宇宙の歩き方

The Astrogators' Guide to the Charted Space.

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総目次

5625-04-18 | Traveller

 SFロールプレイングゲームの元祖的存在『トラベラー』の、膨大な宇宙設定や考察などを紹介しております。特段の断りがない限り《第三帝国》設定については、全て帝国暦1105年時点のものとして記述しています。
 これらの情報があなたの旅の指針となりますように―― Bon voyage!

【宙域散歩(OTU設定解説連載)】
第1回 268地域星域 概要編詳細編(スピンワード・マーチ宙域)
第2回 トリンズ・ヴェール星域(スピンワード・マーチ宙域)
第3回 モーラ~ルーニオン間(スピンワード・マーチ宙域)
第4回 グリッスン星域(スピンワード・マーチ宙域)
第5回 『Pirates of Drinax』特集1 ドリナックス王国(トロージャン・リーチ宙域)
第6回 『Pirates of Drinax』特集2 アウトリム・ヴォイド(トロージャン・リーチ宙域)
第7回 トビア星域(トロージャン・リーチ宙域)
第8回 ヴィラニ・メイン1 ヴォーダン星域(ヴランド宙域)
第9回 ヴィラニ・メイン2 アナルシ星域(ヴランド宙域)
第10回 ヴィラニ・メイン3 ヴランド(ヴランド宙域)
第11回 ヴィラニ・メイン4 シイグス・プリデン星域付近(ヴランド・リシュン宙域境界)
第12回 ヴィラニ・メイン5 グシェメグ宙域
第13回 パクト星域(ダグダシャアグ宙域)
第14回 シュドゥシャム(コア宙域)
第15回 キャピタル(コア宙域)
第16回 カムシイとレファレンス(コア宙域)
第17回 ソロマニ・リム宙域・概要編
第18回 リム・メイン1 ハーレクイン星域(ソロマニ・リム宙域)
第19回 リム・メイン2 ヴェガ自治区(ソロマニ・リム宙域)
第20回 テラ(ソロマニ・リム宙域)
第21回 ソル星域(ソロマニ・リム宙域)
第22回 リム・メイン3 アルバダウィ星域周辺(ソロマニ・リム宙域)
第23回 リーヴァーズ・ディープ宙域 前編後編ライブラリ
第24回 カレドン星域(リーヴァーズ・ディープ宙域)
(※この連載で記された星系データ(UWP)はT5SSによって改定される前のものです)

【コラム】
水界の量を決めるのは大気か規模か?
『通信機』で見るトラベラーの40年
SuSAG(メガコーポレーション解説)
フローリア人とフローリア連盟(群小種族解説)
ソロマニ・リム戦争概史
仮死技術と二等寝台
「人類」総まとめ
トラベラー協会

【宙域図・星系データ集】
1105年版ヴランド宙域図
蘇る「ガシェメグ宙域」
2170AD, Man's Battle for the Stars(『インペリウム』時代の星域データ)
新訳最新版スピンワード・マーチ宙域UWPデータ
1/4スケール「スピンワード・セクター」を作る

【星の隣人たち(知的種族設定紹介)】
第1回 スピンワード・マーチ宙域の知的種族
第2回 ダリアン人の歴史
第3回 接触!ダリアン人
第4回 ソード・ワールズの歴史
第5回 接触!ソード・ワールズ人
第6回 接触!ヴァルグル
第7回 グヴァードン宙域の(帝国に関係する)諸勢力

【トラベラー40年史】
第1回 黄金の時代(~1987年)
第2回 反乱と苦難の時代(1987年~1993年)
第3回 新時代、そして暗黒時代へ…(1993~1997年)
第4回 夜明けの時代(1998年~2007年)
第5回 古典復興の時代(2008年~2015年)
第6回 三者並立の時代(2016年~)
追補A GURPS Traveller 17年の歴史を振り返る
追補B 2018年のトラベラー界隈まとめ

【Cepheus Engine 解説記事】
トラベラー互換システム『Cepheus Engine』とは何か!?
『Cepheus Engine』で始めるロールプレイング・ゲーム入門
 
『Cepheus Engine Vehicle Design System』レビュー
『Cepheus Light』緊急レビュー

【ぶらりTL11の旅(ATU製品紹介)】
第1回 『Outer Veil』
第2回 『Clement Sector』
第3回 『2300AD』
第4回 『星々を我が手に(These Stars Are Ours!)』

『異星人の街カストロバンクラ(Castrobancla, The City of Aliens)』
『Mindjammer: Dominion』
『ドラコニム星域(The Draconem Sub-Sector)』

【『2300AD』関連記事】
太陽系周辺宙域図(を『トラベラー』形式で)
Japan 2300 - 西暦2300年の日本
偶然の遭遇:モニク・ルーセル(と惑星ジョイの設定)

【自作ミニゲーム】
第五次辺境戦争風ミニゲーム「Grenzkrieg: Spinward」
ソロマニ・リム戦争風ミニゲーム「ソロマニ・リム戦役」
恒星間戦争風ミニゲーム「いんぺりうむしょうぎ」
『Traveller: Accelerated Edition』 (Alpha Version)

(※文章には私の意訳・誤訳・誤解・曲解が過分に含まれ、推測による記述や、非公式設定をあえて取り込んだ部分もあります。また、記載した情報は予告なく修正される場合があります)
Comments (7)

日本語版発売35周年企画:トラベラー(ホビージャパン版) 正誤表

2019-07-06 | Traveller
 この正誤表は、ホビージャパン社より発売された『トラベラー』関連製品の、後に『Consolidated CT Errata v1.2(2015年3月31日版)』(Don McKinney著・編)にて修正された項目を日本語版に合わせて掲載したものです。現時点では『トラベラー』日本語版固有の誤植修正は手が回っておりません(逆に、原文に存在した誤植が日本語版で既に訂正済みになっているものもありますが、それは記載していません)。
 なお雷鳴社版『トラベラー』および、私自身が日本語版を所有していない物については正誤表を作ることができません。あしからずご了承ください。

◆トラベラー・スタートセット(1984年)
ルールブック Starter Edition: 1. Rules Booklet
19ページ:万能(追記)
 末尾に以下の文を追加します。「しかしながら〈万能〉技能は、別の技能と同等の価値があるわけではありません。医療現場で技能を使用しても〈医学〉技能があるわけではありませんし、緊急時に宇宙船を操縦したとしても〈パイロット〉技能を持っているわけではありません。」
(※〈万能〉で就職して給与を得ることはできない、ということでしょう)

29ページ:負傷と死・第3段落(明確化)
 いわゆる「最初の一撃」ルールは、キャラクターが各戦闘で受ける最初の致傷に適用されます。以前の戦闘で負傷していたとしても、「最初の一撃」から免れることはできません。

29ページ:負傷と死(追記・明確化)
 意識喪失、重傷などのルールは以下のようになりました。
「戦闘中に負傷したものの意識を失わなかった(肉体特徴ポイントがどれ一つとして0にならなかった)キャラクターは、軽傷とみなされます。そのキャラクターは戦闘終了後に傷ついた特徴ポイントと元の値の中間(※おそらく端数は切り捨て)に戻されます。例えば、元々筋力8のキャラクターが筋力4になるまで傷つき、かつ戦闘中に気絶しなかった場合、戦闘終了後に筋力は6に戻ります。そこからキャラクターを完全な状態に回復させるには、医師(医療キットを持った〈医学-1〉の者)による30分間の治療、もしくは3日間の休息が必要です。
 戦闘中に1つの特徴ポイントが0になったキャラクターは意識を失い、完全な状態に回復するには医師(医療キットを持った〈医学-1〉の者)による30分間の治療、もしくは3日間の休息が必要です(※意識を取り戻すのは10分後と思われます)。
 しかし2つの特徴ポイントが0になって意識を失ったキャラクターは、(※3時間後に?)意識を取り戻しても特徴ポイントはそのまま残ります(0のものは1になり、それ以外は現在の値のまま)。完全に回復させるには医療設備(※病院や宇宙船の医務室など)と〈医学-3〉を持つ医師による治療が必須であり、5~30日(5D日)を要します。」

30ページ:特徴ポイントによる効果(明確化)
 「致傷による特徴ポイントの減少も(中略)、攻撃面には影響を及ぼしません」とありますが、これは1回の戦闘のみに適用されます。キャラクターが負傷して戦闘を終了し、そのまま次の戦闘に挑んだ場合は致傷レベルが適用されます。このルールの意図は、特徴ポイントの減少の度に戦闘を滞らせないためであり、回復(もしくは治療)する前に負傷していないキャラクターと同じように次の戦闘でも戦えるということではありませんでした。

36ページ:折畳み銃床(追記)
 銃床が折り畳まれている場合、その武器はさほど命中精度が上がらなくなります(全ての距離でDM-1)。銃床が展開されているのなら修正はありません。

37ページ:再装填(追記)
 ボディピストルとオートピストルは、予め装填された弾倉と共に使用するように設計されています。空になった弾倉を再装填するためには1戦闘ラウンドを使用します。また、これら2つの武器の弾倉は相互利用ができません。

45ページ:船体(追記)
 文末に以下の文章を追加します。「800トンの船体でKクラスのジャンプドライブを配備した船はジャンプ-2が可能です。」

51ページ:政府指定商船(R型)(追記・修正)
 この船にはドライブ拡張用に15トンが確保されています(※ドライブDに変更するには10トンあればいいですし、Eに上げるには足りない上に性能は変わらないので明らかに過剰です)。建造費用は「MCr100.035」です。

