これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

色占い

2013年12月05日 20時53分39秒 | エッセイ
 おとといは、エッセイ教室の忘年会だった。
 メンバーはすべて40代以上の女性だから、忘年会というより女子会である。
「夫と離婚しないでいられるのも、エッセイを書いて発散させているからよ」
「そうそう、いやなことは全部吐き出して、スッキリさせないとね」
 メンバーが集まると、家族の話、とりわけ夫の悪口で盛り上がることが多い。何度か、男性が教室を見学に来たこともあるが、結局入会しなかったのはそのせいかもしれない。
 以前、あるメンバーは夫とケンカしたあと、換気扇の掃除を始めた。憎い夫を換気扇に見立てて、「やっつけてやるぅ~!」と執拗にこすり続けたらしい。怒りのエネルギーが汚れを落とし、彼女の気持ちを落ち着かせた。そして、その様子を書いた作品は名作となっている。
「前菜でございます」



 ここは、地元の小じゃれたイタリアンレストランだ。
 店内は、クリスマスらしく装飾されており、お料理も口当たりのよいものばかり。
 メインの魚料理も、オリーブオイルのソースとマッチしていて、とても美味しかった。



「じゃあ、本日の余興です。みなさん、この中から好きな色をひとつずつ選んでください」
 リーダー格の凛さんは、いつも楽しい企画を用意してくれる。今日は「色占い」らしい。彼女が差し出した紙には、赤、オレンジ、黄色、緑、水色、うぐいす色、紺、ピンクの8色があった。
「私は水色」
「私も水色」
 姉と講師の先生は、同じ色を選んだ。二人とも、クールで冷静な雰囲気なのだが、他にも意味があるらしい。
「水色の好きな人は、マイペースな面があるそうです」
 凛さんの言葉に、みんな「へー」とうなずいた。
「私は赤」
「私はピンク」
 好きな色は、人によって違う。活動家、女子力の高さなど、それぞれの個性を映し出しているようで興味深かった。
「砂希さんは?」
「えーと、オレンジにします」
 本当は、茶色が好きなのだ。ちょっと濃いめの茶色は、インテリアなどにも多用される木の色である。でも、この紙にはないので、「太陽」を連想するオレンジにした。
 オレンジは社交家の色で、積極性を表すという。これからは身につけてみたい。
 ちなみに、茶色は「大地」を表し、落ち着いて堂々とした人間に見えるとか。組み合わせると、最強のビジネスウーマンになれそうだ。
 デザートはクラフティ。



 バナナの味が舌の上に広がり、満足満足。
「そういえば、小雪さん、お元気かしらね」
 持病がぶり返し、現在お休み中のメンバー、小雪さんの話題になった。彼女のエッセイは実にユーモラスで、誰にも真似できない面白さがある。腹筋が痛くなるくらい、笑い転げたこともあったのに、もう2年近く会っていないことを残念に思う。
「じゃあ、よいお年を」
「よいお年を」
 忘年会がお開きとなった。
 帰る道々、色にたとえたら「白」の小雪さんのことを考える。白は、清潔、シンプル、質素などを表す色らしい。

 そうだ、クリスマスカードを送ろう!

 翌日、カードを選びに行ったら、ちょうどよさそうなものがあった。



 中を開くと、ベルトコンベアーが回るようにできている。楽しい彼女にピッタリだ。



 これにしようっと♪

 来年は、小雪さんも忘年会に来られるといいな。


    ↑
クリックしてくださるとウレシイです♪

※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (14)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする