金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

米国株、連銀の今後の利上げ予想に下落

2022年09月22日 | 投資
 昨日(9月21日)米連銀は0.75%の政策金利引き上げを発表した。3回連続の政策金利引き上げで、フェデラル・ファンドレートは3%~3.25%のレンジに設定された。これは2008年初期と同じの高い水準だ。
 もっとも政策金利の0.75%引き上げは大方の市場参加者の予想通りで、意外性はなかった。株が売られた原因は、連銀の今後の政策金利引き上げ予想が、予想よりもタカ派的だったことによる。
 WSJによると、大方の予想では連銀は年内に2回のFOMCを経て最低1.25%の利上げを行うという見通しだ。つまり年末には政策金利は4.25%~4.5%のレンジに達すると予想される。
 連銀は年末のコアインフレ率の予想を4.5%に引き上げた(3月時点の予想は4.1%、6月時点での予想は4.3%だった)。
 このところガソリン価格の低下で総合的なインフレ率は低下傾向にあるが、住居費や医師・歯科医の診察料などの上昇がコアインフレ率を高止まりさせているようだ。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

釈迦直伝で老後のファイナンスの問題を考えてみる

2022年09月20日 | ライフプランニングファイル
 浅学菲才の身にかかわらず、先日釈迦直伝の教えについてエントリーを書きました。でも考えてみると浅学であれ、未熟であれ、日々の暮らしの中で色々な意思決定をしていかなければならないのが人生というものです。
 意思決定をするという意味では、私のブログを読んでいる多くの人の関心事は資産運用にあるのではないでしょうか?
 資産運用については、それを飯のタネと考えている証券会社や銀行などが、「今のままでは老後資金が枯渇します」的な煽り方をするものですから、一部の人は必要以上に不安を覚えているかもしれません。お金というものは不思議なものでないと不安ですが、あればあるで不安のタネになることがあるようです。私自身は不安のタネになるほどお金はありませんので、その心配はいりませんが(笑)、実際に経験した話を紹介します。それは今から20年ほど前私がある銀行の支店長として名古屋にいた頃の話です。その頃は巷で銀行の信用不安がささやかれた時代で、銀行に多額の預金をされている方は銀行の倒産を恐れ、色々な銀行に分散して預金するために窓口をはしごしたり、更には銀行から預金を下ろして、貸金庫に現金を詰めている人もいました。幸い大事は起こらず笑い話で済みましたが。
 その時私はお金を持っている人はそのことによって不安つまり悩みあるいは苦しみを抱えるのだなぁ、と思いました。つまりお金を持っていても、それを賢く管理する知恵がないとお金だけでは救いは得られないと思いました。
 もしこの問題をお釈迦様に聞くことができるとすれば、お釈迦様は何と教えてくれるでしょうか?
 「お金の問題に関する正しい知識を身に着け、先入観を捨てて、現実を直視しなさい。貪欲や慢心を捨て、ほどほどのリターンを求めて中道を歩きなさい」とお釈迦様をおっしゃるでしょう。
 お釈迦様はこの世の悩みや苦しみの根源には、人間の無知と貪欲があり、無知や貪欲を取り去ることができるなら、悩みや苦しみから抜け出すことができると教えられたので、その言葉を投資の世界に自分なりに書き換えてみたのです。
 この文脈で無知というと、金融知識や経済全般に関する知識と解釈される人が多いと思いますが、本当に大切なことは自分を知り、自分の尺度にあったファイナンス方法を考えるということだと私は思います。個人にとってファイナンスとは、長期的に金融面での収支をバランスさせる技術ですから、貯蓄や資産運用に加えて、長く働いてお金を稼ぐことや倹約あるいは心身の健康を維持して医療費の支払いを抑えることも広い意味ではファイナンスの一種だと私は考えています。
 人は家族構成、職業経歴、趣味、健康状態等が総て異なります。ですから平均でモノゴトを考えてもあまり意味はありません。自分のライフプランの中で自分にとって必要なファイナンスとは何か?ということを自分で考え実践していくしかないと思います。
 つまりそこがスタート点なのです。次は先入観を捨てて世の中の現象をありのままに見るということです。ありのままに見ようとすると先入観や自分の欲得で曇った判断から離れることができると思います。
 そして「世の中にリスクを取らずにリターンを得られることはない」という資産運用の大原則が腹落ちするようになります。
 その中から「自分が取って良いリスクはなにか?」「自分が取ってはいけないリスクはなにか?」が選択できるようになれば、資産運用の基本プランは固まります。
 しかし世の中にはこれとは反対のアプローチをする人が多いと思います。
 反対のアプローチをする人はまず「儲けるチャンスがあるかどうか」から入ります。そして儲けるチャンスがあるという噂を耳にするとそれに飛びつく傾向があります。だがそのチャンスは往々にして後講釈の場合が多く、最初に乗った人は儲かったにしろ、後から乗った人は貧乏くじを引いて終わりということがしばしばあります。
 つまり貪欲は不幸を招くことが多いということです。
 自分のライフプランを考え、記述することで自分に対する理解を深め、欲をほどほどに抑えることに成功すれば、資産運用で大きな間違いを犯すことはないと思います。しかし欲をスタート点にタクティカルなレベルの金融知識を積み上げても、資産運用で成功するとは限りません。むしろ大怪我をする危険性が高いかもしれませんね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「スマートフォン時代のネパール個人旅行」⑥DeepLで英文メッセージを書く

