宇宙の歩き方

The Astrogators' Guide to the Charted Space.

第五次辺境戦争風ミニゲーム「Grenzkrieg: Spinward」

2012-12-24 | Mini Game



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 『グレンツクリーク:スピンワード』は、帝国史における「第五次辺境戦争」を1ターン=10週間のスケールで再現した戦略級シミュレーション・ウォーゲームです…とかしこまってみましたが、マップやユニットはせっせと各種ツールを活用して自作したものの、実はルール本文は雑誌『コマンドマガジン』(国際通信社)のサイトにあるハガキゲーム『ラッテンクリーク:スターリングラード』をそのまんま利用しています(大汗)。
 ですから、ルールを「ドイツ軍→ゾダーン軍」「ソ連軍→帝国軍」「市街地→帝国領」「ママエフ墓地→リジャイナ」と読み替えて遊んでいただくことになります(一応整形したテキストも作りましたが、それも公開するのはちょっと気が引けたので)。また、帝国側傭兵部隊が出現するのは「コアワード」エリアで、勝利条件は「第6ターン終了時にインズ、スピンワードメイン、ランスの3エリア全てをゾダーン軍が占拠していればゾダーン側プレイヤーの勝利、それ以外は帝国側プレイヤーの勝利」とします。
 ゲーム中の「イベント」は以下のように読み替えてください。効果は原文と同じです。

●ゾダーン軍
 スペード・クラブ:J…アイン・ギヴァー Q…提督の名采配 K…秘密基地
 ダイヤ・ハート:J・Q・K…奇襲攻撃

●帝国軍
 ダイヤ・ハート:J…偵察艦 Q…提督の名采配 K…リジャイナ公ノリス
 スペード・クラブ:J・Q・K…奇襲攻撃

 ゲームを遊ぶには、トランプを一組用意し、上のゲームボードをB5で、ユニットカウンターを適当な大きさで、さらに補助シート(帝国側ゾダーン側計2枚)をA4で、ゾダーン占領マーカーを適当な大きさでプリントアウトして加工してください(無圧縮版のゲームマップが必要な方はマップ左マップ右を結合してご利用ください)。

 帝国軍が初期配置で中立エリアに展開しているのが気になる方は、以下の初期配置を試してみてください。
 「帝国軍第125艦隊をジュエルに、第193艦隊をイフェイトに、第23艦隊をヴィリスに、第212艦隊をディノータムに、第1臨時艦隊をリジャイナに、傭兵部隊をコアワードに配置します。また、ヴィリスは帝国領エリアとして扱います」

 さらに、ゾダーン軍が有利だと感じられる場合は、以下のオプションルールを段階的に採用してみてください。
 ・ゾダーン艦隊は帝国領エリアでの防御時に有利な戦闘力修正(+2)を得られないものとします(突撃艦隊の-2修正はそのままです)。
 ・ゾダーン軍プレイヤーはリジャイナを占拠しても手札が増えない、とします(帝国軍プレイヤーの手札は減るので、リジャイナを占拠する意味はあります)


 ……まあ実際にプレイする方がいるかどうかわかりませんが(汗)。


11 Comments

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正月にプレイすべく準備中! (TORO)
2012-12-30 14:33:43
はじめまして。

ブログを拝見して興味津々で、早速コンポーネント作りました。

http://troopers4.tumblr.com/post/39192439113/toros-sneakleak-4

正月にトラベラーファンの方と対戦予定です。
プレイの模様は、またレポートします。

面白そうなもの、ありがとうございました!
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ぐはっ(吐血) (町田真琴)
2013-01-01 10:28:22
 いらっしゃいませ。
 実は『ラッテンクリーク:スターリングラード』を今回の企画に転用できないかと可能性を探っていた時期に、これはいけそうだと後押しとなったのがTOROさんのブログのソロリプレイだったんです(大汗)。それ以来たまにブログの方は拝見させていただいております。そういう意味では、何というか運命的な巡り合わせといいますか…(汗)。
 ただ私自身はこのゲームを全くプレイしていないので(おい)、ヒストリカル風ヴァリアントルールが機能するか全くの未知数です。ご了承下さいませ(リジャイナに配置した第1臨時艦隊があっさり抜かれると、後が大変なことになりそうな気が…?)
 あと、ヒストリカルノートをご所望のようでしたが、ファンの多い時代なだけにまた妙に凝ったものを作ってしまいそうなので、すぐにはご用意できないかもしれません。ただ正史ではイフェイト星系が包囲戦に3年間も持ちこたえるという離れ業をやってのけたおかげで、実質的に一進一退といいますか膠着状態であったのも事実ですねぇ(ですから今回の第6ターンにあたる時期にゾダーン側が勝利条件を満たすということは、史実と比べると大勝利なわけです)。戦争末期のゾダーン第40艦隊の大突破も、ネタバレになるので表では言えない事情で頓挫してしまいますし…。
 何はともあれ、楽しんでいただけたら幸いです(といってもゲーム自体は借り物ですが)。
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あらら…そんな経緯が…(赤面) (TORO)
2013-01-01 20:41:58
こんばんは。

>これはいけそうだと後押しとなったのがTOROさんのブログのソロリプレイだったんです(大汗)。

…こらまた奇遇でございます~w
(少々気恥ずかしくもありますが…)
好きで書き流してる駄文がそのような所でお役に立てたとは大変光栄であります。
私としてはゲームを作りたくても作る能力がないので、こうやってゲームを提供してくれる方にはただただリスペクトなのであります。

