レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

第3弾リメイク「たまお、キミカVSふうた、ネネ16」

2009-08-07 23:31:22 | 小説
第3弾リメイク「たまお、キミカVSふうた、ネネ16」

 みはるのおバカぶりで、
教室の雰囲気が明るくなったところで、
 永久が、
 「雛祭り編には相当詳しい、
 賢明とサヤちゃん、
何で、たまおたちがあの話しを選んだんだと思う」と、
 もとめの話題を出さないように、
二人にそう訊いた。
 「うーん、はっきり言って、
あの二人もふうたたちも何を考えていたのか、
よくわからないんだけど、
 雛祭り編は
真カミサン伝説には
なりえないとは思うけど、
 真カミサン伝説に
近い要素を持っているからだと思う」
 「もうちょっと詳しくお願い」
 今度はひさめが訊く。
 「私から話すと、
 あの二人があの話しがベターの中の次点だ
といったことにポイントがあると思うの。
 えーと、雛祭り編は
真カミサン伝説のすべての条件を充たしてはいないけど、
より多くの真カミサン伝説の条件を充足しているの。
 くどいけど、もう一度、話すと、
 真カミサン伝説の条件は、
 私は、

 1,カミサンをどれだけ信用している
 か、祈りの内容をカミサンが認めるか
 で、祈りの実現と内容をカミサンが決
 める。
 2,邪心を持って、カミサンを信じて
 祈るとバチが当たる。
 3,バチの実現及び内容はカミサンが
 決める。
 4,カミサンを信用しない人間がいく
 らカミサンに祈っても祈りは実現しな
 い。
 5,カミサンをバカにしたものについ
 てもバチがあたる。
 
 ということだと思うの。
 そうすると、
 あの話しは、この条件の1,3,5は充たしているから、
 真カミサン伝説ではないけど、それに近い。
 だから、
次点として、しょうがなく選ぶのなら、
この話しということじゃないかしら」
 サヤが横からそう話すと、
 「みはるでも今の話しはわかるわよねえ」と、
 ひさめがみはるの方を笑って見ると、
 「うん、僕はバカだけど、
この話しは何度も聞いてるから、
今のサヤの話しはわかったぞ!」
 みはるが明るい顔でそう言った。
(続く)

改作真END?2-85?「部屋の外の誰か3」

2009-08-07 23:21:28 | 小説
改作真END?2-84?「部屋の外の誰か3」

 「そんなはずはない」 
 ホウセイは自分の考えをうち消すかのように、
 首を横にふる。
 「ホウセイくんが考えたのって、
あたしと同じ」
 アスカがホウセイの方を見る。
 「俺も」
 「僕も」
 「あたしも」
 永久、おちた、
そしてアユメが同時に声をだす。
 木太郎はまだドアに耳をつけている。
 「まさか?」
 ケンタは半信半疑のようだ。
 しかし、
 ヒトメだけは、
 「もとこに決まってるでしょう?」
と言って、
みんなの顔を見る。
 どう答えていいか、
ホウセイたちは少し考え込む。
 そして、
 アユメがヒトメの頭を撫でながら、
 「何故もとこなの?」と、
 ヒトメに優しく、
そして、小さな声で訊いた。
(続く)
 
 

本編リメイク「ミカエルとのラストバトル?」

2009-08-07 23:11:30 | 小説
本編リメイク「ミカエルとのラストバトル?」

 「エイタは
木太郎とアユメ、チウメを見ていてくれ!
 ここは俺とあおむでやる」
 いつきの言葉にエイタ、
そして、あおむが頷く。
 「今度のミカエルはちょっと雰囲気が違うだすなあ」
 「ああ、多分、これで最後だ。
 いいか。
 狙われた方は守る。
 そして、もう一人がその隙を一撃だ!
 チャンスは一回かもしれないぞ!」
 「わかってるだすよ!」
 ミカエルは
あおむといつきが話している間に
少しづつ間合いをつめてくる。
 「フォフォフォ」
 ミカエルは挑発するかのように、
奇妙な笑い声をあげる。
 「いつきさん、
ひっかかってはダメだすよ。待つだす」
 「ああ、わかってる」
 「フォフォフォ」
 ミカエルが間合いをつめると、
二人は少しづつ後ずさりする。
 「フォフォフォ」
 「これ以上、下がらない方がいいぞ!」
 「わかっただす。
後が邪魔になるだすな」
 「フォフォフォ」
 ミカエル奇妙な笑い声をあげると、
今度は構えていた剣をわざと空振りさせたかと思うと、
 いきなり、
あおむ目がけて斬りつけてきた。
(続く)
 

