秘密 デジタルリマスター版 2枚組(本編ブルーレイ+特典DVD) [Blu-ray] 価格:¥ 4,935(税込) 発売日:2011-03-30 |
秘密 (文春文庫) 噂通り素晴らしい作品でした。文学作品というほどの文章ではありませんが、読みやすくわかりやすい表現です。容疑者Xはトリックの推理小説でしたがこれはラブストーリー?かもしれません。本当に切ない愛の物語です。最初はありえないなって思いながらなの設定でした。ある日突然バス事故に妻と娘が遭遇し、妻が亡くなってしまう。妻が娘をかばっていたためにほぼ無傷で救出された娘、藻奈美。妻、直子が亡くなった後、目覚めた娘の意識は実は直子だった。夫が亡くしたのは娘だったのか、妻だったのか、、。その葛藤が趣旨続き、夫の苦悩が描かれる。この苦悩が相当きついんです。直子はいいんですよ。若い体を手に入れて自分の過去で悔いがあったことをやり直そうと前向きに毎日を送る。しかし、夫はそばにいるのは妻。当時小学5年生だった娘がだんだん成長していくが、彼はだんだん娘の交友関係が気になり始める。直子は勉強をひたすら頑張り自分の体に宿ったことが不思議だしちゃんと資格を取りたいとのことで医者をめざすまでに勉強に励む。娘が男子学生と仲良くなるのが気に入らない夫は探偵紛いの行動まで起こすが、、、。この辺はちょっと引き気味で本もなかなか読みたいっていう気にもならないほどでした。しかしそのうち、夫はある決心をする。その決意を感じ取った直子もまたある決意をするのだった。 この決意が、、、泣けるんですよ。本当に。最後の数頁でこの秘密の本当の意味がわかりました。女性じゃないとこんな発想もできないとおもうけどそれを考えたのがこの東野さんってことに驚きです。直子にはこの選択しかなかったと思います。それにしても、、、、。思い出しても涙がでます。この物語がどう収拾がつくのかと心配になっていましたが、想像を超えるラストで衝撃でした。終盤にちかづくにつれあ、そうなんだってちょっと安心してた流れでしたが、、それが一変するのです。映画を見てる方はご存知かもしれませんが、私もドラマも映画もみていないので直子の気持ちがじかに伝わってきて読み終わったあともしばらく涙が止まりませんでした。あのまま秘密をしらないほうが彼のためだったと思います。だってこれから先、どうやって生きていくのか、、。辛すぎるでしょ。だって直子の指輪が、、。 白夜行とこの秘密が東野さんの最高傑作といわれているのでいつか白夜行も読んでみたいと思っております。映画化、ドラマ化されていますが映画のイメージがあって藻奈美が広末さんのイメージでずっと読んでしまっていました。とってもいい作品です。未読の方、是非。 |