まだ入ったことのなかった資料館に行ってみました。旧金森洋物店というのだから、
例の観光名所になっている金森倉庫の持ち主、地元の豪商なんでしょう。
すごく立派なスイス製のオルゴール。この店の創業者・渡邊熊四郎は1840年大分県の
生まれですが、長崎の薬屋・渡邊家の養子になり、1863年24歳のときに西洋型帆船
箱館丸でこちらにやってきて、1869年(箱館戦争のときだ!)、この地に「洋物店
森屋商店」を開業(そう、駅前にあった棒二森屋百貨店はその系列なんだ)。
靴、書籍、時計、船具などの店を次々に開く。しかし1879年の大火ですべて焼失。
10年かけて築いた多くの店をぜ~んぶ火事で失くしてしまい、相当へこんだでしょう。
しかーし、翌年にこの「金森洋物店」を新装開店したのでした。
オルゴールに戻りますが、熊四郎は1892~93年に世界漫遊旅行をして、スイスから
買ってきたんだよ!文明開化の時代で、世界中を相手に商いをしようと考えたの
でしょうねェ。
ロシア製のサモワールもありました。
2階に上がりました。函館は開国時の港町ですから、一番最初に海外の物資が
入ってきたわけで、ハイカラ文化が栄えたのです。
当時の豪商はみんなそうですが、熊四郎さんも町の上水道、学校、病院、公園などの
公共事業や銀行の設立にも尽力したそうです。
この建物は、漆喰と煉瓦造りで、街が何度も襲われた大火事にも耐えました。
ハイカラ~~w
どこから輸入したのか、見るのを忘れたな^^;
陶器は輸出品でもありました。
左手前のは洋風だよね?
1階に戻ってきました。係員のおねいさんが親切にいろいろ説明をしてくれました。
函館の街についていろいろ楽しい雑談をしてくれましたが、そんなときに限って
他に客が入ってきちゃうんだからーw
こんなところでお茶を飲みながら一服できれば至福だろうねえ。。。
左は輸出もした酢漬けサーモンや鹿などの缶詰。右はビール。あんまり旨くなくて、
わりとすぐに製造中止になったとか。右上の白い瓶は「ケレー酒」。なんだと思い
ますでしょう。鶏肉のスープをベースにした酒で、滋養強壮のための薬用酒だったの
です。マズソ^^;