51ページ:政府指定商船(M型)(追記・修正)
 この船にはドライブ拡張用に2トンが確保されています(※通常ドライブをDにしたところで加速度は変わりませんが…?)。建造費用は「MCr245.97」です。

52ページ:ヨット(Y型)(追記・修正)
 運べる積荷は「13トン」です。ヨットは商業運航をしない限り、スチュワードを必要としません。

52ページ:傭兵用巡航艦(C型)(修正)
 建造費用は「MCr429.804」で、建造期間は「28ヵ月」です。

61ページ:ガス・ジャイアント(明確化)
 「燃料補給には1週間が必要です」とありますが、ルールブック41ページにある「8時間」と矛盾します。この項目ではガスジャイアントまでの移動にかかる時間込みであると捉えるべきです。

66ページ:異星生物の攻撃力(修正)
 ここの例文では「歯」の致傷力が1Dとなっていますが、チャートブック8ページでは「2D」とされています。よってこの例でも2Dを適用すべきです。

76ページ:調査用機器(初版のみ追記)
 暗視ゴーグル(7)Cr.500:周囲の光を増幅し、着用者は暗闇でものを見ることができます(完全に光のない暗闇では使えません)。暗視(LI)ゴーグルは、夜や戦闘での悪視界という状況を緩和したり無視したりします。

77ページ:道具類(初版のみ修正)
 50kgの工具セットを削除。

チャートブック Starter Edition: 2. Charts and Tables
2ページ:TAS形式2(初版のみ修正)
(誤)"はじめに"の章で述べられた帝国暦を記入すること。
(正)タクテクス18号P.31「帝国の歴史」で述べられている帝国暦を記入すること。

5ページ:技能取得表(変更)
 「部門関係」の「海兵隊」「陸軍」「偵察局」の出目1で得られる「ATV」「エア・ラフト」を全て「輸送機器」に変更します。
(※この裁定により、単独で〈ATV〉技能を得ることはできなくなりました。ATVは〈キャタピラ型機器〉で動かすものとするべきでしょう。しかしながら陸軍の出目2で〈エア・ラフト〉を得られるのはなぜか変更されていません)

8ページ:武器/防具・距離相関表(修正)
 「短剣」の「近」の修正値は「+2」ではなく「-1」です。
 「フォイル」の「戦闘アーマー」に対する修正値は「-8」ではなく「-6」です。
 「ボディ・ピストル」の「致傷力」は「3D」ではなく「2D」です。
 「アブラット」に注釈が欠落しています。「アブラットにレーザーが命中する度に、DMが1減少します」(※おそらく「-7」が「-6」になっていくということでしょう)。

9ページ:肉体特徴ポイント・軽傷の項目以下(変更・明確化)
 意識喪失、重傷などのルールは以下のようになりました。
「戦闘中に負傷したものの意識を失わなかった(肉体特徴ポイントがどれ一つとして0にならなかった)キャラクターは、軽傷とみなされます。そのキャラクターは戦闘終了後に傷ついた特徴ポイントと元の値の中間(※おそらく端数は切り捨て)に戻されます。例えば、元々筋力8のキャラクターが筋力4になるまで傷つき、かつ戦闘中に気絶しなかった場合、戦闘終了後に筋力は6に戻ります。そこからキャラクターを完全な状態に回復させるには、医師(医療キットを持った〈医学-1〉の者)による30分間の治療、もしくは3日間の休息が必要です。
 戦闘中に1つの特徴ポイントが0になったキャラクターは意識を失い、完全な状態に回復するには医師(医療キットを持った〈医学-1〉の者)による30分間の治療、もしくは3日間の休息が必要です(※意識を取り戻すのは10分後と思われます)。
 しかし2つの特徴ポイントが0になって意識を失ったキャラクターは、(※3時間後に?)意識を取り戻しても特徴ポイントはそのまま残ります(0のものは1になり、それ以外は現在の値のまま)。完全に回復させるには医療設備(※病院や宇宙船の医務室など)と〈医学-3〉を持つ医師による治療が必須であり、5~30日(5D日)を要します。」

12ページ:ソフトウェア表(修正・追記)
 「通常回避」プログラムは上から順に「通常回避-1」「通常回避-2」「通常回避-3」「通常回避-4」「通常回避-5」「通常回避-6」で、「自動回避」にはレベルはありません。
 「ライブラリ」プログラムが抜け落ちています。容量は「1」、価格は「0.3MCr」です。

15ページ:宇宙船との遭遇(明確化)
 CおよびDクラス宇宙港に海軍基地が付属することはないので、遭遇表で14・15の項目を参照することはありえません。無いものとみなしてください。

16ページ:治安レベル表(訳語修正)
 数値6の欄、「禁じらるる」を「禁じられる」に修正します。

24ページ:貿易・投機表(修正)
 サイコロの目31の「石油化学品」の「量」は「6D✕5」です。

24ページ:貿易・投機表のDM(修正)
 「世界のタイプ」欄の「非農業世界」は「大気3-・水界3-・人口6+」です。

25ページ:個人用装備・輸送機器(初版のみ追記)
 「輸送機器」欄の価格単位は「(KCr)」(キロクレジット)、「小艇」欄の価格単位は「(MCr)」(メガクレジット)です。

26ページ:超能力距離表(追記)
 表の項目の最後(「惑星」の次)に「遠軌道」(50000km以上)を追加します。超能力コストはテレパシーが「7」、透視力が「5」、念動力が「-」、テレポートが「6」です。

シャドウ/ミスリルでの試練 Starter Edition: 3. Adventures
 修正はありません。

◆研究基地ガンマ(1984年)
スピンワード・マーチ宙域 Supplement 3: The Spinward Marches
 数々の修正を経た、最新版の星系データはここにあります

研究基地ガンマ Adventure 2: Research Station Gamma
 上記の通り、記載されている星系データは今では多くが修正されていることに注意してください。

1001人のキャラクター Supplement 1: 1001 Characters
異星生物との遭遇 Supplement 2: Animal Encounters

 修正はありませんが、これらのデータは1977年版の古いルールで作成されています。

◆メイデイ(1985年)
(※国際通信社版『メイデイ』でどう変更されたかはわかりません)
5ページ:目標変更(修正)
 1980年版ルールで変更されたこの項目は、大きくて重武装な宇宙船で問題を起こすことがわかりました。そのため旧ルールに差し戻します。
 「射撃するそれぞれの船は、射撃する前に射撃目標を予め割り当てておかなくてはなりません。攻撃する船のいずれかの武器が発射される前に目標が破壊された場合、その割り当てを変更するなら他の全てのDMに加えて-6の修正を受けます」

6ページ:誘導システム・自動追尾(追記)
 ミサイルの未来の位置が目標の現在位置に達したのなら、ミサイルは目標の未来位置の方向に自身の未来位置を変更します。

6ページ:爆発システム・接触爆発(修正)
 目標に与える損傷は「3倍」ではなく「2倍」です。

6ページ:爆発システム・近接爆発(修正)
 近接ミサイルは目標に「2倍」ではなく「通常」の損傷を与えます。また、近接爆発ミサイルはアンチ・ミサイル射撃の影響を「受けます」。

6ページ:標準ミサイル(修正)
 何の註記もない場合、標準ミサイルは「5G6」制限加速、自動追尾、「近接爆発」型とします。この型の価格は「Cr5400」です。

10ページ:補足ルール・ミサイルの製造・「一般的なミサイルを建造すると、つぎのような価格となります」(修正・明確化)
「制限加速(Cr300)、自動追尾システム(Cr1000)、近接爆発(Cr1000)タイプのミサイルを、G性能5(Cr2500)、燃料噴射能力値6(Cr600)で造れば、合計Cr5400。」
 また、『Special Supplement 3:ミサイル』の構築ルールが利用可能であれば、それは『メイデイ』のものより優先されます(※ただし雷鳴社版『Special Supplement 3:ミサイル』には、1986年以降に出された訂正が適用されているかわかりません)。

◆宇宙海軍(1985年)
(※所持していないため正誤表を制作できません)

◆黄昏の峰へ(1985年)
黄昏の峰へ Adventure 3: Twilight's Peak
 上記の通り、記載されている星系データは今では多くが修正されていることに注意してください。

31ページ・ヴァルグル人(訳語修正)
 「通常の肉食類追跡型から」→「ありふれた肉食類追跡型から」

33ページ・首都(訳語修正)
 項目名を「キャピタル」とします。

36ページ・レア(明確化)
 「首星です」という表現は原文からの翻訳としては正しいのですが、後の設定整備により誤解を招く表記となりました。現在のレアは「連合」の「首星」という立ち位置ではなく、単なる一ヴァルグル国家の首都に過ぎません。
(※そもそも「連合」という訳自体にも問題があるのですが、この場では修正対象としません)

デスステーション Double Adventure 3: Death Station
7ページ:L型実験船(修正)
 パワープラントは「D」、燃料タンクは「100トン」、非商業的運用で乗客は15人(相部屋なら35人)運べます(※専用室が20あって乗組員が5名なので、乗組員も相部屋にすることで35人分の部屋を確保できます)。荷物は13トン積めますが、そのうち7トン分の空間はドライブの拡張に回される場合があります。建造費用はMCr166.41(割引き済み)です。

帝国市民 Supplement 4: Citizen of the Imperium
4ページ~:技能と恩典(追記)
 「恩給」に関する項目が抜け落ちていました。以下の文章を追加します。

恩給
 5期以上を勤め上げたキャラクターは、年金を受給する資格があります。
  5期		Cr.4000
  6期		Cr.6000
  7期		Cr.8000
  8期		Cr.10000
  以降1期ごとに	Cr.2000追加
 ただし未開人、悪党、海賊の出身者は恩給を受けることができません。

11ページ:技能習得表(修正)
 「悪党」の「3.教育関係」の出目6で得られる「宇宙戦術」は、正しくは「戦術」です。

◆傭兵部隊(1986年)
傭兵部隊 Book 4: Mercenary
6ページ:兵科(明確化)
 海兵隊員が最初に選べる唯一の兵科は海兵隊歩兵科です。

7ページ:任務の大別(修正)
 「知力が8以上であったなら」とありますが、10ページに書いてある通り「教育度が8以上」が正しいです。

ブロードソード Adventure 7: Broadsword
6ページ:ガーダ・ヴィリス(明確化)
 帝国暦-121年に最初に入植したのは、現在のグングニル星系から来たソード・ワールズ人です。彼らはこの星を「ダヌウズ」と名付けました。しかし初期植民地は原因不明の理由で数十年後には崩壊し、隣接するヴィリス星系(※270年に入植され、286年に本国から独立)のソード・ワールズ人が再入植してきたのは290年になってからです。
 ちなみに470年に帝国は、ダヌウズが訛って「タヌーズ」と呼ばれるようになっていたこの星を含めてヴィリス周辺の星系を保護領化し、490年にはタヌーズが「ガーダ・ヴィリス(新ヴィリス)」に改称されました。やがて保護領は576年に正式に帝国に編入されています。
(※この設定整備により、現在のガーダ・ヴィリス住民が「もともとの植民者の直系の子孫」ではないにしろ、ソード・ワールズ人の子孫である可能性が高いことがより強調されるようになりました。また『Spinward Marches Campaign』でのみタヌーズへの最初の入植を「帝国暦240年」としており、正誤表もそれに倣っていましたが、「帝国暦-121年」という設定は他資料でも利用されているので退けました)

6ページ:ガーダ・ヴィリス(訳語修正)
(誤)結局、帝国偵察局基地の入り口のすぐ外でアイン・ギヴァー工作員が集団で見つかり、一網打尽にされるという意外な結末をむかえました。
(正)結局、帝国偵察局基地の入り口のすぐ外でアイン・ギヴァー工作員たちの遺体が発見されました。

11ページ:ブロードソード型傭兵用巡航艦(訳語修正)
 「ブロードソード級傭兵用巡航艦」とします。

15ページ:デッキプラン(明確化)
 このデッキプランには問題が多く報告されているそうです(※が、詳細は正誤表に記載されておらず、後の資料でも代わりになりそうな物は見当たりません)。

19ページ:宇宙海軍書式(修正)
23ページ:敵宇宙船(修正)
 このページに書かれているUSPデータは、1980年版『宇宙海軍』による修正を受けていません。

24ページ:ゾダーン海兵隊(修正)
 後の設定により、ゾダーン軍には海兵隊は無いことになりました。この項目は「国家防衛軍(Consular Guard forces)」と置き換えられます。

28ページ:ヴィリス星域(修正)
 最新版の星系データはここにあります。

ベテラン Supplement 13: Veterans
 修正はありません。

◆第五次辺境戦争(1986年)
(※所持していないため正誤表を制作できません)

◆砂漠の傭兵(1987年)
(※所持していないため正誤表を制作できません)

◆レフリー・アクセサリー(1987年)
 修正はありません。

◆アザンティ・ハイ・ライトニング(1987年)
(※所持していないため正誤表を制作できません)

◆偵察局(1988年)
偵察局 Book 6: Scouts
9ページ:任務遂行表(修正・追記)
 日本語版において「管理部」の「昇進」欄が抜けていた分ずれて記載されていました。正しくは以下の通りです。「DM:知力9+なら生存判定にDM+1」はそのままです。
 管理部  訓練 基地 通常 特命 特殊 戦時
 生存   自動 自動 自動 3+ 3+ 5+
 昇進   なし 7+ 7+ 7+ 6+ 5+
 技能取得 学校 7+ 7+ 7+ 7+ 7+

16ページ:星系作成チェックリスト(修正・追記)
 「12.C.」に「可住圏なら+2(出目が12なら大気A)」を追加。
 「14.C.」に「可住圏なら+2(出目が12なら大気A)」を追加。

17ページ:規模表(修正)
 「S:小惑星」の平均直径は「1000km」です。

18ページ:星系特徴表(修正)
 「主星」の「スペクトル」の「10」の結果は「G」です。
 「主星」の「規模」の「VI」および「VII」の結果を「V」とします。
 「伴星」の「規模」の5~11の結果を「V」とします。
(※『Traveller: The New Era』の正誤表により、準矮星・白色矮星を主星とすることはなくなりました。設定をそれに揃えるため、遡って修正が適用されています)
 「主星のスペクトル型と規模」の「DM+4」を「DM+5」とします。

20ページ:軌道分類表(修正)
 「巨星(規模III)」「準巨星(規模IV)」「主系列星(規模V)」の各表の「B0」および「B5」の欄を全て削除します。
(※そもそも星系特徴表でBが出ることがあるんでしょうか…?)

24ページ:小型世界(修正)
 小型世界(規模S)の直径は「(1D+1)✕100km」です。
(※しかし17ページの修正と明らかに矛盾しています)

リヴァイアサン Adventure 4: Leviathan
7ページ:エジルン星域(修正)
8ページ:未探査星系(修正)
10ページ:パックス・ルーリン星域(修正)

 後に修正された点が多いため、最新版星域データを掲載します。ただし、ヴェルスカー、ヴィオール、ブローデルの3星系に関しては本文記述と矛盾してしまうため、技術レベルを差し戻しました。

ウェイレイ   0902 E7B4776-8   非水             G Na
パーン       0909 E649333-5   非工             G Cz
ゴーゴン     1005 E590224-6   砂漠 非工        G Bl 刑務所
ベルガード   1106 C571321-9 M 非工             G Bl 国家首都
ヴェルスカー 1110 X574479-3   非工           R G Na
カルダマール 1201 E745326-7   非工             G Na
ネイベス     1202 D426579-8 S 非工             G Cs
?           1209 X775000-0   非工           R   Na
ゴレール     1305 D574756-7   農業               Na
ガナルフ     1307 X500000-0   真空 非工      R G Na
エルソン     1308 E541100-8   非工 貧困        G Bl
セルショール 1402 X430576-6   砂漠 非工 貧困 R G Na
ゴリア       1410 E422475-7   非工 貧困          Na
カーベン     1502 X5555A9-2   農業 非工      R G Na
アシュリーズ・ロック  1601 D100120-7   真空 非工        G Na
ティアナ     1602 E568752-7   農業 富裕          Na
ヴィオール   1605 D500401-1   真空 非工        G Na
ブローデル   1608 X543200-3   非工 貧困      R G Na
 エジルン星域には18の星系があり、総人口は1億7190万人。最大人口はウェイレイの8000万人で、最高技術レベルはベルガードの9です。なお、帝国市民はこの星域方面への不要不急の渡航は止めてください。

カンディア   1801 D4006A9-7   真空 非工 非農   G Na
キッド       1810 B644779-5 S 農業             G Cs
バントラル   1906 C886589-9 S 農業 非工        G Cs
クリスリオン 2002 D583AA9-9                      Im
オルサシュ   2008 E541364-7 M 非工 貧困        G Se 軍政
シアン       2102 C5689B9-A W                A   Im
ベレンガリア 2105 B566644-7 A 農業 非工 富裕   G Im
センリス     2108 B671633-A F 非工               Se 国家首都
ドラダン     2202 A400369-B S 真空 非工          Im シアン統治
ペリアー     2203 A633966-B N 非農 貧困          Im シアン統治
パックス・ルーリン   2204 A402231-E N 真空 非工 氷冠   G Im 星域中心
ライスク     2304 X413730-7   非農 氷冠      R G Im
カラズ       2306 E311959-A N 工業 非農 氷冠 A G Im
マーゲン     2309 C543550-9 M 非工 貧困          Se
アイラント   2402 BAC0789-9   砂漠           A G Im
アレクシン   2405 B000420-C   小惑 非工          Im
 パックス・ルーリン星域には16の世界があり、総人口は602億人。最大人口はクリスリオンの500億人で、最高技術レベルはパックス・ルーリンの14です。

(※原文に合わせて人口倍率や小惑星帯数、恒星スペクトル型は省略し、貿易分類は「クラシック」仕様に統一しました。なお、この本では「貿易・投機表」で使用しない貿易分類(海洋・砂漠・真空など)は記載しない傾向が見られたため、その点は改めています。国籍コードについては、Im:帝国、Na:非加盟、Cs:帝国属領、Cz:ゾダーン属領、Bl:ベルガード領、Se:センリス領、となっています)
(※基地コードMは、現在では「海軍基地機能を含まない軍事基地」の意味で使われています。そのため、T5SSで海軍基地を持っているセンリスにはコードF(軍事基地および海軍基地)を割り当てました。本文中ではベルガードにも「海軍」があることになっていますが、T5SSでは海軍基地がないことと、設定上の「海軍」としての規模から見て、コードFを割り当てる程でもないと判断しました)


10ページ:地球類(追記)
 世界データにおける「地球類」は、他の『トラベラー』サプリメントでは使用されていません。

20ページ:RPV(遠隔操作無人車両)(訳語変更)
 原文では「RPV Drone」となっている無人機であり、少なくとも車両ではないため、訳文を「RPVドローン(遠隔操作無人機)」とします。発行当時と異なり、現在ではドローンという言葉が普及したことによる対処です。

