茜ちゃんの「島日記」

奄美群島から文化の発信を試みております。自然・文化・民俗学など想い付くままの事柄どうぞお聞きください。

「茜ちゃんの島日記 2018-05-31」

2018年05月31日 | 教育

 

「茜ちゃんの島日記-2018-05-31号」

 

 

茜ちゃんの「島日記

2018-05-31

 

 

 

 

奄美が梅雨入りしてから、少し雨の日が多くなった。沖縄方面は旱魃気味だそうだ。

北大東、南大東島は少雨でサトウキビが大きな被害が出そうとか。

これから南西諸島方面は台風の季節に入る。にも拘らず・・・

 

里の山は薄い雨雲が掛かっているような空である。

このY字形の地形が薄気味悪い。大雨になると突然魔者化する。

 

 

奄美の何処にでも有り触れた地形であるが、何れの住宅地の近辺はこのようなもの。

海岸がすぐそばに迫っている。崖崩れ、土砂災害、津波・・・

まだまだ、筆者の里は奄美大島全体からすれば良い方である。

それでも島に来た年と翌年の晩秋の台風で、徹底的にヤラレテしまった。

電気も電話も繋がらない、水も出ない恐怖の日が続いた。

今年は雨が少ないので、夏以降の雨量が心配である。

 

   

 

先日、足の痛いのを我慢しながら、やっとの思いで機械で雑草を刈ってみた。

ホッテ置くと道が塞がれる。奥には廃屋が一軒あるきりなのだが、毒蛇のハブが徘徊する危険がある。

必死の思いで刈り取ってしまった。昨年も漆のような木にカブレた場所である。

筆者にとっては鬼門なのであるが止むを得ない。命の方が大切なのだ。

 

 

 

 

可哀そうに筆者が転げ落ちた衝立が、一人寂しそうに塀の傍に置いてきぼり。

もう、一月半近くなる。よく足を折らなかったものだ。

貝殻拾いで島の山中の崖から、スクーターごと転落してそれでも無傷だった筆者。

今回は2m弱の脚立でアウト寸前となる。年は取りたくないものだ。

 

 

 

 

揺れる朝鮮半島

 

韓国での冬季五輪オリンピック前後までは、雪解けムードで朝鮮半島の平和が眼の前のような感じであった。

それまでの険悪感が嘘のようになった。その後も雪解けは加速して、遂に米朝会談までに話は進んだ。

しかし突然、険悪化して中止となってしまった。何時ものパターンである。

 

    

 

幻の6月12日かと思いきや・・・・ムニャムニャ状態になる。寿限無寿限無である。

その後突然、韓国の文大統領と北朝鮮の金委員長との2回目の会談開催。

これも異例の事態。以前は考えられない事である。

そして、遂に本日(日本時間)、米国へキム・ヨンチョル党副委員長がニューヨークに到着。

 

え~~~ッ!という事態である。

ポンペイオ国務長官と会談である。実質的に二国間のNo2との会談である。

 

    

 

最大の山場が来たようである。米朝の先行きはここで決まるか?米朝の超タカ派同士の決戦である。

話の成り行きでは、トランプ大統領がニューヨークに来て、トランプタワーで会談もあり得るとか。

戦前、日米開戦前の近衛首相の訪米、訪ソの計画を思い出す。

これは残念ながら失敗に終わった。それからしてもまずは今の所順調か。

お二人とも諜報機関のトップの経験を持つ強面である。

最後のチャンスを掛けて、必死の鍔迫り合いを演ずるであろう。

 

しかし、昨日米国が中国に対して「リンパック」(太平洋における軍事大演習)をドタキャンしてしまった。

南太平洋は並が更に高くなった。直ぐその後の会談である。この会談の結果はどうなるか素人には解らない。

  

 

 

 観音巡礼 (3)-2

 

 

 

先回は「薬師寺」の「聖観音菩薩」像を紹介した。

観音巡礼であるから観音像を主体に話を進めて行こうと思う。

他の仏像を観始めたら収拾が付かなくなる。

ところで・・そう云いながら・・・ちょっと寄り道して見たくなった。

 

 

 

 

