但馬の鉱山町

2018年07月14日 | 但馬の町並み
                  雨上がりの夕焼け


(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成28年 第11回但馬検定(2級)問題より

【76】朝来市の生野地域は生野鉱山とともに発展した鉱山町ですが、「生野鉱山
及び鉱山町の文化的景観」として国の重要文化的景観に選定されたのは、いつで
しょうか。

(a)2005年(平成17年)          (b)2010年(平成22年)
(c)2014年(平成26年)          (d)2016年(平成28年)

 生野鉱山は、大同2年(807)に開坑以来日本の重要鉱山として営々と発展し
てきました。その年数1,100年以上の長きにわたり、鉱山町も発展してきまし
た。

昭和48年(1973)に閉山、しかしその後も鉱業技術の継承や、錫(すず)の
精錬、レアメタルの回収が現在も行われています。

生野鉱山とともに発展した鉱山町には、由緒ある町屋が残り、精錬カスを固めた
「カラミ石」が民家の土台、塀、水路、擁壁に多く見られ、鉱山町独特の景観を
形成しています。

国内の多くの鉱山町が閉山とともに衰退していく中、生野の町は今も生き続ける
現役鉱山都市であります。

価値ある文化的景観を認められて、平成26年(2014)には現役鉱山都市では
日本で初めて、国の重要文化的景観に選定されました。

答えは、(c)の2014年(平成26年)となります。


ふるさと但馬の昔の話。ちょっとネタのフレーズに事欠きましたので、しばらく
の間は「但馬弁」でつないでみます。

『ようけ』

 但馬弁で「ようけ」って「たくさん」のことだわな。
いや、「ようけ」は但馬だけでなくって、近畿地方に広く使われる言葉かな。

「こんなにようけ大根くんなって、ありがとうさん」なんて使うね。

この「ようけ」の「よー」って語彙は、そもそも「良い」とか「多く」って意味
があるんだろうね。

「よー」を頭にした、但馬弁を探してみようね。

「但馬によー来(き)んさんった」なんて看板が建ってるね。
「ようこそようこそ、よく」って意味だね。

「じいちゃんは絵が下手なんで、ケンちゃんのように上手によー書かんわ」なん
て言うね。「よー」って、「上手いこと、よく」っていう意味なんよ。

「よー言わんわ。そんなこと言ったってよー言わんわ」って、人に注意するとき
に尻込みして言うね。
「よー」は、「とてもとても、滅相もない」と言う意味にも使うね。

一番但馬弁らしい使い方は、「よー来(き)なったね。まあまあ上がってゆっく
りして行(い)きんせえ」なんて言うね。

沢山なことを「よーけこと」とも言うね。

「タケの子ばっかりよーけことおくれても、食べられへんわ」なんて使うね。
「よーけ」に「こと」を付けて、親切にありがたいことを表す表現だね。

「よーす」なんて言葉も但馬弁なんよ。

「よーすよーす。そんなにしてもらわんでもよーすで」と言って、この時の「よー
す」は、「結構です」の意味なんよ。

これが問いかける場合、「よーすか」となるんよ。

「もう帰ってもよーすかあえ」と、「よろしいですか」と問いかけるんよ。

この他にも、「よーせん」は「出来ません」。「よーた」は「酒に酔った」。

「よーだちが落ちる」は「夕立でカミナリが落ちた」。「よーねー」は「良くない」。

「よーのこ」は「鯉の子」。「よーやらん」は「出来ません」の意味なんよ。

まだあるよ。

「よーよー」は「やっと」の意味で、「今日はバスが遅れとって、よーよー来たわ」
なんて但馬弁で言うね。

但馬弁て面白いね。

意味が少しずつ違うけれど、「ようけ」の「よー」って言葉は、いろいろ使い道が
「よーけ」あるね。