望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

無辺に雪景色

2021-12-31 14:13:12 | ビジリアン慣性

無辺に雪景色


ギスギスした四角い空間

氷柱を溶かす動体視力は性別を儚む
掘り下げるほど自己を苛み
覗かせる花弁一枚の刹那
霜降るチェーン切れ自転車を押して気長
糸切れた凧を引き寄せて愛だと熟思


白雪を秘めてさざ波を介さない堅牢度
坦懐を雪に纏う素顔は女

閉鎖された頬 艶やかに潤しく
女坂を廻って幾太の蕾は雪空


存念を貯蔵する頑な蕾

辛苦は桃色でポッと白梅

虚心であるように夢遊

前のめりに魂はくねった