ウチには寛文期の染付皿は結構あるんですが、それよりも古い、いわゆる「初期伊万里」に属する品はほとんどありません
昔は「初期藍九谷」などと呼ばれていた品が、現在では初期伊万里として表記される場合もあり、どこから初期かというのは曖昧なものかも知れません。
そういった観点から言えば、今回の品は「ウチの古伊万里の中で一番古いと思われる品」というのが正しいかも知れません
「初期青磁陽刻葉形皿」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/5b/f3df968e4bf2453796e941fce8fb8b15.jpg)
いかにも初期に近い感じの発色の冴えない青磁五寸皿です
文様はありませんが、葉を表現するべく葉脈のようなものが陽刻されています
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/ef/3a36c7d46ad225fccd763ce5cfabce86.jpg)
こういった感じの青磁は古九谷様式にもありますので、初期というにはちょっと・・・、という感じがしますが
高台部分を見ると、寛永~正保くらいはイケるか?、という印象があります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/56/373ce6d4963f135c32bd8b2d4f609b5e.jpg)
いわゆる1/3高台でいかにも初期らしい(?)形をしています
とはいえ、伊万里の時代判定は素人には無理があるのは現実で、この品が本当に1630~40年代の品なのか
或いは技術革新の遅れた窯の寛文期の品なのかは、誰にも判らないのかも知れません。
傷物で特別な魅力のある品とは言えませんが、なんとなく好きな品ではあります。
葉脈の端を意識して輪花が切られているので、不ぞろいの輪花になっています。そこがいかにも初期らしく、味がありますね。
葉脈を陽刻し、変化をもたせていて、楽しませてくれますね(^-^*)
そんなこともあってか、青磁にありがちな冷たさを感じませんね。
葉脈の先端が輪花に揃っているのはいままで気づきませんでした。
良く見ると味わいのある品だったことに気付きました。
以前にお休み処のご主人に聞いたところ「初期は見分けるがわりと容易」と言っていましたが
何せ現物を見れないネットオークションでは手が出しにくいジャンルです。
そんな訳でウチには初期伊万里がないんですが、このお皿は青磁の小皿ということもあって
比較的安く買えたので、ウチにやって来た品です。
青磁としては発色は良くありませんが、そこが初期らしいとも言えるんでしょうか。