御詠歌・第三十三番の心

2009年10月22日 | その他
               (小学校の時計塔、夕日に染まる秋の雲)

今夜、隣の隣保のMさんのお通夜です。
お寺さんのお経の後は、近所の者が御詠歌を唱えます。
まず、般若心経をあげてそれから西国三十三所御詠歌にすすみます。
第一番の那智山・西岸渡寺の、「ふだらくや。きしうつなみは。みくまのの・・・・・」と唱え、二番、三番、・・・・とすすみます。

本日秋晴れの下、テレビの配達に走り回りました。疲れました。
最後の学童預かり所では、アナログ放送は映りますが地デジ放送がどうしても映らない、時間がない、映らない、どっと疲れます。

御詠歌も、やっと十六番の音羽山・清水寺まできました、やっと半分なのです。
「まつかぜや。おとはのたきの。きよみづを・・・・」、眠い、眠たくなってきました。
カ~ン、カ~ンと叩く鐘の音さえ子守唄、昼間の疲れが眠気を誘います。
三十番、三十一番、三十二番とすすんで、やっと打留の第三十三番にたどり着きました。
第三十三番は、谷汲山・華厳寺の三番続きの御詠歌なのです。
「よろづよの。ねがひをここに。おさめおく。みづはこけより。いづるたにぐみ(万世の 願いをここに 納めおく 水は苔より 出る谷汲)」、
これは過去を唱っているそう。
二番は御灯明の御詠歌で、「よをてらす。ほとけのしるし。ありければ。まだともしびも。きえぬなりけり(世を照らす 仏のしるし ありければ まだともしびも 消えぬなりけり )」、
これは現在をあらわす唱、
三番は負笈(おいづる)の御詠歌で、「いままでは。おやとたのみし。おひづるを。ぬぎておさむる。みののたにぐみ(今までは 親と頼みし 負笈を 脱ぎて納むる 美濃の谷汲 )」、
これで三十三番を全部巡礼し終え、背にした笈(きゅう・仏具を入れた箱)を降ろします。この御詠歌は、その時の心境を唱ったもので、未来をあらわすそうです。

やっと終わった、それでも眠い、ところがまだまだあります。信濃の善光寺の御詠歌が残っています。
「みはここに。こころはしなのの。・・・・」と、それもご丁寧に三回復唱です。
やっと唱え終えたころ、目が覚めました。