それではなおさらやらいでか!ということで早速1/4に有志3名(内1名は五次辺所有者ですw)で人柱になってみますw

あと周辺史については別のファンサイトである程度情報を入手しましたので、イメージがぐっとしやすくなりました。
(元トラベラーオーナーの言葉とは思えないなぁ…汗)
お気遣いありがとうございました。

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よく出来たコンポーネントで! (池森)
2016-08-09 00:09:16
初めまして、このサイトを見て実際にプリントアウトしました。これからプレイしてみようかと思っているところなのですが、スターリングラードのルールを適用した場合、マップにあるへクスに役割はあるのでしょうか?
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私事によりお返事遅くなりました (町田真琴)
2016-08-11 16:03:48
A:ヘクスはただの飾りなので何の意味もありません(笑)。
単に元ネタの『第五次辺境戦争』(GDW/HJ)っぽさを残したかっただけなので、ルール通りエリア戦ゲームとしてお楽しみください。
さすがに3年前の作品なので、ゲームボードは今の力量ならもう少しカッコ良く作れるかなぁ、と自惚れもしますが、借り物ルールとはいえ楽しんでくだされば何よりです。
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( •̀ω•́ ) (池森 行隆)
2016-08-15 01:42:45
丁寧なご返信、何卒ありがとうございます。

そうですかー、わかりました!
しかしながらせっかくへクスもあることですから何か出来そうな予感がしてきました笑
ちょっと個人的にいろいろやってみようと思います三┏( ^o^)┛
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恐れ入りますが (zaza)
2017-02-16 06:59:53
よろしくお願いいたします。

ツイッターの方で、来年(2017)、第五次辺境戦争うんぬんとありましたが、
これはそれ関連シナリオ、もしくはゲームなのでしょうか。
検索してもそれらしきものが発見できなかったので
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お答えします (町田真琴)
2017-02-16 17:55:58
「第五次辺境戦争モジュール(仮)」は、『Pirates of Drinax』に続くMongooseの大型企画で、予定では2018年初頭から3年間かけて三部作キャンペーンシナリオが投入される模様です。更に同時進行でゾダーン人などエイリアンモジュール新版等の、FFWキャンペーンを補足する書籍も展開されるようです。
またその先触れとして、早ければ2017年8月からリニューアル版シナリオ『ゾダーン遠征(Expedition to Zhodane)』が刊行される見込みです。
過去には宇宙艦船戦闘のミニチュアゲームが計画されてはしばらく音沙汰がないので、もしかするとこのタイミングで蘇る可能性もあるかもしれませんが、ゲームの方向性は期待薄かと思われます。
現状でわかっている情報はこれぐらいです。また何かわかりましたらTwitterで速報を打ちます。
 
ただ、既にスピンワード・マーチ宙域艦隊の編成はGDW版とは全く異なっており(メガトラベラー『反乱軍ソースブック』の設定に合わせられた)、マングース版第五次辺境戦争がGDW宇宙史と同じ展開を辿るかは五分五分と見ています。戦局を密かにひっくり返したあの「事件」も起きていませんし…??
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厚かましいですが、機会と思い質問させていただきました (zaza)
2017-02-16 19:04:52
大変早い回答ありがとうございます。

mongooseの方でしたか。
さっきみつけたよくわからないページは何だったのだろう。今探しても見つからない。
新興ゲーム会社のようでしたが。

ミニチュアは、Squadron Strike: Travellerというのが、Kikstarterでの出資者には配られているので(私が見つけた時は、数ヶ月前に締め切られていたので)、被るから避けたのかなあ。
すぐに発売されると思っていたのですが、まだですね(Attack Vectorという宇宙船戦闘のゲームの会社)

第五次辺境戦争は、英語版しかないので(したがって日本版だけについていると思われる、詳しい経緯のやつは見たことがありません。とりあえず、爆撃力を確かめただけ。検索すると良く引っかかる、ノリスさんとサンタさんの話でしょうか)。

ついでに聞いて申し訳ないのですが、第五次辺境戦争を簡略化する場合、インペリウムのようなワープ航路を考えたのですが、基本Gurps
Far Traderの物流指数の多いところが、戦艦でも航路になっているのではと考えたのですが、この考え方は的外れだったりしますでしょうか
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お時間いただきました (町田真琴)
2017-02-21 23:15:16
上の『Grenzkrieg: Spinward』を考えた際、第五次辺境戦争を簡略化する上で『インペリウム』式のポイント・トゥ・ポイントシステムはまず考慮に入れたものの、私は真っ先に外しました。
『インペリウム』は両軍の艦船がジャンプ-2でどつき合う時代ですから、当然行動範囲や戦線は絞られますし、移動力も同じです。こういった状況ではPtPシステムは再現に向いてます。
しかし第五次辺境戦争では、正史を紐解くと艦隊運用はどういう訳か「面」で戦線を形成しているんですよね。これはヘクスやエリア式の出番です。更に言えば、帝国軍はジャンプ-4化をほぼ完了しているのに対し、外世界同盟軍はジャンプ-3が主力です。機動力が高い上に性能が非対称ですから、行動範囲が異なる上に「飛び越し」も起こり得る戦線を再現するにはPtPは向いてないと判断したのです。
……と偉そうに言ってみましたが、じゃあ後の『ソロマニ・リム戦役』は何なんだと聞かれると言葉に詰まります(大汗)。
あと、物流航路と戦線の推移は明らかに異なります。ゾダーン側から見れば、リジャイナを落とした後に次の重要拠点ライラナーまでどう突破するか…、帝国側はそれをどう遅らせてコリドー艦隊の来援を待つか、を考えれば自ずと見えてくるかと。
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