方
    • 孤独な時間を大切に、とことん悩んだり、苦しんだり、静寂感を感じる
    • 大人こそ絵本を読む必要がある=想像力と感性を養う
  • 「ダブルバインドの教育再生論」
    • 考える力やコミュニケーション力、不足がちな今の子供
    • モラル教育不足(真の道徳的な考え不足)。
    • 「りんごの木や実を育てるんじゃない、育つのを手助けするだけだ」
    • 何事につけ金銭的な価値で評価する発想が多くなっている
  • 「志の共同体」(志民)
    • 故郷再生・志を持って協力・事を起こす
      • 効率主義や排金主義を捨てた生き方
      • ある物を探す「風に聞け、土に着け、風と土の地元学」
      • 「金がないなら、愚痴ではなく知恵を出そう」
  • 「捏造時代」
    • テレビ・新聞など捏造で番組を作り致命的な結果を出す世の中
    • 研究者の捏造・改竄データなども、その背景が意外な「期待感」
    • 個人レベルでは競争心、名誉欲、金銭欲、スター的野心が原因
    • 原子力・食品事故の隠蔽、捏造、事故原因の改竄:無責任組織
  • 「人材不足」
    • 医師・介護不足などから派生する事件事故
  • 「サイバー・テロ」
    • 国家間の新たな戦争
      • ロシアvsエストニア(4・27サーバーテロ事件)
      • 国の根幹システム崩壊につながる事件(犯人捜査の難しさ)
  • 「尊厳死の困難」
    • 延命治療の高度化に伴い延命期間が長くなり病室不足となる
    • 治療中止の難問はつきまとう=無駄な治療費と介護負担増
    • 僧侶の「即身成仏」自然に死んでいくを希望する
    • 患者に対して「待つ」「傾聴」する事
  • 河合隼雄・瞬間の真実と意味のある偶然
    • その時のその場の真実(同じ事は別の人にもうまくいくとは限らない)
    • 「崖っぷちに立って」初めて分かる真実
  • 内観」とは
    • 両親・兄弟に対して「してもらった事」と「してあげた事」「迷惑をかけた事」を回想する事。それによって両親・兄弟に対して自分の立場を懺悔することが可能となる

迷路に呪われて『In The Tall Grass 2019』⭐️3.5

2019-11-07 07:54:57 | 映画から見える世の中の動き

@広い草原の中に人助けで入り込むと、そこは悪夢の迷路になっておりなかなか元に戻れない。それどころか悪夢に取り憑かれ脱出できないと言うスリラー映画だ。次々と殺戮を繰り返す草原と大岩の呪い。人間は迷路に不安を持つ、簡単な迷路は馬鹿にするが、少々難儀のある迷路は逆に切れる。適度な迷路を創作するのは大変な作業なのだ。 だが人生の迷路はいい経験となる。 人には必ずや「迷い・選択」がある。何になりたいのか、何ができるのかなど職種の選択、会社の選択、はたまたパートナーの選択など、そのためには「自分を知る」ことがまず第一優先だろう。

In The Tall Grass 2019

兄弟のベッキーとカルは、背の高い広い草原の畑で少年の叫び声を聞き、助け出そうとするが、なかなかたどり着かない迷路の状況に陥る。さらに他の仲間・家族も入り込み声は聞こえるが混乱、不吉な力に捕らわれる。下界から遮断され、逃れることができず、悪夢が漂い殺害に繋がってゆく。

 


春日局が見ていた庭『喜多院』(家光誕生の間)川越

2019-11-06 08:18:57 | 旅行

@川越・喜多院(屋内は重要文化財の為撮影不可)で見つけた春日局が見ていた庭。 穏やかで物静かな遠州流庭園(枯山水)。徳川家光もここで生まれ育った。1611年家康が川越を訪れたときに天海に眼じて建立し、喜多院と命名した。無量寿寺自体は830年に建立したが何度かの家事で焼失している。

 


