茜ちゃんの「島日記」

奄美群島から文化の発信を試みております。自然・文化・民俗学など想い付くままの事柄どうぞお聞きください。

<サワラチャンのビーチ・コーミング>・加計呂麻島-貝蒐集日記-03

2012年03月27日 | 日記

サワラチャンのビーチ・コーミング-003

             加計呂麻島-貝蒐集日記

 

 

北海道も少しづつ雪解けが始まってます。でも、本当の春はまだまだ先。一斉に春の花が咲きそろうのは5月ね。 それまでは暖かくなったり、寒くなったり・・・・でも北国の春は誰もが首を長くして待ち焦がれた季節だから、そりゃ素敵だわ。・・・・・それに引き換え年中春と夏のような奄美はちょっとサワラにはピントが狂ってしまう。一面の雪の原の季節もちょっぴり有ってもいいな~

 

       

 

3月には行ってから大潮の日が昼間に表れるようになって来ました。来月の旧の3月に入ると(4月7~8日頃)干潮の日はマイナスの数値が出て来ます。今までは浅瀬だった海岸が沖の方まで後退し、「浜遊び」などという潮干狩りの時節になります。近くの人達、遠くからの旅行者も含めて、浜は一編に大賑わいになりそうです。何せ、貝やタコ等の海産物が素手で取れるのですから

ミノチャン

先日、自宅の水槽に入居したミノカサゴの<ミノチャン>は、始めの内は水槽の隅っこで仲間の熱帯魚とひっそりしてましたが、最近はお一人で悠々とお散歩をしてます。体長4~5cm位の子供ですが、向かうところ怖いもの無し。

何せ全身毒矢で武装してますから、人間だって怖くない。水槽の住人は大人しい貝ばかり。飛び掛って来る奴もなし。昨日、小さな魚を7~8匹入れてもらったのだけれど、捕まえる事が出来るんだろうか。餌が生きた魚を食べる肉食だからちと難しい。食べてるのかどうかは解らない。 でも、今日も水槽を悠々と泳いでます

 

今、AMAZONで45cmの小型の専用水槽を買いました。もう少しで転居。昨日<ヒメシャコガイ>の群れを見つけたので、いずれシャコガイと同居させようと思います。どちらとても綺麗な姿をしているので、楽しみです。でも、シャコガイの軟体部分は色鮮やかですね。真っ青、グリーンなど・・・・・

話し変って、大潮近辺の海浜ってチットモ面白くないですね。貝が広く拡散してしてしまって、綺麗な砂浜が延々と続くだけ。 貝なんか有りません。一帯何処にいったんでしょう。 石浜が次の日には砂浜に変っていたり、浜の景色が激変するんですね。こんな日は岩礁か、浅瀬に入るだけ。ビーチ・コーミングはお休み

 

ある日の収穫

 

 

先日、太平洋岸の岩礁の岩の裂け目の水中で、割れた<ヤクシマダカラ>を偶然見つけました。 浜には打ちあがるんですけれど生きたものは見つけられません。岩礁の中で見つけられたということは・・・・・

昨日、大潮の干潮だったので、岩の裂け目、窪み、を一生懸命探しました。何時間も探したんですが、発見する事ができませんでした。リーフの沖側の方にも行ってみました。それでも駄目!。 すっかり諦めてしまって、水溜りで<ミノチャン>の餌探し。 それからまた<ヤクシマダカラ>を探し始めました

 

<ヤクシマダカラ>(水中で見つけた壊れた殻)

 

 

 

そろそろ潮が満ちてきます。諦めかけて<ハナマルユキ>探しに切り替えました。しばらくしてから2~3この<ハナマルユキ>を見つけて、ふと近くの岩穴を見ますと・・・・・ナ~ント・・・・<ヤクシマダカラ>が眼の前に居るんじゃないんですか・・・・驚いたあ~・・・こんなとこに居たの?

早速Get! ・・・今は水槽の緑藻の上でノンビリしてます。近くには同類がわんさか居ますので、まずは安心よ!

