佐藤直曉の「リーダーの人間行動学」 blog

リーダー育成のための人間行動と人間心理の解説、組織行動に関するトピック

リーダーの条件49――適材適所

2008-04-21 09:35:06 | 人間行動分析
おとといの夜、NHKのドラマを見ました。題は忘れましたが、1974年ころの話で、自動車セールスのドラマです。ただし、女性です。当時は、男の職場ということで、いじめられたり、馬鹿にされたりしてたいへんだったようですね。

その女性セールスがだんだん頭角を現していくというのが、ドラマの筋書きのようです(おとといは8回シリーズの第2回)。ドラマの結末はどうなるのかわかりませんが、モデルは林文子さんです。

林さんについては、以前このブログでも取り上げました。トップセールスからVWとBMWの日本法人社長(あるいは販売会社の社長だったかかもしれません)になった人です。(法人とかタイトルはうろ覚えです。)

と省こうかと思いましたが、お名前やタイトルを間違えるのは失礼だと思い直し、ご著書を本棚から探し始めました。狭いもので、すぐ見つからなくてたいへんなんですよ。ごそごそやって、あ、あった、あった。

『失礼ながら、その売り方ではモノは売れません』(林文子著:株式会社ダイエー会長兼最高責任者)

略歴:
1999年、ファーレン東京(株)代表取締役(VWの直営会社)
2003年、BMW東京(株)代表取締役
2005年、ダイエー(上の通り)

この本を読んだとき、車の売り方、セールスマンシップについて、さすがに素晴らしいかただと思いましたよ。

一昔前は訪問セールスが主体でしたから、「御用聞き」のように歩き回ることが必要な厳しい職場だったんですね。

いまでは、こういうスタイルはだんだん廃れてきて、ディーラーでの店売りが中心になっているはずです。

その林さんが、ダイエー会長に就任されて、私は正直ダメだろうなと思いました。失礼なので、はっきりとは書きませんでしたけれどね。そのときのブログはこちらにあります。

リーダーの暗示学213――女性経営者の台頭
http://blog.goo.ne.jp/satonaoaki/s/%CE%D3%CA%B8%BB%D2

当時のダイエーを取り巻く環境を考えると、お店の改造や店員の教育くらいではどうにもならないだろうと思いました。不採算点をつぶすことが銀行主導で行われるだろうし、そうなると林さんの存在意義も自ずと小さくなるのではないかと思ったのです。

外から見た限り、状況はそのようです。結局、銀行主導の再建計画が進んでいるようです。

林さんのその後は、2006年10月にCEOを退任し代表取締役会長職に専念後、2007年5月から取締役副会長に就任。

林さんは、その後、さしたる成果をあげることもなく、今年の3月に取締役副会長を退任されました。

ご本人にとっては不本意なことが多かったのではないかと拝察いたします。だからといって、林さんのトップセールスとしての評価が曇るわけではない。場が合わないと力が発揮できない例であったと考えるべきでしょう。

ちなみに、林さんと一緒にCOO、さらに社長に就任されたのが、日本ヒューレット・パッカード社長だった樋口泰行氏です。

上のブログ記事では、私はこうも書いております。かなり危惧しておりました。

「自動車販売会社経営の達人と言われる林文子会長と、IT出身の樋口泰行社長のコンビで、瀕死のダイエーの再建を目指す事になるわけですが、仕事の分担はどうなるのでしょうね」

結局、樋口氏は林さんよりも早く2006年10月にダイエー社長を退任しました。同社を支援する丸紅との確執があったそうです。

その後、樋口さんは、2007年3月5日付けでマイクロソフト日本法人の代表執行役最高執行責任者(COO)に、同年4月1日付けで同代表執行役社長に就任しました。

やはり、こういう仕事の方があっているのかもしれません。

林さんもまた自動車販売の業界に復帰されるかもしれませんね。といっても、日本市場は、ダイエーなみとはいえないかもしれませんが、たいへんです。内需がひどいですから。

なんとか、内需を活性化しなくてはいけませんねえ。内需はGDPの6割を占めているのですから。公共事業しか考えられないいまの政府では、あまりにも無策。

内需を活性化させるのは簡単なんです。私の理論によると。

ライフスタイルを変えれば、即需要が生まれます。たとえば、夏の暑いときには、クールビズでいきましょうと、日本中が決めたとします。そうなったら、そういうものを持っていない人がいっせいに洋服や靴を買い求めます。そうなれば、それに関連する商品がまた売れる。

ライフスタイルを変えれば、簡単に需要が生まれるんですよ。そこで、いちばん大きくかつ効果のあるライフスタイルの変化とは何かを考えると、これはもう道州制だろうと。

地方に文化を根付かせ、地方独自の文化を育む。東京からどんどん人をはがす。

もし、東京に人を集めなくてよくなれば、地方にどんどん需要が生まれます。そして、それを行うには「地方分権」というか「道州制」です。企業の固定資産税とかも州政府にすれば、誘致合戦が起きる。企業も安いところで事務所や工場をもてるから、地方に移動する。さすれば、人も移動し、需要がそこで生まれる。

道州制によって地方に合った税金の使い方ができるだけでなく、新しい需要を生むだろうと私は思っています。

これにインターネットを組み合わせたら、もっと面白いことができそうです。最近私は、写真の加工をネットで検索してある会社に頼みました。そしたら山陰の会社でした。

それをまたインターネットで写真に現像してもらいました。それはうちの近くでと思ったのですが、時間がかかる上に高い。探したところ、二駅離れている店が早いし安い。そこで、またネットで注文し、散歩がてら片道30分歩いて写真を取りにいきました。ここの部分がいちばん時間がかかったんですから不思議です。



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