出世の喜びと衰退の苦しみ『徳山道助の帰郷』

2019-11-06 07:48:54 | 人生を「生かす」には

@「故郷貢献」、昭和の時代までは故郷へ貢献(成功者・立身者)できることは家族、親戚への大いなる喜び以上に、名声が広がることで場合によっては町村を起こし歓待される場合もあった。この徳山道助、陸軍中将まで上り詰めた村一番の出世者は家族の自慢の立身者となり、兄弟、家族の待遇は様変わりした。ところが後年、その名声があることで苦悩する。人は成功した後がどのような結果をもたらすのか知る由もない。 名声は継続するが、地位立場などは変化する。花弁が散って後退・衰退した場合のその待遇は真逆となる。 人はもてはやされている時が「花」、その時に何をしておくべきか準備する必要がある。

『徳山道助の帰郷』柏原兵三

  • 陸軍中将にまで昇りつめた華々しい経歴と、その後の不如意な暮らし―時代の転変とともに屈折していく出郷者の想いを追った芥川賞受賞作「徳山道助の帰郷」ほか、フランス人女性と結婚した画家の秘密めいた生活に迫る「殉愛」、祖母の葬儀の顛末を記す「坐棺」の三作品を収録。平明な文体で、人生の様々な局面をおおらかに描いた早世の作家・柏原兵三の世界をあますところなく示す。
  • 「徳山道助の帰郷」老人となった元軍人の人生回顧録である。決して母は軍人にはしたくはなかったが本人の希望で軍人の道を選び、日露戦争後の凱旋では上層部に着いたこともあり村では大歓迎を受けた。ところが恵まれなかったことは妻が発狂して表舞台に出せなく、帰郷を3回するが妻は一緒ではなかったことである。田舎で唯一軍人で陸軍中将まで上り大成したものは、この村では前代未聞で凱旋の度、地元の歓迎ぶりは英雄扱いだった。だが、支那事変では惨敗し、地位も剥奪されると、軍人年金も止められ帰郷するにも金の工面と対面的なことで苦渋を虐げられ、昔の晴れがましい凱旋帰郷とはいかなかった。また、老人になると、いつまでも支那事変等で多くの部下の犠牲者を出し、自分の勲章とその生き様が辛くのしかかっていた。母の残した言葉「手柄を立てんでもいいから、生きて帰ってきておくれ、勲章などもらえんでもいいぞ。お母さんはな、お前が軍人になるのを許したことを後悔してならん」
  • 「殉愛」日本人の画家がフランス人女性と結婚し、日本で間借りをしながら暮らすことになる。その暮らしぶりを観察模写した小説。 
  • 「座棺」祖母の生前の生活ぶり方、無くなったとの湯灌、座棺への納棺、火葬場での様子などを描いた小説。中でも叔母と祖母との姑問題などが集まった兄弟で昔懐かしく話している。

時空間を超える技術開発『Doom』⭐️4

2019-11-05 08:02:09 | 映画から見える世の中の動き

「テレポーテーション」技術、昔からアニメの世界、ドラえもんでもある時空間を超えることができる移動技術である。ここでは他の惑星の侵入者を引き寄せ基地が襲撃されるというスリラー・ホラー映画だ。 電波・磁力・物体解析で物の移動は既に形は違うが可能だという事は、物体の移動は近未来にできる可能性が高いと思う。人間自体の移動は無理だとしても物体(液体を含め)などのテレポーテーションの可能性は期待したい。 特に3Dプリント技術で「運搬」から遠隔技術による「現地製造」へと進む。 その前にAR/VRの世界で実際に遠隔で触覚のみならず、匂いも、味も体感できる技術開発が先かもしれない。

『Doom Annihilation』

火星に秘密基地であるフォボスは、極秘の研究開発を手掛け一時的に成功する。それは火星と他の惑星をテレポーテーション技術で行き来する実験をしていた。だが実験に失敗し他の惑星から悪魔の侵入を許してしまう。そこに地球から海兵隊が助けに行くが基地全体が低電圧状態になっており、応答が全くない。それは基地内の人々が殺戮されており、その正体を突き止めようとか探索する。