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インド映画の平和力

ジャーナリストさこう ますみの NEVER-ENDING JOURNEY

日印関係のダークサイド③ インド映画史上最大級の製作費『Adipurush』〈至高の存在、2023〉が、日印共作アニメ『ラーマーヤナ ラーマ王子伝説』の立役者・酒向雄豪の株を上げている現象について

2022年10月24日 | 日本とインド
 先日、近い将来インド映画界は「ヒンドゥ神話専門映画界」になってしまうのではないかと書いたが、より正確には、ヒンドゥ右翼の好みに合った「ヒンドゥ神話プロパガンダ映画界」ということである。  その意味合いで、2023年のインド映画界も、年明けから気が滅入りそうな作品が公開される。  本来は今年8月公開だったようだが、『Laal Singh Chaddha』〈ラール・シン・チャッダ〉というビッグタイ . . . 本文を読む

日印関係のダークサイド② インド映画界は近い将来、ヒンドゥ神話専門映画界になってしまうのか

2022年10月13日 | 日本とインド
「日印関係のダークサイド」シリーズの続きとして、どう展開しようかと考えていた矢先、絶妙なタイミングで『Ram Setu』の予告編が公開された。10月25日に本国公開されるヒンディ語映画である。  Ram Setu とは、インド南端とスリランカ間のポーク海峡にある、ライムストーン(石灰岩)でできた浅瀬の連なりだ。一般には Adam’s Bridge(アダムスブリッジ、アダムの橋)だが、インドでは『 . . . 本文を読む

日印関係のダークサイド:日印共作アニメ『ラーマーヤナ ラーマ王子伝説』〈Ramayana: The Legend of Prince Rama、1993〉の周辺

2022年10月11日 | 日本とインド
 元ボンベイ総領事の武藤友治(Tomoji MUTO;1930-2021)氏が、外務省を定年退職したのち、初の著作『今日のインド 類をみない多様性の国』(サイマル出版会)を出したのは、1994年だった。  書店の新刊書棚で見つけ、直ちに購入した。当時(いまもたいして変わらないが)、日本人が書くインド関係書籍の貧しさに憤懣をかかえていたぶん、一読して感激。その気持ちを書きつらねた手紙を武藤氏に送った . . . 本文を読む