佐藤直曉の「リーダーの人間行動学」 blog

リーダー育成のための人間行動と人間心理の解説、組織行動に関するトピック

リーダーの暗示学604――人間は感応する

2006-09-26 12:19:32 | 人間行動分析
 類は友を呼ぶ、とよく言います。これは人間社会の重要な原則ですね。今日は、この現象を取り上げましょう。
 
 「感応現象」
 おもしろいもので、同じような考え方をする人は、なんとなく集まるものです。たとえば、私のブログを読んでくださる方も、たぶん私と同じような考えを多くもっているかたたちだと思います。
 
 そういう人が引き合うのは、潜在意識のせいなのでしょう。似た意識をもつ人たちが、なんとなくお互いに引き合うのだと、私は思っています。
 
 そのなかで、いちばん強く引き合うのは、これはもう家族とか恋人ということでしょうね。
 
 Qleonさんというかたのブログに、奥さんの職場でトラブルがあると、(別のところにいる)自分の頭が痛くなるんだ、という記事がありました。

 これなんかは、完全に奥さんの気分を察知しているからでしょうね。奥さんの職場の雰囲気を察知しているのではなく、そこにいる奥さんの気分を察知しているのだと、私は思います。
 
 こういうのは、それほど珍しいことではありません。ただ、ふつうはあまり気がつきませんね。特殊な機会だけ、あれと思う。たとえば、親しい人が死にそうになったときとか、恋愛感情が高揚しているときなどです。
 
 こういうことは、非常に信頼感がある人との間でも、よく起きます。昔、私は、それまでやったことのない分野に興味をもち、その仕事をしたいなと思ったことがあります。ただ、人には言いませんでした。あまりに分野が違うので、口に出すのをためらったわけです。
 
 すると、親しいかたが、そういった仕事をしないかと声をかけてくださったのです。
 
 ふつうは、これは不思議なことだと思うでしょう。また、ある程度「気」の強い人は、自分の「念力」を自慢するかもしれません。自分に特殊な能力があると思うかもしれませんよね。
 
 しかし、実際のところは、相手の方が佐藤に仕事をしてもらいたいと思ったのを受けて、私がその種の仕事をしたいと思ったのかもしれません。
 
 つまり、自他一如ということです。自分と他人とが同じだということですね。自力でもないし、他力でもないということです。
 
 引力と同じです。どっちか主体になって引きつけるということでなく、二つの物体があることで、そういう力が自ずと発生する。それと同じではないでしょうか。
 
 ただ、集中力を高めれば、より多くの人が集まるということはあるかもしれません。では、それにはどうすればよいか。

 うん、うん唸って、念力でやろうなんかしても、効果がそれほどあるとは私には思えません。

 潜在意識というのは、意識して働かせようとすると、なかなか働いてくれないし、働いても思わぬ方向に働いてしまいます。かえって害があります。

 潜在意識のことは潜在意識に任せたほうがいい。顕在意識があまり関与しないほうがかえって結果がよいようなのです。

 それには、まず人を集めようという「意識」を捨ててしまうのが大事です。そして、自分が関心をもつテーマに興味をもって、一生懸命研究する。

 そうすると、そのテーマに興味を持った人が自然と集まる。これが人を集めるコツのような気が、私はするのです。しかも、都合がよいことに、そういう研究熱心な人には、人間としての勢いが出てきます。その勢いに、人が動かされるということがある。
 
 どなたか、実践されたかたがいたら、結果を教えていただければありがたいですね。それを事例に使って、また本を書いちゃおうかな。 

 こういうふうに意識してやるのは、だめか。
 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。