礼拝石

 

 

      

 

寺院などに数多く行かれた方は、寺の塔の前のこの大きな石に記憶が有ろうと思う。

下の写真は韓国慶州の名刹・「仏国寺」の大雄殿と極楽殿である。

日本と違う所は大きな整然とした石の前に、灯篭が立っている。

 

 

 

観光客が日本と同じく本殿の上はおろか、内部まで立ち入っている。

「礼拝石」の前のイノシシか豚?の写真を撮っている方も見える。

恐らく何も気が付いていないのであろう。

 

 

 

当時の僧侶達が時間を超越してこの光景を観たら、腰を抜かしてしまうであろう事は難くない。

当時はこの石の前でご本尊を礼拝したのである。韓国の仏国寺はその当時の状況を残しているのである。

仏像が安置されている本殿は、僧侶にとっても立ち入る事の出来ない神聖な場所である。

日本・韓国慶州の寺院はその習慣の名残りを残しているのであった

 

 

修学旅行で必ず訪れた奈良東大寺の大仏殿の廬舎那仏のお顔の眼線

何処を向いているであろうか。水平方向である。

ここに秘密が見える。「礼拝石」の位置から仏像を観ると眼線が合う。

いや、逆に合うような位置に礼拝石を置いたのである。

 

奈良東大寺大仏殿

 

 

 

    

 

 修学旅行の定番の鎌倉の大仏は誰でも一回は拝観した筈

かまくらや みほとけなれど 釈迦牟尼は 美男におはす 夏木立かな 」という与謝野晶子の歌碑がある。

この名前の経緯は複雑なので、今回は省略通過するが・・・

 

鎌倉の高徳院・阿弥陀如来坐像

 

 

 

鎌倉時代の浄土宗の宗教的影響を受けて、 大仏の眼線は下向きに見える。

当然、露座の大仏の前には「礼拝石」は見えない。灯篭があるのみである。

WEBの容量の限度いっぱいなので今回はここでSTOPである。

次回を・・・・・・・・


茜ちゃんの島日記 2018-05-25 」

2018年05月25日 | 教育

 

「茜ちゃんの島日記-2018-05-25号」

 

 

茜ちゃんの「島日記

2018-05-25

 

 

 

 

奄美も梅雨に入ってしばらく経つが、今年の梅雨は何時もらしくない。

雨が少ない感じである。にも拘らず畑の雑草は元気一杯だ。

昨日、地べたに四つん這いになって、雑草を根元から引き抜いた。

 

 

今のところは見た目には綺麗だが、雑草には地下茎がある。

直ぐに芽を吹きだして元に戻ってしまう。追いかけ奴である。

野菜の根に絡むように生えて来るので始末に負えない。

軍手を外して一本一本雑草を引き抜く作業は辛い仕事だ。

 

 

でも、ジャガイモが花を付け始めた。これは嬉しかった!

もうすぐ収穫の時期が来る。今回はどの位収穫出来るか。

じつはこれ、昨年の10月の秋のジャガイモの春に芽が出たものの、

再度植え直したジャガイモである。原価は無料である。

 

  

 

雑草はそれでもまだ良い。一番厄介なのはカタツムリである。

貝の仲間の軟体動物には、お手上げ状態だ。

隣の柵のない網だけの畑の白菜は壊滅状態。

薬も全く効かない。どうしたらいいんだべ~という感じ!

 

 

巨大なフランクフルトソーセージ並のナメクジには、

手も出せない感じ。気持ち悪い! ウエ~~~!という感じだ。

先日、島ウリは大きく太い実を数本収穫したので、

お休み中である。でも花が咲いているのでもうすぐ実が採取できるかも。

 

 

キュウリはどうも元気がない。肥料が効いていないのかも。

足の捻挫で手を抜いているからであろう。

茄子もイマイチ。ピーマンは上々である。

 

 

サッパリしたような畑。何時まで持つものか。

一週間したら様変わりになる。また、雑草と戦いである。

中東のシリアと同じかな。酷いもんだ。

 

 