 

 

同じ日にやはり水中で綺麗な<ハチジョウダカラ>の殻を発見。ということは・・・・この貝もここに・・・イテハルノ??・・・でも、残念、見つけられなかった。

今日までに、生きた「タカラガイ」は <ハナビラダカラ>、 <キイロダカラ>、<ハナマルユキ>、<ヤクシマダカラ>の4種類。でも浜辺には12種類のタカラガイが転がってるんです。 後は一帯何処にいるんでしょう? まだまだ、挑戦は続きます。4月のマイナスになる干潮を期待して、今から作戦を練りましょう。

殻が有ると言うことはかならずどこかに潜んで居るんですよね。生きたタカラガイの美しさは格別。打ちあがった貝殻の色模様はとても比較にならない

 

 Tea time   喫茶店

     先回に引き続いて、特別な珍しい貝 をご紹介! 晴れ

 

 

 殻長 95mm

Class Subclass Order
綱 亜綱 目
GASTROPODA PROSOBRANCHIA DISCOPODA
腹足綱 前鰓亜綱 盤足目
   
Super Family / Family
CYPRAEOIDEA OVULIDAE
タカラガイ超科 ウミウサギ科
Genus(Subgenus)
属 (亜属)
Volva ()
ヒガイ ()

先回に引き続いて、<ウミウサギ科>の「ツマベニヒガイ」をお見せします。

日本の房総以南~豪州西部アフリカ東岸に分布し、深さ数~数百mの砂泥底に生息しています。今のところ加計呂麻島の海浜では収穫したことが有りませんが、可能性は充分有りますね。
 
「ツマベニヒガイ」の名前には<褄紅杼貝>、<爪紅杼貝>の両方の表記が有りますね。
 

では今回はこれにて終わりにします。次回も楽しみにしてください。珍しい貝をご紹介します

 

 



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<サワラチャンのビーチ・コーミング>・加計呂麻島-貝蒐集日記

2012年03月23日 | 日記

サワラチャンのビーチ・コーミング-02

             加計呂麻島-貝蒐集日記

 

最近は天気にメリハリが付いて来たようです。 晴れるときはパッと晴れ、雨も強く降るようになり、直ぐ止みます。海の色も太陽の光線の具合いで様々に変化して行きます。来月の初旬には大潮の時に、潮干狩りが出来るようになります。楽しみです。

それでは本日の出だしは、かわいい仲間をご紹介します。

ミノカサゴ

先日、干潮の日に岩場でタカラガイを探していましたら、水たまりの中でこの子を発見! <一緒に行こうか>と誘ったら、<ウン>と言うので自宅まで連れてきました。2~3日の間は警戒して隅っこで、他の熱帯魚と寄り添っていましたが、最近は一人で60cmの水槽を気持ちよさそうにして、悠々と泳いでいます。体長5cm位です。 まだ、赤ちゃん+アルファー位かな。

名前は「ミノカサゴ」ですから、<ミノチャン>と呼ぶ事にしました。WIKIを見ますと・・・・・

ミノカサゴ蓑笠子、英名:Luna lionfish(ルナ・ライオンフィッシュ)、学名:Pterois lunulata)は、カサゴ目フサカサゴ科海水魚太平洋の南西部とインド洋にかけて、日本では北海道の南部以南の沿岸部に生息する。

可愛い顔してるのに、棘には毒があるんだって。 怖いわね! 水槽の住人は貝と小さなヤドカリばかりですから、誰も手を出しません。泳いでる様は優雅でとても可愛いですね。一躍、自宅のアイドルです。

岩場

<ミノカサゴ>のミノチャンに出会った時は、岩場でタカラガイの<ハナマルユキ>を採取していました。 岸壁や岩場の窪みの水溜りのような場所に潜んでいます。浜で採取したものは背面の綺麗な模様が砂で磨耗してしまって、なかなか美しいものは手に入りません。 生いている物は綺麗な模様がはっきりとみえます。今回は5~6匹捕獲しました。

