望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

自分さがしの空へ

2018-04-20 14:16:33 | 望郷クリームソーダ
海陽町宍喰 中角をいく人

「自分探しの空」

タンポポ綿毛 
風に煽られて行方不明の空
白鷺はっと風まかせ綿毛を急襲し急降下の水田
自らの白さを泥に打ち付けて
前へ前へ苛立ちを跳ね上げる

前へ前へ進めど泥色は染まらず
白さを脱却して濃厚な色味 
次の空を七色の羽根で飛ぶ願望
なかなか到達できない遠さに苛立たしさ
悠然と流されるタンポポ綿毛に苛立ってしまう

大空から低空飛行
水田鏡に我を確認
すっと飛ぶまでの記憶がはしった
毎日 楽々と餌へ
のたうつほど考えあぬき 
やっとこさ餌にありついた記憶なき今を鳴くしかなかった

はっと方向を空へ
上昇気流に身をまかせたうえ
挑むように果てしない空へ
ふたたび生きようと鳴いた



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