さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

望郷の家 北方館 ランドーの冒険記7

2022年10月02日 | 北海道シリーズ


北方館という資料館(?)に入りましょう。


2月7日といえばわがトウチャンの誕生日ではないか。こんな少女は北方4島が
日本の領土だった頃を覚えているわけないので、よぼよぼのヲジーサンにするべき
じゃあないのか?


気候のいい時期に来ました^^


2階には望遠鏡がずらりと並んでいて、北方領土を見られるようになっていました。
もちろん無料です。


おお、昆布漁が見えるぞー。


見るべきはこっちか。歯舞諸島が見えます。肉眼でも見えるくらい近いのです。
あの向こう側に花咲ガニがいっぱいいて、だいぶ盗みに行った歴史があります^^;
いやもともと日本の領土なんだから盗みじゃないってか?


歴代の首相や大臣がここにやってきて視察をしたそうです。たくさんの政治家の写真が
掲示されていました。いまや首相のキシダさん、若かったねェ~。


あの真ん中で火がついてます。天然ガスが高騰しているのでもったいないような。。。


一番右の旗には「島を返せ!」と書いてあります。当然(?)あちらに向かっての
アピールというわけですが、ロシア語で書いたほうがいいかもしれないな?


ランドーの冒険記7 和人は異人に興味津々

登別温泉に行ってみると、いくつかのひなびた家があるだけ。それからランドーは白老、
苫小牧へ向かいます。

それまでの海外からの旅行者は、苫小牧から北上して札幌へ向かい、小樽へ出て船で
函館に帰るというのがお決まりのルートでした。それで蝦夷地を一周したというのだ。
イザベラ・バードも函館からアイヌの里の平取までで、南西部だけを周って帰っています。

しかしランドーは蝦夷地を隈なく見て回る決心をしていました。ここから「未踏の地」
(道路が整備されている旅行者が通る道からはずれるという意味)に足を踏み入れ、
点在するアイヌ人の小屋を通り、いくつもの川を越えて崖を通り越していくという旅を
続けたのでした。

平取ではアイヌ部落を訪ねてお祭りに参加したりもします。

それからランドーは襟裳岬に向かって進みます。和人の漁民が営む茶屋に泊まった
ときのこと。日本人はとにかく外国人に興味津々だということにランドーは辟易します。
バードもあちこちで村人たちが外国人を一目見ようと殺到し、のぞき見をするのに
うんざりしていました。

宿のオカミサンが部屋に入ってきて「何歳なの?」「どこから来たの?」「お国は?」
「旅の理由は?」「妻子はいるの?」「日本の食べ物は食べられるの?アイヌの食べ物は
大丈夫?」「フォウタングス(布団)で寝られるの?」「マクラ(木製の枕)は?」
さらに50以上もの質問攻めをし、持ち物すべてを手に取って調べ上げる。部屋に山ほど
入ってきている連中を蹴り出したい気持ちになるが、ぐっとこらえて「ホントダンナ、
アナタニホンノシト、オナジコト!」「デモネ、ナンデモダンナサン、ワカリマス!」
という言葉に、「タイヘンクタビレマシタ」と伝えて出て行ってもらうのでした。
ランドーは短期間ですごい日本語能力を習得していたぞ!

彼らはしぶしぶながら出て行き、ショージ(木の枠にティッシュを貼ったすべり扉)を
閉めた。その際、皆で並んで一斉に優雅にお辞儀をした。それが部屋を出る際の日本人の
礼儀正しいやりかたなのだ。

彼らは隣の部屋で話を続けた。薄紙の壁では音を遮らないことは関係ないようだ。
「あんなに若いのに、ひとりで旅をするなんて狂気の沙汰だ」と言っているのが聞こえた。