2022年09月20日 | 旅行
 私たちのネパール旅行では、現地の宿、フライト、ガイドの手配を日本国内から現地旅行会社に依頼しています。まず旅程を決めて、泊まるホテルを決めて、飛行機を使うか自動車を使うかを決め、見積もりを取ります。その見積もりを参加者全員に回覧し、問題がなければ現地旅行会社に予約して貰うという手順です。
 この間の現地とのやり取りは、Face Bookのメッセンジャーを使い、当然ですが英語で行っています。できればこのメッセンジャーを旅行参加者全員で共有すると情報の共有という点で飛躍的に便利になるのですが、残念ながら、全員がFace Bookを使っている訳ではないので、そこまでは行きません。
 さてメッセンジャーに書く英文ですが、ごく簡単なものは除いて、DeepLという翻訳ソフトを使っています。DeepLは日本語を書くと自動的に英語に翻訳し、英語を書くと自動的に日本語に翻訳してくれるソフトです。アプリはPC版もスマートフォン版もありますが、メッセンジャーで英文を書くときは大抵PCを使っています。
 また基本的には自分で英文を書いて、日本語の訳をみながら必要があれば英文を修正するという方法をとっています。これは少しでも英作文能力を改善するためのささやかな努力です。ただしDeepLは前置詞の誤りや冠詞の欠落など文法上の小さなミスを無視して、正しい日本語に翻訳してしまいます。
 ですから「自分が書いた英語が正しい日本語に変換されたからといって英語が文法的に正しい」という保証はない訳です。もっともこのことは、多少の文法上のミスがあっても意味は通じるということを示しているともいえると思います。
 文法的なミスがないにこしたことはないが、多少のミスはあっても意味は通じると信じ、ドンドン英語を使うにこしたことはありません。
 ただし相手が教養の高い人間の場合、文法上のミスが多いと、英語をしっかり勉強していない⇒教養の低い人間、と思われる可能性があります。
 私自身はどう思われてもかまわないのですが、グループ旅行の幹事として、教養の低い人間と思われることは、色々な面でマイナスがでる可能性があります。そこで時間が許す限り、自分で書く英文をGrammarlyというスペル、文法チェックソフトにかけるようにしています。これはカンマやスペースの挿入漏れなど細かい点までチェックしてくれるので英文がきれいになりますね。
 便利な時代になったものです。
 個人旅行、特にある程度人数のまとまった個人旅行では旅行の企画が要です。旅程表を日本語で作り、また同じものを英語で作るといった二重作業も出てきます。この問題を解決してくれるのもDeepLです。DeepLの有料版にはファイルごと翻訳する機能もありますから、これを使うと旅程表の日本語⇔英語も簡単です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

