Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里37(青磁色絵鮑形皿)

2020-01-04 23:31:02 | 古伊万里
 いつも素晴らしい品と見せていただいている、遅生さんのブログで初期青磁の凄い品が登場しましたので
「よっしゃ!、ならばウチも青磁だ」という訳で、ちょっとだけ探したんですが、やはりショボい品しかありませんでした。

青磁色絵鮑形皿、横15cmほどの品で、絵付けの感じから一般的には柿右衛門青磁と呼ばれるタイプの品だと思います



この品を購入したのは今から10数年前で、正直なところ縁に広範囲の直しがありコンディションは良くありません
当時は見込部分の絵付けが気に入って購入したように思いますが、今になって考えてみると

1.柿右衛門様式の青磁色絵はたまに見かける
2.鮑形皿も延宝から後期まで存在し、特に珍しくはない
3.青磁色絵の柿右衛門様式で、なおかつ鮑形の品となると類品をほとんど見かけない

という自分勝手な思いが強くなったのも事実でしょうか。



裏側の色絵の青で絵付けされた唐草文は、延宝期の品で見かけますし、18世紀中盤以降の鮑皿は丸い高台をしているようです。
また、紫口鉄足ではありませんが、高台部分を見ると鉄分の多い土が使われたのでは?、と思えなくもありません

伊万里においては鍋島を除くと青磁の人気はイマイチですが、たまに面白い品があるのも確かのようです。


最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
伊万里青磁 (遅生)
2020-01-05 08:12:30
いやいや、これは優品ですよ。
私が思うに、当初は、中国にならって、青磁の大皿を焼いていましたが、模倣だけではなんともならないので、伊万里らしさを追及しはじめるのですが、途中で諦めますね。その後青磁は細々と続きますが、見るべき品はないです。
この品は、青磁の可能性を追求していた頃の一番の品ではないでしょうか。柿右衛門そのものですね。
それから、高台の錆色ですが、以前紹介した中国の尊式花瓶でも似たような感じでした。その時は、胎土の鉄分が出たのかなと思いましたが、よく見てみると鉄釉が塗ってあり、畳付けの部分を丸く拭ってありました。今回の品も、おそらくそうだろうと思います。
返信する
酒田の人さんへ (Dr.K)
2020-01-05 09:31:31
鮑形の伊万里では、出色の出来ですね(^-^;
高台が「丸」ではなく、鮑形(?)になっているところなど、古さを感じさせますね。

私も、高台の錆色は、胎土の微量な鉄分が出たのかなと感じました。
↑で、遅生さんは、よく見てみると鉄釉が塗ってあるのだろうということですが、どうなんでしょうか、、、?
私は、あまり青磁は好きでないものですから、青磁のこの部分をよく観察していないんので分かりません(><)
返信する
遅生さんへ (酒田の人)
2020-01-05 20:24:40
ま~、立派なキズ物ですんで、それが故にウチへやって来たのは確かです
何かの本で、鍋島も当初は青磁を焼くことを目的としていた、というのを読んだことがありますので
伊万里の中では不人気ですが、当時は珍重されたことが想像されます
高台の土みせ部分の錆色ですが、やはり鉄分が出た可能性の方が高そうです。
返信する
Dr.kさんへ (酒田の人)
2020-01-05 20:30:11
延宝期の染付だけの鮑形皿はたまに見かけますが、結構なお値段で手が出ません
ウチのはキズ物ながら青磁色絵という特徴があるということが価値なのかも知れません
高台が丸くないほうが古いというのは、以前に「猫の蔵」さんちの御主人に教えて頂いたように記憶しています。

高台部分の錆色ですが、どうやら鉄分が発色したように思えます。良く見ると、鍋島青磁ほどではないものの、青磁釉がかなり厚く掛かっているようです。
返信する

コメントを投稿