インド映画の平和力

ジャーナリスト境分万純のNEVER-ENDING JOURNEY

「日本版ウォーターゲート事件」を告発したジャーナリスト、山岡俊介・寺澤有両氏の公開イベント動画

2018年07月29日 | お知らせ
 7月28日、東京都内で「日本版ウォーターゲート事件」を告発したジャーナリスト、山岡俊介氏と寺澤有氏が対論した公開イベントの録画(対論質疑応答)が、さっそく YouTube に上げられている(ジャーナリスト・林克明氏主宰「草の実アカデミー」の一環、撮影者は sarasoujunohana さん)。

 そういうなら、今年は年明けからウォーターゲート事件がらみのハリウッド映画について、記事を書く機会があった。

〔参考文献〕
境分万純:ウォーターゲート事件の内部告発者“ディープ・スロート”を描いた
『ザ・シークレットマン』
ピーター・ランデズマン監督に聞く
「トランプ大統領に解任されたコミー前 FBI 長官は、フェルトの支持者です」
『週刊金曜日』2018年2月16日号(1172号)

境分万純:特定秘密保護法廃止へ あらためて奮起させる
『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
『週刊金曜日』2018年3月23日号(1177号)

 『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』が描く1971年の国防総省機密文書事件は、翌72年に起きたウォーターゲート事件の「導火線」にもなった。いずれもニクソン政権下で起きた事件だ。
 トランプ政権誕生以来、米国の主要メディアが何かとニクソン政権や両事件(とくにウォーターゲート事件)に言及するのは、自分を批判するメディア敵視をはじめ、トランプ大統領の施政がニクソン大統領のそれに非常に似ているからである。じっさい、記事を書くために関連資料を調べなおしてみると、米国はもとより日本においても重要な示唆が多いことにあらためて気づく。もう少しいうと、これらの「遺産」を、この時代に生きる私たちが必ずしも活かしきれていないことを、悔しいとも勿体ないとも思う。
 
 ウォーターゲート事件については、よく挙げられるように、『ワシントン・ポスト』のボブ・ウッドワードとカール・バーンスタイン両記者による『大統領の陰謀 ニクソンを追いつめた300日』(文藝春秋=文春文庫の新装版=、2005年)と、同書を原作にした映画『大統領の陰謀』が必須の参考資料だ。

 ただ、当時の報道人がどのように権力に対峙したかを初めて学ぼうという若い世代には、『アメリカ ジャーナリズム報告』(立花隆、文春文庫 1984年)がとりつきやすいかもしれない。ウッドワード記者や、『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』でトム・ハンクスが演じていたベン・ブラッドリー『ポスト』編集主幹など、錚錚たる米国人ジャーナリストたちへのインタビュー集である。
 同書でウッドワード記者は、報道開始後もしばらくは『ポスト』社内からさえ否定的な目で見られていたことをふり返っている。
 「(略)行き過ぎだとか、どこでそういう特別な情報を仕入れたんだとか、お前たちはまだ若輩だとか。ウッドワードとバーンスタインだって? そりゃ一体どういう連中なんだ、ともいわれました。」(P.80)
 たしかに両記者の報道は当初から注目されたわけではなく、いわば孤立無援の状態が長く続いた。最初にハジケるのは報道開始から9カ月ほど経ってからだ。

 28日のイベント参加者から、「日本版ウォーターゲート事件」をどう世の中に広めていくかという発言があったが、それは事実を知った者ひとりひとりの課題である。
 私自身の最近の経験を付言すれば、取材で会った知日家の欧州人ジャーナリストに、『週刊金曜日』7月20日号の拙稿を見せて事件の概要に触れたところ、非常に強い関心を示された。
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