自宅の横の塀の外の小径の雑草は、酷い状態である。

ホッテ置くと雑草で埋もれてしまう。ハブが出て来るかも。

危険な状態になる。雑草刈の機械が持てる様になったら、

ィの一番にやらねばならない仕事である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

米朝 会談はとうとう昨日、暗礁に乗り上げてしまった。

相も変わらずの秋の夕暮れである。

 

昨日、NTTから電話帳の付録が届いた。初めてである。

防災」と大きく書いてある。いよいよ迫って来たかという感じ。

霧島火山の新燃岳などの噴火が大きくなっている。

最近、面白い事に火山の発生回数が極めて少ない。

これは太平洋全体でもそのように見える。

 

 

嵐も前の静けさかね。・・・・NTTの付録が不気味に見えた。

朝鮮半島も○○トラフの大地震も、予見が出来る様で出来ないのが実情。

防災意識を高めて準備をするに限る。ミサイルだけはどうにもならぬな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 観音巡礼 (3)-1

 

薬師寺

 

   

 

奈良の「西ノ京」と呼ばれる所にあるお寺。

修学旅行の定番のお寺であるから、何方でも知っているであろう。

近鉄奈良線と近鉄京都線の交差点「大和西大寺」のすぐ近くに位置している。

比較的便利な交通事情に恵まれている。

 

近くには「西大寺」や「唐招提寺」等有名なお寺がある。寺巡りには便利この上ない。

少し足を延ばせば、秋篠宮所縁の「秋篠寺」、代表的な門跡寺院の「法華寺」がある。

この辺りの寺は全て仏像も超有名である。

 

薬師三尊

 

薬師寺は天武天皇が680年に皇后(持統天皇)の病気平癒を祈って発願した寺だとか。

初めは藤原京にあったが、のちに西ノ京に遷った。

本尊の薬師如来、日光・月光菩薩は、遷都後に新しく造られたという事になっている。

藤原京の薬師寺は遷都後も機能していたらしい。

 

さて、それはそれとして・・大事な観音様のはなし・・

筆者が大和西大寺で電車を降り、まず最初に立ち寄った寺が薬師寺である。

目的はこの寺の「聖観音菩薩」であった。

 

 

 

そのような経緯もあり、自宅の仏間の床の間には、向かって左に聖観音が祀ってある。

 

 

この聖観音像は何時見ても素晴らしい。

白鳳時代の作とされているブロンズ像である。

仏像の最高のレベルを誇っている時代でもあった。

 

 

 

聖観音菩薩立像

 

像高は188.9cmでほぼ等身大である。黄金色の精巧な作りの光背。

数々残っているブロンズ像で、これ以上の仏像は観ることは出来ないと言っても過言ではない。

薄い衣を召し、その衣の美しい襞の流れの下からおみ足が透けて見える彫刻法は、

インドのグプタ王朝の影響を受けたものだそうだ。

グプタ王朝・・西暦320年から550年頃まで、パータリプトラを都として栄えた王朝である。

4世紀に最盛期を迎えインド北部を統一

 

 

 

以前、Y-tubeで富山県高岡市での法隆寺の仏像の模作を見た事がある。

コンピューターの能力を最大限に使い、高岡の伝統技術の鋳物技術で再現した作業であった。

しかし、難攻を極めた作業であった。現代の鋳造技術でも及ばない部分が有ったのであろう。

如何に当時の技術の高かったことか。それが良く理解できたものである。

 

聖観音の左右・背面

    

 

筆者がこの聖観音像に接したのは三十年以上前の事であるが、

その時の感動は実に新鮮な記憶として残っている。

ブロンズ像の仏像の最高傑作である。

 

 

 

東京国立博物館には、法隆寺→天皇家→政府に下賜された、ブロンズ像群が数多く存在する。

古代朝鮮半島から渡来したブロンズ佛のそれである。薬師寺の聖観音菩薩像はその日本版であろう。

古代朝鮮伝来の造仏技術が、日本に渡来して最高の段階に花開いたという事だ。

時間が有れば詳細に、全てを東京博物館で見学してみたいものである。

 