釈迦直伝を伝える本について

2022年09月19日 | うんちく・小ネタ
 先日、ネパール「死後の世界を感じる世界」への旅という記事を書いたところ、ある読者の方から「釈迦直伝について書かれた本があれば紹介して欲しい」という趣旨のコメントを頂きました。
 まず幾つか私が読んでいる本を紹介したいと思います。
 一つはアマゾンの電子本Kindleで読んだ「これも修行のうち。実践!あらゆる悩みに『反応しない』生活」(著者草薙 龍瞬氏)という本です。この本はミヤンマーのテーラワーダ大学で仏教学を学んだフリーの出家僧草薙氏が書いた本で人生の悩みを解決する方法を釈迦の教えにそって解説している本です。
 私はこの本をKindle Unlimitedで読んでいます。
 テーラワーダTheravadaは日本語では上座部仏教です。私が子供の頃は「小乗仏教」と呼ばれていましたが、これは大乗仏教の上から目線で上座部仏教を見下した言い方ですから今は使わない言葉です。
 上座部仏教は、東南アジアに広がっている戒律に厳しい仏教で釈迦の教えそのものに近いと言われていますので、草薙氏が書かれた本は釈迦直伝の教えに近いと私は考えています。
 また大乗仏教の中でも、禅宗特に道元禅師が確立した本来の曹洞宗は、かなり釈迦本来の教えに近いだろうと私は考えています。
 釈迦の言葉そのままが経典として伝わっている訳ではなく、弟子たちが聞いた言葉が仏典結集という何回かの編集会議を経て、経典となっていきました。
 仏教の各宗派は多くの経典の中から自分の考えに合う経典を選び、その宗派の根本経典としていますから、解脱にいたるプロセスは大いに異なります。
 その中で私は道元禅師の教え~正法眼蔵~は、釈迦直伝の考え方に近いと私は考えています。
 正法眼蔵は講談社学術文庫本で全8巻。量が多く、かつ難解で、私の場合、残念ながら本棚の飾りに過ぎないという状態です。
 ただし難解といいましたが、道元禅師は釈迦の教えを禅問答的に難しくして説いている訳ではありません。論理的な文章ですから、じっくり読むと分かってくることもあります。
 例えば道元禅師は「仏教を学ぶということは自分を学ぶということなのだよ。自分を学ぶということは自分を忘れるということなのだよ。自分を忘れた時、総てのものごとに教えられるのだよ」と語っています。これは釈迦が説いた八正道~先入観をなくし、ものごとをありのまま捉える~の実践を説明したものでしょう。
 釈迦直伝の簡単な手引きが「これも修行のうち」とすれば、「正法眼蔵」はヒマラヤのように屹然とそびえています。
 登ることは無理でも時々その裾野を歩いてみたいと考えることはあります。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロシア軍、イラン製ドローンをハルキウ州に投入か?

2022年09月18日 | ニュース
 WSJによると、ウクライナ軍は「ロシアがイラン製ドローンをウクライナが奪回したハルキウ州に投入し、反撃を始めている」と発表した。
 記事によるとイラン製ドローンはShahed-136というもので三角翼を持ち、射影距離は2,500㎞あると言われている。
 このドローンは、イランが支援するイエメンの反政府勢力によりサウジアラビアの石油施設攻撃にも使われたものだ。
 記事によると、ロシアはミサイル等火力が不足しているハルキウ戦線にイラン製ドローンを投入して、戦線の立て直しを狙っているようだ。
 だがロシアがイラン製のドローンに頼るということは、ロシアのドローンまたはUAV(無人航空機)技術がアメリカ側の技術より劣っているということの証明でもある。なぜならイランが開発したドローンは、過去20年の間にアメリカがアフガニスタンやイラクで使用し、迷子になったドローンをリバースエンジニアリングを使って再設計いたものが多いと言われているからだ。
 ロシア、ウクライナ双方とも制空権を抑えていない中、無人航空機による爆撃が続く。短期的な勝敗の予想は難しいが、はっきりしていることは、ロシアの武器能力のレベルが低く、かつ在庫も限りが見えてきたということだろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする