@これからの日本、日本人として「慈善活動」は必要だ。既に災害被害などへの義援金、ボランティア活動(無償支援活動)で多くの人々が活動しているが、さらに企業として個人としての活動をする「利他的主義」のアプローチが求められている。「利他的主義」とはより良い効果を求めて支援すること。現実、多くの種々団体で募金・支援金などを集めているがその金額はほとんどが「使途不明金」となっている。また、被災者から直接の声、意見、反応、さらに効果がほとんど報告・提供されていない状況である。それは、団体役員の報酬、広告・宣伝、事務局経費など間接的な費用に費やされ、直接どれくらいの金額が被災者に手渡されたかを濁しているからだ。その為にもこれからの義援・支援はその財務提示から被災者の評価などを含んだ各種のプログラム内容を開示・提示する団体等にすべきだということだ。 選択肢が多くある中、間違いない支援先選びは貴重でとても大切だ。
『Doing Good Better-効果的な利他主義宣言』ウイリアム・マッカスキル
- 「慈善活動への科学的なアプローチ」
- 利他主義の重要性・常に疑問を持ち、証拠に目を向けるようにする事。良い事を完璧に行うのは無理でももっと効果的に行うことに努力する事はいつだってできる。
- 「効果的な利他主義の考え方」
- 何人がどれくらい利益を得るのか?
- 全てを分析、数値化する事で見える構造
- これはあなたにもできる最も効果的な活動か?
- この分野は見過ごされているか?
- この行動を取らなければどうなるのか?
- 成功の確率は? 成功した場合の見返りは?
- 「どの慈善団体に寄付すべきか」
- 慈善団体の活動内容は?
- 各プログラムの費用対効果は?
- 各プログラムが有効である事を裏付ける証拠の信憑性は?
- 各プログラムはどれくらい適切に実施されているのか?
- その慈善団体は追加の資金を必要としているのか?
- 「どのキャリヤーを目指すべきか」
- 私とこの仕事の個人的な相性は?
- この仕事を通じて私が及ぼせる影響は?
- この仕事は私の将来的な影響力にとってどれだけプラスになるか?
- 「どの活動分野に取り組むべきか」
- 規模
- 解決可能性
- 見過ごされている度合い
- 個人的な相性
- 「効果的な利他主義者になろう」
- 定期的に寄付する習慣をつける
- 効果的な利他主義の考え方を人生に取り入れるためのプランを立てる
- 効果的な利他主義のコミュニティーに加わる
- 効果的な利他主義を広める
- 「地震被害」
- 東北地震被害:1万5千人死者
- ハイチ15万人死者
- 中国四川省8万7千人死者
- 義援金・支援は圧倒的に東北が多かった。支援団体等の支援金は一人当たり33万ドルを受け取った勘定になる。四川省は5億ドル、ハイチ・東北の1割程度しか集まらなかった。
- 「支援先候補の見直し」
- 1、Books for Africa 学童達への本の寄付
- 2、Development Media International メディアを通じて子供達に健康・衛生的な指標を提供する(予防医療の情報提供)
- 3、Give Directory 少額の支援金を直接携帯に送る支援
- ポイント=財務情報を開示してもらう事、直接支援を受ける人々にどれくらい渡っているのか、さらにその反応、効果をどのように報告しているか
- 「Sweat Shop: 搾取工場」
- 貧困国には多くの搾取工場がある(低賃金で労働させ、経営者が利益を貪る)、だが実際仕事がない貧困国にとっては$1でも報酬があれば働かざるを得ない。
- 「フェアトレード認証」
- 貧困国の労働者により高い報酬を支払うための取り組みだが、中間業者等が実際はその差額を搾取している
- 「仕事の満足度」
- 自律性・自分でやり取りを操作できるか
- 完結性・自分の貢献度を見ることができるか
- 多様性・どれくらいの多様な活動・技術・才能が必要か
- フィードバック・成果の評価は
- 貢献度・他の人々にどれ程貢献できるのか