望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

幸男は轟く

2020-06-26 23:16:01 | 田舎色逍遙

幸男の雄叫び

幸男はサラリーマン上がりの初老
老人の悲哀を胸に街角をゆく
三十歳女盛りむちむち下品さこそが女盛り
幸男は伏し目がちにすれ違う女盛り 三十歳に感じ入る
失われた世界から生臭い下品 加齢臭を刺激するのだ
スケベ爺と叩かれる被害妄想
幸男は己れに慟哭の雄叫び
ワーオワーオ 孫娘に贈る雄叫びを轟かす

血気盛んな時代
七人の敵と闘いぬいた幸男雄叫びをあげる
「芸のためなら女房も泣かす」
そんな有名人 芸人の半生を立派と賛美もしなければ畏敬の念もない
孫娘にジイジとジイジ呼ばれ顔が綻ぶ
世間一般の唯のクソ爺こそ強者
拍手なき人生劇場に悔いはなし

ワーオワーオと幸男は爺の雄叫びを上げた

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