真エンド「あおむ?のハンカチ」

2009-08-07 22:54:24 | 小説
真エンド「あおむ?のハンカチ」

 命じられた警官は手袋をして、
あおむのポケットから
よれよれのハンカチを取り出す。
 「うわー、くさー!」
 「しょうがないだすよ。
これしかないんだすから。
 それに、前に一度刑事さんが見て、
すぐ返してくれただすよ」
 「いいから、
それ持って、簡易検査やってこい」
 強面の警官は手袋をしているのに、
いかにもけがらわしいという感じで、
 あおむのハンカチを人差し指でつまんで、
どこかに持っていった。
 「倒れる前に、今のハンカチで顔を拭いたとか、
口をぬぐったということがあるのか、坊主」
 「うーん、あるようなないような。
多分、あるだすが、その前にもやってただすからなあ」
 あおむは頼りない答えをする。
 「おい、坊主、おまえたち訊いてくれ、
なんか俺はこの坊主と話していると頭が痛くなってくる」
 強面の警官はそう言って、
エイタといつきの方を見た。
(続く)
     

第14弾レイジーブラザース「スケスケ黒女王の本性の一部」

2009-08-07 22:49:46 | 小説
第14弾レイジーブラザース「スケスケ黒女王の本性の一部」

 「頂戴します。ぬるー」
 「あー、まさか、あの子たち...」
 「いえ、缶コーヒーは人肌の方が...」
 もとこの前で異様に緊張している、
マスターが、
 つい商売癖か、
とんちんかんなことを言ってしまう。
 「うん、ゴホン。
 えー、実はですねえ...
 コワコワ先生はですねえ...
 脅迫されているんです」
 カイミヤマが、
マヌケなマスターを無視して、
真面目な顔で話し始める。
 「あー、やっぱりあのスケベオヤジ、
 いえ、父がやってしまったのですね」
 もとこが勘違いしているようなので、
 「いや、隠し子のことじゃないんです」
 横からマスターがフォローしようとして、
かえって下手なことを言う。
 「やっぱり...ただでさえ、
汚ねえガキだらけなのに...」
 もとこが少しづつ本性を見せ始める。
 「ちょっと、マスター黙っていてくれるかなあ」
 「お付きの方がマスター?」
 「あー、お嬢さん、
ちゃんとした紹介がまだだったなあ。
 わしから、紹介しよう。
 まず、この何故か、
異様に緊張してマヌケそうに見えるのが、
わしやコワコワ先生がよく通うバーのマスター」
 ジュウロウはマスターの氏名を忘れたので、
マスターの紹介はそこでやめる。
 「で、今話しをしようとしている、
ちょっとした2枚目きどりの男が、
カイミヤマ先生。
前衛的な彫刻家で、大金持ちじゃよ」
 ジュウロウがカイミヤマをそう紹介すると、
 「ジュウロウ先生、
2枚目きどりと大金持ちが余計ですよ」
 カイミヤマは苦笑いする。
 「いいじゃないですか。
褒め言葉で、
私なんてマヌケなバーのマスターですよ」
 マスターがつい本音を言う。
 「で、カイミヤマ先生」
 ジュウロウはマスターを無視して、
カイミヤマに話しをさせようとする。
 「えー、そうそう、
コワコワ先生が脅迫されているところまでお話ししましたが、
隠し子のことじゃないんですよ」
 「カイミヤマ先生、
その言い方、誤解されるじゃろうが」
 「あのー、隠し子が見つかったんですか、
見つかっていないんですか」
 もとこが少しイライラしてきた。
 「悪いのう。
 はっきり言おう。
隠し子はいない。逆じゃ!」
 「はあ?意味不明ですが」
 「ジュウロウ先生、
小説家ならもっとわかりやすく話さないと」
 「いや、話すのと、
書くのはまったく別の才能じゃから、
やはり、カイミヤマ先生頼む」
 「えー、要するにですね。
 こちらにいらっしゃるお子さまの中に
実の子じゃない子がいらしてですねえ。
 それで、コワコワ先生が脅かされているんですよ」
 「はあ?そんなことで、
何で父が脅かされるんです?」
 もとこは訳がわからないと言った顔で、
カイミヤマの方を見た。
(続く)