水槽の中には、<クモガイ>、<サラサバテイ>、<カサガイの仲間>など結構沢山入っています。

水槽の中の<ハナマルユキ>と<べッコウガサ

自宅の裏が海岸なので、海水は自由に供給出来ますので、水槽の住人には何時も健康な生活が出来るかな。

サラサバテイラ

貝は水槽の壁面のお掃除もしてくれます。<ギンタカハマ>などはもう数ヶ月も生きています。結構行動派で石の上の水藻をバリバリ食べています。じっと水槽の壁面に張り付いたまま。

ギンタカハマ

今、<ヤクシマダカラ>、<ハチジョウダカラ>、<ホシダカラ>などの大型のタカラガイの捕獲を試みています。専用の水槽を用意したのですが、今はヤドカリさんばかりが入居中。

ヤドカリは綺麗な磨耗の無い貝殻を好みます。何時も仕方が無いから、自宅まで連れてきます。中には結構大きな奴も居ります。夜中になると大きな音を立てて騒いでいます。様々なヤドカリが浜の中では死肉に群がって、井戸端会議をやっているように見えますね。

 

 Tea time   喫茶店

     先回に引き続いて、特別な珍しい貝 をご紹介! 晴れ

ウミウサギ

 

Class Subclass Order
綱 亜綱 目
GASTROPODA PROSOBRANCHIA DISCOPODA
腹足綱 前鰓亜綱 盤足目
Group
グループ
Egg and Spindle Cowries(Shuttle Shells)
ウミウサギガイ
Super Family / Family
CYPRAEOIDEA OVULIDAE
タカラガイ超科 ウミウサギ科
Genus(Subgenus)
属 (亜属)
Ovula ()
ウミウサギ ()

 

 

近所の西表島には生息数が少ないそうですので、奄美群島で採取出来るかどうかは今のところ見込みあるのでしょうか?殻口は暗褐色、殻口に歯がない。背面は白色。外套膜は真っ黒なので目立たなく見つけにくいとか。殻高10cm。

 

サワラチャンが持ってるのは、フィリッピンでの捕獲でした。陶器のような肌触りの貝ですね。一見タカラガイのような感じです。

 

では今回はこれにて終わりにします。次回も楽しみにしてください。珍しい貝をご紹介します。

 



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<サワラチャンのビーチ・コーミング>・加計呂麻島-貝蒐集日記

2012年03月19日 | 日記

 

             サワラチャンのビーチ・コーミング-01

            ご挨拶  

わたくしは奄美群島の離島、加計呂麻島で貝の蒐集をしていますさわらちゃん」です。

奄美群島は日本でも指折りの貝の宝庫です。特に加計呂麻島、お隣の奄美大島は大学の貝の教科書にも沢山掲載されております通り、新種の貝の発見数が結構多いので有名です。

世界の貝の種類は10~11万種類。その内日本国内では7~8千種類です。奄美群島では4千種位と圧倒的な数を誇っております。

 

フィリッピン辺りで採取される貝がこの近辺で数多く採取されます。海水が非常に綺麗なので、貝殻に汚れが余りありません。

 

単なる貝のご紹介だけでなく、実際の貝の採取に当っての苦労話や、珍しい体験、珍しい貝のご紹介も出来るだけして行きたいと思っております。

貝の写真は実際に加計呂麻島で採取したものを中心に掲載していきます。タマニは海外の珍しい貝もお見せする心算です。

貝の採取方法は海岸での打ち上げ貝の採取と海中、岩場での生の貝の採取の2通りです。経験年数は短いですが、皆さんに応援して頂き楽しいブログにしていきたいと思っております。

 

              

 それでは、早速はじめましょうね!

  P1164923-thumb-400x300.jpg

漸く雨の日と晴れの日が交互に出て来るようになって来ました。

やっと春ですね。
でも北海道はまだまだよ! 春は5月になってからね。
あと少しで桜も咲くでしょうし、気温もぐ~と上がってくるでしょう。



加計呂麻島 太平洋岸の海浜
P3050082.JPG

先日の大潮の日に物凄く期待して、太平洋岸の浜に行って来ました。
セーフテイ・ベストと腰まで届く長靴を履いて望んだんのですが・・・・・
残念! 散々な結果に終わりました。