活脱乾漆の仏像は線が柔らかく、木質佛は逆に鋭い。

ブロンズ佛はどちらの要素も併せ持っているが、

造仏の手間は並大抵のものではない。ただ、仏像の耐久力は抜群である。

虫食いやその他の破損も乾漆佛や木造佛に比較して少ない利点があるが・・・・

 

東京国立博物館(観音

 

 

 

 

次回は寺院の仏像紹介と「観音」の詳細と

観音信仰」について書いてみる予定である。

順番としては「聖観音」→「十一面観音」→「千手観音」→の順であろうか。

 

 


「茜ちゃんの島日記 2018-05-18」

2018年05月18日 | 教育

 

「茜ちゃんの島日記-2018-05-18号」

 

 

茜ちゃんの「島日記

2018-05-18

 

 

 

 

 

 

 

奄美は当に梅雨に入っているのにも拘らず、暑くて蒸し暑い日が続いている。

4/16に木の剪定をしていたのだが、その際脚立から転落した。

生憎、下がコンクリートで有ったので、左足を挫いてしまった。

その後は畑の雑草は伸び放題。 御覧の通り。 

 

 

一昨日辺りから、足の腫れも大分引いたので、

長靴を履いて両膝を土に付けて、四つん這いの態勢で雑草取り。

土が乾くと雑草は中々抜けない。小さなシャベルで根こそぎ取り去る。

 

  

 

2日間で3/4の雑草を抜き去った。しかし、雑草も根が深く、野菜に絡むように生えている。

最大限の抵抗を示している。野菜を傷つけない様に抜き取るのは中々手間がかかる。

 

 

先日、「島バナナ」の実の房が飛出て来たが、もう今は御覧の通り。

何とか格好が付いて来た。後は房の数がさらに増え、大きく成長するだけである。

梅雨が明けたら、可なりの大きさになっている筈。今から楽しみ・・・

 

 

 

 

裏の畑で一個だけ熟していたパパイアが下に落ちていた。カラスが食べようとして落としてしまったかも。

所有権は筆者であるから、当然の事ながら没収!

カラスが気にくわない。畑に出ると近くの電信柱の天辺で鳴きわめく!

<爺、パパイアを返せ!、泥棒!>・・という訳。

 

    

 

「 こんな美味いもの返せるか! 」

 

   

 

 

 

カタツムリにボロボロにされた白菜。酷いものである。

薬が全く効かない。それでも水を補給して居たら、幾分中の方がシッカリして来た。

 

 

 

この分ならその内に100%再生するかも。正に戦いである。

色々調べていたら、コーヒーの残りかすを撒くと良いとか。

或はタマネギの皮を乾かして、粉状に砕いて撒くと良いとか。

東洋医学の手法かね。これを一度試してみよう。

害虫はネギ、ニンニク、玉ねぎは嫌いのようである。

 

 

    

 

思わぬ怪我で悪戦苦闘したが、後はその内に機械で辺りの雑草を刈るのみ。

自宅の周りの塀の周囲は雑草が茂って物凄い。埋もれてしまうかな??

先ずは畑を復興しなけれなならないという訳。大変でした!! 

 

 

 

 

 

  

 

 観音巡礼 (2)-3

 

 

 

室生寺

 

 

如意輪観音菩薩坐像

 

 

予定では今回からは「法隆寺」に行く筈であったが、

筆者のFaceBookに室生寺の仏像が突然飛び出て来た。

慌てて写真をセーブした。

数十秒後にはもう影も形もない。どこへいったのか???

何か暗示めいた感じだったので、佛さんの云われる通り?

もう一回だけ、「室生寺」をお邪魔することにした。

 

如意輪観音菩薩坐像(修復前

 

 

この「如意輪観音菩薩座像」は室生寺・灌頂堂に祀られて居る秘仏である。

この度室生寺で御開帳されるとの事。

筆者は灌頂堂の存在すら知らなかった。ましてや秘仏の如意輪観音も・・

平安時代の真言宗の勢力が強かったころの仏像である。

日本三大如意輪観音の一つとなっている。

 

 

観心寺           神呪寺

       

 

 

残りの日本三大如意輪観音は大阪河内長野の「観心寺」、西宮の「神呪寺」がそれである。

観心寺はつとに有名なので、ご存知の方が多いと思う。この観音についてはいづれ又・・

 

有名な如意輪観音像 

 

        

 

 

 

 さて、誰でも知っている奈良・中宮寺の弥勒菩薩半跏思惟像・・

寺伝では「如意輪観音」となっている。さて、どっちが正しいの??

図像学という立場から言えば・・考えるまでもないのだが。

 

次回以降は南都・奈良の薬師寺から法隆寺

 

 

 

 


「茜ちゃんの島日記 2018-05-12」

2018年05月12日 | 教育

 

「茜ちゃんの島日記-2018-05-12号」

 

 

茜ちゃんの「島日記

2018-05-12

 

 

 

 

先日、沖縄・奄美方面が梅雨入り。

朝から小雨が降り続いている。

憂鬱な天気。ガジュマル見物の観光客も来ない。

静かな静かな里である。 カラスだけが鳴いている。

 

 

島バナナ

 

 

  

 

毎日毎日成長を続ける島バナナ。

皮が捲れる毎に、バナナの小さな房の塊が顔を出す。

今日で6房出て来た。幾つまで続くのであろうか。

もうすぐこんな状態で、今度は更に大きな房に成長していく。

 

                    

 

 

 

 

 

 観音巡礼 (2)-2

 

室生寺

 

 

 

十一面観世音菩薩立像

 

                    

 

女人高野には、金堂、弥勒堂、本堂が存在している

都合4回も参拝している筈なのに、金堂の一番左に立たれている、「十一面観音立像」

以外には余り興味が無かった。寺の橋を渡って境内に入ったら、

真っすぐ金堂に行く。観音様に礼拝したらそれで終わり。

何んとも素っ気のないものである。

 

国宝・十一面観音菩薩立像

 

 金堂には 国宝・中尊・釈迦如来立像、地蔵菩薩立像、

薬師如来立像、文殊菩薩立像が安置されている。

 

釈迦如来

 

本尊の釈迦如来(本来は薬師如来として造仏されている。光背に七佛薬師が描かれている)は、

平安時代初期の初期の作品である。今回の主人公の十一面観音と同じ年代である。

室生寺の仏像群は当初からの仏像ではなく、

近在の寺から諸事情で移動して来たものが多い。 所謂、寄せ集めでもある。

本尊釈迦如来と十一面観音は当初から室生寺に安置されていた、本尊の脇侍である。

 

    

 

十一面観音菩薩の光背は当初の物でなく後補である。諸事情がある模様だ。

特にこの寺の仏像に共通したものである。

 

渡岸寺・十一面観音

     

 

滋賀県、長浜市にある渡岸寺・十一面観音とは大きく趣が違う。

(恐らく往時は巨大なお寺に安置されていたと思われる。当時は黄金佛である。

今でも衣文の溝奥に、金箔の残りが見える。

戦国時代の戦争の際に、農民が仏像を戦火から守るために、土中に埋めたからである。

その際に金箔が剥がれたのだろう。筆者も傍で実際に確かめた。間違いないと思う。)

この十一面観音は白眉であり、国宝の十一面観音指定の第1号でもある。

洗練された腰をわずかに捻るような容姿が美しい。ある面ではセクシー系でもあろうか。

 

 

それに引き換え、室生寺の観音は直立し、顔立ちは近在の村娘のような顔立ち。

それがまた人気のある所以でもある。近在の村娘か仏師の娘の顔を写したのかもしれぬ。

一言で言うと・・「カワイ子ちゃん系」である。この佛顔が人々に人気なのかもしれない。

「榧(かや)」の一木作り ・ 像高196.2cm

 

浄瑠璃寺・吉祥天 

 

 

         

 

カワイ子ちゃん系での筆頭は、何と言っても京都の南の、奈良との県境に近い、

浄瑠璃寺の「吉祥天」(きちじょうてん)ではなかろうか。室生寺の様式とは明らかに違っている。

しかし、同じ吉祥天でも「法隆寺」の奥に鎮座する仏像は、

全く趣きを異にする。風格のある素晴らしい逸品である。

諸仏の陰に隠れて見えにくい部分もあるが・・・一度、御覧を!

まさに、これこそ仏像の姿である。毘沙門天の妃である。女神である。(きっしょうてん)とも呼ぶ。

 

法隆寺・吉祥天

 

話は「吉祥天)」まで飛んでしまったが、

佛様の中には厳めしさだけでなく、こんなに魅力的なお顔が有るのである。

筆者が4回も室生寺にお邪魔した理由は、十一面観音そのものであった。

室生寺の先はもうすぐ伊勢である。巡礼の旅はここで奈良の都方面に戻る事にする。

 

次回は法隆寺とその近在の寺である。

 

 

 


[茜ちゃんの島日記 2018-05-07」

2018年05月07日 | 教育

 

「茜ちゃんの島日記-2018-05-07ページ号」

 

 

茜ちゃんの「島日記

2018-05-07

 

 

 

 

 

 

 

本日5/07の奄美は気温30℃。 いい加減に暑い。

天気図を見ていると、前線が近づいて来ている。

湿度がそれほど高くはない・・・60%

「ゴールデンウイーク」も終わった。夏休み近くまでは観光客も途切れるだろうかな。

今年は奄美は曇り雨の天気が多かった。

 

     

 

 天気も良くて気温も高いので、島バナナには絶好の日和である。

次の世代の子供がニョキニョキ姿を現した。

 

島バナナの実 

 

 実の房の中から、バナナが顔を出して来た。

これがどんどん大きなバナナになる。

どれ位の数のバナナが出て来るのか。

 

バナナの実

 

 

去年のバナナの実の付き方 

 

                    

 

 

 

 

 

 

 

 観音巡礼 (2)-1

 

室生寺

 

 

 

シャクナゲ 

 

 

 

 

 

「室生寺」云うよりも「女人高野・室生寺」と云った方が、通りが良い寺である。

近鉄大阪線の名張の手前の「室生口大野」で降りる。室生寺に参拝するには、3通りの方法がある。

 

 

1- 近鉄大阪線・室生口大野で降りて、バスに乗り換えて、室生寺に至る。これが一番「楽ちんコース

2- バスに乗車せず、谷底の様な巡礼道と思しき山道を歩く。その時は摩崖仏で有名な「大野寺」を参拝する。

        室生寺に行かれる方が、途中の「大野寺」をどれ位の方が訪れるのであろうか。

    辺りの室生寺迄の景色は、断崖が眼前に迫って来る迫力のある山道。ある面ではスリリングである。

 

摩崖仏 

      

 

3- 近鉄大阪線・榛原で降りて、旧参道の山道を歩いて、室生寺の真上の峠から、下りの山道を室生寺に降りて至る。

    この行程は山道の参道を歩くので、現代人には大変である。途中は寂しい人ひとり出会う事もない参道である。

    最近はどうかは解らないが、40年程前はこころ細くなった気持がした。封建時代の世の中での巡礼は命懸けかも。

    女性一人ではとても難儀でもあり、恐怖感一杯だったかもしれない。そんな感じがしたものだ。しかし、春の巡礼は

    最高の景色を味わえる。峠から見下ろした桜の美しさである。一見に値する。

 

   

 

筆者はこの3通りの全てを経験してみた。   

本来、巡礼は歩きが本願である。バスでの巡礼は邪道だが、

いろいろな事情の方が居るので様々な形となる・・・

 

 

冬の室生寺での恐怖!!

 

通常は室生寺の金堂をまず参拝して、それから五重塔などを見て歩くのだが・・・

冬の室生寺を訪れた時であった。その時は革靴を(夏用)を履いていた。

五重塔までは長い急な石の階段が続いている。見かけ以上に高さが有った。

階段は溶けた雪が凍って、アイスバーンのような感じ。

 

 

登ったのは良いが、降りる時に死ぬ目に遭った。滑り落ちたらまず命はない。

恐怖感一杯で命からがら長い石段を下りた。寺の中で滑り落ちて死んだら最悪である。

皆さんも冬はそれなりの装備をしてからどうぞ!!

 

五重塔 金堂 と 十一面観音

 

        

 

次回は「十一面観世音菩薩