第三弾「今度は誰が死ぬ?」

2009-08-07 22:41:05 | 小説
第三弾「今度は誰が死ぬ?」

 「今度は誰を殺す気か?」
 「いいから、煙、煙」
 たまおとふうたは笑った。

 「あらら、
引き続いてミスオンシラのキミカが死んだぞ!」
 「本当だ。
ゲロ吐いてるぞ、毒殺かなあ」
 「臭いぞ!臭い!」
 「誰かそのゲロ始末しろ!」
 「あのねえ。
 あんたたち、何やりたいの?」
 ネネが呆れた顔で、
ケンタとみはるの顔を見る。
 「おー、
ウンコたれがまたしゃべったぞ!」
 「本当だ!」
 「ふざけないでよ!
どういうことか説明してよ!」
 ネネはケンタとみはるを睨みつけた。
(続く)

サクラナ外伝「あおむの病気?3」

2009-08-07 22:32:18 | 小説
サクラナ外伝「あおむの病気?3」

 「あほ、寝てる」
 「もう治らないみたいだから、
 あおくんが起きたら、あれは夢だとシラをきるのよ!」
 サクラナはウメナの顔を見る。
 「ママ、カレー」
 「何!
 あたしをゆする気?
 あんたも共犯でしょう!
 もとはといえば
 あんたが私の下着を逆に履かすからいけないんでしょう?」
 ウメナは首を傾げる。
 「とぼけないの?あたしの服を脱がしたでしょう」
 ウメナは頷く。
 「それから、下着も脱がしたでしょう!」
 ウメナは頷く。
 「それから、逆に着せたでしょう!」
 ウメナは首を傾げる。
 「とぼけないでよ!」
 ウメナは首を横にふる。
 「だから、下着を逆に!」
 「ママ、着てた!」
 「あー?」
 「ママ、着てた!」
 「えー?」
 ウメナは笑う。
 「あたしが逆に着たって言うの?」
 ウメナは頷く。
 「ママ、カレー」
 「もーう。あおくんどうするのよ」
 「ママ、カレー」
 「ここで食べる気?」
 ウメナは頷く。
 「いいのかなあ?」
 「ママ、カレー」
 「あおくん、心配じゃないの」
 ウメナは首をふる。
 「あおくん、心配でしょう?」
 「ママ、カレー」
 ウメナは笑った。
(続く)
 

第??弾「サルーラの蒼き仮面」18

2009-08-07 22:15:10 | 小説
第??弾「サルーラの蒼き仮面」18

 「うん、その方向で考えてるぞ。
 ただし、どうしてその男をそんな格好で、
 こんなところに、
長くおいていたんだか、
わかりやすく説明したらの話しだがな!」
 サギーは二人の男が
何か勘違いしていることに気づいてそう言う。
 「はい、もちろん。
 ただ、口答えするわけではないのですが、
 それほど、長くはおいておりません」
 「長いすっよ」
 「おまえは黙ってろ!
 おまえがまた嘘をついたんだな!
 このこそ泥が!」
 変な服を来ている男のうちの一人が、
樽男の方を睨む。
 「えー、お見苦しい次第で...
 実は、この男をここにこうして置いたのは、
昨日の夜のことなんです」 
 「ほら、あっしは嘘をついてないすよ」
 樽男はアニーたちの方を見る。
 しかし、サギーは、少し口調を変えると、
 「そこのマヌケな男は黙っておれ!
  他のモノ、続けなさい!」と、
 さっきよりも偉そうにそう言った。
(続く)
 

第?弾BADEND.C-21「あたしもっとキレイに4」

2009-08-07 21:51:51 | 小説
第?弾BADEND.C-21「あたしもっとキレイに4」

 「これは僕の携帯電話だす。ありがとうだす」
 「そうそう」
 あおむがそう言って、
携帯電話を婦警から受け取ると素早くポケットに入れる。
 「先生もファンなんですか?」
 婦警が笑って訊くと、
 「勘弁してくれだすよ」と、
 あおむがテレくさそうに頭を掻く。
 「じゃあ」
 婦警二人は疑いもせず、
あおむに携帯電話を渡すと、
さっさとその場を去った。
 「もう一度、見せてー、
さっきのキレイなヒト!」
 「アリハの方が全然キレイだすよ」
 「二人の婦警さんより全然きれいだぞー」 
 「そうそう」
 「もう、黙ってろよ」
 「うーん、
さっきの写真は誰だったかなあ?」
 「親父、黙ってろって!」
 「意地悪しないで、見せてよ!
 さっきのキレイなヒトー」
 迫るアリハにあおむは
ポケットの中に手を入れて何かしていた。
(続く)