20ページ:通信用ジャンプミサイル(修正)
 項目全体を削除します。よって、17ページの「3/5.装填準備室」にある通信用ジャンプミサイルは全て「RPVドローン(遠隔操作無人機)」と置き換えます。
(※ルール上、100トン未満の「小艇」はジャンプできないと考えるのが自然です。この『リヴァイアサン』は巻末の著作者表記を見ても判る通り、GDW社ではなく英国のGames Workshop社の作品であり、設定解釈の齟齬が生じてしまったのです)

22~23ページ:ライブラリ・データ(修正)
 ここに記載されている艦船全ての『宇宙海軍』仕様のUSPデータは、1980年版『宇宙海軍』による修正が入る前のものです。

海洋世界の遊牧民 Adventure 9: Nomads of the World Ocean
 修正はありませんが、日本語版に同梱されていた「ソロマニ・リム宙域図」にはT5SSによる変更があるかもしれません。

◆トラベラー・アドベンチャー(1988年)
トラベラー・アドベンチャー The Traveller Adventure
12ページ:アラミス星域(修正)
 最新版の星系データはここにあります。

112ページ:政府指定商船(R型)(追記)
 日本語版ではR型商船の性能に関する記述が丸々省略されています。詳細については基本ルールブックか『商船と砲艦』を参照してください。

119ページ:テュケラ運輸・RT型長距離旅客船(修正)
 運航に必要なエンジニアは「5名」なので、乗組員は「13名」となります。また、運べる一等船客の数は「13名」です。建造費用は「MCr511.29」です。

119ページ:テュケラ運輸・AT型貨物船(修正)
 運航に必要な乗組員は「14名」で、「3名」の一等船客を運べます。建造費用は「MCr801」です。

119~120ページ:インペリアル運輸・TI型輸送船(修正)
 「ジャンプドライブ-W、通常ドライブ-W、パワープラント-W」を備え(加速度性能の変更はありません)、船荷は「1104トン」積めます。建造費用は「MCr748.8」です。

120ページ:インペリアル運輸・TJ型輸送船(修正)
 建造費用は「MCr808.2」です。

120~121ページ:アケラット運輸・ヘラクレス型貨物船(修正)
 船名は「ヘラクレス級大型貨物船(AH型)」に改められました。船荷は「4069トン」積め、建造費用は「MCr989.01」です。

121ページ:オベルリンズ運輸・CT型貨物船(修正)
 船荷は「413トン」積めます。運航に必要なエンジニアは「4名」なので、乗組員は「10名」です。建造費用は「MCr401.49」です。

131~132ページ:宇宙船・ヴァルグル海賊船(VP型)(修正)
 運航に必要なエンジニアは「2名」なので、乗組員は「9名」です。建造費用は「MCr184.86」です。

132ページ:ヴァルグル自由貿易商船(VA型)(修正)
 運航に必要な乗組員は、「パイロット兼航宙士、エンジニア、医者、砲手2名」の計5名です。建造費用は「MCr68.49」です。

132ページ:ヴァルグル探査船(VJ型)(修正)
 運航には「パイロット兼航宙士、エンジニア、医者」の「3名」が必要です。建造費用は「MCr47.43」で、建造に「11ヵ月」かかります。

豪商 Book 7: Merchant Prince
16ページ:技能取得表(修正)
 「自由貿易商船(の3つあるうちの一番右)」の出目5で得られる「スチュワード」を「パイロット」に変更します。
(※自由貿易商船の道に進むと〈パイロット〉を得られない問題に対する対処です。なお日本語版では「自由貿易商船」と書かれた項目が3つ存在しますが、これは原文では2行に渡って書かれていたものが1行に省略された影響です。元来「Free Trader」の項目の下には、左から順に「Life」「Service」「Business」と分けて書かれていました)

26ページ:貿易上の分類表(修正)
 コード「非水」の大気は「A-C」です(※なぜなら大気D・E・Fには通常の水があるからです)。

◆トラベラー・ロボットマニュアル(1989年)
ロボット Book 8: Robots
15ページ:車輪:サスペンション(修正)
 「少なくとも胴体容積の15%」ではなく、「少なくとも胴体容積の1.5%」です。

16ページ:移動装置:サスペンション(反重力、AC)(追記)
 エア・クッション(C)が利用できるようになるのはTL7、超重作業用反重力(D)が利用できるようになるのはTL9、重作業用反重力(E)が利用できるようになるのはTL10、軽作業用反重力(F)が利用できるようになるのはTL12です。
 註:表の数値は1ユニットに対するもの(本文を参照のこと)。

16ページ:移動装置:変速機(脚、キャタピラ、車輪)(追記)
 消費電力は「脚」が「0.4kW」、「キャタピラ」が「0.3kW」、「車輪」が「0.2kW」です。

17ページ:付属装置表(追記)
 利用できるテックレベルに関する記述が抜けていました。加えて「触覚センサーは全ての腕や触手に内蔵されています」を追記します。また、この表の数値は腕1本あたりのものです。

 腕:超軽	TL8
   軽	TL7
   中	TL6
   重	TL5
 触手:超軽	TL12
    軽	TL12
    中	TL11
    重	TL10

18ページ:応用プログラム表(明確化)
 21ページにあるように「輸送機器」は特定の技能を選択する必要があるため、以下に示します。
 ATV(容量1、Cr300)、反重力機器(容量2、Cr400)を表に追加します。一番わかりやすいのは平面移動をするもの(地上や水上)をATVに、三次元移動(水中や空中、そして反重力)を反重力機器で動かすとするのです。

19ページ:キャタピラ:サスペンション(修正)。
 「少なくとも胴体容積の20%」ではなく、「少なくとも胴体容積の2%」です。

33ページ:著作者表記(追記)
 「Design:」に「Gary Thomas」を追加します。

101ロボット 101 Robots
 現時点で英語版の正誤表は制作されていません。

20ページ:ウェイトレスロボット(修正)
 挿絵の「主部」と「従部」が逆になっています。

46ページ:AB-101(修正)
(誤)シュド+シャム会議
(正)シュドゥシャム会議
(※同項目の「テオドール・クレンシュタイン博士」も、タクテクス誌の「グランドツアー」連載時の訳に合わせて「テオドア・クレンスタイン博士」とするべきかもしれませんが、誤植とも言い難いため注釈扱いとします)

トラベラー書式集 Supplement 12: Forms and Charts
 日本語版に修正はありません。

(※『トラベラー・スタートセット』のルールブックとチャートブック、そして『偵察局』において、星系の水界度を「規模」と「大気」のどちらをDMとして決定するかという違いが生じていますが、現時点でどちらが正しいという結論は出ていないため本稿では深入りしないものとします)
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ぶらりTL11の旅(5) 『Hostile』

2019-05-09 | Alternative Universe
「宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない――」

 Zozer Gamesから出された『Hostile』は、「80年代SF」の世界観を再現したCepheus Engine(もしくはトラベラー系2D6システム)向け設定です。「80年代SF」も色々ありますが、この作品は中でも映画『エイリアン』『ブレードランナー』『トータル・リコール』といった作品のの雰囲気の再現を試みています。例えるなら暴走する資本主義、荒廃した環境、巨大企業の(特に日系の)支配、ヒトに並ぶ存在となったアンドロイド、冷笑的・虚無的な世の空気…といったところでしょうか。
(※ただ、『Hostile』の参考文献の中にはなぜか『宇宙船レッド・ドワーフ号』も入っているのですが…?)

 副題には「A Gritty Sci-Fi RPG」とあります。この「Gritty」とは、一般的には「(砂利の混ざったような)ザラザラした感じ」と訳されますが、転じて「現実的な/空想的ではない」という意味もあるそうです。理想で固めたファンタジーではなく、砂混じりのリアルさ。ここにも70年代と80年代の空気の違いが表れていますね。

 ちなみにこの『Hostile』は、Zozer Gamesがこれまで出してきた『Outpost Mars』『Orbital 2100』から繋がる未来史に位置付けられている…ように見えますが、これまでの作品を知らなくても全く問題のない作りになっています。強いて言えば一部の巨大企業が『Orbital』時代から内輪ネタ的に引き継がれている程度で、「過去」の出来事に齟齬すら見受けられるので平行世界線的な扱いかもしれません。
 では、プレイヤーが活躍する23世紀に至る道を簡単にまとめると……

 22世紀後半、超光速航法を手に入れた人類は太陽系周辺4パーセクの中核圏(Core Worlds)に進出しました。一方地球では、中国発の世界恐慌によって国連主導の国際協調体制は崩壊し、代わって(いち早く少子高齢化を技術革新で克服した)日本や巨大企業群が台頭していきました。
 23世紀に入ると、地球の石油はついに枯渇しました。その頃には核融合発電技術によって燃料としての用途は終えていたものの、石油化学製品の製造に影響が出たために世界は再び恐慌に陥りました。国家や企業は生き残りをかけて、太陽系内外の資源獲得競争に走っていきます。そんな中、地球は増えすぎた人口を支えきれなくなり、20世紀以降の環境破壊のツケが特に貧困層の人々を度々襲うようになりました(地球の大気コードは何と7です!)。
 かくして西暦2225年、人類は太陽系近辺の300星系を探査し終えましたが、開発が進んでいるのは中核圏のみに留まります。楽園のような星がないことから惑星植民は進展せず、地球の100億の民は宇宙からもたらされる資源で生活しています。そして太陽系から20パーセク以内の外圏(Outer Rim)、その外の辺境圏(Frontier)には企業の資源採掘基地や未知の星々が点在しているだけです。気がつけば宇宙には、太陽系を中心にしてアメリカと西欧と日本が宙域(Sector)を三分するという、新たな秩序が出来上がっていました――

 そんな宇宙をプレイヤーたちは旅人(Traveller)ではなく、労働者(Worker)として米国管轄宙域(American Sector)を渡り歩くことになります。なぜなら『Hostile』宇宙には快適な観光惑星なんかありません。宇宙とは、地球では食べていけない労働者(もしくは兵士や犯罪者)が命と引き換えにささやかな賃金を得る場でしかないのです(※といってもOTUのトラベラー協会に該当する「星間特使倶楽部(Star Envoy Club)」もありますが)。そのためか、輸送機器の項目にはトラックやフォークリフトといった従来無視されがちだった車両データが並んでいます。
 そして宇宙の過酷な環境は容赦なく襲ってきます。地球では考えられない気温や天候、危険極まりない異星生物、未知の植物や病原菌などなど…。それ以上に恐ろしいのはやはり「人間」でしょう。巨大企業は利益のためなら末端労働者をいとも簡単に切り捨てますし、信じていたはずの者にいつの間にか端た金で売られているかもしれません…!

