茜ちゃんの「島日記」

奄美群島から文化の発信を試みております。自然・文化・民俗学など想い付くままの事柄どうぞお聞きください。

新・茜ちゃんとサワラちゃんの宇宙・素粒子物理学入門-024

2013年04月06日 | 教育

Akaneちゃん

  

sawaraちゃん

 

3/30に欧州合同原子核研究所(CERN)が4/4に「暗黒物質」について、貴重な発表をするという報道がありました。

宇宙に大量に存在するとされながら正体不明の「暗黒物質」を、国際宇宙ステーションからの観測で探っている欧州合同原子核研究所(CERN)などのチームが、日本時間4月4日未明に観測結果を発表する。宇宙最大の謎の一つである暗黒物質について、直接的な証拠を初めて捉えたのではないかと期待が高まっている

・・・毎日新聞

天の川銀河周辺の調査

 atrorts より参照

暗黒物質」(ダークマター)は光では観測できず、周囲の物質との重力的な相互作用でしか存在が確認できない不思議な物質とされています。暗黒物質は宇宙の全質量の80%を占めていると考えている、それが実際どんな物質なのかは未だわかっていない。

光学的天体望遠鏡に引かからなくても、何故その存在が分かるのでしょうか。それは「重力レンズ効果」です。・・・遥かかなたの天体から光が手前にある大質量の天体の近くを通過する時、重力によって光が曲げられ、本体よりも明るくなって見える。下の写真が<アインシュタイン・リング=重力レンズ効果>です。

                      B1938+666銀河

 

中心部が赤外線で見た銀河「B1938+666]で、周囲の光の輪が<アインシュタイン・リング>です。しかし、その後の研究で重力レンズ効果の内、この銀河の質量をを除いてみたところ、まだ残りの質量があることが分かり、この結果からB1938+666の伴性銀河が発見されました。

この伴性銀河はほとんど星を持たず、大部分が暗黒物質(ダークマター)で出来ているとされ、この事が光学的天体望遠鏡に引かからない原因とされております。

 4/04頃ににどのような事が判明するか、期待が大きいですね。 先回書きました<ヒッグス粒子>も同じくCERNで詳しく発表があるようですから、これも楽しみです。

                               

と、考えてブログを書いている途中で、4/4 AM0時に発表がありました。 

宇宙最大の謎「暗黒物質」・・・・・後は各社新聞HPの見出しはいろいろ

そのような訳で、「日経、読売、朝日、毎日、産経」各社の記事を纏めて整理して、書いて見ましょう。

結果論ですが、・・・暗黒物質」の存在をCERN(欧州合同原子核研究所)が、「アルファ磁気分光器(AMS)」で観測し、一応確認されたということになります・・・

 

              国際宇宙ステーション上のAMS

                                                産経新聞提供

 あまり歯切れが良くないのは、別な可能性も若干あるからですが、暗黒物質の理論的存在が非常に現実性が強くなったということと、「暗黒物質」が未知の素粒子である、<超対称性粒子>である可能性を示唆しております。今後はさらにデータを集めれば、暗黒物質の正体に迫れると専門家は話しております。

ヒッグス粒子については、以前から書いております、「超空間」(カク・ミチヲ)の中にもすでに指摘されておりました。・・1994年・・<超伝導型陽子衝突加速器ー天地創造の窓

日経新聞が<科学>のコーナーで以前から、かなり詳しく歴史的な変遷をおも含めて書いておりますので、その記事の内容を中核として、「超空間」「WIKI]その他の資料で<暗黒物質ヒッグス粒子>を研究してみましょう。

 

                     暗黒物質ヒッグス粒子

 

 暗黒物質は上記で概略書きましたが、この物質は以前から理論的にはその存在を予想しておりましたが、実験観測では捉える事がなかなか出来ませんでした。 CERNの各チームの専門家たちが、何箇所かの観測装置を使って研究してきた結果、今回宇宙ステーションに設置したAMSアルファ磁気分光器)という装置で、ほぼその存在を実証出来たという事です。

宇宙全体の中での「暗黒物質」の構成割合は26.8%とされております。その他は・・

                           産経新聞提供

ということから、我々を構成している原始で出来ている通常の物質は、たったの4.9%位。後はなにか未だに分からない暗黒エネルギー・68.3%・・・・ということは・・・我々の宇宙全体にもつ情報量は4.9%しかないことになります。言わば・・・ほとんど何も宇宙については理解していない・・・ということかもしれません。

これから研究が進むにつれて、奇想天外な事実が分かってくる可能性が高いということです。胸わくわくですね。

では、AMSで何が分かったのでしょうか。

 

                                                           産経新聞提供

このAMSという観測装置は1976年にノーベル物理学賞を受賞したサミュエル・ティン/マサチューセッツ工科大教授が主導するもので米国など16ヶ国が共同しているものです。(日本は加速器・LHCの方で参加しており、AMSは参加しておりません)

AMSが狙うのは銀河系の中心部に大量にあるとされている未発見の素粒子同士が、衝突した時に出す可能性がある「陽電子 e+」です。陽電子が電子に比べて過剰に飛来していれば、暗黒物質が出した信号と考えられ、直接の証拠といえます。

 

陽電子は3通り発生の可能性があります。1-暗黒物質同士の衝突 2-暗黒物質の崩壊 3-中性子星(パルサー)などの遠くの天体から飛来。・・・これらのうちのいずれかがAMSで捉えられたということになります。今回の発表は暗黒物質の存在の確認とその本質の究明が現実のものになったということです。

今回の成果は、暗黒物質の正体が理論的には存在が指摘されているが、いまだ発見されていない「超対称性粒子」と呼ばれる未知の素粒子である可能性を示唆するとされております。「暗黒物質とヒッグス粒子」は重力というということで繋がりがあります。

次回はこのつについて、過去の日経の記事を中心にして書いて見ましょう。

 

 古典論と量子論の橋渡し-002   ウイーン>は次回に致します。

  

 

 

 

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