カミサン伝説18「幸運の像編56」

2009-08-07 21:40:12 | 小説
カミサン伝説18「幸運の像編56」

 「うーん、なんだすよ。
 ごまかしただすなあ!」
 あおむは
まだ抱き合ってるかおむとマジメの方を睨む。
 「あ、兄貴には見えないのかよ」
 「早く離れるだすよ」
 「あっ、ごめんなさい」
 「ち、違うんだ。誤解だ!兄貴。
 それより、アレが見えないのかよ」
 かおむは天井を指さす。
 「おい、コラ!
 ごまかすんじゃないだすよ。
ただの天井じゃないだすか」
 あおむは天井をもう一度見た後、
かおむを怒鳴る。
 「龍之介がこんなときだというのに、
マジメさんの弱みにつけこんで、
そんなことするなんて、
 あー、情けないだすなあ」
 「本当、誤解なんだよ!
 あー、アレレ、消えちゃった...」
 「今頃、とぼけても無駄だす!
 さっさとこの部屋を出るだすよ」
 「あー、あー、アレは...
幻だったんですかあ、
 あのー、
あおむ先生には本当にアレが見えなかったんですか?」
 「マジメさんまで、
かおむを庇うことないだすよ。
 かおむこっちを向くだす!」
 あおむはそう言うと、あおむの方を見た、
かおむの頬を思いっきりビンタした。
(続く)

第3弾リメイク「たまお、キミカVSふうた、ネネ15」

2009-08-07 21:24:03 | 小説
第3弾リメイク「たまお、キミカVSふうた、ネネ15」

 「ちょっと意地悪だすたかなあ」
 「ふうたくんやネネだけじゃなく、
もとめ先生まで驚いていたわね」
 たまおの部屋では、
 たまおとキミカは楽しそうに笑っていた。

 「ねえ、何でもとめ先生の方みんな見ていたの?」
 「多分、
俺たちやたまおたちの作戦を本当に想定してなかったんじゃないの。
 ひさめちゃんと永久が揃って、
想定外だって言ってたじゃない?」
 「そうなんだあ。
 でも、私たちこれで勝てるんじゃない?」
 「ネネちゃんもそう思った?」
 ネネの部屋では、
ふうたとネネがそう言い合うと笑った。

 一方、教室では気まずい空気が流れていた。
 ケンタのダメだしで、
もとめの面目が丸つぶれという感じで、
しばらく、誰も口を開こうとしなかった。
 
 沈黙を破ったのは、もとめだった。
 「あー、ごめんなさい。
 謝るのも変だけど、
偉そうに山手線編でくるなんて言って、
もう、それで勘弁して」
 もとめは残った生徒たちに頭を下げたので、
余計、生徒たちは気まずくなった。
 そこで、意外に賢い永久が、
 「そうだ。休憩時間までその格好じゃ可愛そうだよ」と、
みはるを指さしたので、
 ひさめも、すぐ永久の思惑に気づき、
みはるの口からハンカチをはずした。
 「おー、凄く苦しかったぞ。
 鼻で息してたから、鼻の穴デカくなってないか?」
 みはるは、
永久の思惑どおりバカなことを言って、
みんなを笑わせた。
(続く)

改作真END?2-84?「部屋の外の誰か2」

2009-08-07 21:03:29 | 小説
改作真END?2-84?「部屋の外の誰か2」

 木太郎だけがドアに耳をあて、
他はみんな息をひそめてじっとする。
 「この部屋の前でとまったぞ」
 おちたはツバを飲み込んだ。
 また、ノックの音がした。
 しかし、今度はみな沈黙を守る。
 もう一度、ノックの音がする。
 アユメがヒトメの口を押さえながら、
少しづつ後ずさりする。
 また、ノックの音がする。
 くそたが何か言おうとしたので、
おちたがくそたの口を押さえた。
 
 「ふー、いったぞ。
 えー、ちょっと待て。
 今度は...
 下にいったみたいだぞ」
 木太郎がそう言うと、みんなため息をつく。
 ヒトメも少し落ち着いたようなので、
アユメが訊く。
 「ヒトメ、チウメはどうしたの?」
 ヒトメがまた泣きそうになったので、
 アスカが首を横にふる。
 「わかったわよ。
 そういうことなのね?」
 アユメが小声で呟くと、
みんなまた黙り込む。
 そして、
 少しの沈黙のあと、
 「じゃあ、考えられるのは?まさかあ!」
 ホウセイの言葉に、
 その場にいた生徒たちのほとんどが、
ある人物の顔を思い浮かべた。
(続く)
  

