

(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成25年 第8回但馬検定(3級)問題より
【82】2004 年に「兵庫県景観形成地区」に指定された、養
父市八鹿町八鹿地区にある民家の特徴的なものは、何でしょ
うか。
(a)造り酒屋 (b)町屋
(c)うだつ (d)白壁
正解は、(c)のうだつです。
養父市八鹿町は「うだつ」が多い町として知られています。
「うだつ(卯建)」は、屋根に取り付けられた突き出した壁
です。壁は防火壁の役割が主ですが、装飾した「うだつ」は
その家の裕福を示すものでもありました。
その「うだつ」のある建物が、旧八鹿町の調査では日本一の
数があるといわれる民家が集中しています。
JR八鹿駅から八木川に沿って、八鹿の街は商店街が続いて
いました。八鹿は但馬の養蚕の中心地として栄えました。
生糸取引の商いで隆盛を誇った時代、「大正ロマンの漂う町」
と評されました。
「うだつ」を造るには相当の費用がかかります。そのため、
裕福な家しか「うだつ」を屋根にあげることはできません。
すなわち「うだつ」は富の象徴であり、「うだつが上がらな
い」とは裕福な家に出来なかったの意味になります。
そういう「うだつ」が、町並みに日本一多くあるのが八鹿町
八鹿地区なのです。
『知らんがな』
但馬の言葉の特長のひとつに、言葉の最後に「~がな」と付
けるものがあります。
「知らんがな」の「がな」がそれです。
「~がな」は、標準語の「~よ」の但馬弁なのです。
「ケンちゃん、そなに怒らんでもえ~がな。じいちゃんが社長
会からの土産買ってこなかったからって、そんなに怒らんでも
え~がな」と、約束忘れていたことを謝りますね。