 上記した通り、23世紀の国家像は過去のものとは大きく異なっています。国連なき後の世界は、宇宙を制した3大国家連合が牛耳る体制に移行しているのです。

米州共同体(CAS):南北アメリカ大陸のほとんどの国とイギリスが加盟し、主導権はアメリカが握っている。ブラジル領内に大気圏縦貫石油パイプライン(という名の軌道エレベータ)を持ち、資源・軍事・国力の面で23世紀をリードする存在。
西欧連合(WEU):ハイテク技術で先行するドイツを中心にして、西ヨーロッパの近隣諸国がかつてのEECのように再び集結した(※この世界のEUは21世紀初頭に崩壊したらしい)。
アジア太平洋協定(APP):中国崩壊後、日本主導で誕生した東アジア諸国による経済・軍事同盟圏。三分された中国からは新疆共和国と広東人民共和国が参加した(※オーストラリアやインドが加盟しているかは不明)。

 しかしそんな超国家ブロックも無視できない存在が23世紀にはあります。世界、そして宇宙の富を独占する「ビッグ7」と呼ばれる多国籍巨大企業たちです(さすがにかつてのSFように日系企業ばかりではないですが)。彼らはそれぞれ様々な子会社を束ね、まるでかつてのザイバツやケイレツのように製造・金融・流通といったあらゆる機能を自社内で備えています。さらに彼らは国連に代わって取引や紛争を治める機関である企業合同会議(UCC)を設置し、国際間・星系間の問題調停にあたっています。
 今や巨大企業の破滅は世界経済の破滅を意味し、政治家も企業の後援なくしては立ち行きません。では企業が暴走した時、はたして誰が止めるのでしょうか…?

 『Hostile』宇宙は、基本的に技術レベル(TL)12相当ということになっていますが、通信・武器・輸送機器技術がTL10に抑えられた反面、コンピュータ(AI)やロボット技術は特例としてTL15まで発展しています。そう、『ブレードランナー』ばりのアンドロイドがこの『Hostile』宇宙には存在するのです。もちろんロボットもドローンもあります。その一方で人体を機械に置き換える、俗に言う「サイバー化」技術は全く存在しないのが特色です(※サイバーパンクも「80年代SF」ではありますが)。そして反重力はありませんが重力制御技術はあるので、宇宙船内で「浮く」こともありません(高級車はホバーカー化されて空中を走行しますが、あくまで空力によるものです)。
 ちなみに、『Hostile』ではどの星系でも技術水準は均一であることから、星系データ(UWP)からTLの項目が削除されています。

 ただしTL12社会と言っても、OTUの〈第三帝国〉や他のATU作品群で想像されたような風景とは全く異なります。『Hostile』ではあくまで「80年代SF」で考えられていたような技術製品の描写が徹底されています。
 つまり映像の投影に使われるのは立体スクリーンでも液晶パネルでもなくブラウン管であり、それに表示される映像の解像度が低いどころか緑やオレンジ1色すらありえます。スマートフォンはおろか携帯電話すら普及しておらず、外出時に連絡を取ろうとしたら公衆電話を探す必要がありますし、一方でその公衆電話は相手の顔を見て話せる「ビデオフォン」化がなされています。タブレットもノートパソコンもなく、あるのは重量5kgの「ラップトップ・コンピュータ」です。記録媒体は光学ディスクで、しかもプラスチックの容器に格納されて「ミニディスク」と呼ばれています。
 このように、実際に80年代を生きた人でないとわかりづらいかもしれませんが、かつての人々が考え、映像化してきた「未来」がここにはあります。

 『Hostile』における宇宙船は、前述の通り反重力がないのでスラスター駆動ではなくプラズマ推進機関が通常ドライブとして採用されています。そして超光速航法である「ハイパードライブ」は、OTUのジャンプと異なり航行距離の上限がなく、燃料を消費しないことが大きく異なります。
 ハイパードライブの性能値はジャンプドライブと同様に、船体の体積とドライブの大きさとの比率で1~6の値を取ります。この値は、跳躍1回分の最大飛距離ではなく「1週間に何パーセク進むか」を表しているのが違います。例えばハイパードライブ性能4の船は20パーセク先の目的星系に5週間で着き、性能2の船なら10週間かかるわけです。
 加えて、超空間航行中は「ハイパースリープ(Hypersleep)」と呼ばれる冷凍睡眠下で過ごすのが絶対で、OTUの特等船客に該当する「エリートクラス席」でも同様です(※貨物扱い同然の通常席と違って「乗客」として接遇されるのがエリートクラスの利点)。なぜなら『Hostile』の超空間は人間の精神に深刻な悪影響を及ぼすので、その間は「冬眠」してやり過ごさないとならないのです。従って、乗員乗客が全員ハイパースリープに入ると船内の管理はAIやアンドロイドに任されます。
 なおトラベラーやCepheus Engineのルールとは異なり、『Hostile』では緊急蘇生を行わない限りハイパースリープで死亡することは無いとされています(演出上吐き気や目眩等の体調不良を起こすことはありますが)。
 また、ハイパードライブの応用で超光速通信が可能となっているのも特色です。軌道上のハイパーウェーブ衛星を介して1日1パーセクの速度で文字のやり取り(つまり電報)ができるのですが、それに掛かる費用が1文字で50ドル!…と、おいそれとは使えなさそうです。なお、OTUと同じく宇宙船を介した「郵送」も行われています。

 アンドロイドの話が出ましたが、『Hostile』宇宙ではこの数十年間で急速に進歩したのがアンドロイドです。初期のアンドロイドは単純な仕事しかできず、いかにもな見た目でしたが、最先端のアンドロイドはもはや人間と見た目が区別できない程にまで進歩しています(当然高額ですが)。そのため、『Hostile』では経歴部門の1つとしてアンドロイドが用意されています。「人権」のないアンドロイドの悲哀を(やり方次第で)シナリオに盛り込むことができるのも『Hostile』の魅力ですね。
(※OTUではありえなかった「美少女メイドロボ」も居そうな気がする…!(笑))

 現在、『Hostile』シリーズは以下の製品が発売されています。

『Hostile』(2017-12-09)
 基本設定集。遊ぶには『Cepheus Engine』ルール(推奨されているのは更に派生の『1970s 2d6 Retro Rules』)が必要だが、もちろん歴代の2D6『トラベラー』系ルール(つまりクラシック、メガトラベラー、マングース版)でも問題なし。設定・経歴部門・装備など全てがここに。

『Pioneer Class Station』(2018-01-08)
 パイオニア級多目的宇宙ステーションの解説・デッキプランに加えて、そこを舞台にした(GDW『デス・ステーション』型の)シナリオを収録。

『Alien Breeds』(2018-04-15)
 どこかの映画で見たような獰猛な異星生物たちを解説。また、それら異星生物に襲われるシナリオも収録。

『HOSTILE Technical Manual』(2018-06-07)
 『Hostile』宇宙の根幹を支える技術の数々を解説した無料設定集。ハイパードライブの原理から、なぜ『Hostile』宇宙の電子機器は皆80年代SF映画のように「分厚く」て「重い」のかまでを詳細に解説。

『Marine Corps Handbook 2215』(2018-09-27)
 表題通り、23世紀におけるアメリカ海兵隊の組織図・編成・装備などを解説。

『Hot Zone』(2018-10-23)
 シリーズ初のシナリオ単行本。灼熱の惑星に落下した超空間プローブを回収に向かったプレイヤーたちに、現地の環境が牙を剥く!

