スジョイ・ゴーシュ監督インタビュー②で触れた『A Wednesday!』〈運命の水曜日、2008〉は、1回は見ておきたいサスペンスだ。
無差別テロ事件をテーマにつくられてきたインド映画としては、こんにちの感覚でも、筆頭レベルのひとつといってよいかと思う。
とりわけ素晴らしいのは、ラストシーンのくくり方だ。ここだけで凡百とは違う。
『スペシャル26』〈Special 26、2013〉のニー . . . 本文を読む
数あるインド・インテリジェンスのなかで知っておかねばならない組織が、内務省傘下の情報局(Intelligence Bureau; IB)のほかに、もうひとつある。
内閣府直属の研究分析局(The Research and Analysis Wing; RAW/R&AW)である。略称は「ロー」と読む。
IB と RAW の違いを、わかりやすくいうならば、米国の FBI と CIA のそれに相 . . . 本文を読む
インド・インテリジェンスの筆頭、情報局(Intelligence Bureau ; IB)が登場する劇映画というと、日本の観客にいちばん身近なのは、『女神は二度微笑む』(2012)だろう。
そのスジョイ・ゴーシュ監督へのインタビュー記事を以前に書いたが、割愛した部分もある。それが、このところよく思いだされる。
監督は、映画界へ転身する以前は、ロイター通信社で働いていた。
そういう経歴も . . . 本文を読む
このところずっと、時間を見ては、元マハラシュトラ州警察上級幹部 S. M. ムシュリフ(S. M. Mushrif)の著作、『Who Killed Karkare?(だれがカルカレを殺したのか?)』に、のめり込んでいる。
『理性』のレビューを書くまでには、入手が間に合わなかったのだが、遅れたとしても必読書に変わりはない。
私が買った英語版は、2011年の第5版で、今年も増刷されている。
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インド現与党・インド人民党(BJP)の母体であるヒンドゥ右派集団 RSS(民族奉仕団)の代表団が、NETFLIX や Amazon がつくるドラマが“反インド”および“反ヒンドゥ”だとして、2社に対して、「非公式な」抗議と申し入れをしたという報道があった。
主要経済紙『Economic Times』(2019年10月8日付)によると、内部からの情報として、過去4カ月で6回も、そういう会合がも . . . 本文を読む