カミサン伝説17「復活の像編」改作隠し部屋にアップしました

2009-08-07 20:54:47 | 小説
カミサン伝説17「復活の像編」改作隠し部屋にアップしました

 毎度のしつこーい宣伝でーす。
 今日のおまけは、
 ブーイングだらけの、
 あのド長い3部作の第1部
 
 カミサン伝説17「復活の像編」

の冒頭部分です。 
 改作は
 番号ミスはもうどうしようもないとの
3バカがあきらめていますので、
??でご容赦ください。
 ここの資料の「雛祭り」もおいておきました。
 
 では、
よろしくお願いします。

参考資料約1600字:カミサン伝説特別編10「雛祭り」

2009-08-07 07:43:18 | 小説
参考資料約1600字:カミサン伝説特別編10「雛祭り」

 「今日は3月3日ですね」
 「雛祭りだろう?俺たちには関係ない日だな」
 「いや、人形で怖い話しは一杯ありますよ」
 「どんなの?」
 「知ってます?カミサン人形の雛祭りって」
 「何それ」
 「聞きたい」
 「話したい、カミサン人形編は読んだことあるけど」
 「本当かなあ、でも、話してあげよう」
 「じゃあ、聞いてあげよう」
 「ある貧乏な家の一人の女の子が、
雛祭りに招待されたんだ。
招待した家は金持ちで、
その女の子が見たこともない程の立派なひな壇が飾ってあったんだ。
その女の子、
珍しがって、三人官女のひとつの人形の顔が気にいったんで、
思わず手にとったんだけど、
他の子がいきなり大声で「さわっちゃ駄目よ」
と大声で言ったんで、
思わず手を放して落としたら」
 「首が折れたというんだろう」
 「そのとおり、一番慌てたのはその女の子より、
招待した子の方なんだ。
実はそのひな人形は姉のもんだったらしいんだが、
まだ、姉は高校生で部活があるらしいんで
その日は遅いから自分の友達を姉に内緒で呼んだらしいんだ。
でも、前にも姉の持っている人形を壊したことがあるらしいんだけど、
そのときは凄い顔で「今度やったら、殺すからね」って言われて、
自分の持ってる人形の首を折られたんだって。
で、その招待した子は正直にその話しをして招待された子みんなで、
接着剤を使ってどうにかごまかしたんだって」
 「わかった。
でも、招待された子の一人が誰かにしゃべって、
姉にバレたんだろう」
 「そう、そのとおり、
姉はカンカンに怒って「約束どおり殺す」と言って、
妹に包丁を突きつけたんで、
妹はその貧乏な子が落としたから私のせいじゃないと弁解したらしいんだ。
でも、姉はその弁解を聞いて余計腹がたったらしく、
その子とその子が持っているひな人形
を持ってくるよう妹に命じたんだ。
妹は大慌てでその貧乏な家の子の家に行って、事情を話したんだ。
その家の子は正直に自分の持ってるのは
粗末な紙で出来ているカミサン人形で
しかも二人一組のものしかないって言ったんだけど、
その友達がそれでもいいと頼むもんだからそれをもって、
姉のところへ謝りに行ったんだ。
姉はそのカミサン人形一組を見ると大笑いして
人形にツバを吐いたんだ。
その貧乏な家の子が
「これはカミサン人形だから、
そんなことわざとすると大変ですよ」と正直に言ったんだが、
意地悪な姉は聞く耳を持たなかったんだ」
 「わかった、
姉がそれでまた怒ってカミサン人形をちぎったんだろう」
 「残念。姉は意地悪だから、
妹に「あんたの罪だから、
あんたこの人形二つの首をちぎりなさい」
と怖い顔で言ったんだ。
貧乏な家の子は「この人形を差し上げますから、
首をちぎるのだけはやめてください」って頼んだんだけど、
姉はその言葉によほど腹が立ったらしく
「ふざけんじゃんないわよ。
あんた、こんな汚らしい人形を差し上げますだと」
と怒鳴りだして、
その子からカミサン人形を取り上げると
びりびりにやぶりまくって、
最後はトイレに流してしまったんだ。」
 「やっちゃたんだ」
 「そう、やっちゃた。
カミサン伝説をその姉は知らなかったんだ」
 「妹もその貧乏な家の子もほっとしただろね」
 「そう、
貧乏な家の子は、
ひょっとしたことで親戚の家の遺産が転がり込んで
普通の家になったし、
姉にいじめられた妹は
姉がいなくなって幸せに暮らしたそうだよ」
 「ありきたりの話だね。
でさ、姉が死んだのはわかったけど
どういう死に方をしたの」
 「何だ?
オタクもカミサン伝説「カミサン人形編」を読んでなかったのか、
読めばわかるけど、
あえて読む話しじゃないよ、それじゃあ」
(終)