『Dirtside』(2019-01-26)
 野外活動のための設定集。惑星図の描き方の手引きや、悪環境や異星生物でプレイヤーを苦しめたり、そんな中で生き延びるためのルールや装備を収録。

『Crew Expendable』(2019-08-10)
 『Hostile』宇宙における恒星間輸送業を解説。1000トン輸送船のデータや36人分のNPC乗組員集、星間輸送ルール(貿易でも取引でもなくあくまで輸送)などを収録。

『Roughnecks』(2020-01-09)
 命知らずの荒くれ者(ラフネック)、つまり「宇宙鉱夫」を解説した一冊。

『Hostile Tool-Kits』(2020-01-17)
 過去の『Hostile』シリーズで紹介された装備品(ただし銃器を除く)をまとめた無料本。どちらかといえば他のCepheus Engine系OGL作品に転用するためのものと言えそう。

『Synthetics』(2020-04-30)
 辺境星で奴隷扱いを受けるアンドロイドやクローンといった「人工生命体」についての設定集。

 また、これらとは別に『Zaibatsu』が出されています。『Hostile』と同一時間軸の地球(それも東京)を舞台に、ウィリアム・ギブスンの『ニューロマンサー』の再現を目指した、まさに古典的サイバーパンクRPGです。大都市の影でストリート・サムライと企業工作員(と書いてサラリーマンと読む)が暗闘を繰り広げ、電脳空間をハッカーが駆け抜けます(※でも前述した通りサイバー化技術はありません)。あくまで独立作品という扱いであり単独で遊べるよう設計されていますが、『Hostile』宇宙の設定を補強する意味でも無視できない一品です。
(※ちなみのこの『Zaibatsu』は、1994年から無償公開されていた作品のリメイク版でもあります)

 さて簡単にまとめてみましたが、このように『Hostile』には楽天的な〈第三帝国〉とは全く違う独特の魅力があります。定番の『エイリアン』や『ブレードランナー』風のシナリオもいいですし、海兵隊員となって現住生物と死闘を繰り広げる『スターシップ・トゥルーパーズ(宇宙の戦士)』ごっこもできます。逆に巨大企業による無謀な環境破壊を止めさせる『アバター』的なシナリオもできるでしょう。傭兵となってタウ・セチ星系の独立紛争に加担するのもありですし、辺境の資源採掘基地まで生活物資を運ぶ旧来の自由貿易商人的な話も可能です(ただしキャラクター作成時に恩典で宇宙船が貰える部門はないので、レフリーが背景設定として与える形となるでしょう)。
 危険で虚無的で闇が深い宇宙だからこそ、己の道を貫くプレイヤー・キャラクターの「パンク」な生き方が光り輝くのではないでしょうか。一風変わった、でも王道のSF設定を求める方にお薦めです。それにこう言うのもあれですが、人命が軽く扱われる世界観は、致死率の高さに定評のあるトラベラー系システムと相性が良さそうですしね(笑)。
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2018年のトラベラー界隈まとめ

2019-01-03 | Traveller
 来るべき『トラベラー50年史』(鬼が笑う)に向けて、備忘録代わりに2018年のトラベラー界隈の出来事(主に出版物)をまとめておきます。
  • グレゴリー・リーの死去で執筆者が絶えたかに見えたTraveller5にまさかの新作。『Gazelle-Class Close Escorts』はタイトル通りに懐かしのガゼル級巡洋艦をT5ルールとデッキプランで徹底解説。シリーズ化の計画もあるようだが続刊は未定。
  • ローレン・ワイズマン追悼本『GROGNARD: Ruminations on 40 Years in Gaming』の電子版も発売。投資者特典だったJTAS Online復刻版の一般販売は現時点ではなし。
  • その『GROGNARD』の投資者特典だったJTAS Online復刻版が『GURPS Traveller 3 CDROM』に収録されてFFEから一般販売される。また『Traveller HERO CDROM』も販売開始(これにはこれまで幻だったAvenger Enterprises作品が収録されている)。
  • 歳末恒例?の電子版『Starter Traveller』無料セールが今年も行われる。なお、終了期日は全くの未定。

  • 年初から立て続けに「Great Rift Adventure」シリーズの『Islands in the Rift』『Deepnight Endeavour』『Flatlined』、『Marches Adventure 2: Mission to Mithril』『Reach Adventure 5: The Borderland Run』とシナリオ群を展開したMongoose Publishing。2018年を今後の「第五次辺境戦争モジュール(仮)」に向けて足場固めの年と位置づけていたはずだったのだが、2月発売予定だった『Element Class Cruisers: Ship Builder's Blueprints』が11月までずれ込んでしまったことで、発売予定だった『Shadows of Sindal』『Behind the Claw』『2300AD 第2版』といった製品が軒並み無期延期に。
  • 12月になってようやく『Naval Adventure 1: Shakedown Cruise』『Traveller Companion』が発売された。特に後者は2016年の第2版移行時から発売予告されていたものであり、2年越しでようやくお目見えとなった。待たせただけあってその内容の濃さから、発売後は販売サイトDrivethruRPGの総合売り上げ1位に君臨する大ヒットに。
  • 実のところマーティン・ドハティ(通称MJD)1人しか執筆者がいない、という脆弱さが顕になったわけだが、ファンの間では「MJDが1人『しか』いない」ことに衝撃が走った(笑)(注:ドハティはその仕事の速さと量からクローン複数人説が以前から囁かれていた(もちろん冗談で))。
  • TAS(Travellers' Aid Society)では、かつて『Traveller Chronicle』誌に参加していたChristopher Griffenによるシナリオ『Iron Spine』『Tktk Convergence』『Makergod』、ティモシー・コリンソンの新作シナリオ『Ashfall』『Ashfall II: Under the Dome』、『2300AD』のコリン・ダンによる小物データ集「Edge of Space」シリーズ、El Cheapo Productsによるペーパーフィギュア集などが出されたものの、特筆すべきものは特になく(特筆すべきほど酷い製品はあったが…)。
  • 「Foreven Worlds」シリーズのJon Brazer Enterprisesが丸1年の沈黙を破ってTASに復帰。『Single Ship: Gannet Armed Cargo Transport』を公開。
  • Cehepus Engine向けにコツコツとデッキプラン集を出していたPyromancer Publishingが、9月以降なぜかTASに鞍替え。
  • 『Traveller Starter Set』がオリジン賞候補に選出されるも落選。
  • 「Traveller: Liftoff」の資金調達に失敗してから活動休止状態だったドイツの13Mann Verlagが、8月に同じくドイツのPrometheus Gamesの傘下に入ることで合意(製品出荷再開は11月からだった模様)。今後、未発表のままだったMongoose版トラベラー初版翻訳製品を出してから第2版に移行する旨も公表。

  • 依然として活発なCepheus Engine陣営。Moon Toad PublishingからはPrint on Demand対応の再編集版ルールブック『Cepheus Engine RPG』、拡張宇宙船設計ルール『Spacecraft Design Guide』が、Stellagama Publishingからは軽量版ルール『Cepheus Light』が公開されるなど、OGLを活かした派生ルールも出された。
  • Gypsy Knights Gamesの「Clement Sector」シリーズは、『Wendy's Guide 第5巻』『Manhunters』『Grand Safari』『Anderson & Felix Optional Components Guide』『Unmerciful Frontier』『21 Organizations 2nd Edition』『Hercules-class Heavy Freighter』と快調に出されたものの、同社が秋以降に新作ゲーム『Action Movie Physics』に注力したため、9月発売の『Hell's Paradise』の次が12月発売の『Artificial』と月刊ペースが崩れてしまった。
  • Zozer Gamesは昨年末開始の「Hostile」シリーズを展開。宇宙ステーション資料集『Pioneer Class Station』、異星生物設定集『Alien Breeds』、無料設定資料集『HOSTILE Technical Manual』、海兵隊資料集『Marine Corps Handbook 2215』、初のシナリオ『Hot Zone』、加えて同一時間軸の地球上を描いた独立ゲーム『Zaibatsu』が出された。Zozer Gamesは他に、『Fast Magic』『Archaic Firearms』『Low Tech Weapons』とCE用ファンタジー系資料集も出している。
  • Stellagama Publishingは看板の「TSAO」シリーズ自体はシナリオ『Signal 99』のみに留まり、『Trauma Surgery』『Cybernetics』『Uranium Fever』『Piracy and Privateering』、そして前述の『Cepheus Light』『Cepheus Light: Traits』といったルール面の開発・拡張に力を注いだ。
  • Baggage Booksが参入。星系内ジャンプ技術で太陽系の隅々まで冒険の舞台とした『Into the Dark』、異星人によって地球から追放された人類の末裔がTL5装備と謎の「ゲート」で銀河系を探検する『Outcast』といった独創的な設定集を発売。
  • また今年もMichael Brownによるショートシナリオの数々や、FSpace Publicationsによるデッキプラン集が出され、Azukail Games、CyborgPrime Publishing、Alphecca Publishing、Tangent Zero、Old School Role Playing、Verdigris Pressといった新規参入社も加わった。

  • Battlefield PressがKickstarterで募っていた『Spacecraft 2000 to 2100 AD (40th Anniversary Reprint)』が資金調達に成功する(ただし残り15時間で7%足りないというギリギリの状況だった模様)…が、Chepheus Engine版「Terran Trade Authority RPG」の制作には額が届かず(Starfinder版は制作決定)。ちなみに同社のCepheus Engine化資金募集は、2016年の「Double Spiral War(Expanded Edition)」、2017年の「Cold Cash War」に続いてこれで3連敗となった。
  • Mongooseが乗り込み戦ミニチュアボードゲーム「Vanguard: Boarding Actions in the Fifth Frontier War」の資金募集を始めるも、目標額に到達する見込みが立たずに5日後に中止。
  • Horizon Gamesによるデジタル版『Traveller Customizable Card Game』の資金募集が始まるも、こちらも目標額に到達する見込みが立たずに期限まで5日を残して中止。
  • 2016年7月発売予定だった『Squadron Strike: Traveller』が、2年遅れでようやく販売にこぎつける。

  • 隔月刊ファンジン『Freelance Traveller』の第90号(11/12月号)が、編集人の身内の不幸により欠番となる。第91号(2019年1/2月号)は12月29日に無事発刊。
  • エンプティ・クォーター宙域専門誌『Stellar Reaches』は2016年冬以来となる第27号(2018年春号)が発行されたが、なぜかファイルが22分割されるという謎の構成で困惑させられた(200頁越えしているとはいえ…)。
  • Robert Pearceによる非公式デッキプラン集『Starship Geomorphs』が話題を呼ぶ。特定の船・建物の内部構造を表すのではなく、モジュール単位で様々な用途のデッキプランを自由に組み合わせられるのが最大の特徴。
  • いつの間にか当サイトがWikipediaの「トラベラー(TRPG)」の項目に掲載されていた(笑)。

 2019年も各社で様々な新作が計画されており、まだまだ我々を楽しませてくれそうです。特に今年は日本語版(ホビージャパン版)発売35周年にあたる年でもあり、当方も頃合いを見て何かしらの企画を……できたらいいですねぇ(大汗)。
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緊急レビュー:『Cepheus Light』

2018-11-03 | Cepheus Engine
 『Cepheus Light』は、Samardan Pressの『Cepheus Engine』(以下CE)の軽量化版としてStellagama Publishingが公開したものです。CEはMongoose PublishingのTraveller SRDのOpen Game LicenseによるSystem Reference Documentとして制作されたため、その派生ゲームを制作・販売することは契約上全く問題ありません(既にGypsy Knights Gamesから『Clement Sector: The Rules』が出されていますし、Moon Toad PublishingのPrint On Demand版『Cepheus Engine RPG』にもわずかに独自要素が含まれています)。

 では簡単ではありますが、『Cepheus Light』がCEからどう変わったのかまとめてみました(※速報性重視のため、見落とし・誤解の可能性があることをご了承ください)。

キャラクター作成
  • 能力値決定は基本ルールが「2Dを6回振って任意の能力値に割り当て」に、選択ルールが「筋力から順番に2Dを振って決定」か「2Dを7回振って最低値を捨ててから能力値に割り当て」となった。
  • キャラクターの出身世界が「高技術中央世界(High-tech core world)」「辺境入植地(Frontier colony)」「悪環境前哨基地(Inhospitable outpost)」「未発達後進世界(Primitive backwater)」の4つに簡略化。自動取得される技能は出身種別ごとに指定された3種類の1レベル技能の中から1つを選択するようになった。
  • 「知力+教育度」の合計技能レベル上限が復活(後述する「成長ルール」のためか)。
  • キャラクター作成時に生存判定に失敗すると即死(失敗表も負傷表も無し)。選択ルールで負傷退職(恩典なし)に変更可。
  • 「任官」判定が廃止されて「昇進(Advancement)」に一本化された(※部門に入った時点で「第0階級」です)。また、「昇進のない」部門は無くなった(偵察局は階級名が書かれていないだけで昇進は存在する)。
  • 第1期に部門技能(Service Skills)に属する技能6個を0レベルで全て取得するルールは選択ルールになった。
  • 部門退職後に別部門に再就職できるルールが選択ルールで用意された(マングース版にはあったがCEでは一旦廃止された)。
  • 経歴部門は「工作員(Agent)」「陸軍(Army)」「宇宙鉱夫(Belter)」「入植者(Colonist)」「名士(Elite)」「海兵隊(Marine)」「商人(Marchant)」「海軍(Navy)」「海賊(Pirate)」「悪党(Rogue)」「学者(Scholar)」「偵察局(Scout)」の12種類。名士は従来の「貴族」の代替。
  • 徴募(Draft)の対象には海兵隊・商人・海軍・偵察局に加えて「徴募免除(入植者になる)」「徴募忌避(悪党になる)」が設けられた。陸軍が対象ではなくなったことに注意。
  • 一部部門の退職恩典(Mustering Out Benefits)に「知己(Contact)」が追加。商人の7番に自由貿易商船(Free Trader)が復活(※CEでは何故か廃止されていた)。宇宙鉱夫が「採掘船(Prospector)」を得られるようになった。「武器(Weapon)」を取る場合はTL12以下の重火器ではないものから選択するようになった(※CEではTL12以下の武器しかなかったのであえて付けられた措置)。
  • 年齢効果(Aging)の選択ルールで技術レベル[どこの?]によるDM補正が可能になった(一方で借金して抗老化薬を使用するルールは廃止)。
  • 選択ルールで「技能パッケージ」の概念をマングース版から輸入。技能が無くて「詰む」ことを防ぐために、事前に「探査もの(Exploration)」「軍事もの(Military)」「艦艇もの(Naval)」「貿易もの(Trading)」「犯罪もの(Criminal)」と用意された技能集の中から、これから行う内容に合ったものを選んでプレイヤーに分配する。

技能・判定
  • 技能判定は目標値8+固定ではなく、難易度に応じて目標値が可変するようになり、CEとは真逆に出目2は絶対失敗、出目12は絶対成功のルールが導入された。判定時間の概念は廃止。
  • 難易度の「並(Average)」は従来の「8+」ではなく「6+」に引き下げられ、「難(Difficult)・困難(Very Difficult)・至難(Formidable)」はそれぞれ「8+・10+・12+」となった。(CEの基となった)マングース版以降ではメガトラベラーの時と比べて使えるDMの値が減ったにも関わらず目標値が上昇しており、判定が成功しづらいシステムになっていたのを表記の変更で補正したと思われる。
  • 一部技能が統合された。〈機械技術(Mechanics)〉と〈電子技術(Electronics)〉(とおそらく〈反重力技術(Gravitics)〉)が統合されて〈機器補修(Repair)〉に、〈管理(Admin)〉が〈法律(Advocate)〉を内包、〈社交(Carousing)〉が〈賭博(Gambling)〉を内包、〈コンピュータ(Computer)〉が〈通信機(Comms)〉を内包、〈パイロット(Piloting)〉が〈航法(Navigation)〉を内包、〈無重力環境(Zero-G)〉は〈バトルドレス〉を内包した。〈運動(Athletics)〉が「無技能判定不可」と明言されたのも大きな変更点。
  • 〈虚言(Deception)〉〈重火器(Heavy Weapons)〉〈調査(Investigation)〉〈偵察(Recon)〉〈隠密(Stealth)〉〈生存(Survival)〉が追加(再掲)され、〈言語学(Linguistics)〉が廃止された(言語は母語に加えて教育度DM個ほど習熟しているように変更)。
  • 〈動物(Animals)〉〈射撃戦闘(Gun Combat)〉〈砲術(Gunnery)〉〈白兵戦(Melee Combat)〉〈科学(Science)〉は選択技能ではなくなり、関連する行動全てで利用できるようになった。同時に輸送機器系の技能も〈航空機(Aircraft)〉〈地上車(Driving)〉〈反重力車両(Grav Vehicles)〉〈船舶(Watercraft)〉に集約された。
  • 成長ルールが導入された。1冒険(選択ルールで1セッション)で1~2経験値を得、技能を1レベル上げるのに向上後の技能レベルの10倍を必要とする(※1レベルを2レベルにするのに必要な経験点は20点)。また、10経験値で1つの言語を習得できる。

装備
  • 重量ルールは簡略化され、制限なしに持てる「物品数」は筋力個まで、制限付き(判定時DM-1、戦闘時行動数半減)でも筋力×3個までとなった(小物は無制限)。
  • ルール内で扱われる技術レベル(TL)は16までに拡張された。
  • 社会身分度(SOC)ごとによる生活費が明確化された。規定の生活費を支払わないと社会身分度が低下(※メガトラベラーでもあったルールですが)。
  • 防具のアブラット廃止。低TL帯の防具の防御力が下方修正。バトルドレスの名称が「パワードアーマー(Powered Armor)」に変更。TL5の悪環境防護服(Environmental Protection Suit)、TL13の改良型宇宙服(Vacc Suit, Advanced)、同じくTL13の「Weave(※遺伝子改良クモの糸で織られた軽量防弾服)」が追加された。
  • 身体の機械化(Cybernetics)ルールが復活(※Stellagamaが無料公開していた『Cybernetics for the Cepheus Engine』を全面改稿した模様)。
  • 戦闘薬(Combat Drug)が廃止され、覚醒剤(Stim)と入れ替え。
  • ロボットやドローンのデータ表記法が人体(キャラクター)と同じになった(※戦闘処理が車両戦扱いから対人戦扱いになったためと思われる)。
  • 意外にも通信機やコンピュータ関係のルール・データが丸々削除。代わりにTL9の装備品として三次元拡張現実(holographic augmented reality)機能を備えた進化形スマートフォン「Omnicomm」や携帯コンピュータ「Omnicomp」が用意された。ちなみにTL10では手術で人体内に収められる(※つまり「電脳化」)。
  • 車両のデータはVehicle Design Systemと互換性が無くなったかもしれない(解析中)。
  • 白兵戦武器では、手斧(Axe)や杖(Staff)が追加された一方でフォイルが廃止。高TL帯ではスタンバトン(Stun Prod)や高振動剣(Vibro-Blade)追加。素手のダメージは1Dではなく筋力DM値固定(最低でも1)となった。
  • 銃器ではプラズマライフルがTL16で追加されているのが目を引くが、重火器ではないのでダメージは6Dと控えめ。TL12までしかなかったCEと比べて、高TL帯には他にブラスター(ダメージ4D)やヘビーブラスター(同5D)が、低TL帯では軽機関銃(Light Machinegun)などが追加された。

戦闘
  • 不意討ち判定に〈偵察〉を用いるようになった。不意討ちに気づくのも〈偵察〉。攻撃側成功・防御側失敗の場合のみ不意討ちが成立。
  • 行動は2D+〈戦術〉の値の高い順に行う。味方に〈リーダー〉持ちがいるなら判定の効果値(成功時に8を上回った数)をDMに。
  • 自分の順番が回ってきたら「攻撃(Attack)」「突撃(Charge)」「鼓舞(Inspire)」「移動(Move)」「警戒(Overwatch)」の中から2つ(重複可)を選んで行動する。「攻撃」はその場で攻撃、「突撃」は20m(13マス)先から〈白兵戦〉攻撃を仕掛ける、「鼓舞」は〈リーダー〉で6+を出すと対象の次の判定にDM+2、「移動」は9m(6マス)移動するか伏せ(prone)るか伏せ状態から起き上がる、「警戒」は相手の動きに反応して割り込み行動するよう待機する(盾を構えるのも「警戒」)。
  • 攻撃判定に用いるものが〈白兵戦〉〈射撃戦闘〉〈重火器〉技能レベルのみとなり、能力値DMを参照しなくなった(※これに限らず、『Cepheus Light』では原則的に技能レベルと能力値DMを組み合わせて判定することが無いようだ)。
  • 距離による命中修正は「有効射程(Effective)/最大射程(Maximum)」の2段階(白兵戦距離を含めると3段階)に簡略化。全般的に当てやすくなった一方で「隠蔽や姿勢などによるDM合計が-4に達した対象には絶対当たらない(手榴弾を除く)」というルールも。
  • 「オート」属性を持つ銃器は「単射(Single)」「点射(Burst)」「自動(Auto)」の中から選択して攻撃できる。「点射」は1戦闘でオート値回だけダメージにオート値を追加。「自動」は目標から6m以内にいるオート値と同じ数の対象にも追加攻撃できるが弾薬を3倍消費。
  • 投擲攻撃には〈運動〉は使わず、敏捷力(短剣)や筋力(手榴弾)の判定で解決する。
  • 回避(Dodge)や受け(Parry)は選択ルール扱いになった。
  • 制圧射撃(Suppressive Fire)がルール化された。射撃者が指定した3m×3mの範囲内に存在(もしくは宣言後に通過)する者は全て即座に命中判定の対象となる。ただし判定に〈射撃戦闘〉は使えず、さらにDM-2を受ける。弾薬は1ラウンドにつき銃器のオート値の3倍を消費するが、弾薬が尽きるまで制圧射撃を続けられる。
  • ダメージ処理は「戦闘時の第一撃は必ず耐久力を削る。それ以降は筋力・敏捷力・耐久力のどれかを負傷者が選んで削る(溢れた分は別の能力値に割り当てる)」に変更された。また、1ラウンドに敏捷力以上のダメージ(装甲による補正前)を受けると転倒(Knockdown)が発生して伏せ状態になる(パワードアーマー装着者は敏捷力2倍扱い)。
  • ダメージ処理変更に伴い、負傷段階も調整された。1つの能力値が0になると1Dラウンド気絶(起きた際に半分回復)(※気絶せずに治療までDM-1を課す選択ルールもあり)。2つが0になると目標値8+で判定を行って失敗すれば即座に1D時間意識不明になり、成功しても1D分後に気絶する(起きた後の回復量は1のみ)。3つとも0になると死亡(…なのだが、Stellagama発行の『From the Ashes』で機械化やバイオテクノロジーによる「復活」ルールが用意されている)。
  • 耐久力回以上に同一ラウンドで2度「移動」を行ったり、2日以上絶食するなどの理由で「疲労(Fatigue)」状態になったキャラクターは全ての判定にDM-2を受ける。疲労を回復するには8-耐久力DM時間がかかる(つまり耐久力DMが負のキャラクターは余計に時間を要する)。なお「疲労」状態は累積し、レフリーの裁量で気絶させられる場合がある。
  • 弾薬の再装填のルールが見当たらないため、おそらく行動を消費せず装填できるのだと思われる。よって銃器データの装填数の項目は「弾薬1セットあたりの数」程度の意味しかなくなってしまった。
  • 散弾銃の射程「20/20」はおそらく「20/50」ぐらいの誤植と思われる(そうしないと「散弾(Scattergun)」属性のルールが機能しない)。(※Revision 1で「20/40」に修正済み)

  • 車両戦闘はダメージ処理が簡略化された。攻撃が命中した場合武器のAV(対車両)値個サイコロを振り(つまりAV値を持たない拳銃では車両を傷つけることはできない)、車両の装甲値以上なら通常損傷表を、装甲値の2倍以上なら致命的損傷表を参照する(…とルールには書いてあるが、おそらく輸送機器の「Light Damage」「Critical Damage」値との比較ではないか?)。
  • 項目の表題はあくまで「Vehicles in Personal Combat」であり、車両同士の戦闘は追跡戦(Chase)のみを扱っている。

恒星間航行
  • 〈航法〉の統合に伴い、宇宙船の運用に必須の技能は〈パイロット〉と〈エンジニアリング〉の2つに(※0レベルでも問題ないが就職はできない)。船の規模や用途によっては、〈リーダー〉〈コンピュータ〉〈医学〉〈管理〉〈砲術〉〈射撃戦闘〉〈スチュワード〉も求められるのは従来と同じ。
  • ミスジャンプした場合は、まず宇宙戦闘の致命的損傷表を振ってからそれでも船が破壊されていなかったら距離1D×1Dパーセクのランダムジャンプとなる(※ただし必ず星系のあるヘクスに補正される)。
  • 旅客運賃は「ジャンプ1回につき」ではなく「1パーセクにつき」に変更された。退職恩典のチケットが「(2パーセク以上の)ジャンプ1回分」と明言されているので誤植の可能性は少ないし、その価値は上がっている(※売却額については不明。売却不可?)。
  • CEで物議を醸した2人部屋ルールについては一等と二等の間に「相部屋船客(Steerage Passage)」が設けられる形で解決された(1人頭5000Cr.)(※ただしSteerageは一般的には「三等」と訳されがちな用語なので、今後定訳の見直しが必要かもしれない)。一方で「船荷・船客募集表」は従来のままなので、特等船客が一等船客を全て追い出してもまだ溢れるような状況で押し込むか(船側には何の得もないが)、NPCとして家族連れやカップルを登場させるフレーバーとしてしか使えないかと。
  • 二等船客の蘇生判定は担当医師が〈医学〉で目標値5+の判定を行い、失敗したら即死するようになったためCEよりも危険性が上がっている(絶対失敗のルールもあるので〈医学-3〉の医師が居ても安心できない)。また、医師不在でも低温寝台自体が〈医学-0〉を持ち、乗客の耐久力をDMとして用いるとされている(※おそらく寝台が救命ポッドとして使用されるような場合を想定していると思われるが、本人の耐久力DMは医師がいる際にも適用して良いのではないか)。

宇宙戦闘
  • 1ラウンドは1000秒から6分に変更された。また距離の概念が廃され、車両戦闘と同様に追跡戦のみを扱うようになった。

世界の作成
  • 「人口」を決めるDM表で「水界0かつ大気3-」の項目が-2から-1に変更されたが、誤植の可能性も否定できない。
  • 約40年間に渡って様々な議論を呼んだ「政治形態」の5番「封建的技官政(Feudal Technocracy)」は、単なる「技官政(Technocracy)」となった。
  • 「宇宙港」を決める順番は「人口」の後ではなく「治安」の後となった(※大して影響はないとは思われるが、処理の途中で表記上の先頭に戻るよりも一通り終えてから先頭に戻る方が間違えにくいのかもしれない)。なお、A・B・Cクラスの宇宙港には軌道港が付随することが明言された。
  • 貿易分類「荒涼(Ba)」は「人口・政治・治安が0」から「人口0」に変更された(※政治と治安を参照するのがこの荒涼だけなので、表を省略したかっただけなのかもしれない。説明文も「未入植の星系」となっているし)。
  • 通信航路(Communication Lines)や貿易航路(Trade Routes)に関する記述がより明確化された(※正直CEではあやふや過ぎた)。

その他
  • 異星種族(Aliens)や超能力に関するルールは補遺(APPENDIX)扱いになり簡略化。
  • 遭遇関係のルール(異星生物や宇宙船など)は全て省略された。

 2D6 Sci-Fi(Traveller SRD)システムは元々そんなに「重い」ゲームではないので、軽量化といってもそこまで「軽く」なった印象はないのですが、それでもルールの必要不必要を見極めて164ページにうまくまとめ上げているように思います。それでいて解説が必要な部分には懇切丁寧に例示を入れ(個人戦闘の例に8ページ、宇宙戦闘には7ページを割き、キャラクター作成に関しては何と6パターンも用意)、サンプル宇宙船にはそれぞれカラー挿絵を入れるなど、単体ルールとしての視認性や理解度も向上させています。
 個人戦闘のバランスは、ダメージ処理の変更や転倒ルール、制圧射撃の導入によって先手必勝感が強まっています。従来のルールではどうしても「待ち」の姿勢で相手の動きを見極める必要がありましたが、『Cepheus Light』では積極的に相手の数を減らしに行った方が良さそうです。「現実再現よりも活劇志向」であることを『Cepheus Light』は前文で訴えていますが、「活劇」らしさはこういうところでも出されているようです。

 世界設定は用意されていませんが、元祖トラベラー譲りの制作ルールは残されていますし、『These Stars are Ours!』『Hostile』といった2D6 Sci-Fi系の宇宙設定も多く発売されています。それこそ第三帝国(Third Imperium)を持ってきてもいいのです。
 総合的に見て、トラベラー系2D6 Sci-Fiシステムの入門編としてだけでなく、さらなる派生システムの核にも使えそうな可能性を秘めた良作だと思います。実際のところ「文書(Document)」だったCEから「ルールブック」として大きく進化していますし、何と言っても(その気になれば)無料で入手できるのがいいところです(笑)。
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