大潮の時の浜には何にも落ちていません。 塵さえ沖のほうに持っていかれてしまっているらしく、綺麗なビーチが眼の前に見えるだけでした。
この日の干潮は気象台の予報で「3」程度。 結構何時もよりは引いているんですけれど、中途半端なんですね。


太平洋岸の引き潮時の岩浜
TS3R0439.JPG



岩礁の岩の窪みには<キイロダカラ>、<ハナビラダカラ>、<ハナマルユキ>などが潜んでいました。
海岸の砂浜では12種類のタカラガイの貝殻が有ったのに、生きている貝は3種類だけ。
いったい<ヤクシマダカラ>、<ハチジョウダカラ>、<タルダカラ>などは何処に行ったのでしょうか。


浜の中で<ヤドカリ>さんが井戸端会議の真っ最中
P3150188.jpg


岩礁の先にはリーフが見えるのですが、中途半端な状態の深さでちょっと先に進むには勇気が要ります。

長靴が水の中で<ぎゅ~と>と締め付けられます。凄い水圧ですね。
波が少し有ったためか、水底が良く見えません。 海女さんが使う器具が必用ですね。
クモガイやスイジガイが居たかも知れませんが、まったく眼に留まりませんでした。

スキューバー・ダイビングの方々は、少し沖のほうで活動していた模様。
仕様がないので岩礁の中で岩の窪みや、洞穴を丹念に探しました。
<ハナマルユキ>が窪みに結構潜んでおり、卵を抱いている様子が伺えました。
数個捕獲して、現在我が家の水槽の中で、動き回っております。


水槽の中の<ハナマルユキ
P3130132.jpg


リーフと砂浜の間にはインノーが形成されています。
沢山の熱帯魚が泳いでいましたので、今度はそれを捕獲するべく大忙し。
やっとの事で熱帯魚を2匹捕獲。 ブルーの素敵なのは逃げ足が速く、とてもいけません。
でも、小さな<ミノカサゴ>を捕獲しました。 とっても可愛いですね。水槽で元気に泳いでおります。

ミノカサゴ>ちゃんの幼魚・・・・・5cm程です。
P3170199.jpg


生きているタカラガイはガラス質の光沢が素晴らしいですが、小魚も素晴らしい色合い。
なにしろ水中できらきら輝いて見えます。
生きている生態は水槽の中で満足できる状態で見せてくれます。
今まで知らなかった生き様が解りますね。

もう一つ水槽を買って、今度はタカラガイと海藻と熱帯魚を飼ってみようと思います。
きっと、素晴らしい光景が見られるでしょう。
先日、島の南端の「実久」で綺麗な珊瑚の砂や小砂利を取ってきました。
加計呂麻島の中でも特にきれいな珊瑚の小砂利が手に入ります。
まったく塵も汚れもありませんね。 素晴らしい状態です。

大島海峡・「渡連」海岸の岩礁
P3140165.JPG

                 Tea time   喫茶店

     先回に引き続いて、特別な珍しい貝 をご紹介! 晴れ


Species Name 学名      Lyncina aurantium (Gmelin, 1791)
Common name         Golden Cowry

Japanese name     ナンヨウダカラ(コガネダカラ)・南洋宝 

TS3R0512.JPG

腹足綱 前鰓亜綱 盤足目
タカラガイ超科 タカラガイ科
属・・  ヒメホシダカラ

沖縄以南の中部~西部太平洋に分布。 赤紫色の背面色から橙色に変化していく。
コレクションで本種を欠けば、未完成と呼ばれる。サイズは8.5~10.5cm
サワラチャンの先生の話だと、温暖化の影響で奄美群島でナンヨウダカラが採取出来る可能性もあるとのこと。

フイリッピンで採取した貝の多くが奄美群島でも採取できますから、可能性は有ると思っています。
一番初めに採取報告できるかしら。何せ奄美群島の最南端は沖縄本島の直ぐ傍よ。
与論島、沖永良部島は可能性大かな???


では今回はこれにて終わりにします。次回も楽しみにしてください。珍しい貝をご紹介します。

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太平洋の浜の渚で拾った打ち上げの魚・・・・・美味しかったよ!
TS3R0561.JPG