冬休み中の3連休は、新学期を前にして最後にくつろげる日だと思っていた。
しかし、今年は違う。娘が成人式を迎えるからだ。
「お母さん、美容院は7時半だから、6時半に朝ごはん用意してよ。いつも遅いんだから」
「ひいい~」
6時半に朝食ならば、5時50分に起きなければ間に合わない。
「写真館が10時15分。帰ったらお昼を食べて、12時に待ち合わせだよ」
「ぐえええ~」
美容院が終わったら、荷物の受け取りをしなくてはならないし、写真館ではポーズの決定や代金の支払いなどを手伝わなければ。その間に食材を買い、食事の支度をするとなると、かなりの重労働だ。
「ミートパイ食べたい」
これまた、手のかかるものを……。
しかし、一生に一度のイベントだから、やれることはやってやりたい。翌日から仕事だが、本業のほうが楽かもしれないと、腕を組んで考えた。
午前9時。街中には、すでに振袖姿の新成人が歩いている。
ちなみに、娘の振袖はこれ。

ピンクが映える色彩だが、これはかなりの年代ものである。何しろ、私の姉が成人する際に新調した振袖なのだから。すでに30ウン年経過しており、私も妹もお世話になった。
これを着た三姉妹は、白髪が増えたり、シミとシワに悩まされたりと、確実に年をとっている。しかし、振袖は「今年でき上がりました」と言われても疑問を持たないくらい、くたびれていない。
振袖だけではない。帯もピカピカのままだ。

「着付けをしてくれた美容師さんが、しっかりした帯で結べるのが嬉しいって言ってたよ」
娘の言葉に、おそらくはレンタル品であろうペラペラの帯を想像する。姉が成人する頃は、レンタル業はわずかしかなく、買わなければ振袖は着られなかった。だから、「たった1日のために大枚はたくのはもったいない。私はスーツでいい」という人もいたわけだ。同時期に買われた着物は、まだ現役で頑張っているのだろうか。
調べてみたら、正絹の和服は保存状態がよければ、3代に渡って使えるという。親から子に受け継ぐだけなら、まだ2代。孫の代まで着てもらえるとは驚きだ。日本の伝統工芸の技術力を思い知らされた。
「すごいですね、とても30年前の着物とは思えません」
SNSに写真をアップすると、ブロ友たちも揃ってビックリしていた。使い捨て文化に慣れた現代人は、いいものを長く使う経験をすべきである。
「そういえば……」
結婚して間もなく、義母から帯をもらったことを思い出した。大正14年生まれの義母が使った帯ならば、70~80年前のものなのではないか。元気でいるかしらと気になり、タンスを開けて確認してみた。

全然問題なーし!
やはり、高度な技術が光っている。訪問着を着る機会があったら、ぜひ使ってみたい。
「ふう、疲れた……」
娘が脱ぎ散らかした振袖や襦袢、草履に小物類を片づけていたら、強い疲労感をおぼえた。
今日は早く寝て、保存状態の向上に努めます!

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※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
しかし、今年は違う。娘が成人式を迎えるからだ。
「お母さん、美容院は7時半だから、6時半に朝ごはん用意してよ。いつも遅いんだから」
「ひいい~」
6時半に朝食ならば、5時50分に起きなければ間に合わない。
「写真館が10時15分。帰ったらお昼を食べて、12時に待ち合わせだよ」
「ぐえええ~」
美容院が終わったら、荷物の受け取りをしなくてはならないし、写真館ではポーズの決定や代金の支払いなどを手伝わなければ。その間に食材を買い、食事の支度をするとなると、かなりの重労働だ。
「ミートパイ食べたい」
これまた、手のかかるものを……。
しかし、一生に一度のイベントだから、やれることはやってやりたい。翌日から仕事だが、本業のほうが楽かもしれないと、腕を組んで考えた。
午前9時。街中には、すでに振袖姿の新成人が歩いている。
ちなみに、娘の振袖はこれ。

ピンクが映える色彩だが、これはかなりの年代ものである。何しろ、私の姉が成人する際に新調した振袖なのだから。すでに30ウン年経過しており、私も妹もお世話になった。
これを着た三姉妹は、白髪が増えたり、シミとシワに悩まされたりと、確実に年をとっている。しかし、振袖は「今年でき上がりました」と言われても疑問を持たないくらい、くたびれていない。
振袖だけではない。帯もピカピカのままだ。

「着付けをしてくれた美容師さんが、しっかりした帯で結べるのが嬉しいって言ってたよ」
娘の言葉に、おそらくはレンタル品であろうペラペラの帯を想像する。姉が成人する頃は、レンタル業はわずかしかなく、買わなければ振袖は着られなかった。だから、「たった1日のために大枚はたくのはもったいない。私はスーツでいい」という人もいたわけだ。同時期に買われた着物は、まだ現役で頑張っているのだろうか。
調べてみたら、正絹の和服は保存状態がよければ、3代に渡って使えるという。親から子に受け継ぐだけなら、まだ2代。孫の代まで着てもらえるとは驚きだ。日本の伝統工芸の技術力を思い知らされた。
「すごいですね、とても30年前の着物とは思えません」
SNSに写真をアップすると、ブロ友たちも揃ってビックリしていた。使い捨て文化に慣れた現代人は、いいものを長く使う経験をすべきである。
「そういえば……」
結婚して間もなく、義母から帯をもらったことを思い出した。大正14年生まれの義母が使った帯ならば、70~80年前のものなのではないか。元気でいるかしらと気になり、タンスを開けて確認してみた。

全然問題なーし!
やはり、高度な技術が光っている。訪問着を着る機会があったら、ぜひ使ってみたい。
「ふう、疲れた……」
娘が脱ぎ散らかした振袖や襦袢、草履に小物類を片づけていたら、強い疲労感をおぼえた。
今日は早く寝て、保存状態の向上に努めます!

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